3月の3連休に東京へ行く用事があったのですが、1日空いたので秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」と西武の新しい特急車両「ラビュー」に乗ってきました。
前日は浅草で一泊。銀座線田原町駅にほど近い「ホテルサンルート浅草」です。
夕方からかなり激しい雨になってしまったので、夕食はホテル近くで済ませることに。とはいえ、結構な有名店が近くにいろいろあったりします。ハンバーグで有名な老舗の洋食店「モンブラン」に行ってみました。
「オランダ風ハンバーグ」を戴きます。チーズソースがかかっていて「オランダなの?」って気がしなくはありませんが、このチーズソースが熱々の鉄板でイイ感じに焦げて固まってソレもまた旨いという、なかなかの一品でした。
翌朝、雷門通り経由で駅へ向かいます。東京スカイツリーが眩しいぜ。
東武浅草駅までやってきました。
赤城行きの特急「リバティりょうもう」に乗車します。
駅には10分ほど前について指定席を買ったのですが、その時点で空席はかなり少なくなっていました。乗ってみるとかなり混んでます。まぁ3両編成と短いこともあるのかもしれませんが、意外と乗車率いいのかしら。
特急を久喜で降りて急行に乗り換えて羽生まで。ここで秩父鉄道に乗り換えます。
ここからは、ごく普通な感じの通勤型電車で熊谷まで20分ほど乗車。
熊谷で降りて改札へ向かうと、改札内のところにSL指定券の販売窓口がありました。秩父鉄道のSLはウェブで予約できますが、決済まではオンラインでできず、発券と支払いはここで行う形になります。窓口は3つありました。
予約確認メールからアクセスできるQRコードを示すとすぐに発券。出てきたのはコレ、ほぼ「紙切れ」でしたけど…。
いったん改札を出て、なにか昼食になるようなものを探してみました。事前予約すれば「SL弁当」を車内で買うことができるので申し込んでおいたのですが、数日前に申込日を間違えていたことが判明、その時点で正しい日程での申込みが締め切り後だったので今回はゲットならず。1400円しますが割と美味しそうだったんだけど…。そこで駅周辺を探しましたが、駅ビルのショッピングエリア「アズ熊谷」は朝10時オープンなのでSL発車時間が10:10であることを考えるとちょっと使えません。この改札近くにヤマザキのベーカリーショップ「サンエトワール」があり、ここで丁度いいランチボックスを売っていたので、それを持ち込むことにしました。
ホームに降りるとSLは既に入線済み。今日は満席の予約らしく、多くのお客が写真撮影に殺到しているような状況でした。
客車は4両編成。国鉄時代に急行用として製造された12系客車が使われています。
座席のカラーなどは変わっていますが、それでも車内は国鉄時代オリジナルの風情をよく保っています。
4人掛けのボックスシートが並びます。
洗面所もほぼオリジナルの状態が残されているようです。
その壁面に残された謎の「箱」、これが昔の優等列車には必ず設置されていた冷水機です。ここから飲料水を、封筒みたいな小さな紙コップで飲むことができました。飲料水としての衛生基準を満たすようなメンテが必要だったらしいので、かなりコストはかかっていたんだと思われます。折角ならコレも使えるように保存して欲しいけど、やっぱり難しいんでしょうね。
熊谷を定刻に発車。車内販売が回ってきますが、基本的にはグッズ系が多い印象。このほかに飲食のワゴンもありますが、飲み物とスナック系といった品揃えで「お弁当」などはないようでした。
寄居で10分ほど停車、多くのお客さんが記念撮影のためにホームに降りていました。JRの八高線と東武東上線との乗換駅でもあり、ここでの乗り降りも割とある印象。
寄居を出たあたりでアイスクリームのワゴンがまわってきました。
「SLオリジナル」の謳い文句につられて一つ所望。手作り感のある、美味しいアイスでしたよ。
長瀞でも10分ほどの停車時間があります。秩父鉄道沿線を代表する観光地の一つでもあることから、ここで下車する人も多数。また乗車するお客さんもおり、ここまで自分しかいなかったボックスに1名やってきました。
ここでもSLのまわりは人だかり。この「SLパレオエクスプレス」を牽引するのはC58型、亜幹線などで使用されていたものです。炭水車を繋いだ、いかにも「蒸気機関車」っぽい見た目をしています。
車窓風景はどんどん長閑になっていきます。
このへんでお昼ご飯…と熊谷駅で購入したランチボックスを開けたのですが、西武線との接続駅となる御花畑でまた乗車があり、自分のいたボックス席は満席に…。ちょっと窮屈な体制での食事になってしまいました。考えてみたら秩父鉄道って熊谷でJR、寄居でJRと東武、御花畑で西武と都心方面からの鉄道路線と接続する駅が3つもあるんですよね。つまりそれだけ東京方面からSLにアクセスする経路が多いということで、乗車区間も様々なバリエーションが選べる、というわけ。この秩父鉄道でSLを走らせるってのは、そういうアドバンテージでお客を集めやすい、というのがあるのかもしれません。
熊谷から2時間40分かけて、終点の三峰口に到着しました。到着するとすぐにSLは客車から切り離されて引き込み線へ移動していきました。
この三峰口、駅の回りに何か特別なものがあるわけでもありません。
そこで駅前のバス停から三峯神社へ行ってみることにしました。定刻通り走ってくれれば、現地で45分ほどの滞在時間が取れるはず。
バスは狭隘な山道を上り終点を目指しますが、この時点で既に15分ほどの遅延です。加えて終点の手前で駐車場に入る乗用車の渋滞にはまってしまいました。「ここから歩いた方が早いので、希望の方は降りていいですよ」とのことで、途中でバスを捨てることに。
ただ駐車場までは歩いてすぐ、結構手前まできていたみたいです。
とりあえず拝殿くらいには行ってみようと。
正式な参拝ルートだという随身門を通って…。
拝殿の手前まで来たのですが、なんとここで大行列。ここに並ぶと予定のバスに間に合いそうになく、残念ながら諦めることに。なんだか、何のために来たのか、って感じになっちゃったけど、まぁいいか。
下山のバスも既にかなりの人が並んでおり、結局立ち席で乗ることになりました。このバスも時刻表上からは遅れての運行で、三峰口の駅前に着いたのは15分遅れ。ここで秩父鉄道に乗り換えるつもりだったのですが予定の列車はギリギリなので見送り、バスの終点である西武秩父駅まで乗っていくことになりました。
西武秩父からは池袋行きの特急「ラビュー」に乗る予定だったのですが、駅に到着した段階でなんと満席。8両編成なのに?と吃驚。途中駅までも空席がないようで、大半のお客はここからの乗車の様子。それだけ観光客が多いってことなのね…。西武鉄道はウェブでの特急券予約も可能だったのですが「まぁ大丈夫だろ」と油断してました。
結局、普通列車で飯能まで移動。ここから飯能始発の特急「ラビュー」に乗車することにしました。
特急用ホームに降りると、なんだか妙なフォルムの列車が停まってます。この奇妙な宇宙船みたいなヤツが西武の新型特急「ラビュー」。
銀色のつるんとしたフォルムに加えて特徴的なのは巨大すぎる窓。殆ど足下まで窓!くらいの大きさじゃないですか。
車内はイエローのシートが並び、ちょっと「おうち」感覚。
シートはソファ風の趣もあります。これでもちゃんとリクライニングするんですよコレ。コンセントも1席に1箇所と、イマドキな設備もちゃんと備わってます。
池袋までの乗車時間は40分程度と短かかったのですが、この車両のユニークさは堪能できたような気はします。