長崎県西海市に「オリーブベイホテル」というリゾートホテルがあります。最近、よくメディアでも「一度は泊まってみたいホテル」として何度も取り上げられるなど、かなり知られた存在になってきています。設計は有名建築家の隈研吾、最近だとオリンピックのメインスタジアムである国立競技場の設計を手がけたことで有名ですね。ばら積み貨物船の建造に特化し国内3位の規模をもつ「大島造船所」が「船主の迎賓館」として造った施設というのも面白いところ。11月の飛び石連休のところで予約が取れたので、行ってきた次第です。
今回は佐世保方面からクルマで向かいます。「西海パールライン」経由で大島へ渡ると、まず目に飛び込んでくるのが「大島造船所」。この大島は以前は炭鉱があったそうですが、炭鉱の閉山に伴って新しい産業を誘致した結果として、この会社が誕生したとのこと。
造船所の敷地に沿って暫く進むと、「オリーブベイホテル」への入口があります。
少し奥まったところに「オリーブベイホテル」がありました。一目見て「うぉーかっこいー」と呟いてしまうようなこのお姿。
では、中に入っていきましょう。
ロビーは大きな窓が印象的。ここで座ったままチェックインします。
チェックイン後はスタッフにより部屋までの案内がありました。客室フロアのエレベーターロビーにも大きな窓があり、静かな入り江の風景が飛び込んできます。
廊下を進んで…。
では、お部屋に入りましょう。
今回予約したのはこのホテルで一番小さい「スーペリアルーム」。それでも30㎡もあって、充分な広さです。入り江側にはほぼ全面を覆う大きな窓が。
部屋にはベランダもあり、ソファとテーブルも設置。
窓から見える風景はこんな感じ。この入り江は海と水路で繋がっており、クルーザーで大島や九十九島クルーズもできたりします。夏にはプライベートビーチにも行けるらしいですよ。
窓にはレースのカーテンがかかっていますが、これに加えてロールカーテンも設置されているので遮光性はバッチリ。「暗くないと眠れない」って方も安心です。
このお部屋の大きな特徴はコレ、ガラス張りのバスルームでしょう。
この大きな窓のお陰で、ゆっくりお風呂に入りながら外の景色を眺めることもできちゃいます。なお、この部屋よりワンランク上の「ラグジュアリールーム」だと、そもそもバスルーム自体がベランダ側にあったりします。
洗面台もスタイリッシュ。
バスアメニティなんかロクシタンですよ。
石鹸もロクシタン。奥の「トレア」は同じ大島造船所グループの「東洋オリーブ」が出している化粧品で、このトライアルセットです。ネット通販でも手に入りますが、これで税抜き1200円のものでした。
洗面台に置かれた白いボックスの中に、歯ブラシやカミソリなどのアメニティ類が用意されていました。
クローゼットの中にナイトウェアとスリッパが。セーフティボックスもここに設置されていました。
ミニバーが非常に充実しており、赤・白のワインに各種スピリッツなどに加え、大島酒造の焼酎も置かれています。500mlのミネラルウォーター2本は無料で頂けるもの。
冷蔵庫もビールやソフトドリンクなどがぎっしり置かれていました。
窓側のデスクスペース。コンセントも近くに設置され、パソコンを使ったりするのも問題なし、です。
ベッドサイドのキャビネット。上部にコンセントが2箇所あるんですが、加えてベッド側の壁面にも追加で2箇所、コンセントが付いてるんです。電源確保には困りません。
部屋に落ち着いたあとは周囲をお散歩。入り江側からホテルを見るとこんな感じで、なかなか複雑な構造です。このホテル、客室は全てこちら側にあります。
入り江に面した庭にはプールもあって、雰囲気はリゾートホテル。
プールはちょっとインフィニティプールっぽい仕立て。さすがに11月では寒くて入れませんが…。
一角には遊歩道の入口が。
ホテル周囲を通って正面まで繋がっています。ココ、ホントに造船所のすぐそばにあるんですよね…。ホテルにいるとそんな感じは全然せず「隠れ家」っぽいのに。
なお、入り江の対岸からホテルを眺めてみると、こんな感じです。やっぱりかっこいいなぁ。
ロビーのフロント奥エリア。向こうの棚には地元の逸品が並べられ購入可能です。
辺りが暗くなってくると、また雰囲気が変わります。
プールなどもライトアップされ、ムーディな雰囲気になってきます。
食事は1階のレストラン「オリーブ」で頂きます。
2食付きプランでしたので、まずは夕食。綺麗にセッティングされたテーブルに案内されます。
こちらがドリンクメニュー。グラスワインで1000円くらいからと、意外とリーズナブルな印象です。
とりあえずスパークリングワインから始めてみました。
最初にアミューズ。本日はキッシュでした。
オードブルは雲丹と車海老のカクテル。上にはキャビアがあしらわれています。
パンはソフトタイプとハードタイプの両方が出されました。添えられているのはオリーブオイル。
続いて魚料理。メニューには「ラッケ仕立て」とあって何だそれ?と思ったのですが、要は「照り焼き風」ってことらしいです。確かに魚自体に香ばしい風味がついていて、ソースと相まってなかなかイイ感じでした。
グラニテ、今日は梨風味のシャーベットでした。
メインに出てきた肉料理は和牛のパイ包み。ほほ肉やタンも使われているので食感がいろいろ違っていて、なかなか面白い仕立てです。ソースにはトリュフが使われて豊かな風味が感じられました。
肉料理に合わせて赤ワインも頂いてみました。
デザートは洋梨のカタラーナに紅茶のアイス、フルーツの盛り合わせ。
コーヒーが小菓子とともにサーブされるのがいいよね。
食後にお庭をちょっとお散歩。レストランやロビーの窓が大きいので、夜のホテルの姿も素敵です。
そのあとはお部屋でのんびり。もうちょっと呑もうかな、とミニバーから焼酎を頂くことにしました。大島酒造の「ちょうちょうさん」、すっきりした飲み口で割と好みかも。このミニボトルがミニバーで込み込み700円なら悪くないお値段かと。なお大島酒造も大島造船所のグループ企業でした。
翌日は生憎の雨模様。でも雨の入り江の風景も雲が低いところに浮かんでいたりして、なかなか幻想的。
新聞が部屋に届けられていましたが、何故か産経新聞。長崎県での発行部数って4桁レベルじゃなかったかしら…。なかなかマニアックなチョイスって気がしますが、何かのポリシーかな。
朝食もレストランで頂きます。
朝食は洋食を選びましたが、割とベーシックな構成。フルーツにサラダ、蜂蜜添えのヨーグルトが並びます。ジュースは地元、西海でとれた蜜柑を搾ったもの。
パンは3種類。
メインの卵料理。オムレツにソーセージでオーダーしましたが、さすがトロトロで美味でした。まぁ「クライアントをおもてなしするのが目的」な場所なんで、料理が間違いないレベルなのは当然といえば当然なんでしょうけどねぇ。
結局、チェックアウト時間の11時までのんびりしてしまいました。出発時、雨が降っていたのでスタッフさんが傘を持ってクルマまで送ってくれたのが親切。