へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

2022年お盆のヘンな旅、その1:ヘンなルートで行く新潟。

また予定通りにならず。

 

slips.hatenablog.com

 

昨年の夏、青森の景勝地「仏ヶ浦」に行こうとお出かけしました。しかしながら青森までの途上でいろいろとトラブルに巻き込まれた挙げ句、肝心の仏ヶ浦までのアクセスだった高速船「シィライン」が運休…とフラれてしまいました。

 

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そんな「シィライン」ですが、行政からの補助金打ち切りが決定し、2022年度いっぱいで航路廃止が決まってしまいました。もちろん陸路でも「仏ヶ浦」には行けますが、下北半島の先なのでかなり不便。そこで今年こそ…と再チャレンジを計画しました。昨年とほぼ同じ、新潟まで夜行バスで行って羽越線五能線で青森を目指そうと思ったのですが、7月下旬から東北を襲った豪雨で各地の鉄道が甚大な被害を受け多数の不通区間が発生。加えて旅行期間も激しい雨が予想される前線が東北に停滞との天気予報も出てしまい、今回は青森行き自体を諦めることにしました。

 

そういうわけで、今回はとりあえず新潟を目指すことに。長野行きの特急「しなの」で出発です。

 

使用される383系は1994年登場と、そろそろ30年が経過しようとしていますが、オーソドックスで落ち着いた車内はそれほどの古さを感じさせません。登場時に東海道新幹線の主役だった100系新幹線の車内もこんな感じしたね確か。

 

日本三大車窓」と言われる姥捨を通過する際は、ちゃんとアナウンスでの案内も。

 

およそ3時間で終点、長野に到着。実は名古屋からだと東京経由で東海道新幹線北陸新幹線を乗り継いでも、ここまでほぼ同じ時間で来れてしまいます。とはいえ、コストが断然違うので、そんなルートを使う人はほぼいないでしょうな。

 

ちょうどお盆の時期ということもあってか、駅構内には無料PCR検査場が設置され、帰省客と思しき皆さんが並んでいました。

 

長野からは一駅だけ、お隣の飯山まで北陸新幹線はくたか」を利用します。名古屋から新潟までは長野から飯山線で長岡方面へ出るルートが距離的には最短なんですが、全て在来線にすると長野~豊野は第三セクターの「しなの鉄道」を間に挟む形になります。実はこの区間を通過するきっぷは、JR東海のエリアからの出発では1枚の通しでは購入ができないルールになってしまっているんですよ。ただ、長野から飯山線に入るには「北陸新幹線を使う」というルートもあって、こちらは全てがJRの路線となるので、問題なく1枚のきっぷで「名古屋市内→新潟」となります。加えて、「新幹線と在来線特急を乗り継ぐと在来線の特急料金が半額になる」という乗継割引制度もあります。JRになってから適用範囲がかなり狭められましたが、長野で「しなの」と北陸新幹線を乗り継ぐケースでは割引が適用となり「しなの」の方が半額に。これに長野~飯山の新幹線特急料金がプラスされるわけですが、この料金より割引される金額の方が大きいため、ただ「名古屋~長野」の特急に乗るよりも長野から新幹線に乗り継ぐ方が安く済む、という結果に。

 

はくたか」自由席はほぼ満席でしたが、飯山までの乗車時間は僅か10分ほど。帰省客がたくさん下車し、かなり賑わった様子になりました。

 

飯山駅野沢温泉などの観光地への玄関口でもあり、駅周辺はかなり綺麗に整備されています。駅前には大きなスーパーもあって便利。

 

駅構内もコンビニのNewDaysに加え、カフェや地元産品を売るお店など、なかなか充実しています。

 

飯山からは在来線、飯山線へと乗り換えです。

 

越後川口行きの普通列車に乗車します。実はこの列車、「しなの」到着後に長野を出ていますので、別に新幹線に乗らなくても長野で乗り継げていたもの。ただ、先述の通り新幹線で先行した方が「お利口」だったわけで…。2両編成でやってきましたが、途中の野沢温泉で1両を切り離し単行となってしまいました。

 

車内では飯山駅で購入した「ぜにがめ堂」の笹ずしでランチします。

 

主に土日に営業する販売コーナーで買い求めたものですが、この「ぜにがめ堂」ってかなり有名なお店みたいですね。素朴な感じでいいなぁ、こういうのも。

 

越後川口ではすぐの接続で長岡行き各停へ乗り換え。

 

長岡で新潟行きに接続し、午後4時前に新潟に到着しました。

 

新潟駅は高架化の工事はほぼ終了し、旧駅舎は綺麗に取り壊されていました。高架下にはバスターミナルが設置される予定らしく、その整備工事がまだ続いている様子。おかげで駅構内の経路がかなり複雑かつ遠回りになってるの、早くなんとかしてほしいぞ。

 

新潟での宿泊は「ホテルグルーバルビュー新潟」です。

 

このホテル、昨年2021年の1月に泊まってますが、かなり様子が変わっています。どうも全面的に改装されたようで、なかなかスタイリッシュなお姿に。

 

ロビーの一角にはアメニティ類を設置。客室には歯ブラシ程度しか設置されておらず、そのほかの必要なモノはここから各自持っていくスタイルです。

 

客室もなかなかお洒落になってます。壁面に新潟県を象ったレリーフがあったりとか。

 

バスルームはごく一般的なビジホのそれ。ここはほぼ手が加えられていないようです。

 

ホテルに落ち着いたら、ちょっとお出かけ。駅前のバスターミナルから…。

 

バスで朱鷺メッセまでやってきました。

 

