朝4時に起床、ホテルを出ます。
歩いて数分のところにある「リゾートセンター」へ。
「星野リゾート トマム」といえば雲海テラスが有名ですが、「クラブメッド トマム」に泊まっても、この雲海テラスへのゴンドラ乗車券が貰えるんです。実は今回の滞在でも、これが大きな目的の一つだったりして…。過去、雲海テラス目当てで3回も「星野リゾート トマム」に泊まったのですが、一度も雲海は見れず、というか悪天候でゴンドラ運休となりテラスに上がることすら叶っておりません。4度目の正直、ってやつか。
この日のゴンドラ運行開始は午前4時。4時半頃に来たのですが、既に長蛇の列ができていました。ただ、「クラブメッド トマム」宿泊のメリットは、このゴンドラ乗り場まで歩いてアクセスできることかもしれません。「星野リゾート」側に宿泊する場合、リゾート内のシャトルバスを利用することになるので、バスが動くタイミングでしか列に並べないですから。
ゴンドラ乗り場の建物に入り「いよいよ搭乗か?」と思ったら列は一旦建物を出た屋外に繋がってました…。
結局、ゴンドラに乗るまで30分待ちました。やっぱり大人気だなオイ。
では、いよいよ「雲海テラス」を目指して上がっていきます。
麓は霧に包まれていましたが、登っていくと周囲がクリアになっていきます。そうか! あれ「雲」なわけね!
ちょうど雲の向こうから朝日が。
まもなく山頂に到着。すっかり周囲は明るくなってきました。
早速手近な展望台に出てみたのですが、もうこの風景ですよ。こりゃ確かに絶景だわ…。これはもっと早起きして、ここで日の出を迎えられるようにしておくべきだったなぁ。
この雲海テラスの展望デッキ、先月にリニューアルオープンしたばかり。デッキが山の斜面にせり出すように設置され、より「雲の上」っぽい風景が楽しめるようになっています。
展望デッキ自体も3階建てとなり、最上階にあがるとこんな風景が。
しかしまぁこの雲海テラス、ここまで「ずっと向こうまで一面の雲」という風景が拝めるとは思いませんでした。この感覚は実際に目にしないと分からないかも。
この雲海テラスには「クラウドナイン」と名付けられた散歩道というか遊歩道があります。
一方通行に設定された順路を進むと最初にあるのが「クラウドバー」。梯子で登るくらいの高さの椅子に座って雲海を楽しめるわけですが、どちらかというとフォトスポットですね。ココに座って写真を撮ると、雲海の中に座ってるみたいになります。
その先には「クラウドウォーク」。山からせり出した遊歩道ですが、この日はこの山の向こうから雲がどんどん流れこんで来るような天気だったので、ココ自体が雲の中状態。本来であれば「雲の上を散歩」みたいな体験が出来るはずなんですが、霧の中を歩くみたいになってました。
「クラウドウォーク」からは山を登っていくルートになります。途中にあるのが「クラウドベッド」で、白くて丸いのはクッションみたいなもの。ここに寄りかかったりして楽しんでください…とのことなんですが、夜露に濡れたままになっていて、とてもそんな状態じゃありません。所々が泥で汚れたりしてるけど、拭いたりとか掃除しないの? 個人的には星野リゾートって「全般的には割と良いけど、時折妙に抜けてるところがある」って印象なんですが、ここにもそんな所が出てるのかしら。
大きな網の中みたいなのが「クラウドプール」。お子様を中心にこれも人気でした。
この「クラウドナイン」、まぁまぁの高さまで登らされます。ちょっとしたハイキングというか登山ですな。スニーカーとか歩きやすい靴が必須です。
すっかり日も昇ってきた感じ。結局1時間以上、雲海テラスで過ごしてしまいました。
あまり長居しても、今度は下りゴンドラの乗車待ちの行列に並ぶ羽目になりそうです。朝6時過ぎには下山としました。
下りゴンドラからは、雲からニョッキリと頭を出す「ザ・タワー」と「リゾナーレ」の姿が見えました。これはこれで幻想的。もしかしたらあの上の方の階に宿泊すると、「部屋の窓の下に一面の雲」みたいな風景が見れるの?
