長崎駅のホームに停車する姿が見られるのもあと僅か。
小倉からは山陽新幹線を利用して博多まで向かいました。この区間、在来線の特急も多数運行されていますが所要時間は50分ほどかかります。特急料金は600円と安く済みますが、新幹線なら990円に料金が上がるかわりに15分ほどで着いちゃうんですよね。
博多からはまた「36ぷらす3」に乗ります。今日は月曜日、長崎行きの「金の路」になりますが、このルートは9月中旬には運転終了が決定。9月23日にはついに武雄温泉~長崎間に西九州新幹線が開業するのですが、これに伴い並行在来線となる長崎本線の一部は電化設備が撤去され非電化区間となってしまいます。787系は電車なので、長崎まで行けなくなってしまうわけですね。そこで西九州新幹線開業後は佐世保行きのルートで運転されることが決まりました。当初は日曜で帰るつもりだったんですが、ついでなのでコチラにもお別れ乗車をしておこうと思った次第。それにしても4分後に同じ長崎行きの特急「かもめ」が出るダイヤって凄いな…。博多発車早々にコイツに抜かれますが。
今回は「列車」としての指定席は満席で予約できず、食事付きプランの「旅行商品」としての乗車です。予約時にメールで送られてきた予約確認書を見せて改札を通過する形です。
博多を発車して暫くすると、プランに含まれるお弁当が配られました。「36ぷらす3」特製の風呂敷に包まれています。
鳥栖駅では隣のホームに「或る列車」が。先に由布院に向けて発車してゆきました。
「36ぷらす3」には時刻表上には記載されない駅での停車とドア開放があるのですが、この「金の路」の長崎行きにはそれがなく、2箇所の停車駅のみ。最初の停車駅となる佐賀にはお昼過ぎの到着で、13分停車します。
駅員さんが大量にホームでお出迎えしてくれました。
こんな手作り感あふれる看板も。
ホームへの階段には、開業までもう2ヶ月を切った西九州新幹線のポスター。それに加えて、在来線の長崎行き特急「かもめ」の運行終了を知らせるポスターもありました。
佐賀を発車したところでランチ。食事付きプランは座席と個室で内容が違いますが、座席は福岡の創作フレンチのレストラン「ニシムラ タカヒト ラ・キュイジーヌ・クリアテビィテ」が手がけたもの。このレストラン、ミシュラン一つ星を獲得しており、食べログでも3.69と高評価のお店のようです。一番安いコースでも軽く1万円オーバーの様子なので、その味がお手軽に楽しめるという点ではお買い得なのかも?
お弁当は2段で、中身はこんな感じ。中身は右側の「壱の段」が「糸島豚ヒレ満醤油の塩麹ローストポーク」「福岡鶏の照り焼き」「福岡産牛ホホトリュフ風味」「季節野菜のお煮しめ」「対馬穴子の春巻き」「長崎県産転園鮪のレアカツ もろみ味噌と辛子ソース」「呼子のヤリイカの烏賊飯」「玄海の蛸」「福岡里芋の菊花餡かけ」「糸島の紅芯大根のやわらか酢」が。左の「弐の段」は「糸島の特別栽培米のご飯」「ツブ貝のガーリックパン粉焼き」「ボルチーニ茸の卵焼き」「玄海の鰆のコンフィ ニラソース」「パルミジャーノとオリーブオイル明太子」にデザート用に小さなチョコが入っていました。食事のお供には都農ワインのキャンベルアーリードライのロゼをビュッフェから調達。さすが人気レストラン、お弁当とは思えないクオリティです。
2箇所目の停車駅は肥前浜。ここでは50分ほどとかなりの長時間停車となります。駅では今までの「36ぷらす3」でもなかなか見ないレベルの盛大な歓迎っぷり。
肥前浜宿は古くからの宿場町で、その面影を残す建物が多数残り「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。駅から街並みを散策するミニツアーがあり、これに参加してみました。