ここの新潟県万代島美術館で開催中の「和田誠展」が目的。昨年末に東京で開催され全国に巡回しているのですが、この春は熊本で開催され、その次が新潟でした。一応は愛知でも予定されていますが「2023年秋」って遅いよ!と。

 

この独特の味のあるイラストが和田誠の魅力の一つでしょう。星新一の本の装丁も数多く手がけており、個人的には中高時代にハマった作家さんの本でよく見かけたイラストの人、という印象が強いんですよね。

 

週刊文春の表紙も永年手がけており、その作品も数多く展示。

 

和田誠の奥様は料理愛好家の平野レミですが、アプローチは和田誠から。当時平野レミとラジオで共演していた久米宏に紹介を頼んだら「あんな人絶対にやめた方がいい」と断られた、なんてエピソードがあったそうな。平野レミの本の装丁などのお仕事もしていたようですが、まぁ若い頃の平野レミのお綺麗なこと。「ステキな若奥様」然とした佇まい、まさかこの後NHKブロッコリーをおっ立てる料理を披露するなんて想像できないぞ。

 

美術館のあとは同じく朱鷺メッセ内の「Befcoばかうけ展望室」へ行ってみました。なんだその名前は!って感じですが「Befco」は新潟市の米菓メーカー「栗山米菓」のコーポレートブランド。「ばかうけ」はその栗山米菓の主力商品です。それにしてもインパクトあるよねぇ。

 

地上125mは日本海側としてはトップクラスの高さ。眺めも悪くありませんが、この日は同じビル内の「ホテル日航新潟」主催のビアホールイベントで立ち入りエリアが制限されていたので、見学できない方位とかも出てました。

 

朱鷺メッセからはまたバスにて万代シティバスセンターまで戻ります。ここで行っておきたかったのがこのバスセンターの立ち食いコーナー。ここのカレーは新潟のB級グルメとして有名です。

 

早速券売機で食券を買おうとしたら「カレー」のボタンに全部「×」がついています。えっ売り切れ?と思って聞いてみたら、カレー自体はあるけどご飯が品切れなんだとか。うどんやそばは大丈夫とのことなので、カレーうどんにしました。カレー自体はカレーライスと同じもので、豚肉と玉ねぎがたくさん入った特徴的なもの。これがうどんのつゆと混ざった味も、それはそれでアリかも。

 

今回は新潟の県民割「使っ得!にいがた県民割キャンペーン」を利用して宿泊したので、2000円分のクーポンがついてきます。バスセンターのカレーうどんが意外と腹にたまったので、軽く呑むくらいで使おうと駅前の「立呑み天下一」にお邪魔しました。

 

栃尾の油揚げをつまみに、ビールも新潟限定の「風味爽快ニシテ」だぞ。

 

食後のデザートはもちろん新潟の定番アイス「もも太郎」。こんな色で「もも太郎」なんて名前なのに「りんご果汁」が入ってるんだぞ。

 

ホテルに戻り大浴場へ。以前泊まったときには確かなかったはずなので、これも改装で新設されたものと思われます。大浴場のある地下までは専用のエレベーターがあり、館内着で移動できます。

 

大浴場は雰囲気もよく広さもそこそこ、なかなか寛げました。

 

大浴場の前には湯上がりコーナーも用意されていました。

 

朝食は2階の「ダイニング エディット エチゴ」で、ビュッフェスタイルでの提供です。

 

メニューは充実しており、新潟名物も数多く取り入れられていました。

 

鯛茶漬けとか、ちょっと豪華っぽいものも。

 

デザート系も笹団子とかヤスダヨーグルトなど、こちらも新潟が意識されていました。

九州の観光列車乗りまくり!その9:まもなくお別れ、「36ぷらす3」月曜日ルート「金の路」長崎行き。

長崎駅のホームに停車する姿が見られるのもあと僅か。

 

門司港からは小倉まで普通列車で移動します。

 

小倉からは山陽新幹線を利用して博多まで向かいました。この区間、在来線の特急も多数運行されていますが所要時間は50分ほどかかります。特急料金は600円と安く済みますが、新幹線なら990円に料金が上がるかわりに15分ほどで着いちゃうんですよね。

 

博多からはまた「36ぷらす3」に乗ります。今日は月曜日、長崎行きの「金の路」になりますが、このルートは9月中旬には運転終了が決定。9月23日にはついに武雄温泉~長崎間に西九州新幹線が開業するのですが、これに伴い並行在来線となる長崎本線の一部は電化設備が撤去され非電化区間となってしまいます。787系は電車なので、長崎まで行けなくなってしまうわけですね。そこで西九州新幹線開業後は佐世保行きのルートで運転されることが決まりました。当初は日曜で帰るつもりだったんですが、ついでなのでコチラにもお別れ乗車をしておこうと思った次第。それにしても4分後に同じ長崎行きの特急「かもめ」が出るダイヤって凄いな…。博多発車早々にコイツに抜かれますが。

 

今回は「列車」としての指定席は満席で予約できず、食事付きプランの「旅行商品」としての乗車です。予約時にメールで送られてきた予約確認書を見せて改札を通過する形です。

 

博多を発車して暫くすると、プランに含まれるお弁当が配られました。「36ぷらす3」特製の風呂敷に包まれています。

 

鳥栖駅では隣のホームに「或る列車」が。先に由布院に向けて発車してゆきました。

 

「36ぷらす3」には時刻表上には記載されない駅での停車とドア開放があるのですが、この「金の路」の長崎行きにはそれがなく、2箇所の停車駅のみ。最初の停車駅となる佐賀にはお昼過ぎの到着で、13分停車します。

 

駅員さんが大量にホームでお出迎えしてくれました。

 

こんな手作り感あふれる看板も。

 

ホームへの階段には、開業までもう2ヶ月を切った西九州新幹線のポスター。それに加えて、在来線の長崎行き特急「かもめ」の運行終了を知らせるポスターもありました。

 

佐賀を発車したところでランチ。食事付きプランは座席と個室で内容が違いますが、座席は福岡の創作フレンチのレストラン「ニシムラ タカヒト ラ・キュイジーヌ・クリアテビィテ」が手がけたもの。このレストラン、ミシュラン一つ星を獲得しており、食べログでも3.69と高評価のお店のようです。一番安いコースでも軽く1万円オーバーの様子なので、その味がお手軽に楽しめるという点ではお買い得なのかも?

