川治湯元駅まで宿の送迎車で送ってもらい、新藤原行きの普通列車に乗車。
わずか3駅分、時間にして10分ほどで新藤原に到着、ここで乗り換え。この駅から浅草方面は東武鉄道に変わります。
2駅分、これも10分ほど乗車して鬼怒川温泉駅で下車しました。
駅前には転車台がどーん。
お昼ご飯は駅から歩いて数分のところにある「きっかぶ」というお店にしました。焼きそばが美味しいことで、地元の方に人気らしいです。
こちらが焼きそば、500円也。なお、300円から700円まで量が選べるシステム。初来店だということで、目玉焼きをサービスしてくれました。あと、こちらもサービスで出してくれた蕗のお漬け物。
店内でのイートインも出来ますが、基本は皆さんお持ち帰りの様子。電話で注文して取りに来る、という流れが多いようで、お店のおかみさんがドンドン焼きそばを作ってはパックに詰めるのですが、お客さんもドンドン来てそれを持ち帰るという感じ。なお、焼きそばは、今どき珍しいくらいに奇をてらわない「フツーに旨い」ソース味です。目玉焼きがいい仕事するんだよね…。
昼食を終えて駅に戻ると、ちょうど下今市からの「SL大樹」が到着したところでした。
列車から切り離されたSLは、駅前の転車台までやってきます。
転車台にゆっくり乗って…。
完全に転車台に収まりました。
なんせ駅前なので、多くの観光客が見学する中、SLは転車台で回され、向きをくるっと変えます。
進行方向を180度変えられて、SLはまたもと来たレールを戻っていきました。
というわけで、私も折り返しの「SL大樹」に乗車します。
ホームで「SL大樹」とご対面!と言いたいところですが、これは後ろ側に補機として連結されているディーゼル機関車ですね…。
進行方向側では、ちょうどさっき回転させられていたSLが、客車と連結するところでした。
客車の方にもちゃんとトレインマークが掲示されているんですね。ここは前後とも機関車が繋がるので普段は見えないところなんですが、ちゃんと気を遣ってるのかな。
はい、ちゃんと連結されて、出発準備完了です。
今回、「SL大樹」に乗ろうと思った最大の目的がこの「ドリームカー」。正直SLだけだとそんなに珍しくない(失礼だなオイ)んで、昨年から運転を開始した「SL大樹」もそんなに食指が動かなかったのですが、今年に入ってから東武鉄道が「ドリームカー」の導入をリリースし、俄然興味が沸いちゃった次第。
この「ドリームカー」、北海道で札幌と釧路の間で運転されていた夜行急行「まりも」の指定席として導入され、その後は青森と札幌の間を青函トンネルを抜けて結ぶ急行「はまなす」に転用されていたもの。だんだん勢力を持ち始めた夜行高速バスへの多愛好という意味合いもあったようで、グリーン車用のシートに取り替えられ、ふかふかのシートクッションに深く倒れるリクライニングで快適に寝れる、なかなかの優れものだっらんです。急行の指定席なんで追加料金も寝台とか取るより安かったですしね。急行「はまなす」の時は一緒に連結され、こちらも急行指定席だった「カーペットカー」にお株を奪われてた感はありましたけど、座席数が少なくてなかなか予約が取れない「カーペットカー」に比べると手配はしやすい方で、なかなか重宝したモノです。北海道新幹線の開業で急行「はまなす」も廃止され、すっかり廃車されたと思ってたのに、また再会できるとは嬉しいじゃないですか。
車内は北海道で活躍していた頃そのまま。外装ももちろん、内装も非常に綺麗に整備されています。
シートはこんなに倒れるので、すんごく眠れるんですよ。シートピッチもグリーン車と同じサイズに拡大されていますが、その分だけ窓と座席の位置が合ってないのがちょっとした弱点でした。まぁ夜行列車用だから別にかまわなかったんですが。
「ドリームカー」には車両の端に、こんなフリースペースがありました。
もともと夜行列車用でしたから、「寝ないでお喋りとかしたい連中はこっち行け」ということなんでしょうね。テーブルの真ん中の灰皿跡地が時代を感じさせるでしょ。
「ドリームカー」は「SL大樹」に常に連結されているわけではなく、運転日のうちの40日間程度だけ使用され、それ以外は普通の14系座席車となります。まぁ「普通の14系座席車」ってのも今では超レアなんだけどね…。また、SLについては「SLそのもの」よりも「客車」の用意の方が難しくなってきているようで、JR西日本の「やまぐち号」のように「旧型客車を新造する」という「お前は何を言っているんだ」というような状況まで発生していますが、新造するまでの余力が無いところは、手持ちの客車を交互に使用して大事にする、みたいな感じになっているんで、「毎回使わない」のもそういう理由なんじゃないでしょうか。
乗車時間僅か30分強で下今市駅に到着。車内販売があったりアテンダントの案内があったり写真撮影サービスがあったりと色々用意されていましたが、ちょっと短いなぁ、という感じかも。なお、下今市駅にも転車台がありますが、こちらは駅構内に位置しており、きっぷか入場券を持っていないと入れない所になっています。
「転車台広場」の入口。
ホームから一旦浅草方面に引き上げた列車は、側線に戻ってきます。
ここでSLが切り離されます。
切り離されたSLは下今市でも転車台に乗せられ、方向転換します。運転区間の両端にちゃんと転車台を要して、どちらの方向もSLを先頭に運転できるようにしてるのは、なかなか気合いが入ったプロジェクトなんだろうね。