へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「ロマンスカーミュージアム」と「YOKOHAMA AIR CABIN」に行きました。

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「レストランFLYING HONU」のプレエコ利用へ参加するにあたり、名古屋から成田まで移動が必要だったわけですが、その途中、海老名に今年オープンしたばかりの小田急ロマンスカーミュージアム」に行ってきました。その日は横浜で一泊して翌日朝にリムジンバスで成田空港へ向かったのですが、横浜ではコチラも最近開業したロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」にも乗ってみました。

 

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名古屋からは新幹線で静岡まで向かい、そこから甲府行きの特急「ふじかわ」へ乗り継ぎ。

 

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この特急に使用される373系は1995年に登場。JR東海に残る国鉄時代からの急行用電車を取り替えることを目的に開発された車両です。一時は「ムーンライトながら」にも使われていたんですよね。

 

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先頭車の前面窓は非常に大きく、デッキに立ちながらであれば前面展望も楽しめます。

 

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途中、ちょっとだけ富士山が車窓から見えました。

 

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甲府駅に到着。

 

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ここで特急「あずさ」に乗り換えました。中央線の特急は全て新型のE353系に入れ替わりましたが、コレに乗るのは初めてかも。

 

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車内で昼食としました。甲府駅で購入した駅弁、「信州名物山賊焼弁当」にしたのですが、上に乗っている鶏肉がなかなかボリューミー。小淵沢の「丸政」の商品ですね。

 

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「あずさ」は八王子で下車。

 

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ここでは横浜線に乗り換え、橋本まで向かいます。

 

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橋本で相模線に入り、海老名まで乗車。小田急の博物館に行くのに小田急を利用しないのか…。

 

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JRの海老名駅からの連絡通路を小田急海老名駅へ向かって歩くと、「ロマンスカーミュージアム」がありました。看板などが非常に地味なので、一瞬見落としそうな佇まい。

 

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現在、混雑緩和のため「ロマンスカーミュージアム」は予約制となっています。予約時間は午後3時からですが、時間はまだ午後2時過ぎ。そこで併設の「ロマンスカーミュージアムクラブハウス」で時間を潰すことにしました。

 

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ロマンスカーミュージアムクラブハウス」、要はカフェでございまして。

 

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こちらの看板メニューともいえる「日東紅茶とクールケーキのセット」を頂いてみます。その昔、小田急ロマンスカーでは「走る喫茶室」と称してアテンダントが注文をとるシートサービスを行っていたんですよね。ガラスのカップで運ばれてくる紅茶は、何か特別さを感じさせたものです。クールケーキはその当時提供されていた、アイスクリームを巻いたロールケーキ。こんなにお洒落に出てきてはなかった筈ですが…。「走る喫茶室」サービスは1995年に終了しましたが、2005年に新型ロマンスカーVSE登場に伴って再開。しかしながらこれも2016年に終了してしまいました。紅茶もせっかくなら当時のようなガラスのカップで出してくれれば雰囲気出るのに…とは思いましたが、その頃使われていたコースターがついてきたから許す。

 

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ロマンスカーミュージアムクラブハウス」は博物館に入館しなくても自由に利用可能。ちなみにメニューは意外と豊富。ホットドッグなど軽食も揃ってます。

 

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では予約時間になりましたので入館しましょうか。

 

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エントランスを入るとすぐに下りエスカレーターで1階へ。最初に目に飛び込んでくるのがこの古めかしい電車です。

 

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これは1927年の小田急開業時に使用されていた電車で、いわばこの後登場するロマンスカーの始祖みたいな存在とも言えます。小田急での活躍後は地方の私鉄などに譲渡されていきましたが、この車両は熊本電鉄に貰われていたものを小田急が引き取って開業当時の姿に復元したものになります。

 

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車内は今の通勤電車と比較しても遜色ない感じ。

 

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車両脇のスペースでは、小田急の歴史を紹介するショートムービーが上映されていました。

 

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で、お次がメインとなる歴代ロマンスカーを展示するスペースです。

 

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こちらが小田急ロマンスカーのイメージを作った初代、3000系SEです。1957年登場ですが、当時はまだ無骨な蒸気機関車の牽く列車が一般的で、首都圏の電車も木造ばかりだった時代。そんな中、飛行機を思わせるようなこの見た目の電車って相当なインパクトがあったことは想像に難くないですね。

 

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車内は「ロマンスカー」の名前の由来となった2名掛けシートが並びます。

 

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3000系は第一線を退いたあと、短編成化されてSSEと呼ばれ、国鉄御殿場線へ乗り入れる「あさぎり」号へ投入されます。反対側の先頭車はその頃の仕様で保存されています。

 

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東京オリンピックの前年となる1963年に登場したのがこの3100系、NSEと呼ばれますが「ロマンスカー」で初めて展望室が設置された車両です。

 

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NSEから10年以上経過した1980年、新しく登場したのが7000系LSEです。この車両から座席がリクライニングするようになったんですよね。

 

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その次に登場したのが10000系のHiSE。展望室+他の客室は全てハイデッキという意欲的な構造でしたが、バリアフリー化対応が難しいことから先に登場したLSEよりも早く引退が来てしまったという、ちょっとかわいそうな車両でもあります。

 

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こちらは車内見学で展望室にも入れます。が、考えてみたらコレって長野電鉄に短編成化されて譲渡されているので、そっちで現役で走ってる状態のに乗れるんだった…。

