「GoToトラベルキャンペーン」が一時停止になった際、各県からは「県内での旅行促進に繋がる施策はできないか」という要望が国にあがりました。その結果、県民対象の「GoToキャンペーン地域版」みたいなのが始まろうとしていた…のですが、この夏のコロナ感染拡大で軒並み休止に。感染状況も落ち着き、緊急事態宣言やまん延防止措置も9月で全て解除になったことから、また再始動しています。
そんな中、愛知県でも「あいち旅eマネーキャンペーン」が始まりました。
愛知県民が県内の宿泊施設を利用した旅行をすると、一人当たり宿泊代金の半額を上限5千円分まで、旅行先などで使ったお金も上限2千円まで補助するというもの。予算額はなんと総額で51億円以上って70万人上分の枠があることになるんだけど…。まぁそれはおいといて、このキャンペーンのユニークなのは「旅行代金が割引になる」のではなく「後からポイントで戻ってくる」仕組みになっていること。そのポイントを電子マネーなどに交換するわけですが、その交換先が楽天EdyにPayPay、アマゾンギフトなど割と汎用性が高いところが多く、使い勝手は悪くなさそうです。
で、早速使ってみよう!と思ったのですが、このキャンペーンの最大の弱点は「愛知県下にお泊まりで遊びに遊びに行きたいところがそう多いわけじゃない」ってことかも…。まぁ三河湾あたりか知多半島程度といったところで、名古屋市内のシティホテルも「近所からわざわざ泊まりに行く」ってとこもそんなにねぇ。それで結局、犬山に名鉄グループが新しくオープンしたホテルが割とよさそうで、金額的にも朝食付き9500円といい感じだったので、ココに行ってみることにした次第。
名古屋から名鉄特急で約30分で犬山に到着。名古屋からちょっと足を伸ばして遊びに行くには程よい距離感ですが、そのぶん「泊まる」ってのがあんまりないところでもあります。
改札を出ると、駅構内の看板にもホテル名がどーんと出ています。結構気合い入ってるのね名鉄さん。
そんな犬山駅の西口をでてすぐ目の前にあるのが、今年7月にオープンしたばかりの「ホテルミュースタイル犬山エクスペリエンス」です…って名前長いよ。”犬山に泊まるだけではなく、ホテルに足を踏み入れた時から始まる「犬山体験」”だそうですが、要は日帰り滞在が多い犬山で一泊させよう、っていうのが目的なわけですね。
ロビーに足を踏み入れると、なかなかセンスいい感じの空間です。ちょっと「モクシー」とか「アロフト」とか、あの辺を狙ったのか?という雰囲気です。あ、「フェアフィールドバイマリオット」も似たような感じかも。
チェックインはセルフサービスで、こちらのキオスクで自分で行います。チェックインを済ませるとカードキーに加え、館内の案内や朝食券がレシートみたいに出てきました。フロントのスタッフも常駐していて、キオスクの操作方法も教えて貰えます…ってそれなら有人でやってもいいのでは、という気がしなくもないですが。
「あいち旅eマネーキャンペーン」を利用するには、公式サイトでまず利用者登録をして「マイページ」を作ります。その上でホテルを予約するたびに「新規旅行登録」を行う流れです。登録をするとQRコードが発行されるので、これを宿泊先で読み込んで貰って「有効化」してもらう手続きが必要になります。このホテルでは住所の確認できる身分証を確認ののち、所定の書類に署名。ホテル側の端末でQRコードを読み込んで少し操作すると、即時で有効化されました。有効化されると、「現地で使った分2000円」を還元してもらう手続きがとれるようになります。フロントではキャンペーン案内のチラシも用意され、未登録のお客さんへの案内も行っていました。
カードキーを受け取って客室へ。1階のエレベーターホールにはセキュリティ対策でカードキーをかざさないと入れません。
予約したのはツインルーム。若干狭めかな? 洗面台を客室の中央において間仕切り的にするのは「フェアフィールドバイマリオット」と同じコンセプトですな。
大きめのベッド2台、その奥には小さなソファとプラスチックのチェアが。
床から天井近くまである大きな窓があり、外から丸見えなんじゃないかと思うほど。
で、何気にトレインビューだったり。
クローゼットはなく、壁面のハンガーを使います。
洗面台はシンプル。
その下にアメニティ類が纏めて置かれています。タオルはバスケットの中に用意されているのですが、大浴場にこのまま持って行けるのが便利。加えて、フェイスタオルとバスタオルだけでなく大浴場で使いやすい薄手のタオルがもう1枚あるのも親切です。
隣の引き出しにはポットやお茶セットなど。
その下に冷蔵庫がありました。ミネラルウォーターのボトルが2本用意されています。
客室にはシャワールームが。大浴場があるのでこちらを使う機会は多くないかも知れませんが、レインシャワーもあったりして設備的には悪くありません。
まだ明るいので犬山の城下町を散策してみましょうか。ホテルには中庭っぽいエリアもあったりします。
犬山城下町のメインストリートとも言えるのが、犬山城へ繋がる本町通り。古い街並みが残るエリアですが、ますますお洒落っぽいお店などが増えてきた印象です。食べ歩き系のグルメも数多くありますが、お値段が観光地にしてはお手頃なものが多いのもいいところ。
折角ここまで来たので犬山城にも行ってみましょう。
正直なところ犬山城って地元では「わざわざ遠くから見に来るほどでもない小さな城」くらいの評価しかされないことが多いんですよね。国宝なうえに現存する日本最古の天守閣だし、カタチも悪くないし…なんだけど。しかも2004年まで個人所有のお城だったって、知ってました?