 

お弁当は2段で、中身はこんな感じ。中身は右側の「壱の段」が「糸島豚ヒレ満醤油の塩麹ローストポーク」「福岡鶏の照り焼き」「福岡産牛ホホトリュフ風味」「季節野菜のお煮しめ」「対馬穴子の春巻き」「長崎県産転園鮪のレアカツ もろみ味噌と辛子ソース」「呼子ヤリイカの烏賊飯」「玄海の蛸」「福岡里芋の菊花餡かけ」「糸島の紅芯大根のやわらか酢」が。左の「弐の段」は「糸島の特別栽培米のご飯」「ツブ貝のガーリックパン粉焼き」「ボルチーニ茸の卵焼き」「玄海の鰆のコンフィ ニラソース」「パルミジャーノとオリーブオイル明太子」にデザート用に小さなチョコが入っていました。食事のお供には都農ワインのキャンベルアーリードライのロゼをビュッフェから調達。さすが人気レストラン、お弁当とは思えないクオリティです。

 

2箇所目の停車駅は肥前浜。ここでは50分ほどとかなりの長時間停車となります。駅では今までの「36ぷらす3」でもなかなか見ないレベルの盛大な歓迎っぷり。

 

肥前浜宿は古くからの宿場町で、その面影を残す建物が多数残り「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。駅から街並みを散策するミニツアーがあり、これに参加してみました。

 

肥前浜駅祐徳稲荷神社の最寄り駅でもあります。昔は駅近くに大きな赤鳥居があったそうですが、老朽化のため取り壊されてしまい、それを示す看板だけが残ります。

 

保存地区にあたる「酒蔵通り」はなかなか雰囲気あります。

 

ここ肥前浜には酒蔵もいくつか残り「酒蔵ツーリズム」とかでも売り出しているようです。もっと時間をかけて巡ってもいいのかも。

 

30分ほどの散策で肥前浜の駅に戻ってきました。

 

駅では地元の特産品の販売などが行われていましたが、無料で「日本酒の利き酒」なんてイベントも。ここ肥前浜の酒蔵のお酒である富久千代酒造の「鍋島」、幸姫酒造の「幸姫」、光武酒造場の「光武」の3種を当てるというものでしたが、やってみたらなんと全問正解。え、俺ってこんなに日本酒が解るヒトだっけ?という感じですが、解答用紙にヒント書いてあるからね。

 

佐世保行きルートに変更になった後も、ここ肥前浜には立ち寄る予定になっています。このホームに佇む787系は、まだ暫く見れそうです。

 

列車は長崎本線有明海沿いに進んでゆきます。9月23日以降は肥前浜から西側の区間ディーゼルカーのみが走り、特急列車もなくなるので、この風景が「36ぷらす3」から眺められるのもあと少し。

 

最後にマルチカーで「金の路にまつわるエピソード紹介」のイベントがあったので参加してみました。

 

博多からのんびり5時間弱をかけて、終点の長崎に到着しました。特急「かもめ」なら2時間で来る距離ですし、西九州新幹線が開業すれば乗り換えアリですが1時間20分ほどに短縮されるのですが。

 

在来線ホームの隣の新幹線ホームには試運転中の西九州新幹線「かもめ」が停車していました。すぐに発車してしまったので「36ぷらす3」とのツーショットが見られたのは僅かな時間。

 

この「長崎行き」の表示、もうすぐレアになるのね。

 

長崎駅構内は間もなくとなる西九州新幹線開業に向けたお祝いムードが凄い。

 

新しい長崎駅の高架下にはショッピングゾーンが広がっています。「サン・ウミノ」で長崎名物のミルクセーキを頂き一休みすることに。

 

長崎の「ミルクセーキ」はかき氷というかフラペチーノというかそんな感じで「食べる」という感覚。暑い日には冷たくて爽やかで甘さも嬉しい一品です。

 

長崎駅は高架となったことに合わせて新しい駅前広場の整備が進んでいます。完成まではまだかかりそうですが、駅の位置が凄く遠くなったような…。

 

その駅前にあるバスターミナルへ。

 

ここから長崎空港行きのリムジンバスに乗車。

 

途中、西九州新幹線の線路が見える区間もあり、試運転している様子にも遭遇できました。

 

大村ICから一般道に流出、建設中の西大村駅のそばを通過して橋を渡り空港へと向かいます。

 

長崎空港に到着しました。

 

今日の晩ご飯は空港で頂きます。空港内のレストラン「エアポート」へ。

 

空港のメシと侮るなかれ。1階にある中華料理店「牡丹」の長崎ちゃんぽんはかなり評判がいいんですよ。今は利用客減少のためレストラン営業が集約されており、この名物?のちゃんぽんも2階のレストランで供されています。

 

ここからは飛行機でセントレアまで帰ります。今日の機材はA321ですが、セントレアにA321neoって結構珍しくないか?

