マンハッタンで宿泊したのは「The Jane Hotel」です。
1907年に船員用の宿泊施設としてオープン。タイタニック号の事故の際には生存者が事情聴取の間、ここに滞在していたこともあったそうな。その後、YMCAの施設になったり長期滞在アパートになったりと数奇な運命を辿りながら、2008年にホテルとしてリニューアルすることになりました。このホテルの魅力は、まるで20世紀初頭で時が止まったかのような雰囲気です。
外装の改修工事中らしく見た目は残念になってますが、こちらが玄関。
エントランスのマットのデザインもイイ感じ。
見てください、このロビーの雰囲気。
フロントデスクもこんな感じ、まるでタイムスリップしたような感覚です。この感じ、ユーミンの「時のないホテル」という曲を思い出しました。
エレベーターホール前。少し前まではエレベーターも手動運転だったとか。洗面台の床面には何やら金属板が埋め込まれています。
ただしすり減っていて何が書いてあるか全然解りません。どうもタイタニック号関連のもので、ここで慰霊式なんかをやったことが書かれていたらしいのですけど。
このロビーの先には隠れ家のようにバーラウンジがあるのですが、今回はタイミング悪く中を見ることはできませんでした。こちらも猛烈にレトロな雰囲気らしいです。
カフェも併設されていますが、こちらはちょっとロビーに比べると大人しい感じ。これでも充分雰囲気あるけど。
ではお部屋へ。この狭い通路を通って…。
はい、こちらが客室です。もうね、狭いですよ!
計ってみたら部屋の幅は1.5m足らず、ベッド幅は70cmとブルートレインのB寝台くらいの寸法でした。ただ、寝るだけならこれでも充分かも。ベッドの下には大きなスーツケースなども収納できるスペースもあります。室内にはテレビはありますが冷蔵庫はなし。コンセントは枕元にあります。
バス・トイレは部屋にはなく共同。綺麗に保たれていますが、ワンフロアの部屋数がそれなりにあるのに対して3カ所くらいなので、ちょっと混雑する時間とかだと待たされるかも。
最寄り駅はA/C/E/L線の14th Street駅から歩いて10分弱と、アクセス的にはそれほど便利なわけではありません。ただ、この独特の雰囲気は体験してみる価値あり。凄い狭い部屋に共同バスルームというのは人を選びますが、その分ニューヨークで個室に泊まれることを考えれば宿泊費も安め(このときも1泊1万4千円程度でした)。