へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

これも「国策」でした、赤倉観光ホテル。その2:お食事編。

赤倉観光ホテルの続きです。

 

本格的なスキーリゾートとしては日本でも老舗的存在のホテルだけあって、歴史を紹介するギャラリーもあったりします。

 

この赤倉観光ホテルも大倉喜七郎の創業だったんですね…。同じくクラシックホテルとして知られる川奈ホテルも創業し、第2次大戦後はホテルオークラを創った人です。

 

夕食はメインダイニングの「ソルビエ」で戴きました。このホテルには他にも創作系の「アクアダイニング」や和食の「白樺」と計3箇所のレストランがありますが、創業当時の伝統あるフレンチを出しているのがコチラ。

 

比較的小規模な感じですが、大きな窓を擁するクラシカルな雰囲気です。予約時には午後6時半スタートの希望を入れておいたのですが、満席のため午後8からでお願いしたいとの丁寧なメールが届きました。チェックインの際に「当初ご要望の早いお時間でもご用意できるようになりましたがいかがですか?」との申し出があったので、お言葉に甘えて変えてもらった次第。

 

セッティングされたテーブルに着席。

 

本日のメニューはこんな感じ。

 

…なんですが、3300円の追加でアップグレードも可能でした。スープにレストランのスペシャリテの一つでもあるコンソメスープが選べ、魚料理が一品加わってメインもグレードが上がってこのプライスタグなら、そんなに悪くないかも。「にいがた県民割」の2000円分クーポンもあるし、とこっちを選択してみます。

 

食事にはご当地の新潟、岩の原ワイン「深雪花」の白を合わせてみました。

 

前菜一皿目は「アスパラガスのサラダ サバイヨンソースと共に」。アスパラガスは今が旬、お隣の長野産だそうで何もつけなくても充分旨い感じです。

 

パンは小さなバゲットや食パンなど3種類がサーブされます。お昼にもホテルメイドのパンは戴いてますが、レベル高いです。

 

前菜の2皿目には温かい料理として「アイナメフリット ムール貝のソース 竹の子のガレット添え」が登場。バリバリのフレンチなんですが、お皿の手前に添えられているのはなんと柚胡椒で、これを付けるとまた味の表情が変わる楽しい仕掛けでした。

 

「伝統のビーフコンソメスープ」は長時間手間をかけて作ったことが香りからすぐに解るくらいヤバいシロモノでした。

 

魚料理はイシナギのソテーでした。イシナギは美味で知られる大型魚で、普段は深海にいるのが産卵期になると浅いところまで来るらしく、今がちょうどその時期で「旬」のお魚なんですな。

 

2杯目は岩の原ワイン「深雪花」の赤を戴きます。

 

メインはどれも魅力的でしたが、ここは割とベーシックな感じで「特選黒毛和牛フィレ肉のステーキ エシャロットソース」にしてみます。まぁこんなモンが不味いわけないでしょ…肉が蕩けました。小皿にチーズのキッシュが添えられてきましたが、これも地味に美味だったりして。

 

最後にデザートとコーヒー、小菓子でディナーは終了。「新潟県産苺”越後姫”とピスタチオのアイスのクープ仕立て」は凍った苺を削ったものなども入り、爽やかな一品でした。

 

夕食の後はまた温泉へ。

 

この温泉、源泉掛け流しなんですね。

 

夜も妙高エリアの街灯りなどを眺めながらの入浴で、なかなかのムードです。

 

高原だけあって夜になるとぐっと気温は涼しくなってきます。温泉上がりにテラスで夕涼みするのが気持ちいいですね。

 

翌朝、今日はいい天気になりそうです。

 

テラスの水盤には青空が映り込んでいました。

 

朝風呂ももちろん温泉。

 

朝食は和食を提供している「白樺」でサーブされます。

 

ロビーからワンフロア下に位置しますが、ここも大きな窓から高原の眺めを楽しめるロケーションです。

 

ビュッフェスタイルの朝食となります。

 

なんと朝からスパークリングワインが用意されていたりするので、まぁ呑むよね、と。一緒に雪下人参のジュースを取ってみたら、ジュースよいうよりはもう「すり下ろしたニンジン」そのものでした。料理は基本的には全てビュッフェコーナーで出されていますが、フレンチトーストはオーダー制。パン自体のレベルが高い分かなり美味しいのでコレはマストですよ。

 

和食系の料理も豊富で、どれもハイレベル。

 

朝食後は部屋に戻って一休み。3階のエレベーター前にもライブラリ兼ラウンジのようなスペースがあって、クラシカルな雰囲気を盛り上げてくれます。

 

チェックアウトは10時前に。駅までのシャトルバスを予約していたので、出発時間までロビーラウンジで過ごします。

 

このロビーラウンジからの眺めもステキなんですよ。

 

名残惜しいですがホテルを離れ妙高高原駅へ。麓のリゾート入口からホテルまで相当距離があり、かなりの高台に位置していることがここから見ると実感できます。

 

駅までは15分ほど。

 

妙高高原の駅前はお土産物店が一軒営業していますが、リゾート地の玄関口としてはちょっと寂しい印象かなぁ…。

 

では移動開始です。

 

まずは「えちごトキめき鉄道」の直江津ゆきに乗車しました。

 

 

これも「国策」でした、赤倉観光ホテル。その1:お部屋と施設編。

「GoToトラベル」代替として実施中の「県民割」。当初は都道県内だったのが隣接県まで、2022年の4月からは「ブロック割」として対象がまた広がりました。中部ブロックは遠くは新潟まで適用されるということで、以前から気になっていたホテルに泊まってくることに。

 

