へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

地味にがんばるオーシャン東九フェリー「フェリーどうご」で東京へ。

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TOTOシーウインド淡路」からは一路、東京を目指します。船で。

 

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宿を出て神戸淡路鳴門道を南下、大鳴門橋を渡って徳島港に到着しました。

 

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ここからはフェリーで東京へ向かいます。「オーシャン東九フェリー」は東京~徳島~北九州を2泊3日で運航していますが、旅客が乗れる長距離フェリーとしては、東京発着している唯一の航路となってしまいました。

 

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今日乗船するのは「フェリーどうご」。全長およそ190メートル、約1万3千トンの大型船です。このオーシャン東九フェリー、同型船を4隻も持っており、この航路をほぼ毎日運航しています。この航路もメインはトラック輸送なんでしょうが、ちゃんと旅客輸送もやってるのは偉いぞ。なお、他の3隻には「びざん」「しまんと」「りつりん」と四国の4県にちなんだ名前がつけられていたります。

 

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先にトラックの積み込みが行われ、乗用車の乗船は出発20分ほど前の11時頃からの開始でした。今日利用する乗用車は20台程度。あとバイクも割といますね。

 

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利用した客室はスタンダードなクラスにあたる2等洋室。個室もありますが、2等洋室の運賃にルームチャージとして1室当たりの個室料金が加算される料金体系となっています。そのため1名とかで個室を使うと割高になってしまうんですが、システムとしちゃ納得感はあるかも。

 

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2段ベッドですがカプセルタイプでまぁまぁプライバシーは確保されます。そうはいってもこの大部屋に4名ほどしかアサインされてないけど。上段へも大きなステップのおかげで昇るのに苦労することはありません。

 

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寝台の中には毛布やキルケット、シーツなどがセットされています。壁には照明とコンセントが1箇所。

 

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このフェリーでは旅客設備はワンフロアに纏められています。

 

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パブリックスペースでメインとなるのがここ「オーシャンプラザ」。

 

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このフェリーは長距離を運航するにも関わらずレストランなど食事を提供するところがありません。そのかわりを務めるのが、ここにずらっと並んだ自動販売機の皆さんです。

 

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まぁこういうトコでよく見かけるのが、こんなカップヌードルの自販機だったりするわけですが、コチラじゃ「これだけ」なんてヌルい状況じゃございません。

 

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まずコチラで売られているのはフリーズドライのスープや味噌汁、レトルトのおかずやご飯類など。

 

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ロングライフのパンやおつまみ類も。

 

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で、ここからが本番。このフェリー、冷凍食品が異様に充実してるんですよ。この中には蕎麦やうどんなどが用意されています。ついでにロックアイスに冷凍みかんも。

 

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こちらには肉まんやカツサンドなど、ちょっと変わったラインナップが。

 

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ご飯モノ系も割と充実してます。

 

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カレーとか勿論ご用意。確かにレストランはないのですが、冷凍食品中心とはいえコレだけバリエーションがあれば、1泊くらいなら飽きないんじゃないでしょうか。このラインナップを揃えるという努力はスゴいかも。

 

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これらの冷凍食品を調理するため、電子レンジがずらりと並んでいます。もちろん持参の食品に使ってもオッケーですが、業務用のハイパワーなヤツも混じっているので要注意。家庭用スペックのは「A」の表示のあるやつです。

 

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販売している食品などを温めたりするために、紙皿やスープ用のカップなども用意されていて、自由に使えます。ハシやスプーンとかもあります。

 

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気が利いてるのは調味料も用意されているところ。こちらも「ご自由にお使い下さい」です。醤油やソースにマヨネーズ…はいいのですがハバネロまで置くかい。

 

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こちらには給茶機もあり、ホット・コールドの緑茶とほうじ茶が自由に頂けます。冷水とお湯も出てきますので、飲み水には困りません。

 

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オーシャンプラザの一角にはスマホなどが充電できるコーナーも用意されていました。

 

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船の現在位置を表示するモニターもありましたが、コレってもしかしたら操船用のナビゲーションの画面そのままじゃないかしら。