緊急事態宣言明けの週末ということもあり、そこそこ賑わっていました。
天守閣から眺める景色は遠くまで見渡せ、ここに城を造った理由がよくわかる感じ。
三光稲荷神社のハートの絵馬とか、もうちょっとバズってもいいんじゃないかしら。
「あいち旅eマネーキャンペーン」ではお買い物や飲食でもポイントが貯められますが、まだ開始されたばかりということもあってか「ポイントが貯まる加盟店がまだ少ない」という問題点が…。ここ犬山でも加盟店が多くないため、ちょっと困りました。この「ココトモバウム」は貴重な存在である加盟店の一つです。
本町通りの入口付近にある「昭和横丁」。
ここで売られている「恋だんご」はもしかしたら結構有名かも知れません。映える感じのお団子は味の方もバラエティに富んでいて美味。お団子2本にお茶付きで600円というお値段もリーズナブルです。残念ながらここはポイント加盟店ではなかったのですが、犬山に来たならやっぱり試しておきたいお店だしね。
散策を楽しんでホテルに帰還。
犬山駅周辺はそれほどお店がたくさんあるというわけではなく、ホテル最寄りのコンビニは駅構内のファミマです。ただ、駅の東側には地場のスーパー「ヨシズヤ」のショッピングセンターがあり、大抵のものは揃うので利便性は高いかと。
夕食もポイント加盟店で…と思ったのですが、残念ながら選択肢があまりない状態でした。その中で「YR CAFE by恵比寿楽園テーブル」のテイクアウト利用にしてみました。「つけパンシチュー」のお店、です。
ハンバーグシチューのセットで、お部屋で晩ご飯。
食後には「ココトモバウム」で買ったバウムクーヘンのケーキを戴きました。
大浴場は人工温泉ですが、露天風呂もあって居心地はよかったです。
ちょっとした湯上がりコーナーも。
窓から名鉄電車を眺めながら就寝。
翌朝。夜中にちょっと雨が降ってたみたいですね。
朝食は1階に併設されているレストランでの提供です。
内容はサラダプレートがメインとなっています。
レストランの方も内装は結構洒落てます。
朝食ですが、まずはこちらでサラダプレートを貰います。サラダは1回盛り切りで、リーフサラダにいくつかトッピングを選んで、好みのドレッシングで和えて貰います。
そのほかはビュッフェスタイル。パンは食パンとフォカッチャの2種。
ドリンク類や味噌汁にスープ、ご飯などはこちら。お茶漬けが作れる出汁やトッピングも揃っていました。スクランブルエッグにソーセージもあったよ。
こうして盛ってみると、なかなか華やかな朝ご飯になりました。
チェックアウトは午前10時。ホテル滞在もウリみたいなところもあるので、できれば11時くらいにしてくれるとゆっくりできたかな…。でも、犬山には「楽しく泊まる」施設があまりなかったので、こういうのが増えるのは観光地としてはいいことなんじゃないかと思います。まぁもうちょっと「夕食が食えるところ」が豊富だといいんだけどねぇ…本町通りのお店も夕方に閉まっちゃいますし。
なお、「あいち旅eマネーキャンペーン」のポイントですが、チェックアウトから5日後に「ポイント交換可能」のメールが届きました。ポイント交換サイトへ飛んで、そこから希望する電子マネーなどへ交換するギフトポイントに変換する流れでしたが、意外と簡単に交換できました。回数制限はないらしいので、また使おうっと。