へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

令和元年9発目、台湾のはずが東北。その7:大船渡線BRTと奇跡の一本松。

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3日目、今日は三陸海岸沿いに北上してゆきます。

 

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気仙沼駅のBRT乗り場は、なんとなく鉄道時代の面影を感じます。

 

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盛行きのバスがやってきました。駅のコンビニで何か朝食用の食料でも仕入れようかと思ったのですが、バスの中で「もぐもぐ」ってのも…と見送り。このあと、どっかで何か買えるでしょ。

 

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気仙沼駅を出ると、鉄道の線路を転用した専用道を走ってゆきます。一般道と交差するところには踏切があるのですが、「もと線路側」のほうが普段は遮断され、BRTが通るときに遮断機が上がる仕組みになっていました。専用道に一般の車両が侵入するのを防ぐという意味合いもあるのでしょう。

 

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もともと単線の鉄道路線なので、バスでも1台が通るくらいの道幅しかありません。そのため、バスなのに要所要所に行き違い施設が設置されているのもユニークなところ。

 

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気仙沼駅から一駅、鹿折唐桑駅。専用道を走行するのはこの駅まで、ここからは一般道を走ります。もう完璧に普通のバスです。

 

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陸前高田に入っていくと、いきなり「廃墟」が見えてきました。これは「陸前高田市立気仙中学校」が遺構として残されているもの。この屋上にも津波が到達したというのだから恐ろしい…。

 

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このままバスで盛駅まで行ってもいいのですが、次の三陸鉄道の発車までは1時間上の待ち時間ができてしまいます。そこで、「奇跡の一本松」駅で下車してみることにしました。1.5kmほど歩きますが、陸前高田駅まで行けば次のバスが捕まえられ、それなら予定の列車に乗り継ぎ可能なんです。

 

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海側では工事が行われています。なにやらホームセンターでも作っているような感じですが…。

 

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これは国営追悼・記念施設を作っているところでした。

 

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全体像はこんな感じで、かなり広範囲に整備されるようでした。

 

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ただ、この工事のため、「奇跡の一本松」まではかなり遠回りをしないとたどり着けないようになってしまっています。先ほどのバス停からは見えるような距離ですが、最短経路となるエリアが全て工事地区になっているので、気仙川沿いまで迂回するようなルートを進む必要があります。

 

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これが「軌跡の一本松」。この光景からは想像すら難しいですが、震災前は7万本の松林の景勝地高田松原」だったんです。そんな松林は津波で流されてしまったのですが、この1本だけが奇跡的に残りました。残念ながら塩害等で枯れてしまい、既に「生きている木」ではなく「オブジェ」になってしまったようですが…。横に見えるのは以前ユースホステルだった建物。これも遺構として残されているのですが、凄まじい破壊状況です。ただ、朝8時からはもっと近くから見える展望エリアに入れるはずだったのに、何故か閉鎖されたままだったのよね。

 

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建設中の追悼施設の横にも破壊された建物が。もとは陸前高田の「道の駅」だったところです。これも追悼施設の一部として保存されるようです。

 

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陸前高田駅を目指して歩き始めます。

 

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海側では強大な堤防が築かれていました。

 

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復興に向けた土地のかさ上げ工事はまだまだ進行中。

 

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陸前高田「駅」にたどり着きました。見た目は完全に「バスターミナル」です。

 

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とはいえ、ちゃんと「駅舎」はあります。以前の陸前高田駅をモデルにした建物らしく、ちゃんと「みどりの窓口」も設置されています。

 

この駅の通りの反対側に新しくショッピングセンターが整備されていましたが、開店は朝9時から。ちょっと遠くにコンビニの看板が見えましたが、今から行ってもバスの発車時間までに戻ってこれるか微妙な距離。仕方なく、ここでも食料の調達は断念しました。

 

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定刻より数分遅れて、盛行きのバスが到着。

 

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高校や病院など、市街地の高台側を巡って海側の道に戻るところで、また震災遺構らしき建物が見えました。これは市営の単身者向け住宅だったもの。よく見ると、4階までの窓は反対側が見えています。つまり、津波がそこまで到達して押し流した、ということなわけで。

 

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陸前高田の市街地を抜けても、暫くは一般道路を走ります。

 

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小友駅から、また「元線路」の専用道路に戻りました。

 

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バスの車窓から大船渡市魚市場が見えてきました。もうすぐ終点、盛駅です。