鉄道もタダでした。
ホテルの送迎バスはJR日光駅まで乗車しました。
今日はJR利用で帰ることもあって、こちらのコインロッカーに手荷物を預けました。なんかコインロッカーの使用料金が東武日光駅より安くない?
「日光・鬼怒川エリア週末フリーデー」で貰えるフリーパスはバスだけでなく東武線も利用可能。下今市から北側、東武日光と新藤原までがフリー区間となります。まずは東武日光から各停で下今市まで向かいます。
下今市で乗り換えて鬼怒川温泉へ向かいますが、やってきたのは6050系。東武鉄道が野岩鉄道への直通列車用に用意した車両で、以前は浅草からの快速列車などに使われていましたが、その活躍の場をどんどん減らされており、3月のダイヤ改正では新藤原より北の野岩鉄道区間内でのみの運用となってしまうようです。
6050系の魅力は、このどこか懐かしさを感じさせる車内かもしれません。2箇所のドアの間に並ぶボックスシートは「昔の優等列車」っぽい、独特の雰囲気があります。
壁際には折りたたみ式のテーブルも設置され、行楽目的の利用を想定していたらしいことが伺えます。引退してしまうのは勿体ない気がしますが、この形式の大半は50年以上前に製造された車両の車体だけを載せ替えたもので、実は結構なベテランなんですよね。
鬼怒川温泉に到着。
鬼怒川温泉駅を出ると目に飛び込んでくるのはこの転車台。駅前にどーんと設置されているコレですが、東武鉄道がSLを運行させるにあたり、遠く広島の三次駅から移設したものです。残念ながら、ちょうどSLが方向転換を終えて駅構内に戻っていくところでした。
方向転換を終え、下今市方面に頭を向けたSLが待機していました。この「C11 235」は一昨年に真岡鐵道から移籍してきた機関車です。真岡鐵道では2両のSLを運用していましたが、維持コストが厳しく休車しており、それを引き取った形のようです。2017年の運転開始時にはJR北海道から借り入れた1両でしたが、今ではこれと合わせて2両での運用となっています。
で、ここから下今市行きの「SL大樹」に乗車します。運賃はフリーパスで無料ですが、さすがにSL指定券まではタダにはならず、こちらは通常料金で購入しました。一応「フリーデイ」の特典として「SL大樹の指定券半額クーポン配布」というのはあるんですが、TOBU POINTアプリ限定で利用当日のみ配布のうえ1日10組限定という「狭さ」なんで…。
先ほどのC11を先頭に3両の客車が連なる編成。
客車は元JR四国の14系と12系の混合です。どちらも国鉄時代の製造ですが、14系客車は特急用、12系は急行用への充当を想定したもの。
14系客車は登場当初の姿をほぼそのまま残しています。青いシートは簡易リクライニングシートよ呼ばれ、背もたれは倒れてリクライニングするけど倒れた状態で固定されない、という謎仕様。そのため体を起こすと背もたれが勝手にガチャン!と戻るのよね…。
中間車は12系客車ですが、昨年秋から「展望車」として新たに使われるようになったもの。
車両の片側にオープンデッキを設置、ここを「展望室」としています。お隣の14系と車体の断面型が違うのが丸分かりですね。
こちらの車内は新たに手を加えられたもの。この客車はJR四国時代はオリジナルの座席を撤去してリクライニングシートが並んでいた筈で、どこかからボックスシートを持ってきて取り付けたようです。
展望室はこんな感じ。今までは窓の開かない14型客車だけでしたから、SLの煙とかを感じられるコーナーができたのはいいことじゃないかしら。
鬼怒川温泉から下今市までの乗車時間は35分、ちょっと短い感じで到着です。でもまぁ、お子様連れで乗るなら「この程度」が飽きなくていいのかも知れませんね。下今市には駅構内に「転車台広場」が設けられています。