 

出発は午後8時。

 

機内は新しい機材だけあってピカピカな感じ。胴体が長い分、ノーマルのA320よりも何故かゆったりしているように見えてしまいます。

 

座席背面にはモニターが設置されています。一時期、航空業界では「シートモニターはもうオワコン、これからはみんな自前のスマホタブレットで映画とか見るでしょ」とコンテンツのワイヤレス配信とかがトレンドになりかけていましたが、また揺り戻しなのか「シートにモニター必要だよね」って感じになってますね。

 

セントレアには定刻より少し早い到着でした。手荷物ターンテーブルでは矢場とんのキャラクター「ぶーちゃん」がお出迎え。

 

…だけかと思ったら裏手にひっそり愛知県警の「コノハ警部」もいたのか!

九州の観光列車乗りまくり!その8:「プレミアホテル門司港」宿泊。

門司港レトロのランドマークですからね。

 

行橋からは普通列車で小倉まで向かい、そこからまた乗り換え。

 

門司港までやってきました。

 

今日のお宿は「プレミアホテル門司港」。1998年に「門司港ホテル」としてオープンした、門司港レトロ地区のランドマーク的存在感を持つデザイナーズホテルです。特徴的な外観はイタリア人建築家のアルド・ロッシに手によるもの。他にも日本にはいくつか作品が存在していますが、ホテル日航奈良のほか名古屋市港区の「ポートウォークみなと」もそうだったのを知ってかなりビックリ。あのモール、今はドンキもあるようなところだよ?

 

正面玄関から中へ。

 

2階のロビーへ向かう大きな階段が。この階段の左脇の奥に行くとエレベーターもあるので、荷物があっても一応は大丈夫です。

 

関門海峡に面したエリアにフロントロビーがありました。

 

チェックインを済ませて客室へ向かいます。

 

関門海峡に面したダブルルームが今夜のお部屋。開業から20年以上が経過していて所々に古さを感じさせ、家具類も若干草臥れた印象は否めませんが、色使いはお洒落。窓に面してソファも置かれています。

 

その窓からは関門海峡が一望です。

 

対岸の下関市関門橋まで見渡せ、なかなかの景色が楽しめます。

 

冷蔵庫やポット、お茶セットなどはこちらに。壁に戸棚がついてる構造はちょっと珍しいのでは。

 

バスルームはちょっと広めの印象ですが、もともとグレード高めのホテルという位置づけですし、こんなもんでしょう。

 

アメニティ類はちゃんとバスルームに一通り揃っていました。ビジネスホテルくらいだと最近は「必要な分だけお持ち下さい」とフロントなどに置いてあるだけ、というところも増えていますが。

 

バスアメニティはアメリカのブランド「Portico」が置かれていました。ハイアットとか割といいホテルでよく採用されているものみたいですね。

 

ちょっと周囲をお散歩。このホテル、豪華客船を思わせるようなフォルムが特徴的です。

 

夜の門司港レトロなんて、この辺りに泊まらないとなかなか見れないもんです。ホテルもライトアップされていました。

 

ホテルも夜景のピースとして綺麗に見えます。

 

最近の観光地でよく見かける「地名のオブジェ」がここにも。でも、もうちょっと「門司港レトロ」っぽいところに設置した方がいいような…。

 

夜になると店舗などは殆ど閉店してしまっていますが、灯りは灯されていて夜景は楽しめます。

 

客室から関門海峡の夜景を堪能できます。ただちょっと残念だったのは、エアコンからの冷気が窓にあたってしまい、外気との温度差で窓が曇ってきてしまうこと。時期的には仕方ないのかなぁ。

 

翌朝は快晴。関門海峡には忙しく動き回る船が多数見えます。

 

朝食付きプランだったので2階ロビー脇のレストランで頂きました。朝食の評判もいいらしいので楽しみにしてたんですよ。

 

朝食はビュッフェスタイル。洋食メインですが、対岸の下関あたりを連想させる和食系のメニューもいろいろ揃っていました。

 

朝からスパークリングワインまで置いてあるじゃん!

 

そういうわけで色々持ってきてみました。スパークリングワインはロゼ。門司港名物の焼きカレーもあります。

 

和食系も河豚の唐揚げなどがあったり。

 

フルーツやデザートなども一通り揃い、確かに満足度は割と高めかな。

 

朝食も頂いて、9時過ぎにチェックアウトしました。

九州の観光列車乗りまくり!その7:平成筑豊鉄道「ことこと列車」でまったり汽車旅。

これも水戸岡デザインだよ。

 

博多から福北ゆたか線の快速で直方まで向かいます。

 

817系電車は以前は転換クロスシートだった筈ですが、そのシートをそのままロングシートに改造されてしまった様子。

 

車端に一部だけクロスシート部分が残ってました。

 

JRの直方駅はかなり立派な建物なのですが、殆どが店舗などのスペースに充てられており「駅」としての機能は最小限。待合室などもなく、座れるのは軒先のベンチくらいです。

 

駅の向かいに西鉄バスのターミナルがあるんですが、こちらはコンビニ併設ながら小さな待合室に乗車券販売窓口もあり、下手するとこっちのほうが快適じゃない?

