へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

密回避!GW北海道マイカー紀行、その2:こんなところに?「青い池」、ときどき保存車両。

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美瑛の「青い池」へ行ってみたら意外でした。

 

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フェリーの小樽港着岸は朝の4時半。到着の少し前に車両甲板へのアクセスが解放されました。下船までは15分ほど待たされましたが。

 

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さすがに朝が早すぎるので、小樽港そばの「小樽温泉オスパ」で入浴と仮眠をとりました。24時間営業で入館料850円ですが、ホームページの割引券やJAF会員割引で200円安い650円で利用可能。2階に雑魚寝ですが比較的広い仮眠スペースもあって、まるでフェリー利用者のためにあるような感じです。朝7:50から浴場の清掃が始まるので、そのタイミングまで過ごさせてもらいました。

 

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今日はここから美瑛の「青い池」に立ち寄って南富良野まで移動予定。「オスパ」のすぐそばに札樽道の小樽ICがあるので、そのまま高速道経由で札幌道・道央道を通り岩見沢ICで一般道へ。ここで「太地のテラス」へ立ち寄ってみました。以前はバイキングレストランだった筈ですが、今ではシュラスコを出してるみたい。

 

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ここに来てみた目的は、711系の保存車が展示されているから。711系は北海道で初めて走った国鉄の電車として1967年にデビューし、2015年に引退しました。それをクラウドファンディングなどを活用し、ここに2015年から静態保存されています。2016年の夏に一度来たことがあるのですが、その時はかなり綺麗に保たれていた印象。「北海道の大地を走っていた頃の姿に近い形で展示したい」ということで屋根などがないので劣化が心配でしたが、やはりメンテナンスには苦労しているようです。外装は補修中でしたが、補修しきれずに塗装が浮いてしまっているところも見受けられ、イタチごっこ状態なのかも…。ただ、ちゃんとメンテナンスしようという意思とそれを実行するボランティアチームがあるのは心強いですね。

 

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折角なので、と次は三笠市のクロフォード公園にも寄ってみました。ここは1987年に廃線となった幌内線の三笠駅跡を整備したところ。幌内炭鉱からの石炭輸送を目的として開業しているため、1878年設置と北海道では古い歴史を持つ駅の一つだったようです。

 

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ここには以前、北海道で特急の主力として活躍していたキハ82系が保存されています。しかも6両が編成のかたちで残されているという、なかなか貴重なもの。グリーン車や食堂車も連結されています。昔は北海道の特急、食堂車があったんだよね…。

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ただ、保存状態はかなり悪くなっています。塗装の劣化はもちろん、窓ガラスもひびが入っているように見えるところもあったり。おそらく市の管理なんでしょうが、このままだと朽ち果ててしまいそうです。

 

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ついでに三笠鉄道記念館にも。ここにも保存車両が結構あります。

 

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キハ82系の食堂車、キシ80を使用した食堂があるんですね。残念ながらこの時間は営業開始前でした。

 

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館内の展示も充実し園内の保存車両もいろいろあるんですが、記念館の駐車場にもこんな感じで車両が並んでるのが凄い。

 

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三笠からは道道138号を通って富良野まで出てきました。ここでちょうどお昼時。富良野エリアで非常に評価の高い「くまげら」に行ってみました。普段であれば大行列のお店らしいのですが、インバウンドがゼロ+日本人旅行者も少なめ、ということで10分ほどの待ち時間で入店できました。

 

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メニューはかなり豊富でカレーとかも旨いようですが、ここはお店の看板メニューという「和牛ローストビーフ丼」にしました。2000円とそこそこしますが、とろけるようなお肉の旨さは価格以上の美味しさ。そりゃ皆さん来るよね。

 

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富良野から美瑛へ北上し、いよいよ「青い池」に到着です…ってあれ?こんな立派な駐車場があるの?