ここにもSL運転開始にあわせて転車台が設置されています。これも山口県の長門市駅から移設されてきました。わずか10kmちょっとの距離を走行させるために2つも転車台を持ってくるの、相当な投資額になるはず。東武鉄道の「本気度」が解ろうというものです。リッツカールトンを日光に引っ張ってきたのもその「本気」の一環なんだろうな。
ここには小さな展示館もあったりします。一応、東武鉄道にSLが走っていたことは過去あったようで「まったくSLと縁がない」というわけではないみたい。
2階からは転車台広場が一望できます。下今市は発着する列車の本数も割と多く、こちらを見ていても意外と飽きません。
また東武日光へ引き返し…。
駅前から「世界遺産バス」で終点の大猷院・二荒山神社前まで来てみました。この「世界遺産バス」、混雑期は迂回運行として経路が大きく変わったりします。この日はJR/東武日光駅と大猷院・二荒山神社前との単純往復の経路で運行していました。
とりあえず二荒山神社へ。
あら、QRコード決済でお賽銭なんて出来るのね…。
日光東照宮の方へ歩いてみます。
時間的に東照宮の中まで入る余裕はなさそうなので今日はパス。一昨年来てるしね。
で、こんな看板を見つけました。
御仮殿とは本社の修繕などの際に祭神を一時的に移すための「仮の建物」で、通常は必要なときに建てて用が済んだら撤去するもの。ここ東照宮ではそれが頻繁に起きたために「仮のもの」が常設されるという珍しい状態になってしまったらしいです。
あとはぶらぶら歩きながら駅方面を目指します。
昔の参道を下ってみました。
神橋の冬の風景も結構絵になります。
日光で今回見てみたかった一つがコレ、旧日光市庁舎です。もともとは大正時代にホテルとして建てられましたが、実際にホテルとして営業した実績は殆どなかったらしく、紆余曲折を経て戦後は日光町に寄贈されて町役場として使われていたそうです。日光市となってからも出先機関として活用されていましたが2018年に閉所。今では周囲を公園として整備中なんだとか。もしかしたら近いうちに内部の公開も始まるのかな? いかにもな戴冠様式が印象的です。
朝食がバイキングだったので昼食をスキップしてましたが、ちょっと軽く何かご当地っぽい物を…と思ったら東武の駅前に「あげゆばまんじゅう」が。
揚げ立てらしい熱々のヤツを一つ戴きました。お茶のサービスも。
歩いてJR日光駅へ移動。
わざわざJR利用にしたのは、こちらにも引退するヤツがいるから。もとは京葉線などを走っていた205系が日光線では使われていましたが、これが今年3月のダイヤ改正時に新しいE131系に取り替えられることになったのです。
そしてその205系を改造して誕生した「のってたのしい列車」のひとつ「いろは」も引退することになりました。ほかの編成と同じように使われ、日光線の普通列車に投入されていたもの。日光エリアへの観光の足としてはすっかり忘れられた(なんせ当のJRがコチラに特急を走らせず途中で東武線に乗り入れさせちゃうくらいですし)感じのある日光線にこんな車両を何故?という気もしますが、新型コロナ前はジャパンレールパス等の訪日客向けJRパスを持った外国人観光客がそこそこ使っていたので、そのへん向けだったんじゃないかな多分。
もともとは4ドア・オールロングシートだった筈の車内ですが、ドアを2箇所埋めてクロスシートを設置、なんとなく行楽列車っぽい雰囲気になりました。シートはゆったりしていて居心地よし。これが無くなるのは惜しいなぁ…。
宇都宮駅に到着。折り返しの日光行きには普段使いのお客さんが乗り込んでいきました。
宇都宮から東京までは「東京上野ライン」普通列車のグリーン車で。1月中ならJREポイント400ポイントで普通列車グリーン券に引き替えられるキャンペーンが行われており、1ヶ月以内の受取であればOKなため、こちらを活用させてもらいました。普段なら2階席を選ぶところですが、今日は荷物があるので平屋エリア。2~3列しかないので個室感、結構ありますね。
東京からは新幹線で帰名。「チキン弁当」欲しかったのに売り切れてた…。