 

そのJR駅舎の下にひっそりと、平成筑豊鉄道直方駅が。九州の観光列車もこれが4本目、平成筑豊鉄道が2019年に運行を開始した「ことこと列車」に乗車します。受付の際に「いやぁ遠くから来て頂いて…」みたいなことを言われましたが、近場の方の利用が多いのかしら。

 

「ことこと列車」はこのために改造された2両編成。見ての通り、これもやっぱり水戸岡鋭治デザインです。逆に九州の観光列車とかで水戸岡さんが手がけてないヤツって存在する?って感じだよね…。

 

車内はボックスシートと窓に背を向けて座る2名掛けのソファシートが設置されています。1名利用は基本的にソファシートがアサインされるのですが、今回は座席に余裕があるとのことで、1週間前に届いた最終旅行案内書には2名ボックスシートに変更します、とのお知らせがありました。キャンセル等も発生して余裕があるので、と結局、当日は4名ボックス席を一人でゆったり使わせてもらうことに。

 

座席は背の高いパーティションで区切られ、開放感と個室感がちょうどいいバランス、といった雰囲気です。

 

座席には既にテーブルセッティングがされていました。

 

この列車、およそ3時間ほどの行程となるんですが、ちょっと変わったコースを辿ります。直方から伊田線を田川伊田まで行って折り返し直方に帰還、そこからまた伊田線で田川伊田、そこから田川線で行橋まで、と同じ区間を1往復半するんです。なお、パンフレット類の「重石」に使われていたのは石炭。ここ筑豊エリアはその昔、炭鉱で賑わったエリアですからね。

 

こちらが本日のメニューなんですが、「ことこと列車」のお食事は福岡のフレンチレストラン「ラ メゾン ドゥ ラ ナチュール ゴウ」監修です。このレストランが実はヤバくて、「アジアのベストレストラン50」に何度も選出されているような名店で、「食べログ」評価点も4.0もあります。よくそんな店引っ張り出してきたな…。

 

ドリンクメニューは裏面に。飲み物は基本的に別料金です。

 

その中から1杯目として「福智町キティ」を注文。地元産の無花果のソルベが入っていて、溶かしながら呑む趣向です。

 

動き出すと程なく食事のサービスが始まります。最初に供されるのは「ことことボックス」、水戸岡デザインの風呂敷に包まれて登場です。なお、この風呂敷はお持ち帰りOK。

 

風呂敷を開けると、列車名の焼き印のついた木箱が。

 

中には沿線9市町村の名産品や名物を上手にアレンジした9品が詰め込まれていました。どれも一手間掛けていることが解るお料理で、なかなかハイレベルです。

 

続いて地ビール。「TAGAWA 元気が出るビール」のペールエールで、製造自体は門司港ビールのようですが、田川の田蔵という酒店でしか手に入らないものだそう。なお飲み終わった後、スタッフさんがビールのラベルを綺麗に剥がして「記念にどうぞ」と持ってきてくれました。

 

次に登場したのは「地元産ホワイトコーンのブランマンジェ」ですが、これがもう絶品でした。下がコーンを使ったムース、上が雲丹や蟹などを閉じ込めたコンソメジュレの2層なんですが、下の層がコーンの甘みを生かしていて美味。これに雲丹とか蟹とか合わせたモノが不味いわけがありません。スゴいなコレ。

 

ここで車内ではちょっとしたクイズ大会が始まりました。内容はこの「あかぢ」駅の名前を当てるというもの。当初は「あかじ」だったそうなんですが、流石にウチの会社でこの名前は洒落にならんだろ、と「あかぢ」に変更されたとか。

 

田川伊田までの往復を終えて、約1時間後に直方に戻ってきました。ここでは20分ほど停車となります。駅周辺の散策もできますが、「ことこと列車」には車内にお手洗いの設備がないので、トイレタイムとしても設定されているようです。

 

駅前には地元出身の大関魁皇」の銅像が立っています。博多から直方までは特急も走ってますが、その列車名もなんと「かいおう」。勿論この魁皇関が由来なんですが、国鉄時代も含めJRの列車名で存命の人物の名前が付いてる例はこれが初めてだったりします。

 

平成筑豊鉄道直方駅は非常に簡素ですが、待合室にベンチが2つ置かれています。これも水戸岡デザインだそうです。本当は駅舎のデザインを依頼したかったのだけど、予算が足りずにベンチだけ…となったそうな。

 

ホームでは地元の染物屋さんによる手ぬぐいの販売もありました。なかなか可愛い感じの柄も多かったです。

 

列車は今度は行橋を目指して発車。魚料理のブイヤベースが用意されました。

 

包みを開くと魚介の濃厚な香りが立ち上ります。プチトマトも一緒に煮込まれており、これを潰しながら食べると風味が少しずつ変わる、という仕立て。こちらも旨かったです。

 

魚料理を食べ終わるころに金田に到着。ここでも12分間の停車があります。

 

平成筑豊鉄道の本社があるのがこの駅で、「鉄印帳」もここで販売。駅周辺には2箇所の日帰り温泉があって、それぞれ駅からの送迎バスがあるなど、そこそこ「拠点駅」になってるみたいです。

 

駅前には、「ことこと列車」を模したポストがあって、これが見どころの一つになっています。

 

「ことこと列車」の改造を手がけた会社が造ったそうなんですが、よく見ると足下の車輪のあたりとか無茶苦茶凝ってます。

 

車内に戻ると、肉料理が既に用意されていました。和牛のローストにはエディブルフラワーで飾られた小さなエクレアが添えられています。適温で提供されましたが、どうもこの列車のために金田駅に厨房を用意し、そこから出来たてを運んできているみたいです。

 

加えてバゲット門司港名物「焼きカレー」も、これも熱々です。厨房のない列車で料理を提供するにあたって「駅で積み込む」オペレーションは肥薩おれんじ鉄道の「おれんじ食堂」でも行っていましたが、いろいろ大変だろうなぁ…。もちろんお肉も焼きカレーも至福の旨さでございました。ごちそうさま。

 

先ほどは「ただ折り返しただけ」の田川伊田には、今度は15分間停車します。

 

ホームでは地元の特産品を販売するマルシェを開催。このままお家に帰るならいろいろ買えるんだけどな…。

 