ホテルに戻って一休み。まだ霧が少しかかっていますが、8時前にはすっかり晴れていました。つまりは雲海が見れるのも朝7時台まで、ってことだな。
レストランで朝食。これも勿論ビュッフェスタイルです。
今度は和食で攻めてみました。
「クラブメッドトマム」のチェックアウト時間は朝10時と、リゾートホテルにしてはかなり早い設定になっています。朝食後に荷物を纏めて部屋を空けますが、「クラブメッド」のオールインクルーシブの恩恵はチェックアウト日も夕方5時まで続くので、ロビー裏のバゲージスペースに荷物を置いておきます。
ここでは無料で参加できる様々なアクテビティがあり、テニスとかアーチェリーとかに並んで「イチオシ」的に紹介されているのが「空中ブランコ」ってちょっと尖ってませんかソレ。まぁお子様とかに人気っぽいですが。
この手のアクテビティに何も参加しないのも勿体ないなと思い、マウンテンバイクと迷って結局ハイキングを選んでみました。所要時間は1時間ほど。
朝10時、G.O.の先導でハイキング開始。同時に出発したマウンテンバイクは20名以上が参加してましたが、こちらは結局4名という小グループでの実施となりました。案内してくれたG.O.は南アフリカ出身だそうで、案内はもの凄くナチュラルに全て英語。「え?ソレが何か問題でも?」ってレベルでクラブメッド内で英語が使われているのが、ホントに海外に来たっぽい。
ハイキングはトマムのリゾートエリア内をお散歩するようなコースで進みます。
今朝登ってきた「雲海テラス」も見えます。
続いて「星野リゾート」の「ファームエリア」の中へ。
ここでは牛が飼われていたりします。その辺の草を摘んでエサとして食べさせてみたり。
山羊もいました。
この「ファームエリア」、以前はゴルフコースだったところを整備したんだそうです。確かに昔バンカーとかだったっぽい箇所が所々にあったりします。
そもそもこの場所、1981年の石勝線の開通を契機に「アルファリゾート・トマム」として華々しく1983年にオープンしたところ。JRがまだ「国鉄」だった1985年には千歳空港とトマム・サホロのリゾートを結ぶための専用列車「アルファコンチネンタルエクスプレス」が運転されるようになりましたが、国鉄が民間企業とタイアップして専用列車を改造車まで投入して走らせるのは異例中の異例のこと。そんな意味でも、バブルなニッポンを象徴するような場所だったと言えるかと思います。JRとなった後には寝台特急「北斗星」の臨時がここまで乗り入れたことも。しかしながら、バブル崩壊や拓銀破綻なども重なり、運営元も経営破綻してしまい、今度は「試される大地北海道」の象徴のようになってしまいました。星野リゾートの運営により、今ではすっかり人気のリゾートとして復活したのは、やっぱりその手腕が凄かったということなんだろうな、と。
途中、紫色の綺麗な花が咲いていましたが、これがトリカブト。こんな毒性をもつ花が割とフツーに咲いてるもんなのね。
ホテルに戻り、バーで一休み。
ちょっとカクテルとか戴いてみたりして。スナックも用意されていたので、そちらも貰っちゃいました。
レストランで戴く最後のお食事、ランチタイムへ。
まずはサラダから。
2皿目は中華コーナーから叉焼にしましたが、これがかなり本格的。八角のような中華らしいスパイスの風味がきちんと出ており、添えられているのもジャスミンライスです。
この日のメインディッシュはビーフステーキとビーフハンバーガーでしたが、ステーキを選択。ただ、ちょっと火が通りすぎてたかな…。ハンバーガーも旨そうだったので、そっちのほうでもよかったかも。
またカレーを戴いちゃいましたが、昨日のランチで食べたカレーとまた味が違うのにちょっと驚きました。昨日の方がマイルドな感じで、今日のはもう少しスパイシー寄りです。G.O.さん曰く、昨日はトンカツがメニューにあったので、カツカレーにして食べても合うようにカレーの味付けを調整したんだそうです。割と芸が細かいね。
デザートはクレープが実演で用意されていました。チョコソースのかかったパンナコッタとブラウニーも貰ってみます。
最後はソフトクリームで〆。いやぁココ、やっぱメシ旨いですな。メニュー数は決して多いわけじゃないのですが充分な感じですし、業務用か何かで数合わせ、みたいな品が殆どない印象です。
食後はまたバーで一休み。このバー、エリアによって雰囲気が変えてあるのがいいですね。
最後にもう一回「ミナミナビーチ」へ。午後3時からオープンする「木林の湯」にも入りました。
ひとっ風呂浴びてホテルに戻ると、アクテビティエリアではバーベキューが始まりました。やだ楽しそう。でも残念ながら、こちらはもう出発のお時間なんですよ…。
夕方4時前の送迎バスでホテルを離れ、トマム駅へ向かいました。「メシや酒も遊びもなんでもコミコミ」って気楽でいいですねぇ。これは1泊じゃなくて2連泊以上で楽しむべき場所って感じです。またコチラ、やっぱりオンシーズンはスキーが楽しめる冬のようなので、その時期にまた来てみたいかも。
トマム駅に到着。
札幌方面行きは跨線橋を渡った向こう側のホームからの出発となります。跨線橋の入口には「アルファリゾート・トマム」だった頃のロゴがそのまま残っていました。
札幌方面からの列車が到着するホームには駅舎はありますが待合室などがないのに対し、こちらのホームには立派な待合室が設置されていました。
待合室の中には列車の出発案内板も。考えてみれば、ここに列車で到着したお客はすぐにリゾートの送迎バスに乗り換えるので、向こうのホームには待合室がある必要性はそれほど高くなさそう。それに対して札幌方面はリゾートからの送迎バスで降りたお客が列車到着まで待つ場所があった方が親切です。送迎バスが列車の発着に合わせて運行していても、駅までの送りは時間に余裕を持たせるでしょうし、特に冬は吹き曝しの寒い中を待つ羽目になっちゃいますからね。
程なくして特急「おおぞら」が到着。これで南千歳まで移動です。