 

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で、「青い池」はどこよ?と思いながら、他の観光客に倣って築堤っぽいところを上がっていきます。

 

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上に上がると売店とトイレが整備されていました。売店には「青い池」グッズが多数。美瑛町は次の推しスポットとして「青い池」を協力にプッシュしているわけね。まぁだからこそ、こんな駐車場なんかを整備したんだろうけど。

 

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で、ここに「青い池」がありました。なんか勝手に「森の中の小径を抜けたら秘密の池が広がってる…」みたいな神秘的なスポットを想像していたので、こんな人工的な感じのところにある、というのは意外でした。

 

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人工的に感じたのは当然で、実はここは人工池。十勝岳の噴火による泥流災害を防ぐ目的で作られた堰堤に水が溜まってできた池なんですね。

 

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そういうわけで、先ほどの売店などが整備された側から引きで見ると、堰堤がとなっているのが良くわかります。

 

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観光地として「青い池」を紹介するときには、こっち側の画像とか出ませんからね。

 

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この池が青く見えるのは、近くの湧水が水酸化アルミニウムなどを含んでいるため。よく見ると、池だけじゃなくて傍を流れる美瑛川の川の水も青く見えるじゃないですか…。今日は生憎の曇り空ですが、晴れていればもっと綺麗に見えそうです。それにしても5月なのにこの辺はまだこんなに雪が残ってるのね。

 

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美瑛からはもうちょっと北上し、東川町の「せんとぴゅあ」へ。

 

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東川町は今年4月、建築家の隈研吾との連携プロジェクトを行うことを発表しました。将来的にはマチナカの整備や「デザインミュージアム」のオープン、隈研吾事務所の拠点開設などが行われるようですが、最初の具体的な取り組みとして家具のデザインコンペを開催。また4月14日の「椅子の日」として、隈研吾デザインの椅子の展示を行っていました。それをちょっと見てみよう、と思った次第。今まで東川町は「写真の町」として売り出していた筈なんですが、これからは「家具の町」を目指すようです。

 

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隈研吾デザインの椅子展示」は3脚のみ、と小規模。実はそれよりもこちら、同時開催だった「世界の名作椅子ベスト20」の方が見ごたえがありました。椅子コレクターとして知られる織田憲嗣氏(1000以上の椅子のコレクションがあるらしい!)の所有する中から「名作」とされる20点を一同に並べた展示はどれも「あ、これ見たことある」なものばかり。実はなかなかレアな機会に出会えたのかも。

 

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あとは国道237号から国道38号と南下し、南富良野の今日の宿泊先「なんぷてい」に到着しました。

 

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フロントでチェックイン、2階の部屋に案内されました。

 

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部屋は和室の6畳間。お風呂とトイレ、洗面所は共同です。室内には冷蔵庫がありました。

 

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窓の外にはJR根室本線の幾寅駅が見えます。ここ、実は「駅前旅館」なのね。

 

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ちょっと駅を見学。駅名看板が「幌舞駅」になっていますが、ここは映画「鉄道員」のロケ地として有名で、その映画で出てきた駅名がそのまま掲示されてるんです。

 

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駅舎内には映画に関する展示が。この「鉄道員」って映画、1999年と既に20年以上前の映画なんですよねぇ…。主演の高倉健もそうですが、正統派のアイドルとして人気絶頂だった広末涼子インパクトも凄かったんだよね実は。

 

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ホームに出ることもできますが、列車がここに来ることはありません。2016年の台風10号の被害によって、この駅を含む新得から東鹿越までの区間が運休となっており、代行バスが運行されている状態。もう5年近く止まったままですが、復旧の目処は立っていません。もともと利用者も少なく赤字額が大きな区間だったこともあり、そのまま廃線…という可能性が高そうです。

 

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ホームから駅舎に向かうと歓迎の看板がありますが、駅を降りた乗客がこの看板を見ることも、もうないのかもしれません。

 

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ロケでつわかれたらしい車両も残されています。このロケセットなども、いつまで保存されるんでしょうね…。

 

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1泊2食で予約していたので、夕食はお宿で。こちらは1階にレストランを併設しており、評判は結構いいみたいです。実はここに泊まることにしたのも、食事がお目当て、という部分もあったりするんですが。最初にテーブルに並んでいたのはタコのカルパッチョ風、サラダ、白身魚のチーズ焼き。

 

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ワンドリンク付きとのことなので、ビールを戴きました。

 

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で、こちらの名物「なんぷカレー」がメインです。熱い鉄板に盛られたご飯にカレールーをかけて食べるもの。

 

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いい具合に牛肉が焼けたらご飯の上に避難させ、そこにカレールーをドバー、です。カレールーやご飯がいい感じで「おこげ」を作るので食感がいろいろ楽しめるのが面白いですね。カレーも欧風のリッチな感じで旨かったし。

 

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ちょっとしたデザートもつきました。

 

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お風呂は家族風呂を交代で使うのですが、今日の宿泊客は数組のようでゆっくり入れました。

 

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一晩明けて朝食、割と一般的な感じです。

 

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では出発!