田川伊田を出るとデザートタイム。地元の酒蔵の「九州菊」を使ったムースの入ったパフェが枡で供されました。

 

お供に和紅茶をお願いしました。

 

油須原駅で10分ほど停車。

 

この沿線では最古とされる駅舎がそのまま残っており、ロケなどでもよく使われるそう。

 

駅舎内も綺麗に整備されています。

 

駅事務室も公開。鉄道電話とか実演してくれますよ。

 

ここで「第2石坂トンネル」を通過。九州最古のトンネルとして登録有形文化財になっているところです。複線用として掘られたため、単線の線路に比べると大きめになっているのが解ります。

 

先ほどのデザートで使われていた「九州菊」の蔵元ですね。

 

崎山八幡神社の前を通過。ここは一の鳥居と二の鳥居の間を線路が横切っているという構造なのに加え、狛犬が何故か逆立ちしてたりするという珍スポットです。

 

最新しく開業したばかりの「令和コスタ行橋」駅を通過し、終点の行橋に到着です。「令和コスタ行橋」は「コスタ行橋」というモールへのアクセス駅として開業しましたが、水害で開業が延期になったうちに年号が令和に変わったので「令和」も駅名に追加したという経緯が。実はこの「平成筑豊鉄道」という社名も、本当は別の名前で決まっていたそうなんですが、新社名の発表日に「平成」の年号が発表されたため、急遽ソレいただき!と付けられたんだそうです。なんかミーハーな会社って気も…。そういう社風だからなのか関係ないのか、スタッフの皆さんは非常にフレンドリーかつサービスレベルが高く、楽しい旅となりました。おそらく九州外ではあんまり知られていないのかもしれませんが、コレ結構掘り出し物ですぜ皆さん。

九州の観光列車乗りまくり!その6:テンションあがるトレインビュー「静鉄ホテルプレジオ博多駅前」に泊まりました。

こんなに見えるもんかね。

 

博多では駅から徒歩5分ほどに位置する「静鉄ホテルプレジオ博多駅前」に宿泊しました。

 

フロントはエレベーターで上がった2階に位置しています。

 

ロビーには無料で使えるコーヒーマシンも置かれていたりします。

 

シングルルームはごく一般的な構成、といった感じでしょうか。

 

バス・トイレが別になってる構造。

 

バスルームも充分な広さです。

 

でもこのホテルの素晴らしいのは窓からの眺望じゃないでしょうか。カーテンを開けると大きな窓が。

 

そこから見えるのは線路。このホテル、博多駅から少し鹿児島方面寄りに位置しており、目の前には鹿児島本線九州新幹線の線路が走っています。ここにやってくる列車達がもう見放題なんですよ。しかも列車がやってくる頻度が高い上に車両もバラエティ豊か、もう全然飽きません。ただ、販売プランが「トレインビュープラン」でないと、この眺めは確約ではないかと思われます。

 

700系新幹線「ひかりレールスター」仕様のすれ違い。本来は山陽新幹線を走行する車両ですが、博多南近くにある車両基地に出入りする列車もあるので、この位置からでも見られるという由。

 

特急「ゆふいんの森」のキハ71系

 

JR九州として初めて登場した特急電車である783系、「みどり」と「ハウステンボス」の併結でやってきました。奥には新幹線、N700S系ですね。

 

787系N700系

 

翌朝は「或る列車」もやってきました。もとはローカル線の普通列車用に国鉄時代にくくられたキハ47系を改造したものですが、この金ピカな外装からは連想しにくいかも。

 

ゆふいんの森」に使われるもう1種の車両、キハ72系

 

九州新幹線のオリジナル、800系です。

 

普通列車ももちろん沢山やってきます。旧国鉄時代製造の415系とかも来てました。

 

トレインビュールームにアサインされなくても、この眺めを楽しむ方法があります。客室の1室を解放してるんです。

 

解放されている客室は常にドアが開きっぱなしで看板も立っていてすぐ解ります。

 

室内はベッドも撤去され椅子を設置。あんまり長居はできそうにないですが、ちょっと腰を下ろして眺めを楽しむことは可能です。

 

いつまでも窓の外の景色を眺めていたいところですが、次の予定もあるのでチェックアウト。このホテル、なかなかスゴいわ…。窓がかなり大きいのがいいのかも。

九州の観光列車乗りまくり!その5:JR九州の「準」フラッグシップ?「或る列車」&DXグリーン車乗車。

高いんだけどね…。

 

宮崎駅の改札前には本日の運行状況が掲示されていましたが、さすがに早朝の特急などは台風の影響で運休したようですが、自分が乗る予定の列車は通常通りの様子。

 

特急「にちりん」で大分までの移動です。

 

昨日まで乗っていた「36ぷらす3」の種車である787系が使用されています。

 

豪華にグリーン車に乗っちゃうぞ。今回の旅行では博多からずっとJR九州株主優待券の割引を使っているのですが、「片道行程なら複数列車を乗り継いでも1枚の株優で割引が適用になる」ので、ここもアップグレードしちゃえ!となった次第。グリーン料金も半額になるしね。

 

787系デビュー当時の面影を残す車内。3列のシートが並びます。ただ、今日はその奥のパーティションの奥が自分の座席です。

 

1両に3席しかない「DXグリーン車」です。登場当初はここは「トップキャビン」と呼ばれ、6名分の座席が並ぶ個室になっていた筈。今では通常のグリーン車よりも大きなシートが並んでいます。

 

PCも載りそうな大きなデスクに、かなり深く倒れるリクライニングシートにはレッグレストもついて座り心地はなかなか。ただJR九州あるあるでメンテがイマイチなのか、ちょっと座席自体がガタガタ揺れる気がするのはね…。

