青森空港からは青森駅行きのリムジンバスで移動。運行はJRバス東北、地方空港でJRバスが空港アクセスでメインを担ってるのって珍しいような気がする。
青森駅に到着後、5分の接続で十和田湖行きのJRバス「みずうみ号」へ乗り継ぎです。この路線、新型コロナの影響で今シーズン運休していたのが、7月から運行を再開したばかり。実は午後2時半発でホテルの無料送迎バスが青森駅から出ており、当初はそちらを利用するつもりでした。それが天気予報では明日は雨。今日は良い天気なので、今のうちに奥入瀬まで行ってしまい、渓流散策を楽しんでやろう、と思った次第。青森駅で3名、新青森駅で3名が乗車し、わずか6名で十和田湖を目指します。
青森駅から十和田湖畔までは3時間の長旅。バスにはトイレがないため、途中で2回ほど休憩を挟みます。最初の休憩地は萱野茶屋。売店があって普段は「3杯飲めば長生きできる」という三杯茶を無料で振る舞っているそうですが、今日はお休み。最近は土日のみの営業になってしまってるとのこと。
途中、酸ヶ湯温泉で4名、猿倉温泉で1名降りてしまい、乗客は自分だけに。2回目の休憩地、蔦温泉に停車。
15分ほど停車。時間があるので、茶屋でソフトクリームなど買ってみたりして。
バスは奥入瀬渓流温泉へ。なんか聞いたことない名前だよなぁ…と思ったら、この4月に「十和田湖温泉郷」から名前を変えたばかりなんですね。ここから十和田湖までは10km以上離れてるし、「奥入瀬渓流」の名前から取った方が実情にはあってるかも。焼山バス停で下車しました。
焼山バス停のすぐそば、ここが本日のお宿「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」です。部屋には入れるのは午後3時からですが、チェックインの手続きはすぐ行ってくれ、部屋のカギも渡されました。
このホテルでは宿泊者向けの無料サービスとして、ホテルから十和田湖までの散策ルートの中間くらいに位置する「雲井の滝」までのシャトルバスを運行しています。次の発車は午後1時とのことで、こちらを利用。
ホテルから15分ほどで「雲井の滝」に到着しました。ここからおよそ6km、十和田湖を目指して歩いてみることにします。
まずは「雲井の滝」を眺めてのんびり。散策ルートの見所の一つです。
遊歩道には看板などは比較的よく整備され、なかなか歩きやすい感じ。
「渓流」とはいいますが、ここは谷底がU字型で広めなので、遊歩道は渓流沿いになったり森の中になったりと、なかなか変化に富んでいます。
ここは「白糸の滝」ですね。
遊歩道沿いにはベンチやテーブルなども所々設置されています。ちょうどステキなお茶会を開催中のご夫婦がいました。
自分も隣のテーブルで真似しちゃおっと。
昼食を食べるチャンスがなかったので、替わりにホテルの売店で入手しておいたお菓子をココで食べることにしました。
そしたら、お隣のご夫婦から温かいお茶とお茶菓子の差し入れを戴いてしまいました。こんな自然の中でお茶会、なんかオトナな感じだよねぇ。
暫く休んだら散策再開。
川の流れも緩やかになったり急流になったり、歩いていても飽きません。なんだか独特な感じだなぁ、と思ったのですが、おそらく「苔」のせいじゃないかな。この手の渓流でこんなに苔生したところって、そんなにないような気がします。どうも奥入瀬渓流の源流はほぼ十和田湖から流れ出る湖水のみらしく、水位の変化があんまりないみたい。そのため、苔が生えやすい環境なんだとか。岩の上に生えた苔から木が生えたりもするので、それもまた独特な雰囲気を出しています。
川向こうですが、「白布の滝」が見えます。
途中、渓流を渡るところもあったりして。
こちらは「九段の滝」。
なんだか凄い轟音が聞こえてきました。
ここが奥入瀬渓流の本流で最大の滝、「銚子大滝」です。
近くで見るとかなりの迫力。この滝のせいで魚が上流に行けないことが十和田湖に魚がいなかった理由とも言われているとか。なお「銚子大滝」の名前の由来は「十和田湖」という大きな徳利から流れ出る「お銚子」にあたるところだから、なんだそうですが、それじゃこの流れ出る水は酒なんかい。凄い呑んべぇが名付けたに違いないぞ。
その先も美しい風景が続きます。
水門が見えてきたら、十和田湖はすぐそこ。
結局、2時間ちょっとでここまで歩いて来てしまいました。ちょっと急ぎすぎたかな?
十和田湖に到着です。
ただ、この子の口のあたり、意外と何もありません。お店が数軒ありますが、どれも休業中です。
湖畔には休憩所を兼ねた遊覧船乗り場があるのですが、遊覧船が7月中旬まで運休中のため閉鎖されています。腰を下ろして休めるようなところがどこにもない…。
僅かに開いていたうちの一つがココ。
現在建設中のバイパスに関するPRスペースでした。
あと営業中なのはJRバス乗り場だけ。「子の口駅」という表記が、国鉄バス時代からの名残を感じさせます。
駅?構内はちょっとした待合スペースに軽食コーナー、お土産物屋がありました。
午後4時過ぎにやってきた青森駅行きのバス「みずうみ号」に乗車します。
完全な観光路線だけあって、車内では車窓に見える景色の観光案内の放送が流され、景勝地では減速したり停車したりしてくれます。
JRバスは雲井の滝で下車、そのすぐ後にホテルのシャトルバスが来るので、これに乗り継いでホテルへ帰ります。