肥前浜駅は祐徳稲荷神社の最寄り駅でもあります。昔は駅近くに大きな赤鳥居があったそうですが、老朽化のため取り壊されてしまい、それを示す看板だけが残ります。
保存地区にあたる「酒蔵通り」はなかなか雰囲気あります。
ここ肥前浜には酒蔵もいくつか残り「酒蔵ツーリズム」とかでも売り出しているようです。もっと時間をかけて巡ってもいいのかも。
30分ほどの散策で肥前浜の駅に戻ってきました。
駅では地元の特産品の販売などが行われていましたが、無料で「日本酒の利き酒」なんてイベントも。ここ肥前浜の酒蔵のお酒である富久千代酒造の「鍋島」、幸姫酒造の「幸姫」、光武酒造場の「光武」の3種を当てるというものでしたが、やってみたらなんと全問正解。え、俺ってこんなに日本酒が解るヒトだっけ?という感じですが、解答用紙にヒント書いてあるからね。
佐世保行きルートに変更になった後も、ここ肥前浜には立ち寄る予定になっています。このホームに佇む787系は、まだ暫く見れそうです。
列車は長崎本線を有明海沿いに進んでゆきます。9月23日以降は肥前浜から西側の区間はディーゼルカーのみが走り、特急列車もなくなるので、この風景が「36ぷらす3」から眺められるのもあと少し。
最後にマルチカーで「金の路にまつわるエピソード紹介」のイベントがあったので参加してみました。
博多からのんびり5時間弱をかけて、終点の長崎に到着しました。特急「かもめ」なら2時間で来る距離ですし、西九州新幹線が開業すれば乗り換えアリですが1時間20分ほどに短縮されるのですが。
在来線ホームの隣の新幹線ホームには試運転中の西九州新幹線「かもめ」が停車していました。すぐに発車してしまったので「36ぷらす3」とのツーショットが見られたのは僅かな時間。
この「長崎行き」の表示、もうすぐレアになるのね。
長崎駅構内は間もなくとなる西九州新幹線開業に向けたお祝いムードが凄い。
新しい長崎駅の高架下にはショッピングゾーンが広がっています。「サン・ウミノ」で長崎名物のミルクセーキを頂き一休みすることに。
長崎の「ミルクセーキ」はかき氷というかフラペチーノというかそんな感じで「食べる」という感覚。暑い日には冷たくて爽やかで甘さも嬉しい一品です。
長崎駅は高架となったことに合わせて新しい駅前広場の整備が進んでいます。完成まではまだかかりそうですが、駅の位置が凄く遠くなったような…。
その駅前にあるバスターミナルへ。
ここから長崎空港行きのリムジンバスに乗車。
途中、西九州新幹線の線路が見える区間もあり、試運転している様子にも遭遇できました。
大村ICから一般道に流出、建設中の西大村駅のそばを通過して橋を渡り空港へと向かいます。
長崎空港に到着しました。
今日の晩ご飯は空港で頂きます。空港内のレストラン「エアポート」へ。
空港のメシと侮るなかれ。1階にある中華料理店「牡丹」の長崎ちゃんぽんはかなり評判がいいんですよ。今は利用客減少のためレストラン営業が集約されており、この名物?のちゃんぽんも2階のレストランで供されています。
ここからは飛行機でセントレアまで帰ります。今日の機材はA321ですが、セントレアにA321neoって結構珍しくないか?
出発は午後8時。
機内は新しい機材だけあってピカピカな感じ。胴体が長い分、ノーマルのA320よりも何故かゆったりしているように見えてしまいます。
座席背面にはモニターが設置されています。一時期、航空業界では「シートモニターはもうオワコン、これからはみんな自前のスマホやタブレットで映画とか見るでしょ」とコンテンツのワイヤレス配信とかがトレンドになりかけていましたが、また揺り戻しなのか「シートにモニター必要だよね」って感じになってますね。
セントレアには定刻より少し早い到着でした。手荷物ターンテーブルでは矢場とんのキャラクター「ぶーちゃん」がお出迎え。
…だけかと思ったら裏手にひっそり愛知県警の「コノハ警部」もいたのか!