名古屋からは長野まで高速バスで移動しました。名古屋から長野方面はJRの特急「しなの」が1時間おきに運転されており、こちらが主流。バスもあるのですが「しなの」に比べると1時間以上余計に時間がかかることもあって本数はそう多くなく、今ではコロナ禍で松本便は減便までされており、長野行きに至っては運休してしまっています。ただ今の時期は善光寺のご開帳があるため、その時期の週末だけ臨時便の形で運行中。これに乗ってみたわけです。

 

名鉄バスセンターの高速バス乗り場からの出発です。

 

このバス、4時間以上の長距離を走るのに正席49席+補助席11席の短距離仕様、トイレもついてません。そのかわり「全席ひとりだけシート」として2席を一人で使っていい形での販売になってました。

 

ちょうど今は中央道リフレッシュ工事が多治見ICあたりで行われていました。おかげで軽い渋滞にはまりながら、1時間20分ほどで最初の休憩地である恵那峡SAに到着。ツアーらしきバスも何台か停まっており、女子トイレは行列ができるほどでした。

 

次の休憩地点はみどり湖PA、ここで10分停車。

 

高速道路は比較的順調に進めたのですが、長野ICを週出してからの一般道がかなり混んでおり、長野駅到着はおよそ30分遅れでした。定刻くらいであれば終点の善光寺まで行ってちょっと散策してこようと思ったのですが、今日は断念。まぁ暫く前に来てるしね。

 

長野駅からはしなの鉄道に乗車。

 

ホームに向かうと、新型のSR1系が停まってました。

 

ライナー用の100番台だったようで、車内はクロスシートが並んでいます。ただ一部は有料列車用にボックス席にセットされ片側にテーブルが固定されているため、あまり座れる座席がない…。

 

2両のうちもう1両はロングシートになっていました。座席の向きを変えてクロスシートにしたりロングシートに変えたりできるのがウリですからね。

 

北しなの線の終点である妙高高原までは約1時間ほどで到着。ここはもう新潟県、駅もえちごトキめき鉄道の管理になります。

 

駅前には列車の到着にあわせてホテルの送迎バスが待っていました。事前予約は必要ですが、鉄道の時刻表にほぼ合わせて送迎バスのスケジュールが設定されています。

 

駅から15分ほどで「赤倉観光ホテル」に到着しました。このホテルも実は1930年代のインバウンド誘致政策のもと、1937年に開業したところ。ちょうど同時期に志賀高原温泉ホテルも開業していますが、どちらもスキーリゾートとして開発されました。主に中国在留の欧州人のスキー需要を狙ったようですが、開業から程なく戦争に突入し、その真価を発揮できた期間は長くありません。

 

いかにも高原リゾートのクラシックホテルという佇まいがステキですが、実はコレ、開業当時のオリジナルのものではありません。残念なことに初代の建物は1965年に焼失し、その翌年に再建されました。ただ当初の建物の雰囲気をできるだけ再現したそうです。

 

ロビーはクラシックホテルでよく見られるコンパクトなサイズ。チェックインは午後3時からですが、今は午後2時過ぎ。手続きはしてもらいましたが部屋の準備が整うまで少しお時間をください、とのこと。

 

ロビーに隣接したラウンジでお待ち下さい、だそうです。

 

ここでは午後2時から5時まで、無料でドリンクサービスが提供されているんです。コーヒーやジュースなどソフトドリンクはもちろん…。

 

隣接したバーエリアではアルコールも用意されているんです。このバーもレトロな雰囲気でいいんだよねぇ。

 

ビールはサッポロの新潟限定「風味爽快ニシテ」。スパークリングワインもサーバーから頂けます。林檎とメロンを使ったオリジナルのカクテルも。

 

大きな窓からの眺望を楽しみながら待つこと約20分、2時半にはキーが貰えました。

 

キーホルダーには初代のホテルのイラストが使われています。

 

「お部屋おまかせ」のプランでしたが、アサインされたのは妙高山側のお部屋。野尻湖側の方が眺望はいいんですが、まぁ仕方ないかしら。今回は新潟県の県民割で5000円割引+2000円クーポン付きの上に「じゃらん」の3000円割引クーポンも使ったので、通常よりも1万円も安くなってるし。

 

ドアのそばには大きなクローゼットが。

 

浴衣などはここに。館内は浴衣でも過ごせますが、メインダイニングなどはNG。そのほか、備え付けの着物を羽織ればOKというところもあります。

 

バスルームの洗面台はこんな感じです。

 

アメニティもきちんと揃ってますが、歯磨き粉が小さなチューブが箱のまま用意されてるのがちょっと斬新。

 

バスタブもありますが、あまり使わないかもしれませんね。

 

ちょうど「LINEで友達になると500円の館内利用券プレゼント」というのがあたったので、これを使ってベーカリーでパンを購入。食べ損ねたお昼ご飯をこれで済ませましたが、流石のホテルクオリティ。ベーコンエピは新潟名物の「かんずり」が使われほのかにピリ辛、カレーパンはお上品なホテルカレーが美味でした。

 

一休みして温泉へ。本館に隣接した「SPA&SUITE棟」へ連絡通路にて移動します。

 

こちらには水盤を擁したテラスもあります。

 

そのワンフロア下が温泉大浴場です。

 

温泉からも野尻湖側の眺望を存分に楽しむことができます。脱衣場のテラスにはチェアもあり、湯冷ましにはちょうどいい感じ。温泉のお湯も無色ですがほのかに香り湯の花も多く、結構「温泉らしさ」が強いものでした。

 

湯上がりにテラスでのんびり。

 

こんな「映える」風景を眺めながらダラダラできるのが最高ですな。

 

ホテルの周囲もちょっと散策してみることにします。ホテル自体はかなり山の上の方に位置しており、冬ならすぐゲレンデ!って感じなんでしょうが、グリーンシーズンもちょっとしたピクニック気分でお散歩できるようなロケーションです。

