今日は雲丹と肉を喰います。
バスで一旦、稚内駅まで戻ってきました。ここは「道の駅」「鉄道の駅」「バスターミナル」が一体となっている上に映画館もあるという、なかなか珍しい施設。
宗谷バスの待合室の中に、比較的大きめなのに1回200円とお安いコインロッカーを発見。こちらに荷物を預けてしまいましょう。
なお、JRの改札近くにもコインロッカーがあります。こちらも一番小さいサイズで200円、一番大きなサイズでも500円と価格設定がお安めになっています。
稚内駅前から宗谷岬までのバスを待つ長蛇の列を横目に、こちらはノシャップ岬を目指します。バスで10分ほどの距離のうえ、20分毎の運行だったりと高頻度で行きやすいんですよね。
こちらは最北端とかではないですが、ぼちぼち観光客の姿も。
ノシャップ岬には「ノシャップ寒流水族館」と「稚内市青少年科学館」があります。
水族館は入るといきなりタラバガニと毛ガニがお出迎え、ってのが北海道らしい…のかな? 南国の魚の展示なんかもありますが、そりゃ地元の人向けであれば、そういう魚がいた方が楽しいよね。
小さな水族館ですが、意外と見応えがあるのがこの回遊水槽。北の海の魚を中心に円形の水槽をぐるぐる泳ぐ姿はなかなかの迫力です。
屋外にはペンギンとアザラシが。ちょうど、ペンギンの餌付けが始まりました。
続いてアザラシのショー。微妙に言うことを聞いてくれない感じのユルさがイイです。
同じ敷地内の「稚内市青少年科学館」。手荷物預かりは休止中ですか…。実は宿から駅まではノシャップを通るので、ここでバスを途中下車することも考えていたんです。でも荷物の行き場がなかったわけですね。
こちらの見どころは南極関連の展示コーナー。
越冬隊の住居モデルがあったり。全般的に雑多な感じですが資料の点数は多く、正直「こんな最果ての地においといていいの?」と思うようなものも。
樺太犬「タロ」「ジロ」に関する展示も豊富です。南極に置き去りにされて奇跡的に生存していた「タロ」「ジロ」は映画になるほど有名ですが、ここ稚内生まれで訓練も稚内で行われ、当地と縁が深いんですね。当時の新聞記事のコピーなどを多数あり、大きな話題だったことが伺えます。
ここの南極関連の展示、これだけじゃありません。エントランスからメインエリアと逆に案内する矢印に沿って建物裏手に出ると…。
「南極越冬隊資料展示コーナー」と表示された別棟があります。
中には別の越冬隊住居や雪上車などが。ここにも越冬隊に関する新聞記事コピーなどが膨大に展示されています。
その中でもちょっと驚くのは、最初の越冬隊の住居が展示されていること。国立科学博物館での特別展でも展示されていたものらしいのですが、こんな扱いでいいモノなんだろうか…貴重そうだけどな…。
ちょっと早めの昼食はこちら「樺太食堂」で。「無敵の生うに丼」の看板どおり、ウニ丼で人気のお店です。北海道で昔から人気の飲食店で「ありがち」なのが「北海道ツーリングのライダーの間で口コミで広まる」ってのがあるんですが、こちらもそのタイプのお店のようです。
店内にはお客さんが書いた色紙?がびっしり。中には外国人観光客が書いたと思われるものも割とありました。
メニューは基本「ウニ丼」オンリーの潔さ。なんせこのお店、ウニ漁の時期しか開いてないくらいですから。今年も9月末頃までの営業予定でした。
せっかく来たんだし、と看板商品?の「うにだけうに丼」をチョイス。「うにだけ」といいながら「イクラ」「カニ」「ホタテ」のうち一品を選んでトッピングできます。独特の製法でプチプチ感が強いというイクラ載せてもらいました。まぁウニは旨いのはいうまでもないことですわな。これだけ猛烈にウニ載せて貰えれば満足です。あと、スプーン付いてくるのはウニもイクラも食べやすいので地味に嬉しいかも。
バスで稚内駅に戻り、暫く周囲を散策。北防波堤ドームはある意味、稚内のアイコンみたいな感じですよね。昔はここまで線路が延びており、この桟橋から樺太行きの連絡船が出ていました。
駅周辺の案内図。「道の駅」って、そもそもココって「駅」だよねぇ。
では稚内から移動です。旭川行きの特急「サロベツ」に乗車します。
車両は昨日と同じく261系の4両編成。結構な混み具合で7割は載ってるんじゃないかな、という印象。
4時間ほどかけて旭川に到着です。北海道でかいな…。
旭川駅では網走行きの特急「大雪」に乗り換えます。
ホームには売店はありませんが、セブン・イレブンの自販機とかありました。こんなのあるの?
