へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

うどん目当てじゃない香川ドライブ紀行、その1:山奥にブルトレを見に行く。

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週末に香川までドライブしてきました。

 

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今回は割とノーマルな経路で。早朝に名古屋を出発し、東名阪道から四日市JCT新名神に入ります。鈴鹿PAでちょっと休憩。

 

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草津JCT名神に合流し、大津SAに立ち寄って渋滞情報をチェックしておきます。ちょうど10月から11月初旬まで中国道の吹田JCTと池田ICの間が終日通行止めになっていたんです。高槻JCTから先は新名神経由にすれば問題なさそう。

 

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SAには展望台もあり、一応琵琶湖が見えたりします。

 

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新名神区間の宝塚北SA。ちょっとお洒落感ある建物です。

 

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確かに「タカラヅカ」イメージなのか、ちょっと「それっぽい」内装でした。トイレの男女表示のアイコンも紳士淑女みたいだし…というかココでは「タカラジェンヌみたい!」と言っておいたほうがいいかしら。

 

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でも南欧リゾートのパティオ風のエリアに並ぶのはたこ焼き屋台だったりするわけですけどね。

 

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中京圏や関西圏から四国へ向かうのであれば明石海峡大橋を経由するルートが近道なのですが、今回は瀬戸大橋からアプローチしてみました。普段は鉄道で渡る機会が多いのですが、道路の下に線路があるので「横」の景色は楽しめますが「上」の視界はききません。クルマで通ると開放感のある風景が楽しめますが、あくまでも「高速道路」なので「その辺にクルマを駐めて風景を眺める」なんてことはできません。四国側へ渡りきる手前にある与島PAが唯一ソレができる場所となります。

 

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ここから眺められるのは四国側の北予讃瀬戸大橋と南予讃瀬戸大橋。本州側は見渡せませんが、この2つの橋が瀬戸大橋の中でも最も長い2つなので「主役級が見れた」ということではあるかも。

 

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瀬戸大橋と瀬戸内海の眺望のあるPAということで敷地も広く、多くのお客さんで賑わっていました。

 

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ここ与島は既に香川県。さすが「うどん県」、ここにもセルフうどん店がありました。これと隣接してレストランもあるのに、ですよ?

 

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折角なので本場の讃岐うどんで昼食です。

 

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坂出JCTから高松道を西へ向かい、大野原ICで一般道へ流出。ここから四国八十八箇所霊場の66番、雲辺寺を目指します。途中から行き違いも難しそうな狭い山道も。

 

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で、到着したのはコチラ、今日の最初の目的地です。雲辺寺四国霊場のうち標高911mと最も高所にあり「遍路ころがし」と言われていたほどですが、いまでは麓からロープウェイで行くことができます。その雲辺寺ロープウェイの山麓駅の駐車場にブルートレインの車両が2両置かれているんです。

 

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これは実は以前、鹿児島の阿久根駅前にあったもので、今年ここに移設されました。もともとは阿久根のNPOがJRから車両の譲渡を受け、ライダーハウスとして2009年にオープンさせたもの。しかしながら運営は上手くいかなかったらしく、NPOも解散し2014年には営業も止めてしまっていたようです。結局、阿久根時代には一度も泊まる機会がありませんでした…。その後、2両のブルトレ阿久根駅前で誰にもメンテされないまま「放置」されていたのですが(これは昨年秋の阿久根駅前での様子の画像ね)、香川のうどん店のご主人がクラウドファンディングでこれを引き取り、今年になって移送が叶うことになりました。

 

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移設後は車両の整備が進んでおり、阿久根時代とは見違えるほど綺麗になっていました。ただ車両のメンテは想定以上に難儀しているようで、移設費用のあとにも整備費用として2回ほど追加でクラファンやってた筈。まだ屋根などに錆が見えて、まだ途上であることが伺えます。ちなみに最近のクラファンには一応参加したんだけど、まだ何も連絡が無いのはフツーなのかしら。

 

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下回りもピカピカです。

 

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トレインマークは「瀬戸」と「なは」が掲出されていました。

 

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ここにあるのは開放式B寝台車と二名用B寝台個室「デュエット」の2両。おそらく「デュエット」はこの1両だけが現存している筈です。将来的には「お遍路の宿」と称し宿泊施設としての営業が予定されているので、今度こそは泊まってみたいもんです。

 

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車両が置かれているのはロープウェイの第2駐車場。この上に山麓駅があります。

 

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ここまで来たので、ロープウェイで雲辺寺までお参りしてきましょうか。

 

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ここまで来ると、何故こんな山奥まで車両を運んだのか、ちょっと解った気がしました。ここまで狭い山道が続く区間があり、鉄道車両を運んでくるのはかなり大変だったんじゃないかと思われます。クラファンで賄った移送費用もコレで随分嵩んだんじゃないの?って気がしちゃいますが、静かな瀬戸内海を見渡すこのロケーション、なかなか青い車両に似合ってませんか?

 

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このロープウェイ、高低差657mとかなり「ガチ」なもの。ちょっとした遊覧用みたいなノリなのかと勝手に思い込んでましたが、そりゃ「遍路ころがし」の山の上まで行くんだから当然ですな。

 

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山頂駅までは約7分。途中、下りのゴンドラとすれ違います。支柱が3本ありますが、支柱通過時の揺れも大きめ。なお、支柱間の距離が1882mと日本一長いんだとか。開業当時はロープウェイ自体が日本最大級の規模だったらしいです。実は凄かったのねキミ。

 

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山頂駅に到着。

 

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駅を出るとすぐに県境の標識が。山頂駅は香川県にあるのですが、雲辺寺徳島県に位置しているんです。徳島側から雲辺寺へ来ることもできるようですが、緊急時他宣言下で「県を跨いだ移動は控えて」の時期だと、ロープウェで来ちゃうとここで引き返さなきゃいけないワケですね。

 

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標識に従って坂道を暫く降りていくと雲辺寺。お遍路さんらしき方で賑わっていました。

 

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ここで有名なのが「おたのみなす」かもしれません。なすは「成す」にかかるのと「全ての花に実がなる」ことから縁起物とされ、この輪をくぐって茄子に腰掛け「お頼みなす」と唱えれば願いが叶うんだそうですよ。

 

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雲辺寺の近くには山頂公演もあります。ここは冬はスキー場になるようですね。

 

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ここから眺める瀬戸内海は絶景です。遠くには瀬戸大橋も見えてます。

 

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ブランコやフォトフレームなど「映え」を意識した設備もあったりして。

 

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では麓へ戻ります。

 

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ロープウェイからの眺めもいいですよ。

 

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山麓駅には雲辺寺の案内図の看板がありました。歩いて登れる道もあるようですが、あの山の険しさではちょっと遠慮したいな…。

 

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最後にもう一度ブルトレを拝んで出発。今度は泊まりに来るよ!