へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「おかえり」の旅 in 新潟&福島、その3:おかえり鉄道、11年ぶり復旧の只見線へ。

今年10月、11年ぶりに全線での運転再開を果たした只見線に乗ります。

 

ホテルを出て新潟駅へ移動。新幹線側の南口は1階にも店舗がいくつかあったはずなのですが、全て工事のために閉店しています。

 

長岡行きの普通列車に乗って移動開始です。

 

長岡からは越後湯沢行きの臨時快速「ゆざわShu*Kuraa」に乗り換え。この列車、通常は上越妙高十日町間で「越乃Shu*Kura」として運行されていることが多いのですが、日によって上越妙高~新潟間を「越乃Shu*Kura」、上越妙高~越後湯沢間で「ゆざわShu*Kura」としても走ってるんです。今日はたまたま越後湯沢行きでの運行日でした。

 

「ゆざわShu*Kura」は3両編成で、乗車券+指定席券で乗れるのは1両のみ。シートピッチ広めのリクライニングシートが並びます。

 

2号車はまるまる1両がフリースペース。一角には新潟の地酒も取りそろえた販売カウンターもあります。コロナ前はここに新潟県下の蔵元さんが日替わりで乗り込み、試飲イベントをやってたんですけどね…。

 

小出で下車し只見線のホームへ向かうと、既に乗車を待つ多くのお客さんが乗車口に列を作っていました。この時点で発車1時間前なのに…。まぁ運転再開から2回目の週末のうえに3連休ですしね。しかも只見線、せっかく福島県も結構な費用を負担して鉄道として復旧させたにもかかわらず、全線を乗り通せる列車は1日3往復と復旧前から全く増えてません。運転再開した区間を昼間の「まともな時間」に運行する列車もこれだけなので、それなりにお客は集中するかも、と思って早めに小出に来るスケジュールを選んだわけですが。わざわざ30分ちょっとの距離で全車指定席の快速列車を選んだのもそのためでしたが、正解だったみたい。

 

発車20分ほど前にドアが開き乗車開始、なんとか座席を確保することができました。終点の会津若松までは約4時間半もかかるので、立ちっぱなしはツラいもの。

 

ちょうどいい時間で接続する上越線の上下列車からまた多くの人が乗り込み、立ち客もまぁまぁ出しながら発車です。

 

1時間ちょっとで只見に到着、ここから先は鉄道で復旧した区間になります。8月にはここから代行バスに乗り換えでした。

 

slips.hatenablog.com

 

駅には再開をお祝いする横断幕。

 

ホーム脇にはこんな装飾まで。

 

只見の駅前もちょっと賑やかで、少しお祭りムードが感じられるよう。

 

駅前には観光案内所まで新装のようです。

少し乗客が減るのかな、とおもったら只見でますます旅客が増え、ちょっと満員電車みたいな雰囲気になってきました。「試しに乗ってみるか」的な地元の方っぽい人が割といた感じなのは喜ばしいですね。加えてバスツアーらしき団体も乗ってきたりして…。

 

只見から先はワンマンカーなのですが、運転手が肉声のアナウンスで観光案内を入れてくるのでちょっと驚きました。その上、橋梁の上などビューポイントで減速してみたりと、なんか観光列車みたい…。沿線には鉄道の再開を祝うメッセージが様々なところに掲げられていましたが、こんな工事現場っぽいところにも。

 

駅にも地元の方が設置したらしき歓迎の装飾が見られます。

 

そして何よりも、沿線の皆さんの「熱量」みたいなのが凄い。多くの住民の方が列車の通過を手を振って見送ってくれるんですよ。只見線の復旧については福島県の外部監査でケチョンケチョンの評価をされたことが、以前ちょっと話題になりました。

 

kakuyodo.cocolog-nifty.com

 

まぁコレ、言ってることは「ご尤も」で、ホントにそんな大金をかけてやる必要あるの?という声が出るのは仕方ないんでしょうね。でも、この沿線の皆さんの反応を見てると、やっぱり「バスでもいいでしょ?」もちょっと違うのかなぁ、と。奥会津エリアは福島県下でも決して交通の便はいいわけでもありません。「福島県」としてそういうエリアともキチンと繋がっている「証」みたいな位置づけとして、シビックプライドや心のQOLを上げるための「鉄道」がある意味も、確かに大事なのかもしれません。だからこそJR東日本の負担として押しつけず、上下分離で福島県も責任を負ったのかもね。

 

会津川口までが今回、列車の運行が再開となった区間

 

ここまでの列車の運行は維持されていたせいか、只見駅あたりと比べるとお祝いムード的なモノは小さめ、かな。

 

会津川口からの区間も引き続き沿線観光案内のアナウンスが続きました。今後はもう「観光路線」の位置づけで売っていくのかしら、只見線

 

夕方5時半前に終点、会津若松に到着しました。

 

8月に来たときはまだ明るかった時間ですが、今はもうすっかり夜。

 

会津若松の駅にも、只見線運行再開のお祝い装飾はちょっとありましたよ。

 

今日の移動はここまで。会津若松駅前の「駅前フジグランドホテル」で1泊します。

 

1階の小さなフロントでチェックイン。

 

お部屋は地方都市の典型的なビジネスホテルといった趣ですが、広さは割とある方かも。シングルには「エコノミー」と「デラックス」があるのですが、こちらは「エコノミー」。冷蔵庫がありませんが、これで充分快適です。

 

空気清浄機が壁掛けって初めて見たぞ。建物自体は古そうですが、室内はリニューアルされている様子ですし清掃も行き届いている印象です。

 

ベッドボードも枕元の方にコンセントが増設されていました。

 

バスルームはごく一般的なつくり。

 

会津若松って繁華街は駅から離れてるんですよね。駅周辺にはそれほど飲食店は多くないのですが、喜多方ラーメンのお店があったので、そちらにしました。

 

チャーシュー麺にミニ炒飯。炒飯は100円というお値打ち価格ですが、意外とちゃんとしてます。

 

夕食の後はお風呂タイム。駅前フジグランドホテルの宿泊者は、すぐそばの日帰り温泉「富士の湯」の無料入浴券が1枚貰えるんです。名前の通り、経営が同じなんだろうな恐らく。

 

宿泊者が貰える入浴券はタオルや館内着もついてくるので手ぶらで行けるし、館内でのんびりして何度も入浴することも可能です。温泉もいろいろ浴槽もあるしサウナもあるして充実しており、結構いい施設です。

 

フロントでタオルなどを受け取るとき、一緒にサービス券を貰いました。3階のお食事処でドリンクかソフトクリームなんかが貰える、というもの。もったいないので使っちゃえ。

 

ビールではなく発泡酒ですが、何か一品頼むと使えますよ、ということで舞茸の天ぷらで一杯。これが思いの外レベル高めで、ここ実はメシ旨いの?