へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

ご近所トラベル:半田に行ってみたよ。その2「MIZKAN MUSEUM」

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半田運河沿いに、ミツカンの本社があります。

 

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この一角に「MIZKAN MUSEUM」があります。ここも入館は予約制で、90分かけて全館をガイド付きで巡るコースと、一部だけガイドなし30分程度で見るコースの2種類が用意されています。今回は全館コースにしました。1回の定員が30名なので、予約はちょっと取りにくい方かもしれません。今回も、たまたま都合の付く時間にツアーの空きがあったので半田に来てみたようなもんです。

 

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総合受付で予約確認の上で入場料300円也を払うと、まずは最初の展示室「大地の蔵」へ。ここでは30分ほど自由見学となり、ガイドは付きませんが解説員が常駐しているので、いろいろと説明を聞くことができます。この展示室では主に江戸時代の「酢造り」の様子が当時の道具とともに紹介。

 

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次の部屋では「静置発酵」の様子を見ることができます。酢酸菌が発酵によって酢を作り出すには酸素が必要ですが、櫓の表面だけが酸素に触れる形で発酵させるという伝統的な方法だそうです。

 

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ここでは実際に販売する酢を作っており、10分ごとに2分間だけ上のフタが開くようになっており、発酵している様子を見ることができます。ここで作られているのは「三ツ判山吹」で900MLで1000円する、ちょっとした高級品。酢の色が黒いのは原料の酒粕を熟成させた結果で「黒酢」ではないんだとか。なお「黒酢」ってのは玄米で作るんだそうですよ。


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酢を作るのに欠かせない桶や樽を作る道具たち。

 

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お次はちょっとした体験コーナーになっています。

 

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このコーナーでは一つ7.5kgあったという酢を運ぶ桶を担いでみたり、江戸時代の職人が酢を樽に詰めるときに「音」だけでその量を計っていたというのを試したりなどができます。

 

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「いろいろな酢」コーナーは、展示パネルの下に引き出しがあり、ここを開けるとそれぞれの酢の「香り」を嗅げるというしくみ。

ちなみに、30分の自由見学のコースで観れるのはここまで。

 

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ここから先はガイド付きの全館コースでないと入ることができません。入館から30分後に再集合です。

 

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ここでは昔の半田の様子を紹介する写真パネルなどがあります。

 

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MIZKAN MUSEUM」の昔の様子。

 

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今はこんな感じ。それほど佇まいは変わっていないかな。

 

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回廊の突き当たりには大きな窓があり、半田運河を綺麗に眺めることができます。

 

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本格的なガイドツアーはここ「時の蔵」からはじまります。

 

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展示室に入ると、まずは真っ暗。その中で次第に照明がつけられ、中央に設置された「弁財船」が浮かび上がります。演出が凄くお洒落。ミツカンってこんなスタイリッシュな感じの会社だったっけ?と思うくらい。

 

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ここに再現された弁財船は全長20m、それでも当時では小さい方のサイズなんだとか。

 

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江戸時代、ここで作られた酢がこの弁財船で江戸まで運ばれたわけです。江戸までは1週間から2週間かかったとのこと。

 

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ここでは絵巻風にミツカンの歩みも紹介されています。ミツカンのマーク「三本線+丸」はなんと「それまで使っていたマークが商標法施行の時に他の事業者に先に登録されちゃったから」生まれたものなんだって! とはいえ、三本の線は酢に重要な「味」「利き(すっぱさ、のこと)」「香り」を意味し、それを丸くまとめるのが下の「丸」みたいな意味がちゃんとあるんだそうです。「ミツカン」という会社名もこのマークが由来。「カン」ってのが「環」、つまり「丸」なわけです。なお、樽詰めで出荷されていたミツカンの酢が瓶詰めになったのが「他の質の悪い酢をミツカンの樽に詰めて売る輩が結構いたから」ってのも興味深い話。

 

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次はワンフロア上にあがり、展示されていた弁財船に乗って、江戸時代に酢が半田から江戸まで運ばれる様子を紹介するアニメーションを鑑賞。

 

「時の蔵」の次は「水のシアター」。ここではミツカンのカンパニースローガンに関するプロモーションムービーを上映します。

 

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ガイドツアーは「水のシアター」で終了。ここでお酢ドリンクが試飲できます。あんまり興味なかったけど、意外と旨いっすねコレ。買ってみようかな…。

 

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最後にあるのが「光の庭」ですが、ここは体験というかお遊びコーナーですね。紙粘土を使った寿司握り体験、寿司にまつわるトリビアやクイズ、日本各地の鍋料理紹介などに加え、「オリジナルのラベルの味ぽんが作れる」ってのもありました。この先には小さいですがミュージアムショップもあります。

 

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MIZKAN MUSEUMからの最寄り駅はJR武豊線半田駅になります。

 

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駅前にはSLが。

 

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この手の静態保存って状態が悪いものも多いですが、こちらは屋根付きのスペースに置かれているし、かなり丁寧に扱われているようで非常に綺麗です。どっか動態保存したい鉄道会社から目をつけられそうだな…。

 

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すぐそばには鉄道資料館もありましたが、毎月第1・第3日曜日にしか開館しないんだって…。

 

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半田駅跨線橋は1910年製で「日本最古」と言われているものだとか。そもそも武豊線自体が「東海道線の建設資材運搬」を目的に随分初期に開通してるんだよね。

 

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名古屋への戻りは名鉄利用なので、もう少し歩いて知多半田駅まで来ました。

 

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名古屋行きの特急に乗車して帰ります。

 

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折角なので金山で寄り道。名古屋界隈ではかなり有名な立ち飲み「大安」です。

 

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生ビール+お造り+小鉢のセットからスタート。

 

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ここでは鶏の刺身が頂けるのが嬉しいところ。砂肝とレバーを注文しました。ただし、「20分以内に食べないと残ってても強制的に片付けますよ」というシステムになってます。まぁ生食のリスクはそれなりにある素材だからね。