へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「WEST EXPRESS 銀河」に乗ってきたよ!乗車編。

f:id:slips:20210401213215j:plain

では、「WEST EXPRESS 銀河」の旅へ。

 

f:id:slips:20210401213348j:plain

今回当選したのは、下関駅から大阪駅までの昼行特急として運行するコースです。大阪発の旅行商品として販売され、大阪から下関までの新幹線移動+下関での宿泊+「WEST EXPRESS 銀河」での移動がセットとなっています。なお宿泊先は山口県内や広島、宮島などからも選択できるようになっていました。この日は下関で一泊し、駅へ向かいます。

 

f:id:slips:20210401213757j:plain

「WEST EXPRESS 銀河」の下関駅発車は10:38ですが、乗車前の検温などがあるため10時までに集合するように案内がありました。ちなみに、少し前に発車する岩国行きの普通列車に乗ると、この時点のタイムテーブルでは普通・快速列車だけを乗り継いでも大阪には20:28到着してしまい、そのまま日付が変わる前に普通・快速列車だけで名古屋に帰ることだってできちゃいます(2021年春のダイヤ改正で無理になっちゃいましたが)。それに対し、「WEST EXPRESS 銀河」の大阪到着は22:02と1時間半も遅いんですよ。特急列車なのに18きっぱーよりも歩みがのろいというね…。

 

f:id:slips:20210401215035j:plain

ツアーですので、改札前の受付カウンターに立ち寄ります。事前に体調に関するアンケート用紙が送られてきたので、記入してこちらに提出。検温もあり、それが済むとランチ用のお弁当をここで貰います。ツアー代金には車内での昼・夜のお弁当2回、おやつ2回が含まれている形。乗車券類は事前に送付されており、この列車の分は契約乗車票で「下関~大阪市内」の乗車券と「下関~大阪」の指定席特急券の2枚という構成でした。

 

f:id:slips:20210401215532j:plain

下関駅8番ホームに、10:09に大阪方から列車が入線してきました。乗車の扱いは4号車から行われました。また車内には自動販売機などはなく、車内販売も一部区間でしか行われないため、飲み物などはある程度買い込んでおく必要はあるかと。ただ、下関駅は改札そばの駅構内に割と大きめのスーパー「ゆめマート」があるので、買い物には困りません。

 

f:id:slips:20210401220037j:plain

各車両のドアは各自ボタンで開閉するようになっています。「乗車は4号車から」とはなっているものの、30分も停車時間があると乗客も車内とホームを何度か出入りするので、結局どのドアからも出入り自由、みたいな状況でした。列車を見て廻ったり買い物したりしてるとあっという間に発車時間。

 

f:id:slips:20210401220658j:plain

下関駅を発車し新下関駅新山口駅と停車してお昼前に防府駅に到着。

 

f:id:slips:20210401220826j:plain

このあたりから、車窓には瀬戸内海が時折顔を見せてくれるようになってきます。

 

f:id:slips:20210401220917j:plain

そろそろランチにしましょうか。下関駅の乗車時に支給されたお弁当ですが、下関の老舗料亭「古串屋」謹製です。

 

f:id:slips:20210401221406j:plain

河豚に鯨など、下関らしい素材がふんだんに使われた、なかなかの豪華版。お味もさすが老舗料亭、お上品でした。

 

f:id:slips:20210401221554j:plain

徳山駅に停車し、次は柳井駅に12:50着。

 

f:id:slips:20210401221731j:plain

ここでは13:05の発車まで15分の停車時間があり、地元からの「おもてなし」がありました。

 

f:id:slips:20210401221917j:plain

反対側のホームでは子供達の太鼓の披露が。柳井で毎年2月に行われる阿月神明祭の神妙太鼓なんだそうです。

 

f:id:slips:20210401222421j:plain

地元産品の即売も行われていました。

 

f:id:slips:20210401222523j:plain

柳井の人気パン店「シュクルヴァン」も出店していました。「黄金カレーパン」が有名とのことなので買ってみましたが、確かに肉がゴロゴロで旨かったです。

 

f:id:slips:20210401222727j:plain

柳井駅を発車。このあたりは、かなり海に近いところに線路が敷かれている区間なので、車窓風景も楽しめます。

 

f:id:slips:20210401222911j:plain

柳井駅を発車後、1回目の「おやつ」として山口銘菓「月でひろった卵」が一人一個、4号車のラウンジカーで配布されました。これがなんと「WEST EXPRESS 銀河」専用の立派な紙箱に収められています。また、同時に乗車記念証も戴いたのですが、これは広島車掌区制作のもの。なお、この乗車記念証ですが車掌区毎に作成しているようで、この列車は途中で乗務員交代が行われて下関・広島・岡山・大阪と4つの車掌区から乗務するのですが、それぞれが独自に用意しているので都合4つの乗車証が貰えちゃいます。

 

f:id:slips:20210401223606j:plain

岩国駅に停車し、その次が宮島口駅。停車時間は数分ですが、歓迎の横断幕と駅員さんのお見送りがありました。

 

f:id:slips:20210401223816j:plain

宮島口駅を13:54に出発し次の広島駅着は14:54…って、アレ?1時間もかかるような距離だっけ?と思ったら、この間で凄い運転停車がありました。まず八日市駅で後続の普通列車1本に追い抜かれ、次に横川駅では20分ほども停車して、なんと2本もの列車に抜かれてしまいます。これって特急だよね? まぁ急いでないから全然オッケーなんだけど。

 

f:id:slips:20210401224454j:plain

そんなわけで宮島口駅から1時間かけて広島駅に到着です。パッケージでは広島宿泊まで選べるようになっているので、ここから乗車してくる方もいました。この時点で車内の埋まり具合は6~7割といったところかな。新型コロナ対策で乗客数を制限しているためだと思われますが、そんな狭き門でよく今回当選したよね…。

 

f:id:slips:20210401224721j:plain

広島駅発車後に2回目の「おやつ」。広島名物のもみじ饅頭です。これも4号車のフリースペースで配布されました。

 

f:id:slips:20210401224918j:plain

広島駅を出ると次は西条駅三原駅と停車。停車駅となっていてもおかしくなさそうな尾道駅は通過です。瀬戸内では屈指の観光都市なのになんでだろ?