 

なおこの車両には4名用のグリーン車個室も用意されています。大分到着前に出てきたグループがいたので、ちゃんと需要あるみたい。

 

およそ3時間で終点の大分に到着。隣には博多行き特急「ソニック」が停車しており、乗り継ぎの便が図られています。

 

大分駅では乗り継ぎ時間が1時間半ほどありましたが、荷物もあるしお天気も微妙。

 

結局、駅構内の「シアトルズベストコーヒー」でのんびりしました。シナボンも中部地域にはないのでちょうどいいんだい。

 

大分からは久大線普通列車で。

 

由布院で下車します。

 

そしてここからが今回の旅行のメインイベント、「或る列車」への乗車です。2015年に「車内でスイーツを楽しむ」というコンセプトで誕生したこの列車、JR九州のフラッグシップ「ななつ星」登場後に誕生したこともあってそれに匹敵するグレードを目指したそうで、建造費はなんと6億円。観光列車の改造費は高くても1両1億かければスゴいという感じなので、正直とんでもなくカネかかってます。そんなコストを反映したのか、この列車に乗る料金も他の観光列車に比べてかなりお高め。一人当たり3万円くらいは平気でとられちゃうレベルです。にもかかわらず未だに予約がなかなか取れない人気っぷりで、今回もこの列車の予約が取れたから九州まで来たようなもんです。

 

このゴージャス感溢れるデザインは、明治末期に九州鉄道がアメリカに発注した豪華客車をモチーフにしたもの。実車のほうは日本に輸入された時点では九州鉄道が国有化された後だったため、特別列車などに少し使われた程度でほぼ活用されなかったようです。当時の資料から原信太郎氏が模型を制作しており、この列車自体はその模型をもとにしているようです。デザインはもちろん、みんな大好き水戸岡鋭治先生。考えてみたらオリジナルの787系も36ぷらす3もこのお方の作品なわけで、ずっと水戸岡ワールドにいるようなもんだな。

 

乗車開始は発車5分ほど前と結構直前。アテンダントがドアサイドでお出迎えです。

 

自分の座席は2号車の個室。それぞれ通路側に扉があって締め切ることが出来るようになっています。

 

ウェブで予約する場合、1名で予約可能なのはこの個室1箇所しかありません。一方の座席は壁に窓がないため、サービスレベルの問題から1名用という設定にしているのかも。当初は進行方向側に座るようにテーブル上がセットされていましたが、「窓のあるほうが宜しいですか?」と反対側にセットし直してくれました。なお、他の区画で1名利用の方がいたんですが…電話予約とかなら枠があるのかな?

 

座席に着くと列車はほどなく発車しました。

 

テーブルの上には本日のメニューが。

 

この「或る列車」、お値段はお高いですが車内での飲み物はアルコール類も含め込みになってます。九州の地のモノが厳選されて用意されていました。

 

まずは都農ワインのスパークリングで。

 

もう午後3時前なので、早速お食事タイムです。運行当初はスイーツを中心としたメニューを提供していた「或る列車」ですが、昨年秋にコンセプトをリニューアルし「食事メイン」のコースとなりました。まずは前菜「九州の大地のテリーヌ」、卵はJR九州のグループ会社で生産したものだそう。

 

2杯目は九州らしく焼酎、水割りで頂きます。鹿児島の八千代伝です。

 

2品目は魚料理「潮風のブイヤベース」。長崎産の甘鯛が使われており、風味は濃厚です。

 

ちょうどこのあたりで、「ゆふいんの森」でも減速する「慈恩の滝」を通過しました。

 

3品目の肉料理「黒毛和牛のすき焼きとおにぎり」、ここで急にド直球の和食テイストのものが登場です。お肉は柔らかく上等な脂が乗って美味。ご飯と良く合う味付けです。

 

日田を過ぎて大分県として最後の駅となる夜明で対向列車待ちで暫く停車時間があり、ドア開放となりました。皆さん駅周辺の散策を楽しんでます。

 

行き違いの後、また博多へ向けて出発です。

 

ここでデザートタイム。鹿児島産のパッションフルーツに沖縄産のパイナップルを使った「トロピカルカクテル」、ココナツ風味のソースが添えられて好きなだけ掛けて食します。

 

その後はミニスイーツも登場、コーヒーと共にまったりと頂きました。メインお肉と魚は温かい状態で供されますが、列車の中で「ちゃんとした温かい料理」が出るの、それだけで今や贅沢となってしまいましたね…。

 

お食事も終わったこところで車内を探索。まずはお手洗い…と思って連結面付近に行ってみたのですがそれらしいモノは見当たりません。まさかトイレ無し?と思ったら、2号車の運転台直後のところに設置されてました。

 

大きめの洗面台など、かなりのスペースが割かれています。

 

トイレ自体もこの内装の凝りようですよ。さすが「ななつ星」クオリティを目指しただけあって、こういうトコにも手を抜いてません。

 

1号車はオープンスタイルの座席が並び、2号車の個室とも大きく雰囲気が違います。これも開放的でいいなぁ。

 

サービスカウンターはこちらにあります。厨房などもここにあるようです。

 

ドアの窓もステンドグラス風の仕立て。とにかく車内外とも美しく、走る工芸品、って感じです。

 

そういうわけで由布院から約3時間の行程で終点、博多に着いてしまいました。素晴らしい仕立ての列車に美味しい料理と飲み物、洗練されたアテンダントのサービスなど、おそらく昼行の観光列車としては日本でもトップクラスなんじゃないでしょうか。ただ、お値段がね…。そうそう気軽にリピートできるレベルじゃありませんが、クオリティを考えると納得感はあって、なかなか悩ましい列車でした。

 

 

九州の観光列車乗りまくり!その4:特急「36ぷらす3」金曜日ルート「黒の路」&台風の宮崎。

また乗るよ!

