へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「36ぷらす3」に乗る、その2:宮崎=>大分「緑の路」乗車記。

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いよいよ乗車です。

 

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なんとか宮崎駅まで辿り着き、ここから宮崎空港行きの普通列車に乗ります。

 

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5両編成って鈍行にしちゃ長いな…と思ったら特急用の783系がそのまま投入されていました。

 

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この列車、全車普通車の自由席扱い。クリーン車も乗車OKだそうなのでお邪魔しました。

 

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ま、乗ってられる時間はわずか10分ほどなんですけどね。

 

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宮崎空港駅に到着。

 

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土曜日の「36ぷらす3」は宮崎空港駅が始発で別府までが走行区間。今日はその始発ポイントから乗ってやろうと思ったわけです。

 

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先ほど乗ってきた普通列車は折り返し延岡行きの特急「にちりん」となって一足先に出発していきます。

 

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この列車、1992年に登場した特急用車両の787系を改造したもの。JR九州となって初めて登場した特急車両で、主に博多と鹿児島を結んでいた特急「有明」を旧国鉄時代の虎の子の列車名「つばめ」に変更してまで投入されるなど、フラッグシップとして活躍してきました。ちょっと欧州っぽい外観は斬新さを感じさせましたし、車内でちゃんとした軽食を提供するビュッフェ車まであったのですが、九州新幹線の開業もあって今ではちょっと日陰者っぽく使われている感じ。それが1編成だけとはいえ、また第一線に戻ってきたようです。

 

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今日は6号車を予約。

 

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客室に入ろうとすると床面にはマットが敷かれ「靴を脱いでお上りください」の表記が。

 

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靴箱まで用意されているじゃないですか。

 

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この6号車、座席車なんですが床がなんと畳敷き。そのため靴を脱いで入らないといけない、というわけです。

 

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全車グリーン車扱いの車内には、横3列でシートが並びます。

 

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九州新幹線の800系なんかの流れのシートのようです。

 

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シートの背面にはドリンクホルダーや物入れ用のポケットなどが備わります。テーブルは肘掛けから引き出すタイプ。

 

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ポケットには3号車のビュッフェの販売メニューが。主にオリジナルグッズやドリンク類などを扱っているようです。

 

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お土産物になりそうなものも売られているようです。食事についてはカレーとうどん程度。木曜日に博多から鹿児島中央まで運行する「赤の路」と月曜の博多~長崎往復パターンとなる「金の路」だけオムライスなどが増えますが、おそらく博多駅での積み込みしか出来ない為と思われます。

 

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ドリンク類は沿線ならではの充実したラインナップ。おつまみ系は割といろいろあるので、呑み助には有り難い列車かも。

 

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内装も綺麗で凝っていて素敵なんですが、難点を言えば「窓」かもしれません。こんな感じで障子になっているのですが…。

 

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引き戸となっているので、開口部が窓サイズの半分しかないんですよ。

 

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ちゃんとブラインドも用意されているので、ここまで窓のシェードを手厚くするのは何故なのか…。787系は座席1列に窓一つで、窓サイズは元々それほど大きいわけじゃありません。車窓をぼーっと眺めるのもウリっぽい観光列車で「窓の外を見るのが大変」ってのは少し残念かも。

 

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土曜の「36ぷらす3」は時刻表上では宮崎空港を出た後は宮崎に停車、次は大分に泊まって終点の別府、というスケジュールなんですが、ドア開放をしてホームに出れる「運転停車」が何カ所か設定されています。その最初の駅がここ延岡。

 

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ここではホームで地元産品の販売などが行われます。

 

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今日のランチは3号車のビュッフェで戴いてみることにしました。

 

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「36ぷらす3」オリジナル黒い鶏カレー、です。「ちきゅうにやさしい」ってことなのか、容器は紙製、スプーンは木製になってます。

 

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量は「軽食」といった感じですが、お味はなかなか美味。それ以前に今、列車の中でその場で調理?した温かい食事を食べられる、ってこと自体がレアですから、それだけでも価値があると言えるんじゃないかな。

 

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一緒に九州の日向夏クラフトビールも。座席に持ち帰っているお客さんが多い印象でしたが、窓に向いたカウンターで立食しました。

 

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お隣の4号車はフリースペース。こちらも凝った内装です。

 

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大きなモニターも設置され、九州のPRビデオなどが流されています。イベントなどもここで行われます。

 

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途中停車の2箇所目は宗太郎駅

 

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日豊本線の佐伯から延岡の間は普通列車の本数が極端に少なくなっており、特にここ曾太郎から延岡は下り1本、上り2本しかありません。つまり、この駅には1日3本の列車しか停車しないわけで、「降りたが最後、次の列車がない」みたいな意味では「秘境駅」ともいえるところです。

 

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駅周辺はこんな感じで、人が廻りに全然いない!って感じじゃないんですけどねぇ。

 

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宗太郎駅では対向の下り特急「にちりん」との行き違いが行われます。

 

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一駅進んだ重岡駅でも停車します。

 

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ここ重岡も列車の本数が少ないんですが、佐伯~重岡間を運転する普通列車が数本あるぶん、宗太郎よりはちょっとマシかも。

 

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一応「駅舎」っぽいものもあったりして、意外にも綺麗な駅です。

 

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重岡でも地元の方のお出迎えと地元産品の販売がありました。この販売コーナーのテーブルとして使われている台、よく見ると「36ぷらす3」のロゴが刻印されています。販売を行う全ての駅で、これを統一して使っているんだそうです。ヘンなとこ凝ってるな!

 

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重岡では後続の特急「にちりん」に追い抜かれます。ってこっちも特急なのに特急に抜かれちゃうの? ま、誰も急いでないから一向にかまわないわけですけど。

 

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重岡駅の販売コーナーで売っていた、栗入りの生どら焼きでオヤツ。

 

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まもなく大分到着、くらいのタイミングでキャンディーの配布がありました。5日間の「赤の路」「黒の路」「緑の路」「青の路」「金の路」にちなんでキャンディーも5色用意されているそうなんですが、パッケージからは中身が解らず「貰ってみてのお楽しみ」だとか。

 

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宮崎空港から5時間、大分駅で下車しました。普通の特急だと3時間半程度の距離なので随分のんびり進んでますが、通常スケジュールではなかなか降りられないレアな駅で散策できたりと、なかなか楽しいですねコレ。