 

麓側から見たホテルはこんな感じ。中央の見晴らし塔はちょっと「川奈ホテル」を思わせます。

 

その隣には増築された2棟の新館が繋がっているのですが、本館のクラシカルな雰囲気を壊さない佇まい。

 

こうしてみると、結構大きなホテルではあるのよね。

 

ホテルから麓を見ると、ここがかなりの高地にあることが良くわかります。

 

 

沖縄に雨だけど行きました、その2:「ノボテル沖縄那覇」ラウンジ朝食+那覇の博物館めぐり。

雨の沖縄、2日目です。

 

翌朝、お天気は相変わらず曇天。雨が降ったりやんだり、といった感じです。

 

プレミアフロア宿泊だとラウンジで朝食が頂けます。レストランでの朝食に比べて品数も少なくシンプルですが、和洋ビュッフェスタイルで一通りは揃っている感じ。

 

シリアルやパンなども。

 

これだけあれば充分、って感じです。

 

ラウンジの窓からは遠くに海まで見えるんですが、晴れてれば綺麗なんだろうなぁ。

 

朝食後プールに行ってみましたが、ちょっと小雨がぱらつく中でも貪欲にレジャーを楽しむ皆さんが。

 

うーん、お天気さえよければ。プールはホテルの3階にあるんですが、ホテル自体が高台みたいなところにあるので、眺めは悪くないんですよ。

 

お昼前までのんびりしてチェックアウト。今回、レイトチェックアウト付きプランでよかったわ…。雨は上がってました。

 

ホテル前のバス停からおもろまち方面へと向かいます。都心方面へのバス停は屋根付きの立派なもの。バス停にはバスロケへアクセスできるQRコードが…ってあるんかいな。何故ソレを「首里城前」とか観光客が多そうなところで案内しないのよ…。

 

随分と年季の入ったバスで移動。

 

おもろまち周辺でランチできるところを探したんですが、割と全国チェーンぽい店が多い感じです。そのなかで沖縄っぽくて評価も高そうだった「けんぱーのすばやー」へ。昨日のお昼も沖縄そばだったけど、まぁいいや。

 

店内の券売機で注文。

 

看板メニューっぽい名前の「けんぱーすば」にしてみました。卵焼きにソーキ、三枚肉が載った豪華版で、ランチタイムには炊き込みご飯のじゅーしーも付いてきます。これで900円なら納得です。ソーキもとろとろで美味、スープもあっさり目でイイ感じでした。

 

雨でも観光できるところを…と選んだのは沖縄県立博物館・美術館。

 

アクセスはちょっと微妙で、最寄り駅はゆいレールおもろまち駅ですが10分ほど歩きます。これだけの施設なので乗り入れるバス路線があってもよさそうなんですがソレもなし。そりゃ観光客もクルマで動くわけです。

 

入館すると中央の大きなホールを挟んで左手が博物館、右手が美術館となります。博物館の常設展は沖縄の自然や歴史などを詳しく紹介。企画展では今年が沖縄の本土復帰50周年ということもあってアメリカ統治下から復帰までの足取りを辿る展示がありました。沖縄の場合「アメリカによる統治」といっても実質はアメリカ軍が支配していたわけで、相当キツいものだったことが偲ばれます。本土復帰も「米軍基地も全てナシで日本へ」が望みだったようで、基地が残ったままの復帰には反発も大きかったようです。

美術館側はコレクション展でしたが、沖縄戦ベトナム戦争などに関連したものを中心に展開していました。また沖縄の芸術の流れを紹介する常設展も。合わせるとかなり充実した内容でした。もっと観光客が来ていい施設だと思うな…。

 

なお屋外には沖縄の伝統的民家の展示もあり、室内も見学可能です。

 

おもろまち駅まで徒歩で向かいましたが、駅前には大きなDFSがあるので立ち寄り。沖縄は特例で免税品が買えるんですが、お客さんはそこそこ入っている感じでした。ここはレンタカーの貸出拠点の機能もありますが、コロナ前は那覇空港でレンタカーを借りようとすると混雑のあまり2時間以上手続きにかかることも珍しくなかったんですよね。それをスキップできるチョイスではありました。

 

ゆいレールで県庁前駅まで乗車。

 

駅直結の「パレットくもじ」。

 

デパートリウボウなどがキーテナントとなるこのビルの4階に「那覇市歴史博物館」があります。こんなとこに?という感じのロケーションです。

 

こちらは名前の通り、那覇市の歴史を紹介する施設。琉球王国時代から現在までを網羅した内容になっています。こちらでも復帰50周年の企画展がありましたが、「時をかける那覇」と題して復帰から現在までの那覇の歩みを取り上げたもの。那覇市内にあった大きな米軍用地が返還された後の開発や、首里城復元にモノレール建設などの紹介がありましたが、沖縄復帰祈念式典での屋良沖縄県知事の挨拶の録音が聴けるのがハイライトだったかも。

 

こちらにはこんな展示が。大阪と西鹿児島(今の鹿児島中央)を結んでいた寝台特急「なは」のヘッドマークなど一式です。以前はゆいレール展示館にあったのですが、昨年こちらに移されたようです。なぜ鹿児島行きの列車に「なは」なの?という感じですが、この列車の運行開始は1968年とまだ沖縄が日本に返還される前。その前年、沖縄の新聞社が「沖縄復帰を願って日本に沖縄由来の名前の列車を走らせよう」というキャンペーンを行ったことがそのきっかけだったそうです。「なは」廃止の際にゆいレールに寄贈されたものなんですが、今ではココで見れるのね。

 

帰りの航空便にはまだちょっと時間があるので、また国際通りエリアを散策してみます。人通りは以前に比べ戻ってきた様子は伺えますが、閉店した店舗が点在して寂しさは拭えません。ここも恐らく沖縄料理のお店か何かだった筈だろうに…。