特急「大雪」は183系の4両編成です。
4両のうち1両はグリーン車。以前は札幌~函館の特急「北斗」で主に使われていた、ハイデッカースタイルの車両です。
床面が高いので視点も高く、座席もリニューアルして居心地よさそうですが、あんまり利用率は高くなさそう。
この列車も指定席を確保しましたが…。シートはこの183系登場時のオリジナルスタイルを保っているタイプ。
指定席車にあたる1号車はこんな感じで「プチ展望席」みたいになっているんですよね。最前列は埋まっていて3列目くらいにしましたが、それでも一応パノラマっぽい景色は楽しめました。
なお3両の普通車、全部シートが違ってます。こちらは新タイプの指定席車用ですね。
もう一両は自由席向けのリニューアル車。指定席に比べるとヘッドレストが固定式など若干簡素になってるんですよね。
夜8時前、北見駅で下車します。北見で一泊するのは初めてなのですが、さすが道東の主要都市の一つだけあって想像以上に規模の大きな街でした。駅前には全国チェーンのビジネスホテルが多数建ち並び、商業都市としての側面の強さを感じさせます。
今夜のお宿は「ドーミーイン北見」です。Yahoo!トラベルで手配して元値4990円のところ、ポイント還元やGoToトラベル適用で3000円ちょっとのお値段になりました。まぁドーミーインで一泊5000円くらいまで下がってるって現実がツラい感じもするけどね…。
チェックインの際にフロントで「北見焼肉ミートクーポン」を購入しました。
実は北見って「焼肉」が有名なんだそうで。で、北見市内のホテル宿泊者限定で買える「北見焼肉ミートクーポン」を2000円で買って市内の焼肉店に行くとお得なセットを食べられる、というナイスな企画が行われているんです。
今回クーポン持ってお邪魔したのはホテルすぐそばの「四条ホルモン」。ミートクーポンのウェブサイトにも「予約推奨」とあったので事前に連絡しておきました。この日は既に予約がほぼ一杯だったようですが「空きが出たら連絡します」とのこと。で、ちょうどホテルにチェックインして部屋に落ち着いた頃にタイミングよくお呼び出し頂きました。お店では「既に一杯」と断られていたお客さんも見かけたので、予約は必須っぽい。
席に着いたらまずビール。これはセットに含まれるものです。
程なく七輪が運ばれてきました。
お野菜はモヤシとキャベツのナムル、キムチ。これもセットの一部です。
はいお肉キター。牛サガリ、シンタン、豚ホルモン、とりトロ、トントロ、生ラムロースジンギスカンとバラエティに富んだラインナップが並びます。これだけ喰えて2000円ってお値打ちすぎでしょコレ。
北見焼肉の「基本」という豚ホルモンから焼いて頂きましょう。北見焼肉のもう一つの特徴は「下味が付いてない」こと。全部が味付けナシで出てきて、焼いたあとにタレに付けて食すのが北見流。
ビール一杯じゃ足りないのでドリンク追加! 北見名産のハッカを使った「北見角ハイボール」、ハッカの爽やかな風味が焼肉に合うね。なお、加えてご飯かシャーベットを選べますが、ここはご飯を選んで肉オンザライスも堪能しました。どうもこの企画、出張に来るビジネスマン狙いなんじゃないでしょうかね。他の焼肉店のセット内容もお一人様が少しずつ楽しむには最適、といった感じの構成です。いくら「名物」で旅先とはいえ、なかなか「ひとり焼肉」はハードルが高いもの。こんな感じで「一人でもオッケー」的なサインが出てると行きやすいでしょうね。