 

f:id:slips:20210401225152j:plain

次の停車駅は福山駅…なんですが、その一つ手前の備後赤坂駅運転停車。なんと40分もの間、停まりっぱなしでした。

 

f:id:slips:20210401225511j:plain

広島県に入って急にスローモーになった「WEST EXPRESS 銀河」は福山駅に17:23に到着しました。

 

f:id:slips:20210401225641j:plain

福山駅からは車内販売のワゴンが乗ってきました。「WEST EXPRESS 銀河」のグッズが中心の品揃えで、あとはおつまみ系やソフトドリンクなど。ご時世柄アルコールの販売は残念ながら休止されています。本来であれば岡山工場からのキリン一番搾りとかも売ることになってたんですがね。

 

f:id:slips:20210401230018j:plain

新倉敷でも運転停車がありました。

 

f:id:slips:20210401230040j:plain

ここではドアも開きませんが、駅員さんのお出迎えが。

 

f:id:slips:20210401230108j:plain

加えて、地元の大学生の皆さんからの歓迎もあったりして。

 

f:id:slips:20210401230140j:plain

ちょうど隣のホームから先行する快速が出るところでしたが、これが117系。この列車の元になったやつです。

 

f:id:slips:20210401233230j:plain

18:23に倉敷駅に到着。ここでは15分ほど停車します。この道中、ホームに出るだけの停車時間があるのは実はここと柳井駅の2箇所だけなんですよね。

 

f:id:slips:20210401233717j:plain

ここでも盛大なお出迎えがありましたが、ホームから上に上がったコンコースで即売会が行われます。

 

f:id:slips:20210401233825j:plain

こんな顔ハメ看板も用意されていました。

 

f:id:slips:20210401233916j:plain

このあたりまで来ると周囲はすっかり夜。だんだん「夜汽車」の雰囲気になってきます。

 

f:id:slips:20210401234006j:plain

倉敷駅では即売コーナーで玉ねぎの天ぷらを購入。それとアルコールを調達しました。倉敷駅は改札を出てすぐのところにキオスク(といってもセブンイレブン)があり、お酒も販売しています。この列車でお酒を購入するチャンスはここくらいでした。あ、この天ぷら、かなり旨かったです。

 

f:id:slips:20210401234153j:plain

岡山駅には19:01着。福山から乗車した車内販売はここまでの営業でした。

 

f:id:slips:20210401234248j:plain

このあたりで夕食。福山駅で積み込まれたお弁当「銀河しまなみ物語」、福山の仕出し店「伊呂波」調製です。

 

f:id:slips:20210401234822j:plain

中身は2段重ねで豪華な印象、ボリュームも結構あって美味しく戴きました。

 

f:id:slips:20210401234928j:plain

お弁当には福山城博物館の招待券と、鞆の浦巡りクーポン引換券がついていました。3/31まで有効ってそんなすぐにまた福山まで来れないよ…と思ってよく見たら、なんと「2023年3月31日」まで有効じゃないですか。長いなオイ。

 

f:id:slips:20210401235135j:plain

夜の座席車内。車内の照明は少し暗めですが、その分雰囲気が出てる印象。窓の外の景色もその方が見やすいかも。

 

f:id:slips:20210401235250j:plain

岡山駅からは途中で姫路駅に停車し、21:20に西明石駅に到着しました。

 

f:id:slips:20210401235356j:plain

西明石駅を発車すると「外の景色がよく見えるように」ということで車内の照明が消されます。ライトアップされていれば明石海峡大橋が綺麗に見えるはずなんですが、この日は残念ながら見ることはできませんでした。

 

f:id:slips:20210401235544j:plain

続いて神戸駅に停車。次の三ノ宮駅を発車した後、また照明が消されました。今度は「神戸の夜景をお楽しみ下さい」だそうで。

 

f:id:slips:20210401235704j:plain

あとは終着、大阪までラストスパート。ここで複々線の隣を走る快速列車を追い越し、最後の最後でちょっと特急っぽいところを見せてくれました。

 

f:id:slips:20210401235812j:plain

そして下関からおよそ11時間半かけて22:02に終着、大阪駅に到着しました。

 

f:id:slips:20210401235853j:plain

正直「乗ってるだけ」ではあるんですが、昼行列車と夜汽車の両方の雰囲気が楽しめて、個人的にはかなり満足。停車時間が長く車外に出れる駅が2つしかないのですが、車内のフリースペースが結構あるので、そのあたりをウロウロしてるとかなりの気分転換になりました。ただ「長時間乗り物に乗ってる」ことが苦でない人でないと、この行程はちょっとキツいのかもなぁ…って気はしなくもありません。あと、運転停車がかなり長いところは正直、外に出してくれてもいいのに、とは思いました。

 

f:id:slips:20210402000305j:plain

最後に反対側のホームから列車を眺めてみました。今度は夜行運用のコースにも乗ってみたいな、と思いましたが、寝ちゃうのも勿体ないかな?