へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

令和元年14発目、ANAファーストクラスで行く世界遺産。その11:マディソンのライト建築巡り、ユニタリアン教会。

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アメリカ4日目。オーナーさんが淹れてくれた濃いコーヒーを戴いて出発します。

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朝食はアメリカのファミレスチェーン「IHOP」にしました。昔は日本にもあったはず…と思って調べてみたら、スーパーの長崎屋が日本展開してたようで、長崎屋が倒産したときに提携解消となって撤退、というようなコトだった模様。「IHOP」ってのが「International House of Pancakes」から来た名前だけあってウリはパンケーキ、でチェーンのくせになかなか悪くないんだわ。

 

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パンケーキと卵料理のコンボを頼みましたが、出てきたものを見た瞬間「あ、これボリューム的にヤバいヤツじゃん」と思ってしまった(^^;)。でも結局ペロリと美味しく完食しちゃったんだけどね…。パンケーキはホイップクリームとストロベリーソースが載っていますが甘さは控えめで意外とあっさりイケます。卵料理が別皿なので「ベーコンとかにシロップかかっちゃう問題」に悩まされることもないし。そんなわけで美味しい朝食にありつけたのは良かったのですが、「なかなか支払いを受け付けてくれない」という珍現象が発生。支払いは原則としてテーブル担当のスタッフが扱うようになっているみたいなのですが、担当さんが全然出てこない。次の予定の時間も迫って来ちゃったのに…とレジに行ってみたものの「支払いは担当でないと受けられないの」と。結局「クレジットカード払いなら他の担当でも扱える」って話になったんだけど、ねぇ。

 

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今日もマディソンのライト建築を巡っていきます。午前中にやってきたのは「ユニタリアン教会」。1951年完成とライト晩年の作品で、実はライト教会建築の集大成っぽい面もあったりする建物です。

 

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講堂を覆う三角屋根と大きなガラスの壁面が印象的です。

 

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こちらでは見学ツアーが行われています。平日は月曜から金曜まで毎日催行されますが、こちらは有料。日曜日は無料で参加できます。幸いなことに今日は日曜日、ラッキー。

 

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見学ツアーは増築棟から始まります。今では礼拝などは増築棟の講堂で行われていますが、これは人数の問題。当初は200名程度の収容を想定していたようですが、今では400名近く集まるので、ライト建築の講堂では入りきらなくなっちゃったんですね。ただ元の建物がアメリカの国定歴史建造物に指定された後だったのでオリジナルの雰囲気を可能な限り邪魔しないよう設計されています。斜面をうまく活用して、地上に出る部分はできるだけ低くし、講堂は半地下に設置。ライト設計の本館とは回廊で繋がっていますが、ガラスを多用して「「建物としては繋がっていない」ように見えるよう配慮されていました。

 

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講堂から教室を繋ぐ廊下、三角形を多用したデザインになっており、ライトが設計したテーブルも三角形です。壁面に浮世絵が飾ってありますが、ガラス窓からの日光で退色してしまっているものもありました。

 

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こちらが講堂。正面の大きなガラス窓から柔らかく光が入り、石造りの壁面と相まって暖かく居心地良い雰囲気が漂います。ここを多目的に使えるよう、フロアの椅子は折りたたみ式。ここは今では結婚式などのイベントで使われることが多いようで、見学ツアーが土曜日に設定されていないのもそのためだそうです。

 

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そのあと、この教会についてのエピソードなども紹介してくれました。このあたりはマディソン郊外で、建設当時は周囲に何もないような場所。住んでいたのも50世帯くらいだったそうです。建設にあたっては予算削減のため、住民自ら作業に参加したりしたんだとか。

 

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講堂の三角屋根の構造が分かる模型もありました。結構複雑。

 

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エントランスから講堂のほうを眺めた感じ

 

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ライトが設計した、講堂の折りたたみ椅子のオリジナルが展示してありました。現在使われているのは改良されたレプリカ。背もたれのクッションの固定方法を変えたり、角を丸めたりといった改良を施したとのこと。

 

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結局、じっくり説明を聞きながら1時間半以上のツアーとなりました。これが教会の入口から見たところ。入口付近の庇の高さが低くなっていますが、ライトの建築では時折見かける意匠ですよね。

 

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玄関脇の壁面に、ライトのサインが書かれた赤いタイルが貼られていました。

 

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国定歴史建造物指定を示すプレート。

 

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三角屋根の講堂を入口側から見るとこんな感じです。今では周囲に大学や病院など大きなビルも建っていますが、竣工当時の周囲が野っ原だった頃って、どんな風に見えてたんだろうね。