10月中旬に日光に来ちゃったんだから、そりゃ行くよね。
日光金谷ホテルをチェックアウトし、中禅寺湖方面へのバスへ乗車します。10月の日光といえば紅葉、折角この時期に来てるんですから見ずに帰るのは勿体ないですよね。渋滞が心配ですが、行ってみることにしました。
時刻表の時間より早く湯本温泉行きのバスが来て乗り込んだのですが、どうも臨時の増発便だったようです。まだ朝9時ですが、既に数本の増発便が出ているような状況とのこと。今日は激しい渋滞が予想されますので時刻表はアテにしないでくださいね、と注意喚起のアナウンスまでありました。ただ、その割には混雑ポイントの筈のいろは坂を順調に進んでいきます。
本当はこのバスで竜頭の滝まで行くつもりだったのですが、中禅寺湖が近づくと周囲の道路がかなり渋滞している様子。結局、中善寺温泉で下車して中禅寺湖の遊覧船で巡ってみることにしました。湖上なら渋滞はないはず!
遊覧船は凡そ1時間毎の運行。その時間まで華厳の滝を観光しちゃいます。
エレベーターで降りると、滝の正面の展望台に出られます。
昨日が雨天だったせいもあるのか、なかなか迫力のある眺め。
華厳の滝から徒歩およそ10分、遊覧船乗り場の「船の駅中善寺」へ。
ギリギリでしたが無事乗船。
奥日光はそろそろ紅葉の見頃を迎える、との情報でしたが、確かに男体山はイイ感じに色づいてます。
山頂のほうが少し冠雪してます。昨日降ったのかな。
およそ20分で菖蒲が浜に到着。ここでいったん下船です。
船着き場から歩いて10分ほどのところにある竜頭の滝まで。
こちらは紅葉真っ盛り、という感じ。見頃迎えてますねぇ。
ちょっと早いですが、こちらで軽い昼食にしました。茶屋には滝を眺めながら食べられる席もあります。
ちょうど1時間後の次の遊覧船に再度乗船です。
ちょっと曇り始めてきました。男体山の上の方に雲がかかってます。
中禅寺湖で唯一の島、ってのがコレだそうで。
次の寄港地、大使館別荘記念公園に到着です。
ここで最初に訪問したのは「英国大使館別荘記念公園」。1896年、当時の英国外交官だったアーネスト・サトウが建てたもので、2008年まで実際に英国大使館の別荘として使われていたんだとか。サトウさんって日本人か?とか思っちゃったのですが、英文で綴ると"Satow"、たまたま音が同じ、ってだけでした。建築にあたっては日本の近代建築の基礎を築いたとも言われるジョサイア・コンドルも関わったとも言われていますが、シンプルながら結構いい雰囲気です。
湖に向かって大きく開けたテラスからの風景は素晴らしいのヒトコト。
室内もサトウの功績を紹介する展示室などとして公開されています。ここは英国大使館別荘として利用されたあとに栃木県に寄贈され、一般公開が始まったのは2016年から。
このデスクから眺める中禅寺湖も絶景。今でも決してラクに来れるわけじゃないこんな場所に、交通の便など悪かったであろう19世紀末に別荘を作ったってのがなんか凄い。それだけ、この中禅寺湖が魅力的だったんでしょうね。
2階のテラスも素敵。ここのチェアに座って景色をずっと眺めてられそうです。金谷カテッジインに泊まったイザベラ・バードもここに滞在したことがあるそうで、この景色を絶賛したようです。
次はお隣、イタリア大使館別荘記念公園です。
こちらは英国大使館別荘よりも時代が下って1928年に建てられました。設計者はなんとアントニン・レーモンド、ライトの助手として来日してモダニズム建築を多数手がけた建築家じゃないですか! 英国大使館別荘に比べると周囲に溶け込みそうな色合いです。
こちらも中禅寺湖に面した広いテラスがあります。まぁこの景色ですもの、最大限にソレをしゃぶり尽くす設計にするよね。
室内は華やかな雰囲気。別荘だった時代を再現しているようです。
2階は寝室など。ここからの眺めもなかなかでした。
また1時間後の遊覧船に乗船します。
船上からは先ほど訪問したイタリア大使館別荘記念公園が見れました。
こちらは英国大使館別荘記念公園。三段の石積みテラスの上に建つ印象的な姿が確認できます。
途中で立木観音の船着き場を経由して、およそ15分で船の駅中善寺に帰ってきました。
中善寺温泉のバス停から日光へ戻るわけですが…「所要時間100分」とかえげつないコトが書かれてます。
バス停にも行列ができています。暫くすると1台、奥日光からのバスが到着しましたが空き席は数席のみ。「立ち席でよければ」と乗り込む人もいましたが、渋滞でどのくらいかかるか解らないってのに立ちっぱなしでバスに乗るのはいやだなぁ。
程なくすると2台めのバスがやってきました。こちらはラッキーなことにガラガラ、ばっちり座ることができました。
それにしても、いろは坂って結構えげつないカーブと勾配だなぁ…。こんなとこでバス運転するのも大変そう。
険しい分、車窓風景もよかったりするのですが。
結局、いろは坂では全く渋滞がなくスムースに通過。日光の中心地に入る手前くらいから道が詰まりはじめましたが、1時間かからずに降りてきてしまいました。
もっと時間的にヤバいコトになる想定だったので時間が妙に余ってしまいました。それなら日光東照宮に行っちゃおうと。
三猿で有名な神厩舎を見てみたり。
陽明門。改めて見ると、日光金谷ホテルの意匠がかなり東照宮を意識していることを感じますね。
唐門に御本社まで登ってきました。
眠り猫なんて看板もあって妙に親切。確かに気をつけてないと見逃しそうなところにありますしね。
その先、奥宮まで行けるようになってました。かなり長い石段を登っていくところですが、頑張って進みます。
これが御宝塔、要は徳川家康のお墓です。
東照宮見学を終えて、名古屋への帰路へ。今度はJR日光駅から帰ります。東武日光駅が山小屋風なのに対し、こちらは洋館風で対照的です。
駅舎内には手作り感満載の顔ハメ看板があったりして。
JR日光線は宇都宮までの各駅停車しか運行していません。新宿エリアから日光までの得通特急もあるのですが、途中から東武線に入って東武日光駅まで行ってしまうくらい、こちらは「日光へのアクセス」としては不遇な扱いをされちゃってます。ただ、観光用に改造された「いろは」なんて車両も入ってたりはします。今回は残念ながらフツーの通勤電車だけど。
宇都宮で東京上野ラインの各駅停車に乗り換え。何故か地味に貯まってるJREポイントを使ってグリーン車にアップグレードし、川崎まで移動。
川崎からはJTB手配の横浜発復路券を使い、新横浜まで向かって新幹線へ。
川崎で下車したのは新幹線の乗車券が「横浜市内=>名古屋市内」で、その「横浜市内」エリアの東端が川崎だったから。それに加えてコイツを調達したかったんです。アメリカ旅行すると結構お世話になる「パンダエクスプレス」、その日本進出一号店がラグーナ川崎にあるので、そちらで今日のディナーを買ってきました。
決して凄くウマいってワケじゃないんですが、妙にジャンキーで時々食べたくなるんだよなぁ。看板のオレンジチキンも悪くないし。実は最近は妙に日本での店舗展開が進んでおり、中京圏だとジャズドリーム長島やららぽーと東郷にも出来た様子。どちらも行く気にならないと行かないような場所だけどね…。