へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「トキメクミナトク」で泊まる「ホテル1899」。

「全国旅行支援」だけじゃなく、全国のさまざまな自治体が独自の旅行需要喚起をいろいろ実施していました。東京都港区もそんな自治体の一つで、「トキメクミナトク」と称して港区内の宿泊施設が最大5千円オフとなるキャンペーンを2022年秋冬に開催。区民以外は抽選でしたが、なんとラッキーなことに当選しちゃいました。予約はオンラインのみで、JTBYahoo!トラベルかを申込時に選ぶようになっていたんですが、自分はJTBを選択。これが実はナイスチョイスで、JTBだとシステム的に「全国旅行支援」との併用が可能、ということになりました。どこに泊まるかいろいろ悩みましたが、ちょっと興味のあった「ホテル1899」に決定。朝食付きで実質6千円くらいで泊まれました。

 

東京に出てお昼ご飯を四谷三丁目駅に近い「音威子府TOKYO」で。北海道は道北の音威子府村には「音威子府そば」という独特の真っ黒な蕎麦がありました。音威子府駅の駅そば「常盤軒」でも提供されていたのですが、常盤軒はコロナ禍で休業の後にご主人が亡くなられたそうでそのまま廃業。音威子府そばを作ってきた製麺所も2022年夏に廃業してしまったため、今や「幻のそば」になってしまったのです。音威子府駅の駅そばは鉄道旅行の際に何度か食べたことがあったのですが…。その音威子府そば、まだコチラの「音威子府TOKYO」では提供されています。ただ、もちろん現在残っているストックがなくなれば提供終了。年内までは大丈夫では、ということだったので慌てて年の瀬に訪問したというわけです。

 

カウンター席に通されメニューを一瞥。信州そばもありますが、ここは音威子府そば、ですよね。おつまみに天ぷら、お酒もついてる「極上音威子府セット」にします。

 

お酒は同じく北海道、増毛の「国希」だそう。選ぶなら今日はコレですな。お猪口はこの中から好きなモノを一つ選べます。

 

白くまがかわいいお猪口で頂きました。

 

おつまみは卯の花と柴漬け入りのポテトサラダ。

 

天ぷらもサクサクで美味。

 

そして音威子府そばが登場です。この一瞬びっくりする黒さが特徴で、味の方も蕎麦の風味がかなり強めに感じられる独特のもの。これが間もなくホントに「幻」になってしまうのは勿体ない…。このあと、サービスで炊き込みご飯も頂き、大満足の食事となりました。あと1回くらい来れるといいなぁ。

 

ホテルに向かう途中で立ち寄ったのは六本木ヒルズです。

 

この最上階、東京シティビューで開催中の「YUMING MUSEUM」が目的です。自分の中学~大学時代くらいって、ユーミンブームの真っ只中。つまりど真ん中で「世代」だったのよ。

 

会場に入るとピアノの周囲にばらまかれた原稿という、印象的な展示がまず目に飛び込みます。この原稿はユーミンが歌詞などを書いた手書きのもの。「ユーミンが育った東京の街を見下ろす…」みたいな謳い文句でしたが八王子生まれですよね?とか突っ込んじゃダメなところですねココは。まぁ確かに高校生の頃から夜な夜な六本木界隈に繰り出して老舗イタリアンの「キャンティ」に入り浸っていたりしていた人なので、この「六本木ヒルズ」というロケーションは実は最適なのかもしれません。

 

様々な展示がありましたが、これは実家にあったピアノだそうで。実家のユーミンの部屋は外へ直接出られる構造だったようで、親に内緒で六本木に繰り出す…なんてことができたのもそのため。そこで様々なミュージシャンや芸能人と出会ったことがデビューに繋がっているので、部屋がそんな構造じゃなかったらシンガーソングライターとしての松任谷由実は存在しなかったかもね、とは本人の談。あ、この展覧会、ユーミンご本人の音声ガイド付きです。

 

1980年代のユーミンのイケイケっぷりといったら猛烈なもんで、「恋愛の教祖様」と崇め奉られ、年末恒例となったニューアルバム発売前には「今年のユーミンのアルバムのテーマは何?」なんてのがメディアを大いに賑わしていたんです。そんな時代を思い起こさせる雑誌記事のスクラップなどもあり、懐かしい気持ちに。

 

ユーミンといえばど派手なライブも有名でした。ステージ衣装も数々展示。

 

そんな凄いライブの中でも規格外だったのは「YUMING SPECTACLE SHANGRILA」でしょう。音楽+サーカス+アーティスティックスイミングという、もう何だかワケのわからない凄いスケールのステージでした。サーカスやアーティスティックスイミングはロシアからパフォーマーを呼んでおり、参加したパフォーマーの皆さんからのメッセージが一面に壁に貼り出されていました。どれも大凡「あのステージは凄かったね、またユーミンと一緒にやりたいよ!」的な感じなんですが、その中に一つだけウクライナ人の方が今の祖国の状況を訴えるメッセージがあったのが目にとまりました。最初の「SHANGRILA」講演は1999年のこと。当時はロシア人もウクライナ人も普通に仲良く一つのステージに立っていたのにね…。

 

最後は発売されたばかりのユーミン50周年記念のベストアルバム「ユーミン万歳!」の衣装の展示でした。音声ガイドのユーミンの結びの言葉で印象に残ったものが。「今はサブスクで今の音楽だけでなく昔の音楽にも気軽に触れられるようになった。たとえ昔の曲だったとしても、その人が今その曲に出会ったのなら、その人にとってそれは”新曲”なんですよね。」と。ベテランアーティストの中にはサブスクに批判的な人も少なくないのに、新しいモノに新しい価値を見いだすような見方が今でも出来る人なんだ…と感心してしまいました。

 

で、夕方5時頃に本日のお宿「ホテル1899」に到着。「お茶」がコンセプトのホテル、なんだそうです。新橋駅からは徒歩10分ほどかかり、近くを通るバス路線もないので交通の便としてはイマイチかも。周囲はビジネス街なので飲食店などはあまりないのですが、コンビニは一応徒歩圏内にはあるので、そこまで不便な感じはしませんでした。

 

1階はカフェ、2階のフロントでチェックインして客室へ向かいます。予約したのはスタンダードダブル、18㎡と広いわけではありませんが、なかなか快適な感じ。

 

「お茶」がテーマというだけあって、部屋にもお茶関係の備品が充実しています。

 

お茶のティーバッグなんか違うものが4種も置いてあります。「水出し」なんか説明書きみたら「2時間ほどお待ち下さい」って気長…。

 

クローゼットはベッド脇に。

 

バスルームはこんな感じ。

 

アメニティ類も揃ってます。

 

バスアメニティはお茶の香りのオリジナルのもの。いい香りでした。

 

朝食は1階のカフェでビュッフェスタイルで提供されます。

 

「和」っぽい料理もあるのですが、メインはパン。ただパンも緑茶入りだったりと、こちらも「お茶」関係のメニューがいろいろ揃ってました。

 

 

2階のフロントにはカウンターがあり、お茶などを淹れて貰うことができます。

 

折角なので抹茶などを頂いてみたりして。ビジネス街なぶん夜は静かですし、新橋駅周辺まで歩けば飲食店などには困らないし。居心地のいいプチホテル、って感じでした。