 

ホテル送迎バスを降りて鹿児島中央駅へ。

 

駅前のファミリーマートにこんな幟がありました。最近「大阪王将」がちょっとした話題になってましたが、実は王将には「鹿児島王将」ってのもあるんですね。こちらは鹿児島などのエリア限定として「京都王将」から正式に暖簾分けされたものなんだそうで、レシピなども鹿児島の嗜好に合うようにアレンジされているんだとか。

 

「鹿児島王将」の看板メニューの一つが黒酢餡の天津飯だそうで、コラボメニューが売られていました。

 

ちょっと時間があったので駅直結のアミュプラザをぶらぶら。「列車でもトクする」っておいおい、そのカードはもともとそういうカードじゃないの? まぁ駅直結とはいえフツーにクルマで来るお客も多く、普段は鉄道なんか乗らないような層もいそうだから、そっちへのアピールだと思えば理解できるかしら。

 

そういうわけで、今日も昨日に引き続き「36ぷらす3」に乗車します。毎週金曜日は「黒の路」として鹿児島中央~宮崎間を走行します。距離にして130km足らず、走行時間も3時間半程度と5日間の行程の中では一番短く、平日運行ということもあって若干地味な存在かもしれません。

 

ホームには昨日もお世話になった黒い787系

 

この列車、デッキ側に大きなロッカーがあり、大型の手荷物はここに収納することになります。

 

昨日と同じ5号車、埋まり具合は3分の1くらいかな。

 

鹿児島中央を出発すると、まず車窓のハイライトとなるのは錦江湾の向こうの桜島が見えてきました。

 

およそ1時間で「おもてなし駅」となる大隅大川原に到着しました。時刻表上では鹿児島中央から宮崎までは途中停車駅がないことになっていますが、ここでは50分ほど停車します。

 

地元の皆さんが横断幕でお出迎えです。

 

駅前では列車の到着に合わせたプチマルシェを開催。ただこの日は途中から雨が降り出してしまったので、早々に車内に逃げ込んでしまいました…。

 

でもお買い物はしましたけどね。朝食でちょっと食べすぎた感じなので軽く戴く程度ですが。

 

「36ぷらす3」車内では有料の「体験メニュー」や無料で参加できる「イベント」が用意されていますが、「黒の路」では無料の「黒酢のご紹介」でした。

 

タイトル通り「黒酢」に関するレクチャーが中心。

 

実際に熟成期間の違う黒酢を試飲して比べることもできました。

 

午後3時過ぎ、青井岳でも10分ほどの停車時間があり、ドアが開放されました。

 

宮崎到着は午後4時前。あまりイベントなどは多くはないですが、まったりした感じの行程でした。

 

ちょうど反対側のホームに特急「にちりん」が到着、ノーマル仕様の787系との並びとなりました。

 

改札を出たら本日の運行状況のご案内が。宮崎からの特急列車は夕方以降はほぼ運休になるみたいです。明日は大丈夫なのかしら…。

 

宮崎での宿泊は駅前の「東横イン宮崎駅前」です。時折「どこが駅前やねん」というケースもある東横インですが、ここは紛う事なき「駅前」で、駅出口から30秒で行けちゃうレベル。今では駅前にも新しく「アミュプラザ」がオープンしましたし、駅の高架下にも多くのお店があるので、なかなか便利なロケーションです。

 

お部屋は安心の東横イン仕様。ホントに東横インってどこへ行っても部屋の構造がほぼ同じですねぇ。どこに何があるか迷わなくていいけどさ。

 

台風も接近しているので今日はもう部屋に籠もって過ごそうと思っていたんですが、テレビでヘンな情報を得てしまい…「みやざきアートセンター」へ来てしまいました。

 

こちらで「TSUBURAYA EXHIBITION 2022」なんて特別展を開催中ということで、折角なので観に来たわけです。この展覧会、「ウルトラマン55周年」記念として昨年春に佐賀で開催されたものの巡回展らしいのですが、昨年夏に神戸、そのあとの3箇所目がここ宮崎、という流れの様子。

 

金曜とはいえ平日のせいか、ゆったりと鑑賞できました。

 

この橘通のあたりが宮崎の繁華街。ここ一番街では本日はビアガーデンイベントが行われるようです。これから台風が来るのに大丈夫かしら。

 

ついでなので、この辺で晩ご飯を食べて帰ります。宮崎と言えばチキン南蛮!ってことで「おぐら」へお邪魔します。

 

洋食屋さんらしくハンバーグとチキン南蛮を盛り合わせた「ビジネスランチ」を注文。チキン南蛮だけガッツリでもよかったんですが、デミグラスソースのハンバーグも安定の旨さでした。

 

このあたりで本格的に雨が降り出してきてしまい、雨足もかなり強くなってきました。ちょっと歩いて駅前まで戻るのはしんどそうなのでバスを利用。

 

もの凄い土砂降りの中、宮崎駅前まで帰還しました。

 

駅構内のお店で宮崎マンゴーのフルーツサンドを売っていたので夜食として所望しホテルへと戻りました。

 

翌朝は台風一過でそこそこのお天気。東横イン名物?の無料朝食にありつきます。

 

こちらの東横インは割とシンプルな内容。コロナ影響で簡単なお弁当とかになっちゃってるところも結構あるらしいので、このスタイルで出てきただけでもヨシとしましょうかね。