 

大通を外れて少し奥まで行くと、ちょっとアジアの路地裏っぽい雰囲気があるのがいいんだよね。

 

こちらの「日々草」で一休み。

 

ここの沖縄ぜんざいも旨かったです。

 

ゆいレールで午後6時頃に那覇空港へ戻ってきました。

 

那覇空港も国際線受け入れ再開の方針は示されていますが、今のところ実際の運航は始まっていません。当然、国際線のエリアはガラガラです。

 

沖縄は「そらとぶピカチュウプロジェクト」に参加していることから、国際線エリアにはポケモンの装飾も。

 

早めに保安検査を通過してゲートエリアへ。

 

JALのラウンジを利用させてもらいます。

 

ゲートエリア売店で売っているガーリックシュリンプのお弁当が評判がいいらしく、これで軽い夕食としました。ラウンジで戴いたけど、ニオイは大丈夫だったよね?

 

では帰ります。

 

JTAの中部行きは本来はこの後にももう1便あるんですが、そちらが結構になったせいかほぼ満席。こんな混んでる飛行機ってのも、もう珍しくなくなってきてるのかも。

 

セントレアには定刻よりも少し早い到着でした。

沖縄に雨だけど行きました、その1:「ノボテル沖縄那覇」宿泊。

JALで沖縄に行ってきました。JALサイトのダイナミックパッケージを見てたら1泊2日で2万円台が結構出てきまして…。で、以前から泊まってみたかったホテルも割とお手頃に出てたりして。

 

土曜朝のJTA便でセントレアから出発です。

 

機材はお馴染みB737-800。こればっかやんけ。

 

機内は8割ほどは埋まっている感じ。いよいよ人の動きが元に戻ってきたような気がしますね。

 

那覇空港には定刻より10分ほど遅れて到着。残念ながらお天気は生憎の雨。天気予報ではこの土日はずっと雨のようで、正直何のために来たのかしら、って気はしなくもないんですが、今更キャンセルもできないし…。

 

先に空港でちょっと早いお昼ご飯…と思っていたんですが、到着が遅れた関係で時間的に微妙な感じで断念。到着ロビーにあるコンビニ「シャロン」の店頭に大量のお弁当が並んでいるのを発見しました。

 

これがなかなか凄いラインアップ。恐らく空港職員の昼食需要向けなんでしょうが、安くてボリュームもあるものが並んでいました。コレ買ってホテルで…とも考えたんですが、パッケージがあまり長距離移動向けな感じではないので今回は見送り。でも旨そうだったよ…。

 

今日のお宿は「ノボテル沖縄那覇」。首里に位置しますが、ちょうど空港からはバス一本で行くことができます。

 

便利でいいんですが、本数が1時間に1本程度とあまり多くないのが難点かな。

 

国際通りを経由して約30分、「ノボテル沖縄那覇」に到着しました。

 

ラウンジアクセス付きのプレミアフロアで予約していたので、最上階の15階にあるラウンジでのチェックインとなりました。

 

部屋のカードキーには「PREMIER」の刻印。ラウンジ利用時にはこれを提示します。

 

客室は13階でした。

 

アサインされたのはツインルーム。窓が小さいような…。内装は綺麗なんですが、基本設計にちょっと古さを感じさせる部分もあります。それもそのはず、このホテルはもともと1974年に開業した「沖縄都ホテル」で、2018年に全面改装して「ノボテル」にリブランドしたところ。1974年といえば翌年の沖縄海洋博に向けて大規模な観光開発が行われていた時期で、このホテルもそんなプロジェクトの一つだったんでしょうね。「都ホテル」時代は那覇のシティホテルとしては老舗的な存在で、宴会や結婚式などでもよく利用されていたそうです。

 

バスルームには大きな「窓」があり、お風呂に入ってる姿が客室から丸見えじゃないですか…。

 

バスタブは小さめな印象。

 

洗面台はこんな感じ。

 

バスアメニティはオリジナルのものが用意されていました。

 

とりあえずお昼ご飯を…と首里城のほうへ向かうつもりでバスに乗ったのですが、間違えて儀保へ向かう路線に乗ってしまった模様。モノレールに乗り換えて首里駅まで一駅乗車。

 

目的地は「首里そば」だったんですが、なんと「ワクチン接種のため休業」の張り紙が…。姉妹店は営業しているとの案内ですが、首里城正門近くにあるようで割と歩く距離です。この雨の中を行くのも難儀ですが、ここまで来ちゃったんだから行くしかないか。

 

で、辿り着いたのは「首里そば なかだ」です。

 

ご主人がお一人で切り盛りしているようで30分ほど待って着座。「そばしかないですけどいいですか?」ってソレ喰いに来たのでオッケーです! でも待った甲斐はある旨さでした。営業時間は良くわかりませんが、午後2時過ぎまでは開いてるみたい。

 

お昼ご飯の後は首里城正門前のバス停からおもろまち方面へ出ようと思ったのですが、来るはずのバスが一向に来る気配がありません。バス停にはバスロケ的な案内もないのでバスの運行状況も不明。20分ほど待ってみたのですが諦めて徒歩でホテルまで帰ることにしました。沖縄ってホントにレンタカーじゃないと動きにくいところ、あるよね…。最近はクルマを運転しない若者も増えてきており、「レンタカーが必須の沖縄」が旅行先として敬遠されつつあるという調査結果も出ているそうで、沖縄県も「公共交通で巡れる沖縄」を整備しようとしているそうですが、この様子だとまだまだですね。そもそも「那覇市内で観光地を巡る観光用路線がない」ってのも不思議です。まぁそんなわけで雨の中をトボトボ歩いていたら「ぜんざい」の看板を出しているお店を発見。

