へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「川奈ホテル」に最初の緊急事態宣言下で泊まった件。

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2020年の4月、新型コロナ対応により改正された「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づき、初めて「緊急事態宣言」が出されました。移動の自粛なども呼びかけられていましたが、その前からの予定でどうしても沼津方面に行く必要のある用事が。で、その「ついで」で伊豆の川奈ホテルへ泊まろうと予約していたんです…。結局、当初の予定通り実行することに。

 

1年以上前ですが、一応記録に残しておきます。

 

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用事を済ませて夕方、川奈ホテルに到着。国道135号から伊豆急川奈駅の前を通って進むのですが、アプローチ道路が思ったより狭い道で少し驚きました。意外と「隠れ家」っぽい感じです。伊豆急の線路はこのホテルのすぐ近くを通っており、鉄道建設時に東急の五島慶太から駅を設置することを提案されたらしいのですが「ウチ電車で来るような貧乏人のホテルじゃねぇし(意訳)」と断ったという逸話があるとか。

 

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エントランスから「クラッシックホテル」の趣きが満点です。この「川奈ホテル」の開業は1936年。有名な「川奈ホテルゴルフコース」を併設していますが、当初からイギリスにあるようなゴルフリゾートを志向して造られたもの。また、このホテルも1930年代にインバウンド誘致を目指して日本各地に「ホテル」を設置するための国の低金利融資を活用して建てられたものの一つだったりします。

 

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チェックインを済ませるとウェルカムドリンクのサービスがあり、スパークリングワインを戴きました。ご時世柄、ホテルはかなり空いている印象。一部の施設は営業時間短縮や休業になっており、バーも休業中となっていました。

 

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ちなみにメインバーはこんな雰囲気。夜とかいい感じなんだろうなぁ。

 

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カードキーもクラシカルムードが漂います。

 

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今回予約したのは本館のガーデンビューツイン。山側に位置しており、このホテルでは最もリーズナブルなカテゴリに当たります。今回は1泊2食付きで1名2万5千円程度のプランで、それでも恐らく通常時よりはかなりお安いのですが、「一休」で予約してクーポンやらポイント即時利用やらで結局2万1千円くらいで収まってしまいました。恐らくこんな価格でココに泊まれることは二度とないような気がする…。

 

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部屋のエントランス側に一人掛けソファと小さなテーブルを設置。

 

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冷蔵庫やセーフティボックス、ティーセットなどはこちらにひとまとめ、コーヒーマシンも設置です。

 

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バスルームはこんな感じ。リニューアルが最近行われているので全般的に非常に綺麗です。なお、「川奈ホテル」には実は温泉大浴場があるので、こちらで入浴することは結局ありませんでした。

 

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アメニティにも一部「川奈ホテル」のロゴ入り。バスアメニティは「エステロワイエ」、ポーラのサロンとか向けのブランドのようです。

 

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では館内を探索。階段室もレトロなムード。

 

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メインロビーは海側に大きく開けた窓が。

 

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全般的に重厚なムードが漂います。

 

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隣には第2ロビーも。通常時でゴルフ客が多ければ、この雰囲気も賑やかな感じになるのかもしれません。

 

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このホテルの中で最も「映える」場所かもしれません、「サンパーラー」へ。高台に張りだしたこの場所からは、伊豆の海のパノラマが楽しめます。

 

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窓側のテーブルに案内されました。

 

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「川奈スペシャルデザートセット」を注文。ホテル名物のフルーツケーキにアイスや果物を盛り合わせたプレートは華やかです。

 

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地下1階には、「川奈ホテル」の歴史を紹介するコーナーがありました。このホテルで以前使われていた備品や記録写真、古いパンフレットやポスターなどが展示されていましたが、歴史のあるホテルだけあって見応えはなかなかのもの。

 

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夕食はメインダイニングで提供されます。

 

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この頃くらいまでのクラッシックホテルって、だいたいこんな感じのメインダイニングが設置されるのが定番ですね。こちらも天井が高く、ちょっとした風格が。大きな窓は富士山が見える位置になるよう設計されているんだとか。

 

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では頂きますか。

 

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ディナーメニューは和洋折衷のコースになっています。それでテーブルにもシルバーだけじゃ無くてお箸も置いてあったわけね。

 

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メニュー構成から考えるとワインって感じでもないかしら、とビールをお供に。

 

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まずは前菜。穴子やうすい豆腐など、懐石の先付みたいな感じです。

 

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次はスープ。今日はコンソメでした。

 

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ここでパンも登場。パンかライスを選べるようになっていましたが、全体の構成を見ると確かに白いご飯でもイケそうではあるな。

 

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続いて揚げ物です。白身魚の唐揚げやつみれの天ぷらなど、「和」に戻ってきました。

 

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メインディッシュはフィレステーキでした。これは追加料金で100gにボリュームアップして貰ったもの。これはマデラソースでガチのフレンチ仕立てです。

 

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デザートはチョコレートのタルトがサーブされました。デザートプレートには「KAWANA」の文字が。

 

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翌朝、日の出の時間に合わせて温泉「ブリサマリナ」へ。こちらの露天風呂は海側に大きく開けており、日の出が拝めるかな、と思ったのですが、残念ながらこの日の朝日の位置は浴槽からだと木々に隠れてしまう位置…。まぁ露天風呂からの海の眺めが絶景だから、それで充分ですけどね。

 

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朝食はメインダイニングではなく地下1階のグリルで戴きます。

 

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ちょうどメインダイニングのワンフロア下にあたる位置。天井は低めですが窓が2方向に大きく開けていて、明るくモダンな雰囲気です。

 

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朝食は洋食のセットメニューでの提供です。フルーツジュースにコーヒー、ブルーベリーの入ったヨーグルトとサラダが最初に出てきました。

 

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パンはクロワッサンとトースト。

 

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メインの卵料理はオムレツにして貰いました。川奈ホテルのロゴの焼き印がついてます。

 

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では、食後のお散歩です。地下1階には海側のゴルフコースへ出られる出入り口があるのですが、その近くには今は使われていないカウンターバーがあります。ゴルフ客がここを使う想定で設置されたもののようです。

 

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海側から見ると、ちょっと南欧あたりのリゾートホテルっぽい。

 

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今では殆ど導線として使われている様子はありませんでしたが、メインロビーからこちらまで繋がる階段もありました。

 

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館内に戻ります。昔のホテル周辺を描いた壁画があったり。

 

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ホテルの外観で特徴的な「塔」ですが、展望台になっており最上階まで行くことができます。

 

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眼下にはゴルフコース、遠く大島まで望めます。

 

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北側は熱海の街並み、その向こうには富士山も顔を出してくれました。

 

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このホテル、登録有形文化財にも登録されているようです。

 

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10時過ぎにチェックアウト。物静かな隠れ家滞在みたいな感じになっちゃいましたが、通常時の賑わう頃に再訪したいところかも。この後はそのまま名古屋まで高速で期間でしたが、新東名が吃驚するほどガラガラ。今考えると、あの頃はみんなしっかり「自粛」してたんだなぁ。