 

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フェリーには展望浴場も用意。

 

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航行中はいつでも入浴することができます。リンスインシャンプーとボディソープの備え付けアリ。

 

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大浴場に加え、シャワーブースもありました。

 

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大浴場のそばにはリクライニングシートが並ぶ「リラクゼーションスペース」があります。

 

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歯ブラシやカミソリ、タオルなどの販売は、ここにある自販機で。オーシャンプラザの案内所は売店も兼ねているのですが、そちらはお土産物などが中心で、品数もそれほどあるわけではありません。

 

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先頭側にあるのが「フォワードロビー」。

 

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船の前方に面した大きな窓からの景色が楽しめるようになっています。ただしここから光が漏れると操船の障害となるので、夕方になると窓には厚いカーテンがかけられてしまうんですが。

 

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ひつ上のフロアはオープンデッキになっています。ただ、周囲は2mほどの高いフェンスでぐるっと囲まれている状態。確か以前、この航路で転落事故があったんですよね。恐らく、その対策でこうなっているようです。

 

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11時20分、定刻で東京港に向けて出航しました。

 

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暫くすると、昨晩東京港を出港して徳島に向かっている僚船「フェリーびざん」とすれ違います。

 

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このあたりでお昼ご飯…ですが、船内では購入せず持ち込み品です。昨晩「TOTOシーウインド淡路」に泊まった際に「GoToトラベル」適用で「地域共通クーポン」2000円分を貰ったのですが、1000円分が残ってたんです。貰ったクーポンが「兵庫県」とその隣接都道府県で使えるものなので、徳島を出るまでに使わないとゴミになってしまいます。そこで、徳島港近くにあったスーパーで今日の昼食と夕食などを調達して乗船した、というわけです。

 

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船の中ではダラダラ過ごします。船内にはwifiなどの設備はありませんが、沿岸からの携帯の電波が届く箇所も少なくないので、通信環境が全くないわけでもなかったりします。

 

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夕食もスーパーで調達したモノで。お酒は船内で買いました。

 

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先ほどの自販機を見ていたらなんとこんなブツが。これ、10月末に「オリーブベイホテル」に行ったときに帰りで寄った佐賀の「ドライブイン鳥」の鳥スープじゃないですか! こんなマニアックなもん置いてるってどんな趣味なんだよ…。このフェリー、給食設備としてのレストランがない替わりに、販売品のラインナップの充実でカバーしようとしてる感がスゴいんですよ。正直、旅客輸送なんて「ついで」に近いだろうに、なんか地味に頑張ってるような気がするなぁ。

 

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持ち込みのおにぎりと一緒に、鳥スープ美味しく頂きました。

 

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翌朝5時半に、東京港に到着です。

 

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着岸後、カーデッキへ。下船の時は乗用車から先に降ろされます。

 

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カーデッキのドアが開けられ、スロープへ接続されると下船の誘導です。

 

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東京フェリーターミナル、なかなか立派な建物なんですが…。使用しているのがこのオーシャン東九フェリー1社の1航路のみ、というのが寂しいところ。昔はここから釧路へ行くフェリーとかもあったんだけどね。

 

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朝5時半では行動開始には早すぎるので、「スパ&ホテル舞浜ユーラシア」で入浴と休憩ということにしました。実は「GoToトラベル」は夜行フェリーも「宿泊施設に準じたもの」として割引対象となっており、「オーシャン東九フェリー」も対象施設として割引が受けられます。で、同時に「地域共通クーポン」も4000円分頂いたのですが、船内は自動販売機中心なので地域共通クーポンを使う機会はありません。ルール上、下船地である「東京」と周辺都道府県でしか使えない上に、使える期限は到着日のみ。で、調べてみたらココの朝風呂が1050円で、しかも地域共通クーポン利用OKだったんですよね。舞浜というディズニーランドに近いロケーションながら、施設利用中の駐車場利用が無料というのも有り難いところ。朝9時まで滞在できるので、ここで過ごすことにしたワケです。お風呂としても充実しているし、仮眠スペースも快適。コレは使えますわ。