 

ぜんざいはなんとお値段250円とお手頃。これで氷がフワフワでかなりのハイクオリティでした。こちら「沖縄ぜんざいの店 純」という、実はなかなかの有名店だったようです。

 

ホテルに帰還し、ラウンジへ行ってみることに。この時間はアフタヌーンティーの提供です。

 

カヌレやパウンドケーキ、クッキーなどが用意されていました。

 

15階からの眺めも楽しみながら戴きました。

 

夕食は沖縄らしく?ステーキを。これまたホテル前のバス停からモノレールの旭橋駅まで直通するバスを利用し「ジャッキーステーキハウス」へ来てみました。午後6時前だったので待ち時間なく入店。

 

このノスタルジックな大衆食堂っぽい佇まいがいいんだよねココ。

 

ニューヨークステーキのLサイズをオーダーしました。最初にサラダとスープが運ばれてきますが、このクリームスープもビーフエキスっぽい味がしたりして独特なんだよなぁ。

 

ステーキはレアで注文。ほぼ生じゃん!って感じですが、これを裏返して鉄板の余熱で火を通すとちょうどいい塩梅になります。そういえば、こういう構成のステーキを出す屋台みたいな店、台湾でもよく見かけます。何か沖縄と文化的な繋がりがあったりするのかな?

 

ステーキを戴いた後はすこし国際通りを散策。通りの入口にあったお土産物屋は閉店し、新型コロナの検査センターになってしまいました。

 

でもそんな検査センターも今月末で閉店するようです。コロナもだんだんと「過去の話」になりつつあるんだろうか。

 

国際通りでバスを捕まえてホテルに戻り、またラウンジへ。夜はカクテルタイムとしてオードブルやアルコールのサービスがあります。

 

アルコールも泡盛や沖縄っぽいお酒がいろいろ揃います。

 

もちろんオリオンビールも。

 

このホテルの設備のウリの一つは「プール」です。那覇市内では珍しいインフィニティプールが3階にあり、夜もライトアップされ利用可能です。

 

幸いなことに夕方から雨が上がってくれたので、ちょっとだけプールサイドでのんびりしました。ナイトプールに行っちゃうなんてパリピ?って感じ(なんか違うぞ)。

 

就寝前にちょっとお飲み物を…と再度ラウンジへ。このエリア、「都ホテル」として開業した当初は回転レストランだったそうです。今ではもう回転させる予定はないらしいですが…。

 

この時間は飲み物はアルコールもありますが、食べ物系はナッツ程度になります。

 

最上階にあるので、夜景もなかなか悪くない感じです。

 

ホテルの1階にはファミリーマートが入り、通常のファミマで売られているような商品に加え、ちょっとしたお土産物なども扱われています。

 

紅いもタルトアイス、よく見かけてたんだけどなかなか食べる機会がなかったんだよね…。結構「紅いもタルト」を再現してますコレ。

 

 

「名古屋マリオットアソシアホテル」へプラチナエリートとして泊まってみる。

マリオットのプラチナステータスをゲットしているわけですが、実は「やってみたかったこと」がありました。それは「名古屋マリオットアソシアホテルに泊まる」こと。ここ、ラウンジも評判いいみたいだし、これまた評価の高い朝食もプラチナ会員なら無料で頂けちゃいます。愛知の県民割も再開したので、この機会に泊まってしまえ。

 

午後3時過ぎにホテル到着。

 

割と混んでいるらしく、レイトチェックアウトが不要ならアップグレード可能とのこと。どっちみち翌日は朝10時前にはホテルを出ないといけないのでお願いしました。ワンクラス上げて貰えたみたいです。

 

ただしツインタワーのオフィス棟に面したサイドなので、眺望はイマイチ。

 

バスルームはバスタブとシャワーブースが分かれて設置されていて広々。

 

エリート会員が使えるラウンジは36階にあります。早速潜入だ。

 

なかなかいい雰囲気。

 

ティータイムには割と手の込んだ感じのスイーツなんかも並んでいました。

 

この時間でもアルコールの用意があるのは太っ腹です。夜のカクテルタイムだけお酒を出すラウンジとか珍しくないのにね。

 

そういうわけでお菓子なんかを戴いてのんびりしました。

 

夜になるとまた雰囲気が変わります。

 

カクテルタイムにはスナックなども用意されます。煮込みハンバーグとかクリームコロッケとか「お料理」もあり、満足度は高いね。そりゃ評判いいわけですよ。

 

カクテルタイムで色々戴いたので、夕食は外で軽めに。

 

…と思ったのですが「近鉄パッセ」の地下に行ったらお弁当が半額で売られていたので、ソッチにしちゃいました。

 

あとはお部屋でウダウダ。ビルの間からの夜景も悪くありません。

 

翌朝、これまたお楽しみの朝ご飯です。レストラン「パーゴラ」でのビュッフェ。

 

ここの朝食は名古屋のホテルでもかなり評判はいい方かと。

 

名古屋名物「きしめん」「味噌カツ」「ひつまぶし」が並ぶコーナーも。朝から「うなぎ」食べ放題だよ?

