へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

令和元年20発目、アムトラック大陸横断。その17:ロスでもライト建築+夜景とハンバーガー。

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レーガン図書館の後はウェストハリウッドにあるバーンズドール・アートパークへやってきました。ここにはフランク・ロイド・ライトの建築で世界遺産に登録された8カ所のうちの一つ「ホリホックハウス」が建っています。

 

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ここは石油王の娘アライン・バーンズドールの住宅として1922年に建てられました。「ホリホック」とはタチアオイのことですが、邸の主人が好きな花だったそうで、そこからこの邸宅がそう呼ばれるようになったようです。丘の上にあるので外観からは全貌がつかみにくいのですが、ビジターセンターに建築模型があるので、こちらが解りやすいです。

 

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内部は7ドルで見学可能ですが、写真撮影はNG…。ライト建築の住宅では「お約束」の暖炉のあるリビングはこちらにも勿論ありますが、暖炉に向かって並ぶ長いソファがちょっと快適そう。また、壁面装飾に日本の屏風が使われていたりと、東洋趣味が全開なのもこの時期のライトらしい感じです。

 

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丘の上の公園に面した側、リビングのある方を外から。

 

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斜面の沿って建てられた部分。芦屋の「ヨドコウ迎賓館」にちょっと似ている印象です。ヨドコウ迎賓館も竣工が1923年とホリホックハウスとほぼ同時期なんですよね。

 

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リビングのある立面と反対側。池とかあるのが「お金持ちのお家」だけど、さほど「成金」な感じがないのはすっきりしたデザインのせいでしょう。なおこの邸宅、建築時の予算が大幅に超過した上に維持費も嵩んだせいで、バーンズドール氏は5年後にはこの建て物をロサンゼルス市に寄付してしまったとさ。

 

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今度はロサンゼルスを南下してエクスポジションパークへ移動。こちらにはジェット旅客機の初期のベストセラー、ダグラスDC-8が展示されているんです。

 

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さっきレーガン博物館で見てきた「エアフォース・ワン」はボーイング初のジェット旅客機B707がベース。そのライバルだったDC-8も見ておこうと思ったワケです。ダグラスDC-8は500機以上が生産され、日本でもJALで国際線・国内線の主役として活躍していました。B707DC-8が出た当初、JALはジェット化について様子見の姿勢だったのですが、太平洋線での競争相手パンナムやノースウエストがジェット旅客機をガンガン投入した結果、プロペラ機を飛ばし続けていたJALは閑古鳥が鳴く羽目に…。ジェット旅客機は「早い」だけでなくプロペラ機に比べ振動も少なく快適で、飛行高度も高いのでより安定した気象条件で飛ぶことができました。そりゃみんなジェット機乗るよね。結局JALはメーカーに頼み込んで引き渡しを早めて貰ったりしています。

で、これだけ航空史上で重要なピースにもかかわらず、実は意外と保存されていません。JALが初号機「FUJI」の機首部分だけを保存していたりしますが、1機まるごとで置かれていて気軽に見れるのはココくらい、かもしれません。見てると屋外なのに非常に綺麗に保たれ保存状態はよさそうです。なお、上海の航空博物館に、上海空港で事故を起こしたJALDC-8があるそうですが…。

 

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そろそろ日没なので、夜景を楽しみにグリフィス天文台へ参りましょう。大ヒット映画「ラ・ラ・ランド」にも登場したスポットです…ってその映画観てないや(^^;)。山頂までの道は夕方は渋滞することも多く、駐車場もスペースが限られる上に駐車料金も高額とのことで、麓からバスで向かうことにしました。地下鉄Vermont/Sunset駅から「DASH」というバスがおよそ15分おきに出ており、運賃はなんと50セント! 駅の周囲には駐車場も多いので、レンタカーでも駐めるところには困りません。

 

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山頂に到着すると、夜景目当てと思しき多くの方で賑わっていました。

 

