「トヨタ白川郷自然學校」へ行く前には、飛騨市の神岡町にある「レールマウンテンバイク ガッタンゴー!!」で遊んでました。評判がいいのは聞いてましたが、確かにかなり面白かったので紹介します。
今回の旅の移動はマイカー。名古屋から東海北陸道を北上し、飛騨清見ICで一般道へ流出して岐阜県道90号「飛騨卯の花街道」を通って飛騨市へ向かいました。神岡まで順調に進み、ガッタンゴーの予約時間まで1時間以上早く着いてしまったため、時間潰しに「道の駅 スカイドーム神岡」へ立ち寄ってみます。
レストランやスナックコーナー、売店など一般的な「道の駅」の施設に加え、ここには「 ひだ宇宙科学館 カミオカラボ」という展示施設が併設されていました。入場無料だし、入ってみますか。
「スーパーカミオカンデ」って名前をうっすら聞いたことがある方は多いと思いますが、要はココ、それを紹介する施設なんです。で、「スーパーカミオカンデ」というのはどうも「ニュートリノ」という、まだよくわかってないモノを観測するための施設、らしいです。ニュートリノは無茶苦茶小さいのでなんでもすり抜けて進むので、宇宙から来たソイツを調べると宇宙のことがわかる、ってんで宇宙研究の一環でもあるんだとか。余計なノイズとかを避けるために地中深く神岡鉱山の跡地を選んで作られた…って理解でいいのかな? 難しくてよくわかんないや。
中にはスーパーカミオカンデの内部を模したような半円形のシアターがあり、ここで紹介VTRなどを上映。
スーパーカミオカンデで研究している方などのサインコーナーもあるよ。すげぇノーベル賞もらった人のサインが2つもあるじゃん! この「カミオカラボ」、ほかにも体験型のアトラクション?も多数あって、科学にそんなに興味がない人でも充分楽しめる内容になってました。割とお勧めかも。
昼食もこちらの道の駅で頂きました。飛騨牛スジ煮込み定食、おいしゅうございました。
では本題。「ガッタンゴー‼」の出発点、廃止された神岡鉄道の旧奥飛騨温泉口駅にやってきました。
神岡鉄道は1966年に高山本線の猪谷駅からこの奥飛騨温泉口駅を結ぶ国鉄神岡線を引き継ぐ形で設立された第三セクターの鉄道会社で、神岡鉱山からの貨物輸送で収益を保っていたものの、鉱山からの輸送がトラックに転換されたことから2006年に廃止となりました。観光列車として復活させる動きがあったものの、それを推進していた市長が落選。新たな市長が線路の撤去を進めようとしたことに存続派が危機感を感じて「配線跡を活用しよう!」と始めたのがこの「ガッタンゴー‼」だったそうです。で、始めてみたらこれが大人気。運行日数や規模が拡大されて今に至ります。
最近ではより山奥のほうの路線を利用した「渓谷コース」も始まりましたが、こちらは「リピーター向け」と謳われていることに加え、参加人数は2名以上からとなっています。当初から設定されている「まちなかコース」だと1名でも利用できるので、一人旅の今回はこっちのチョイスです。
まずは受付へ。予約はネットでできますが、料金の支払いは当日こちらで現金で行います。ここにはお土産やグッズなども売られていました。
受付の後はレクチャールームに進みます。開始時間10分前くらいから、注意事項などの説明が行われますが、今回は新型コロナ感染拡大防止のため口頭でのレクチャーは最小限で、かわりに説明書をよく読んでね、との指示でした。順番に名前を呼ばれ、レールマウンテンバイクのほうへ進みます。
ホームにはずらりとレールマウンテンバイクが並んでいます。6月1日から運行再開して最初の週末ながら、この回の予約はほぼ満員のようです。
ここから線路に降りていくわけです。
今回用意されたのはコチラ。自転車2台が並ぶ形がデフォルトなので2名以上での参加を求められるのですが、この自転車+サイドカーのタイプがあるので「おひとりさま」でも楽しめる由。もともとは「大人と自転車を漕げない子供やお年寄り」想定なんでしょうが…。ご丁寧にサイドカーにはさるぼぼ乗せてくれてました。
では出発!なんですが、まぁこれが楽しいのなんのって。「線路の上を自転車で走る」ってだけで何でこんなに楽しいんだろう。謎だ。
途中にはトンネルが2か所あります。1つ目はほぼ直線で、出口が見えます。
でも中は真っ暗。結構スリルあります。自転車にはライトも装備されて暗くなると点灯するので「あかり」はあるんですけどね。
トンネルを抜けると街をまたぐ高架橋に出てきます。
で、2本目のトンネル。こちらは割と長いうえにカーブしているので出口が見えず、結構なスリルです。このあたりは下り坂で漕がなくても進んでいく感じ。
2つ目のトンネルを出てしばらく進むと、折り返し地点の旧神岡鉱山前駅が見えてきました。駅では側線のほうに進むのですが、ポイントをこんな風に通過することって殆どないのですごく新鮮です。
ここで自転車の折り返し作業が行われるので、しばし休憩です。
ちょうどいい記念撮影タイムになってました。
折り返し作業は10分ほどで終了し、往路と同じ車両に戻るようアナウンスがありました。では帰るぞ!
またポイントをゴトゴト渡って本線へ合流します。
復路は上り坂。ちゃんと漕がないと進みませんが、電動自転車なのでそれほど大変というわけでもなく、程よく運動してますレベル、って感じです。
長めの先の見えないトンネルに入りましたが、復路は往路と違い、線路のところがライトアップされてました。ちょっと雰囲気違う感じで走れます。なかなか芸が細かいぞ。
旧飛騨神岡駅を通過。
高架橋を渡って、またトンネルに突入します。
トンネルを出たところは旧神岡大橋駅、謎のキノコみたいなのは休憩所らしい。
このあたりは高原川沿いの渓谷っぽいところを進んでいきます。奥の赤い橋は神岡大橋ですね。
楽しくサイクリングしてきましたが、いよいよ終盤。旧奥飛騨温泉口が見えてきました。
ホームに上がる急なスロープをえいやっと登ってゴールです。あんな急こう配なんて登れるのかよ、と思ったのですが割と楽勝。
トータルでは40~50分程度、往復6kmという距離ですが、いやぁ楽しいわコレ。今日は晴天ながら気温はそれほど上昇せず快適な気候だったというのも大きいような気がしますが、これはわざわざ来て体験する価値あり、かもしれません。次は「渓谷コース」やってみたいな…。