へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

青森の星野リゾート梯子旅。その6:「三沢航空科学館」でレアなやつに会った。

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湖底から引き上げられたレア機材を見に行ってきました。

 

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「青森屋」をお昼前にチェックアウトし、三沢駅まで徒歩で向かいます。ホテル自体は駅から近いのですが、敷地が広いので10分くらいかかりました。駅までの送迎バスなんかはないとのこと。

 

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跨線橋を渡って駅の東口へ。

 

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ここから「MISAWAぐるっとバス」に乗車します。このバス、主に土日祝に三沢市内の主要な観光地などを結んで運行していますが、なんと無料。今日はこれから空港近くの「青森県立三沢航空科学館」へこのバスで行くわけですが、この「三沢航空科学館」、このバス以外に公共交通機関がないんですよ。もうちょっと何かあってもよくないか。

 

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やって来た「ぐるっとバス」はマイクロバスでした。まぁまぁ利用者がいます。

 

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バスに揺られること20分ほど、「三沢航空科学館」に到着です。

 

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ここの展示のメイン?は世界初の太平洋無着陸横断を達成した「ミス・ビードル号」のレプリカでしょう。その出発地が三沢だったんですね。面白いな、と思ったのはこのチャレンジ、実は当初は予定してなかったものだった、ということ。もともとは世界一周早廻りの記録樹立を目指していたのですが、途中でトラブルが発生して達成が絶望的な状況で日本に到着。ここで「太平洋無着陸横断に懸賞がかけられている」ことを知り、こっちにチャレンジすることになったんだとか。また何の因果か、この飛行機が太平洋横断を果たして着陸したのがワシントン州のウェナッチというところなんですが、ここも青森と同じく林檎の産地。その縁で、今でも三沢市との交流が続いているんだそうです。

 

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また1938年に長距離飛行の世界記録を達成した「航研機」のレプリカも展示。

 

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日本エアコミューターYS-11もあります。

 

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通常は機内も見学できるのですが、感染症対策として休止中。

 

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DC-9の操縦席も展示されていました。これは元日本エアシステムのものの様子。三沢空港ってもともとTDA/日本エアシステムが就航していた空港ですし、縁も深いんでしょうな。

 

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今日ここまでやってきた理由で、より「メインディッシュ」なのがコチラ。別料金で零戦のレプリカ展示をしているのですが、ここに「一式双発高等練習機」も展示されているんです。今年11月までの展示予定ということで、今のうちに見ておきたかった由。

 

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ここの零戦は映画で使われたレプリカ。レプリカというなら「あいち航空ミュージアム」にもあるしなぁ…。

 

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で、よりレアな存在がコレ。「立川飛行機キ54 一式双発高等練習機」です。

 

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ボロボロじゃないかって? だって69年も湖底に沈んでたんだから仕方ないでしょ。十和田湖の湖底調査によって2010年に発見され、2012年に引き上げられました。その機体が、ここに展示されているんです。低温の湖水の中だったため劣化が激しくなく、塗装なども一部残っているほど。

 

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全部で1000機以上が生産されていますが、北京とオーストラリアに胴体が一部残っている程度だったそうです。全体がほぼ完全な状態で残っているのはこれだけ、ということになります。現役当時に復元する案もあったようですが、今のところ引き上げた状態のままでの展示。なお、予定通りに11月にここでの展示は終了し、製造元だった「立川飛行機」を前身とする会社へ譲渡されることになったようです。この館では長期の保存が難しい、というような事情もあるようですが、譲渡後のことは決まっていない様子。見るなら今のうち、かもしれません。

 

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屋外にも自衛隊や米軍の飛行機が結構並んでます。

 

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米海軍のP-3は機内見学もできました。

 

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入ってみると、なんか少し豪華目なシートが並んでいます。これって対潜哨戒機だったよな…とおもって外にある説明看板をみたら、この機材は米海軍の司令官の移動用で使われていたものだそうで。あぁどおりで、って感じです。

 

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また先ほどの「MISAWAぐるっとバス」で三沢空港まで向かいます。

 

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科学館から三沢空港までは5分ほどの距離なんですが、歩ける距離でもないのよね…。

 

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三沢空港は新型コロナによる需要減で、暫く「全ての定期便が運休」という状態でした。7月から羽田便が1日一往復ながら運航を再開したので、こんな歓迎の横断幕とか出るわけです。

 

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展望デッキに行ってみようと思ったら、今どき珍しく有料でした。このコイン入れてターンスタイル回すゲートってのも最近見かけないぞ。

 

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展望デッキにあがって暫くすると、羽田からのJAL便が降りてきました。三沢空港は米軍基地との共用ですが、このエプロン部分とその先の滑走路のあるエリアの間にはフェンスが設置されており、旅客機の移動の時だけゲートが開くようになっています。

 

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保安検査を抜けてゲートエリアへ。

 

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随分こぢんまりしている印象です。昔はA300とかのワイドボディも結構飛んでた筈なんだけど、このスペースで足りてたんだろうか。

 

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では羽田行きJAL156便に搭乗。この日、三沢空港で唯一の出発便となります。

 

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順調に南下してきましたが、窓の外の風景がこんな感じ。あ、コレって噂の羽田の新ルートってやつでしょ! 新宿の高層ビル群がかなり近く見えます。

 

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なんだか東京上空の遊覧飛行してるような眺め。あと、思ったより地面を近く感じました。

 

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羽田空港には定刻で到着。ホントはこのままセントレア行きのJAL便へ乗り継ぐ筈だったのですが、欠航となって翌朝便に変更したので、今日は蒲田で一泊します。

 

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翌日は雨。朝6時過ぎに羽田空港へ戻ってきました。

 

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このJAL201便、通常であれば朝8時頃発のスケジュールなのですが、この時は7:10発と随分早い時間になってました。

 

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乗客はいいとこ3割程度ってとこかな。よくこれで羽田~中部を運休させなかったなJAL。何事もなく名古屋に帰ってきました。