 

まずはサラダとエッグベネディクトで。オレンジジュースはその場でオレンジから絞る機械が置かれていて、フレッシュなヤツが頂けます。

 

ひつまぶしも勿論食べますよ。

 

エッグステーションのオムレツはソースが色々選べます。これはあおさのクリームソース、ご飯と味噌汁に合わせてみました。

 

フレンチトーストも旨いよ。マスカルポーネ入りのクリームに小倉のせて名古屋風にしてみた感じ。フルーツも「高いの使ってんな」ってのが解るお味です。

 

また少しお部屋で休憩。

 

今日のお部屋からは駅方面は殆ど見えず、パーシャル新幹線ビューって感じ。

 

朝10時前にチェックアウト。なお暫く前まではプラチナ以上だとフィットネスや大浴場も無料で使えていたようです。まぁソレがなくてもラウンジと朝食だけでも充分ありがたい感じですね、これなら。

 

 

「北斗星スクエア」前後の函館。

北斗星スクエア」宿泊前後のお話。

今回の函館行きはANAのマイル利用。毎月29日の「ANAにキュン」企画の4月分でマイル減額で取ったもので、通常片道7500マイルのところ4900マイルでした。

 

最近セントレア利用の時にちょっと嬉しいのかこの「空旅リサーチ」です。要は利用者アンケートなんですが、回答するとドリンクが一本タダで貰えます。全部アンケートに答えるとQRコードが発行され、これを制限エリアにある売店JAL BLUE SKY」へ持っていくだけ。なんとビールとかまでOKだったりするのよね…。ただ「セントレアから就航していることを知っているところ」とか「利用したことある路線」とかほぼ知ってるしほぼ使ってるからイチイチ全部チェック入れないといけないのが面倒だけど。

 

セントレアからの函館便、いまではエアドゥが1日一往復を通年運航、ANA自体は夏期だけ追加で1往復、という感じ。このシーズンはエアドゥ便だけになります。

 

出発は午前11時とゆっくり目。

 

機内サービスなどは勿論エアドゥ基準。ドリンクも可愛いカップで登場です。

 

函館空港には順調にほぼ定刻の到着。

 

函館空港は到着出口の正面に観光案内所やレンタカー受付カウンターなどが一纏めになっているエリアがあり、なかなか解りやすい構造です。

 

今日はレンタカー利用なので、空港の受付カウンターから送迎バスでオフィスへ移動し、ここで手続きしクルマを借り出しました。

 

最初に来てみたのは「トラピスチヌ修道院」。函館の観光スポットの一つではあるんですが、実は今回が初訪問。函館空港にほど近い場所に位置します。

 

女子修道院なので男子禁制が原則ですが、前庭は公開されていて自由に散策できます。

 

前庭には売店を併設した資料館が。

 

資料館では修道院の歴史やここでの生活の紹介がありました。お隣の売店では修道女手造りのお菓子なども購入できます。

 

修道院のそばには「函館市 市民の森」があります。7月になるとあじさいで有名だそうな。

 

ここの売店のソフトクリームが名物ということで、ちょっと戴いてみます。ちなみに「市民の森」の駐車場を利用するとソフトクリームが50円引きになりますよ。

 

ちょっと遅いお昼ご飯は函館のご当地グルメラッキーピエロ」へ。

 

ラキピといえば一般的には「ハンバーガーショップ」として知られており、いつも「チャイニーズチキンバーガー」とか頼みがちなんですけど…。

 

今日はいつもと違うヤツを!と「チャイニーズチキンオムライス」を。え!オムライスとかあんの?ってあるのよココ。カレーはほぼ全店、トンカツがある店もあったりするんですからね。なおこのオムライス、ボリュームが凄いです。卵に包まれているのはケチャップライスなんですが、普通チキンがはいっていそうなところ豚肉が使われています。これもなかなか旨いよ。

 

函館新外環道から函館江差道を使って北斗茂辺地ICで一般道へ出て、「トラピスト修道院」まで来ました。

 

坂を登った丘の上に修道院が。

 

近くまで行ってみましたが、もちろん敷地内は立入不可。門の柵は閉じられています。

 

修道院の建物は柵越しに拝めます。

 

門の建物には展示室があり、ここには入場可能でした。中には修道院の紹介などの資料が展示されています。

 

修道院の門からは並木通りの向こうに津軽海峡が見えました。今日は曇り空であんまり綺麗じゃないけど…。

 

駐車場の一角には売店。有名な「トラピストバター」「トラピストクッキー」など修道院で作っている商品の販売が売られていますが、ここでもソフトクリームがウリ。

 

ソフトクリームにはトラピストバターが使われているそうで、お味は濃厚。トラピストクッキーも1枚添えられていてお得感あります。ワッフルコーンにもトラピストバターが練り込まれているそうで、これも旨かったです。あ、今日これで2つめのソフトクリームじゃん…。

 

で、このあと「北斗星スクエア」へ向かったわけです。

 

翌朝は国道228号函館市街へと移動。茂辺地はちょうど函館湾を挟んで対面くらいの位置で、海の向こうに見えているのは函館山です。

 

途中、何かの碑のようなものが。近づいて見てみたら「洞爺丸慰霊碑」との記載が。

 

1954年に発生した「洞爺丸事故」は1000名以上の犠牲者を出した日本最大の海難事故。実はこの台風では洞爺丸だけでなく合わせて5隻もの青函連絡船が沈没するという大規模な事故でした。また、この事故が青函トンネル建設の検討が本格化する契機ともなっっています。寝台特急北斗星」は、ここから繋がっているとも言えるわけですな。

 

函館朝市をちょっと散策。修学旅行らしき姿もあり、少しだけ賑わいを取り戻しているようです。折角だし海鮮丼でも喰ってくか、と「朝いかあります」の看板のお店に入ったのですが、いざ注文したら「いまちょうど切らしてまして…」断念して移動しました。

 

結局、谷地頭温泉でのんびりすることにしました。谷地頭温泉は朝6時から開いており、まだ「ワイド周遊券」とかがあって札幌~函館間に夜行の快速が走っていた頃には到着後のひとっ風呂に重宝したもんです。最近はなかなか来る機会がなかったのよね。

 

浴室は2階。茶褐色のいかにも温泉らしいお湯が銭湯価格で楽しめ、内湯も広くてゆったり。小さいですが露天風呂もあったりします。ただし石鹸やシャンプーなどの備え付けはないので持参か購入する必要があります。

