へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

流氷三昧を「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」で、その2:SL(じゃない)冬の湿原号+ひがし北海道エクスプレスバスで知床へ。

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サボはSLですが。

 

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「北海道ホテル」から路線バスで帯広駅まで戻りました。

 

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ホームに上がると、キハ40の隣にH100系が。この左側のヤツが、これからのJR北海道普通列車の「顔」になっていく予定です。

 

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札幌から来た特急「おおぞら」に乗車。このキハ283系も、この春のダイヤ改正で引退する車両です。最盛期は最高速度130km/hで道内をかっ飛ばし、札幌~函館間を3時間弱で結んでいたこともあったのですが…。

 

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5両編成で自由席は2両ですが、そこそこ混んでいます。この特急「おおぞら」も以前はかなりの人気で、増結して10両編成くらいで走っていたこともありました。

 

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北海道初の振子式特急車両となったキハ281系とこの283系の特徴は、先頭車の「隠れ展望室」です。この先に増結した際に使う貫通扉があるのですが、その窓から前面展望を拝むことができたんです。踏切事故が発生したことでこのエリアが「関係者以外立ち入り禁止」になってしまったので、今は昔になってしまいました。

 

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ここは確か昔は喫煙スペース兼ラウンジ、という扱いだった筈。こういう「ゆとり」のスペースがあったりするのが、JR北海道がもっと余裕があった時代の名残という気がします。

 

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終点、釧路に到着。帯広から釧路まで1時間半以上かかるの、やっぱ北海道は広いわ。

 

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釧路ではすぐの接続で、釧網線の「SL冬の湿原号」に乗り換えます。

 

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「SL冬の湿原号」は毎冬1月から3月まで週末を中心に釧路から標茶までの間を運転するSL列車で、既に運転開始から20年以上経過した「老舗」的な存在だったりします。今年から客車のリニューアルが行われることになり、今年は5両のうち両端の2両が新たな装いに変わりました。乗り換え時間が僅かなので、乗り込んだらもう発車です。

 

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「冬の湿原号」に使われる客車は主に特急用を想定して製造された14系です。国鉄時代の北海道では急行列車などに使われていましたが、もともとはリクライニングシートが並んでいました。そのシートを撤去してSL列車っぽいボックスシートに改装されています。元は特急用のサイズなんで、ボックスシートでも比較的ゆったりしている感じ。

 

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車内にはだるまストーブを設置。カフェ車で売ってるスルメとか焼いて食べてもOK。

 

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途中に1両だけ旧型客車が繋がっています。カフェカウンターが設置されており、形式も「スハシ44」。内装の雰囲気はこれが一番SL全盛期っぽいです。

 

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客車のリニューアルは2年かけて行われる予定ですが、今年は両端の1号車と5号車が新しくなりました。「たんちょうカー」と称し、釧路湿原側となることが多い側は窓に面したカウンター席、その反対側はハイデッカー化してボックスシートを配置したレイアウトになっています。

 

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加えて、一部を大きな窓を備えた展望室としたのも大きな特徴です。

 

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展望室の一角にはスマホ充電用のコンセントが設置されていました。今どき各座席にあってもいいような気もしますが…。

 

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ただ、洗面所などは特に手を付けていなさそう。

 

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トイレも14系客車の原型を留めています。イマドキ和式トイレ?という感じですが、これも今後のリニューアルで洋式化する計画らしい。

 

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カフェカウンターでプリンを購入。「冬の湿原号」限定の一品で、プリンの上半分が炭がはいったような黒ごまプリンになっているのが面白い。

 

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しばらく最後尾の展望室で風景を眺めてました。この日はこの号車は団体ツアーのお客さんで貸切らしく、皆さん座席に座っていてココまで来ないので、ほぼ独り占め状態。

 

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展望室側がほぼ釧路川に沿っていますので、大きな窓からの眺めはなかなかのもの。

 

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途中の茅沼駅では多くのタンチョウを見ることができました。その昔ここがまだ有人駅だった頃に駅長さんがタンチョウの餌場を設置したことがはじまりだそうです。無人駅になっても周囲の住民の方などが餌場の維持を行っているそう。天然記念物なんですが、こんなに纏まって野生のタンチョウを見れるってのも凄いな。

 

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標茶に到着です。

 

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ここで機関車を…って実はSLじゃなくてDLが牽いてます。「冬の湿原号」に使われるSL「C11」は今年大規模修繕を行ったのですが、試運転の際に部品の破損など不具合に見舞われました。修理には時間がかかることがわかり、急遽ピンチヒッターとしてディーゼル機関車での牽引として運転されることになったのです。でも、これはこれでレアだったりするワケでして。SL列車なら他にもありますからね。

 

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この列車の指定券は名古屋側で購入したのですが、なんと手書きでした。この「SL冬の湿原号」、今年から指定席料金を従来の840円から1680円と一緒に2倍に値上げされました。ただ、SL不具合でDL牽引となった列車については通常の指定席料金530円に据え置きされることに。恐らく指定券を発行するJRのシステムの都合で、この料金での発行ができないとか、そんな理由なんじゃないかと思います。それにしても、こんな面倒そうな案件で、しかも東海エリアで数枚も出ないようなブツなのにマニュアルをパッと見て比較的スムーズに発券したJR東海の駅員さんのスキル、実はかなり凄いんじゃないか?

 

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本来であれば、列車の到着にあわせて標茶駅周辺の飲食店へ無料で送迎してくれるサービスが行われる筈だったのですが、「まん防」もあって中止に。そのかわりなのか、駅周辺の営業中の店舗を紹介するボードが用意されていました。

 

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今日は駅からちょっと歩かないといけないような場所のお店しか開いていない様子。

 

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駅に隣接して標茶町のアンテナショップが営業中でした。

 

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あら、地元の牛肉を使ったハンバーガーとか旨そうなモン売ってるじゃないですか。コレとお隣の卵サンドを買って、待合室で戴いてランチにしました。

 

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標茶駅の隣にはバスターミナルが。

 

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ここから「ひがし北海道エクスプレスバス」に乗車、知床のウトロまで向かいます。「ひがし北海道エクスプレスバス」は毎年冬に道東の観光エリアを結んで運行されているのですが、公共交通が不便なところをカバーしていたりと、なかなか使い勝手は良好。特にバスで繋がらない網走と紋別を結んでいたりするのがありがたかったりします。この路線は「SL冬の湿原号」に接続して摩周駅・川湯温泉のホテルを経由してウトロまで直行が可能。標茶駅から次の釧網線の各停に乗って知床斜里駅で路線バスに乗り換えてもウトロまでは行けるのですが、標茶で2時間半も待たないといけない上、知床斜里でバスを1時間半ほど待つことになり、ウトロ到着は午後7時くらいになってしまうんです。このバスだと夕方5時にはウトロに着けるんですね。

 

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途中の硫黄山で20分ほど休憩時間がありました。

 

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レストハウスでトイレを使わせて貰うのもよし、硫黄山観光もよし。

 

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国道334号に入り斜里市街地を抜けて暫く進むと、オホーツク海が見えてきます。お!

 

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流氷がびっしりじゃないですか! 夕陽に映えてます。

 

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オシンコシンの滝で15分停車です。

 

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まぁ一応は滝のほうも観光はしてみますが…。

 

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それよりも、ここから眺める流氷の方が凄いですよね、この時期は。

 

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国道334号はほぼオホーツク海沿いに進むので、車窓はずっと流氷と一緒。

 

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予定通り夕方5時、ウトロに到着しました。