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ホントにロサンゼルスが一望でき、確かに絶景です。

 

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有名なハリウッドサインも、ここからだと結構間近に見えます。

 

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そろそろ日没。太平洋に夕日が沈みます。

 

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だんだん夜景っぽくなってきました。

 

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だんだん暗くなっていきますが、海側はまだ日の光が残っており、ちょっと幻想的な感じです。

 

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なるほど、こりゃ人気スポットになるよな…という風景です。グリフィス天文台の展示スペースは夜10時まで開いていますし、夜景を見る方で遅くまで賑わっているので、暗くなるまで滞在しても危ない感じもありません。

 

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さて、そろそろ空港に行かないといけない時間です。ロサンゼルス国際空港はトム・ブラッドレー・ターミナルからの出発なのですが、プライオリティパスなどで入れるラウンジはナシ。レストランで使えるところはあるのですが夜11までの営業なので、ちょっと時間的に微妙です。そんなわけで、先に夕食を喰ってから空港へ向かうことにしました。アメリカ最終日のディナーに選んだのはみんな大好き「IN-N-OUT」ハンバーガーです! アメリカ国内でもカリフォルニアを中心にした一部のエリアにしか展開していないのですが、「美味しいハンバーガーチェーン」として大人気のお店です。こちらもお持ち帰りのドライブスルーに長いクルマの列が出来て軽い渋滞を巻き起こしていました。

 

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この店舗、「空港の近く」ということで選んだのですが、近いにも程がある近さでした。通りの向こうはもう滑走路、駐車場からこんな風景が見えちゃいます(慌てて写真撮ったのでブレブレ)。これは昼間に来て外のテーブルで喰いたいなぁ。

 

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こちらのお店、ファーストフードではありますがオーダーしてから調理するので結構待ちます。レジで注文して支払うと貰うレシートに番号があり、料理が用意できると番号で呼ばれます。

 

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IN-N-OUTのメニューはパティ2枚の「ダブルダブル」にハンバーガー、チーズバーガーにポテトフライだけと非常にシンプル。でも「裏メニュー」としていろいろ足したり減らしたりできるのがミソ。パティの枚数も増やせるし、パン抜きとかもできます。今回はダブルダブルに裏メニューのアニマルスタイルフライをチョイス。「アニマルスタイル」はポテトフライの上にチーズとソテーオニオン、特製ソースをかけたもので、カロリーのお化けっぽいけど旨いんですわ…。

アメリカではハンバーガーチェーンもグルメ志向のところが色々出てきて(日本にも進出したシェイクシャックとか)、「ファストカジュアルフード」とか言われるようになってきましたが、IN-N-OUTは「割とグルメ寄りの旨いバーガーなのにお値段お手頃」ってのが嬉しいですね。今回も、コレにドリンク付けて11ドル。マックとかと変わらないレベルですもん。

 

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夜9時半にレンタカー返却。手続しているスタッフに「ここ、ぶつけられてない?」と言われて見てみると、確かにちょっと衝突したような跡が…。どこかで駐車してるときに当てられたのかな? 免責ゼロで保険に入っていたので特に負担金などは発生しなかったのですが、やっぱりレンタカーの保険は充分にかけておくべきですねぇ。報告書的な書類にサインするだけで終了、でした。

 

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ターミナルビルまではレンタカー会社のシャトルバスで向かいましたが、30分近くかかってしまいました。空港の手前から激しく渋滞しており、全然進まないんです。ターミナルビル前の周回道路もカオス状態。そのせいでシャトルバスも運行が乱れているようで、空港でシャトルバスを待っていた乗客と運転手が「乗れる乗れない」で軽く揉める一幕も。このバス、レンタカーオフィスから空港までの乗客で既に満員だったのでこれ以上の乗車は無理、って話だったんですが、待っている方は「もう30分以上待ってるんだぞ!」とお怒りの様子…。いろいろ改良工事していることも一因のようですが、これはかなり末期的だなぁ…。