 

2階に休憩スペースはありますが、1階には食堂も。いかにも庶民的でくつろげていいですよ。

 

温泉の後はクルマを返却し函館空港へ戻ってきました。

 

帰りの便の出発は午後1時過ぎ。昼飯どうしようかな…と展望デッキまで来てみたら、なんか旨そうな海鮮丼を出しているお店を発見。ここでいいや。

 

「サーモンエンガワイクラかけ丼」を注文してみたら、950円でこのボリューム。ちょっと空港メシとは思えないコスパです。お味の方ももちろんバッチリ。この「HAKOYA」というお店、本店は五稜郭にある居酒屋で、「旨くて安い」と地元でも評判のところらしいです。

 

食べ終わった頃に、ちょうど中部からのエアドゥ便のB737-700が到着したところでした。これが折り返しの中部行きになります。

 

では搭乗。函館はおよそ24時間の滞在でした…。

 

離陸すると機窓からは函館の街並みが。

 

帰りの便も順調に飛行しセントレアに帰還です。

 

今回は珍しく手荷物を預けたのでターンテーブルへ立ち寄り。「矢場とん」のキャラクターがお出迎えしてくれました。

 

「北斗星スクエア」に泊まってきたよ。

1988年の青函トンネル開業とともに運転を開始し、2015年に廃止となった寝台特急北斗星」。使用されていた寝台車は用済みとなり解体を待つばかりだったのですが、これをクラウドファンディングで保存しようという動きが持ち上がり、見事に目標を達成し、2017年に2両が函館近くの茂辺地へ運ばれました。

 

しかしながら、その後の評判は宜しいとは言えず…。車内の見学などは細々とやっていたようですが、車両の傷みが激しく、充分な補修がされていなかった様子。ゲストハウスとして宿泊を受け入れるという話もありましたが、新型コロナの流行で有耶無耶になってしまいました。自分も昨年5月に立ち寄りましたが、率直に言って無残な状況を目の当たりにし、少し悲しくなったほど。

 

slips.hatenablog.com

 

ところが今年になっていきなり「宿泊施設として2022年4月から営業を開始」なんてニュースが飛び込んできました。少しニュースにもなっていましたが、そこに写る車両は綺麗に整備されているようです。どうも「わざと」錆びさせて一気に更新してしまったみたい。ちょうど「ANAにキュン」企画で中部~函館で減額マイルとなっていたので、泊まりに行ってみることにしました。

 

北斗星スクエア」は道南いさり火鉄道の茂辺地駅から徒歩5分ほどのところですが、今回は函館空港からのレンタカーで来訪しました。実はこの周辺、ホントに何もありません。飲食店はおろか商店も1軒のみ。またチェックインの時間が午後3時から午後5時までが基本とめっちゃ短いんですが、鉄道で来ると最終チェックインの時間に微妙に間に合わない…。事前に調整すれば午後5時以降でもチェックインはできるようなんですが、足はあったほうが良さそうと判断した次第。

 

敷地内に入ると茶色の小屋があります。

 

ここが「フロント」。チェックインはここで行います。客車のドアの鍵と客車内の個室の鍵の2つがついたキーホルダーを渡されました。ちなみに宿泊費は1泊5,500円。オープン記念価格らしいので、今後はもう少し上がるのかも。

 

では、寝台車の方へ。

 

ここに保存されているのはB寝台車の「オハネフ25 2」とB寝台個室とロビーを備えた「スハネ25 501」の2両です。

 

車端の貫通路が車両への出入口となっています。この扉が施錠できるようになっており、必ず常に鍵をかけるように、とのこと。なお、車両は「宿泊専用」として運用されているらしく、「この先は宿泊者のみ」との看板が出ていました。

 

ここが「お宿の玄関」にあたり、中は土足厳禁。ここで靴を脱いでスリッパに履き替えます。

 

左手はトイレだったところですが。撤去され靴箱に。

 

右手の洗面台は利用可能な状態。車内で使えるのはココだけです。

 

通路を進んでいくと…。

 

北斗星」運行時には「ミニロビー」と呼ばれていたフリースペースがあります。「北斗星」は1日最大3往復まで運転されていましたが、その頃は1両まるごとロビーカーという編成もありました。その後1日1往復に縮小された際、この「ミニロビー」つきの車両のみとなり、定期運転終了まで使われていました。1980年代に利用者減に苦しんでいた国鉄ブルートレインのサービス改善策として導入されたものですが、そんな設備が残されたのは嬉しいことです。

 

ロビー内には自販機が置かれていますが実際には利用不可。現役当時のまま残されている「オブジェ」みたいなもんです。

 

お隣にはモニターがありますがテレビ放送は写らず、接続されたDVD視聴用です。有志が寄贈したらしい「北斗星」の上野~札幌の車内アナウンスを録音したディスクが用意されており、これを再生するとちょっと雰囲気が上がります。

 

先ほどの入口側は以前電話室だったブースとシャワールームのエリア。

 

電話室の中には冷蔵庫と電子レンジがあり、自由に使えます。周囲に何もない環境なので飲食物は持ち込むしかなく、この設備は非常に有り難いですね。

 

シャワー室は2室あり、食堂車でシャワーカードを購入して利用するようになっていました。

ここ「北斗星スクエア」では2室のうち1室が実際に利用可能。今でも寝台特急サンライズ」にはシャワールームがありますが、シャワーカードの販売枚数が少なく常に争奪戦状態であることを考えると、動かないとはいえ「列車の中でシャワー」が気軽?に体験できる数少ない施設の一つと言えそうです。

 

脱衣スペース。右手の壁にある機械にカードを入れて使ってましたが、今日は勿論そんなものは不要です。ドライヤーも設置されていますが、これは現役時代にもあったものの筈。