 

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10000系は先頭車1両だけの保存となっているので、特徴的な連接台車が剥き出し。ちょっと特殊なこの構造をじっくり見ることができます。

 

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保存車両の最後のコーナーにあるのは20000系RSEです。JR発足後に「あさぎり」の車両取り替えを目的に2編成だけ製造されたもの。JR東海との協定により371系と一定の共通化を図っているため、小田急ロマンスカーとしては珍しく連接台車を採用していません。

 

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RSEの大きな特徴とも言えるのが2階建て車両でしょう。2階をグリーン車(小田急線内だけの運用では「スーパーシート」と呼んでた筈)、1階を普通席の個室としていました。JRの371系にも2階建て車両がついてましたね。

 

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こちらも当時流行だったハイデッカースタイルを採用。ドアからすぐ階段、と「バリアフリー?なにそれおいしいの?」状態なのが凄い。

 

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先頭車も、これも1980~90年代あたりでよく見られた「前面展望」ができるスタイル。「お客が前面展望を楽しめるから」という理由の他に「乗務員がお客から見える状態の方が真面目に働くだろう」というような思惑もあったとかなかったとか…。

 

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2階席のグリーン車は横3列の豪華版でした。

 

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1階は4名用の個室が並びます。JRの371系はここが横3列の普通席になっていました。

 

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車内販売用のサービスコーナーもかなり広く取られています。それだけ「あさぎり」に小田急JR東海とも期待していたってことなんだろうけどね…。今では新宿~御殿場間の運転ですが、この新型車が投入された当時は一部列車が沼津まで乗り入れていたんですよ。

 

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展示スペースから2階へ上がると、大きなジオラマがありました。小田急の走る新宿~箱根までを再現しています。

 

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新宿駅付近では高層ビルが林立。

 

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上下に重なった新宿駅ホームも再現されています。

 

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川崎あたりには藤子・F・不二雄ミュージアムも再現されています。よく見ると「きれいなジャイアン」までいるぞ。

 

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箱根エリアも芦ノ湖や遊覧船まで再現。非常に見ごたえのあるジオラマなんですが、ひとつ難点を言えば「夜が長すぎ」。照明で1日を表現しているんですが、「夜」になってる時間が結構長いんですよ。夜景は映えるっていやぁ映えるんですが、ジオラマ自体の作り込みが凄いので、もうちょっと明るいところでじっくり見せてよ!って気がしちゃうんだよねぇ。

 

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そんなわけで約1時間半ほど楽しませていただきました。入館料は900円と程々ですし、歴代のロマンスカーが並ぶ姿は圧巻。「ロマンスカー」が毎年ボコボコ新型車が出るわけではないので展示替えが難しい=マンネリ化?という懸念はありますが、行ってソンはない施設ではあるかと。

 

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海老名からは相模鉄道で横浜へ向かいます…ってまた小田急乗らんのかい。

 

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途中、西谷で特急から快速に乗り換えて横浜に到着しました。

 

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まだ時間も早いので、もうちょっと遊びます。JRの根岸線に乗り換えて桜木町まで。今年4月に開業したばかりの「YOKOHAMA SKY CABIN」に乗ってみようと思います。桜木町駅前から運河パークまでを結ぶロープウェイですが、日本で都市内交通として採用された例は他にないんじゃないかしら。

 

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カウンターでチケットを購入。片道1000円と結構なお値段です。

 

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ではゴンドラに乗って出発。ちょうどスキー場のゴンドラと同じ感じです。1台の定員は8名となっていますが、現在は感染症対策で1グループ1台で運用しており、ゴンドラ独り占めになりました。

 

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で、コレがなかなか楽しいじゃないですか! 空中から見る横浜みなとみらい地区ってのも意外と絶景。

 

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移動手段としては1000円は高いけど、アトラクションだと思えば妥当かも。

 

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わずか5分ほどで終点の運河パーク駅に到着。すぐ目の前には横浜ワールドポーターズがあり、赤レンガ倉庫エリアにもアクセスできる位置になります。確かにこの一帯、鉄道駅からビミョーに遠いんだよね。

 

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折角ココまで来たので、日本では唯一ここだけとなった「レナーズ」でマサラダを購入。「レナーズ」はハワイで有名なマサラダのお店なだけあって、このエリアでも際だって行列ができてました。

 

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帰りは汽車道をぶらぶら歩いて桜木町まで戻りました。アトラクションとして、であれば「YOKOHAMA SKY CABIN」の利用は片道だけでも充分かも。ただ、夜は夜でまた夜景が楽しめそう。

 

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横浜での宿泊はホテルリブマックス横浜駅西口でした。駅から近そうかな、と思ったのですが横浜駅が大きいので結局10分くらい歩いたな…。

 

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客室は典型的なビジネスホテルの構成ですが、室内に電子レンジが1台設置されているのが珍しく感じました。飲食店が時短営業している関係で夕食はスーパーの総菜などで済ませたのですが、この電子レンジがかなり重宝しました。

 

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併設のカフェで提供される朝食を頂いてチェックアウト。

 

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横浜駅そばのYCATから成田空港行きのリムジンバスに乗りました。以前は20分間隔くらいで運転してたと思うのですが、今は1時間に1便程度しかありません。それも乗客は数える程度ですからね…。