 

シャワーカードでは、お湯が6分間使えるようになっていました。お湯を止めている間は時間がカウントされないので、こまめに給湯を止めながらカラダを洗ったものです。その時の青い給湯ボタンと赤い停止ボタンはそのまま健在。ただし、時間制限はないので「6分間」とかを気にすることはありません(一応「一人20分程度を目安に」というお願いはあります)。ボディソープ・シャンプー・リンスは備え付けがありました。

 

寝台エリアの方へ。まずあるのがB寝台個室「ソロ」です。

 

開放式B寝台と同じ料金で個室が使えるので人気が高かった設備です。「北斗星」の人気が落ちていた時期でも、「ソロ」は満室なんてことがよくありました。窓の下にコンセントがありますが、現役時代に室内に電源を取るところはなかったはずなので、後から追加したものと思われます。

 

扉の上には手荷物スペースなんかもありました。ただし、この「ソロ」は扱いとしては「ロッカー」として使うようになっています。この「ソロ」はシリンダー錠で鍵をかけられるのですが、あくまでも「客室」ではなく「貴重品など荷物を保管できる場所」として扱うように案内されるんですよ。恐らくここが「簡易宿泊所」なため、鍵のかかる部屋を「客室」にしてしまうと法的に諸々の「大人の事情」が出てきてしまうんでしょうね…。

 

お隣の車両は開放式B寝台。

 

ここにも洗面台とトイレがありますが、こちらは利用不可。

 

この「オハネフ25 2」のB寝台、タダの「開放式」じゃないヤツです。

 

実はこちら「Bコンパートメント」と呼ばれていた設備で、開放式B寝台の通路側に鍵のかかる扉を設置して個室化しているんです。ただし「個室」として販売されていたわけではなく、バラ売りだけど同じ区画のお客が同一グループなら個室としても使えるよ、みたいな感じでした。施錠はテンキー式ですが、「北斗星スクエア」では通電されておらず利用は不可。ただ、内側からの施錠はできるようでした。

 

車内はごく一般的な2段式B寝台の佇まいです。寝具はこちらに用意されています。

 

一度は外装があそこまで荒れたのに、車内は非常に綺麗に保たれているのは凄い。

 

こちらにもコンセントが。やはり「宿泊施設」としての利用を想定して手を加えていたんでしょう。

 

ベッドメイキングはセルフサービスです。シーツを敷くと「寝台」っぽくなりますね。なお夜間でも車内は減光されないので、就寝時は寝台のカーテンを引いて暗くする、といった感じになります。「ソロ」のほうは個室内の照明は自由に点灯できるんですが…。

 

ベッドサイドの読書灯もちゃんと使えます。

 

アメニティは使い捨てスリッパ(使い捨てでないスリッパも用意されていますが)、シャワールームで使うバスマットにフェイスタオルとバスタオル。歯ブラシもありました。浴衣などはないので、その手のモノは持参の必要あり。

 

車端の車掌室はドアが開いており、中が自由に見れる状態。

 

室内の機器などもじっくり眺められます。

 

ここで外部をじっくり見学。昨年見たときとは見違えるほど綺麗になっています。

 

車両の脇には白いコンテナハウスがありますが、昔はここにラーメン屋があったらしいです。その右隣がお手洗い。

 

車内のトイレは全て利用できないので、お手洗いは車両を出てコチラを使うことになります。この点はちょっと面倒かな。

 

車両の対面には2軒のトレーラーハウスがありますが、これも宿泊可能。こちらは「大きな窓から北斗星を眺めながら泊まれる」のがウリになってます。

 

とりあえず夕食の買い出しも…と函館市内まで出てみました。車で30分ちょっとの距離です。

 

ベイエリアの「海鮮市場本店」へ行ったら閉店前。総菜やお弁当類はあまり残っていませんでしたが、かなりの割引で入手できてラッキー。

 

ついでに周囲を散策。こちらも保存されている青函連絡船摩周丸」が見えました。この後は函館山にでも登ろうと思ったのですが、お天気がイマイチっぽいのでパスしてお宿へ戻ります。

 

帰路に上磯の「ハセガワストア」で追加のお買い物。おそらくここが「北斗星スクエア」最寄りの毎日営業のコンビニ…とはいえ7kmほど離れていますが。名物の「やきとり弁当」はもちろんココでも買えます。

 

なお、茂辺地にも一応コンビニっぽいお店があります。こちらの「阿部商店」ですが、日曜は休業。閉店時間も早いみたいです。

 

夕食は買いだし品をロビーカーで頂きました。結局この日の宿泊者は自分ともう一組だけ。そちらは夜9時頃の到着だったので、それまで貸切状態で堪能させていただいてしまいました。

 

翌朝、お隣さんはチェックアウトも早く8時前には出発してしまったようなので、また貸切状態に。内部から外観まで、またじっくりと堪能させていただきました。

 

車両の裏側?は各種の配管などが剥き出し。まぁ宿泊施設として使うための追加の施工などもあるんで仕方ないんですが。

 

駅に近いせいか、時折通過する列車の音も聞こえてきます。雰囲気は悪くないのよね。

 

この「北斗星スクエア」、営業は夏期のみとなるようですが、それでも「寝台車に泊まれる貴重な施設」の一つであることには違いありません。一組で「ソロ」+「B寝台1区画」を使えるというのも贅沢だし、何よりも「ブルートレイン」の目玉施設的な「ロビーカー」の雰囲気が楽しめるのは全国でもここだけ。もうちょっと皆さん泊まりに来てもいいと思いますよ。

 

ちょっと名残惜しいですが朝9時過ぎにチェックアウト。手続きは特になく、鍵をフロントのロッカー内に返却するだけです。また泊まり来たいところかも。