へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

ぐるり冬の北海道、その2:今度こそサヨナラ、キハ183系&北見で焼肉。

今日は東へ。

 

2泊過ごした「ホテル時計台」を早朝にチェックアウト、札幌駅へ向かいました。ガチで寝るだけになっちゃったけど、なかなか快適でした。

 

今日はついにこの3月のダイヤ改正で全面的な引退が決まった「キハ183系」の特急「オホーツク」で網走へ向かいます。

 

キハ183系国鉄時代の1980年から北海道での運用に特化したディーゼル特急車両として運用を開始。国鉄分割民営化直前の1986年からはJR化後を見据えて増結などが行いやすい貫通型の先頭車を含む新しいバーションが加わりました。それまでの国鉄特急とはイメージを一新したスタイルや塗装、快適なリクライニングシートを備えた普通車など新時代の到来を感じさせたものです。当時は「ワイド周遊券」という割引きっぷが存在しており、北海道までの往復の乗車券と北海道内の国鉄/JR線を特急列車の自由席まで乗り放題で有効期間が20日間、しかも東京発で学割使えば2万円代。上野から青森までは夜行急行もまだ存在しており、北海道までの部分も急行自由席なら乗ることが出来たので、高校時代から長期のお休みには度々お世話になりました。そんな北海道ワイド周遊券での旅で一番お世話になったのがこのキハ183系といっても過言ではなく、なんとなく愛着は感じるんですよね。今では札幌や旭川と網走を結ぶ特急に充当されるだけになりましたが、それもついに2023年3月のダイヤ改正で次の車両に更新され、引退が決定した次第。まぁ次の車両ってのが暫く前に定期運用から退いたキハ283系の再利用、ってのは微妙な気もするけど…。

 

キハ183系の後期型を大きく特徴付けるのがこのハイデッカースタイルのグリーン車でしょう。国鉄で「ジョイフルトレイン」と呼ばれる団体貸切をターゲットとしたレジャー向けの改造車両が多数誕生しましたが、同時に定期列車向けの車両にも観光的な要素が取り入れられるようになりました。ハイデッカーが生み出す高い視点と大きな窓は、まさに雄大な景色が楽しめる北海道にピッタリ。バブル期で余裕があった頃の産物、ですな。

 

slips.hatenablog.com

 

そういえば、このグリーン車には2020年末に乗りに行きましたね。

 

今回は「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」で利用ですので普通車指定席へ。

 

さすがに最前列の「かぶりつきシート」は取れませんでしたが、数列うしろをゲット。ここからでも一応、ある程度の全面展望はききます。

 

なお札幌からは昨晩北海道入りした友人2名が合流、3名での道中となりました。こんな罪深い差し入れが登場してしまい、温くなったらビール美味しくないよな…と早朝から仕込む羽目に。

 

この特急「オホーツク」は4両編成、グリーン車1両+普通車3両で、最後尾の1両と次の1両の半分が自由席になっています。今日の自由席車に充当されていたのは、稚内への特急用に改造された車両でした。これは2000年にキハ261系が登場した際に、それにグレードを合わせるために登場したもの。座席の間隔が大幅に広げられた上に窓側にコンセントも設置されています。指定席車より自由席車のほうがゆったり座席で電源使えるってどうなのよ…。

 

ちなみにこの自由席車にも2席だけ指定席があります。運転台の直後の前面展望が楽しめるところだけ、昨年7月から「かぶりつきシート」として指定席扱いになってるんです。もともと人気のある席で自由席なら取り合いでしょうから、上手いアイデアかも。

 

旭川までは電車特急に伍した快走を見せたキハ183系も、石北線に入るとすっかりローカル特急ののんびりムードになってきます。

 

途中の丸瀬布では網走発の特急「大雪」と行き違い。

 

あちらもお客さんは結構乗っている感じです。

 

遠軽では進行方向が変わります。

 

北海道では線路脇に野生動物が出没することが珍しくなく、これが原因で遅延することもしばしば。今日も沿線に多数のエゾシカが出ているのが見られたほか、天然記念物のオオワシまで登場しました。いやサファリパークかい?

 

氷結した網走湖が見えてくると終点はもうすぐ。

 

今日はほぼ定刻で網走に到着しました。

 

網走からは臨時列車「流氷物語号」へ乗り換えです。2016年までは流氷観光シーズンにはトロッコ列車が運行されていたのですが、2017年からは普通列車用のディーゼルカーを使った列車に。ただ観光向けに改造された「北海道の恵み」車両が投入され、ちょっと「観光列車」っぽい感じにはなってます。地元のボランティアの方がガイドとして乗り込んで案内もありますしね。

 

網走発の列車はオホーツク海に一番近い駅とされる北浜で10分停車します。

 

本来なら海岸までびっしり流氷が埋め尽くしている圧巻の姿が楽しめるのがウリな筈なのですが、今年もそんな姿は拝めず。正直、ここに流氷が来ている姿なんてここ10年単位で見れてないような気がするなぁ。

 

ま、少し流氷が残っているだけ、去年よりはマシかしら。

 

止別を過ぎて知床斜里までの間、釧網線はもう一度オホーツク海へと近づきます。このあたりはもう少し流氷が多く残っている感じ。

 

知床斜里で折り返し、また同じ「流氷物語号」で網走へ戻ります。

 

「流氷物語号」は今年も名作ゲーム「オホーツクに消ゆ」とのコラボ企画が行われています。ただこのゲーム、ドラクエを生んだ堀井雄二が手がけた作品とはいえ、1980年代のものなんですよね…。当時現役で遊んでいた人たちは今では軒並み50~60代だろうけど、ちょっとターゲット狭くない?と思うのは私だけかしら。

 

知床連山と流氷の残るオホーツク海を長めながら網走へ。

 

「流氷物語号」には指定席が設定されていますが、海側のボックス席だけ、というなかなかユニークなもの。座れないほど混む列車でもないし、乗車時間も長くないので座れなくてもなんとかなりますが「オホーツク海を確実に座って眺めたい」というニーズには合ってます。

 

小清水では20分停車時間が取られています。ここは「道の駅」併設で、お買い物タイムという位置づけの様子。それにしてもコレ、「鉄道の駅」の表記小さすぎない?

 

ここで最近推されているのがこの「なんだこりゃスティック」だそうで。たこ、かまぼこにジャガイモが串に刺さってます。確かに「なんだこりゃ」か。

 

650円となかなかのお値段ですが、それに見合ったボリュームだったかも。揚げ芋が何もつけなくてもそのままで旨かったのが印象的。

 

小清水からは北浜だけ停車し、終着の網走へ。

 

「流氷物語号」は1月下旬から2月までの運転。この週末が今シーズン最後となるせいか、こんな歓迎横断幕が出てました。

 

網走の駅構内には歴代列車のヘッドマークが飾られてました。

 

ここでお宿へ。網走駅前の「東横INNオホーツク・網走駅前」で2泊します。東横インって「駅前」と名乗りながら「こんなに離れてるのにソレか?」ってのが時々ありますが、ここは駅前の国道を渡った真向かいとガチの「駅前」です。

 

お部屋は安定の東横イン定番スタイル。

 

駅側の部屋にアサインされた結果、トレインビューが楽しめました。

 

さて、では晩ご飯に出かけましょうか。特急「オホーツク」で出発です。

 

この列車の自由席はキハ183系500番台登場時の面影を残した車両でした。当時の特急用車両が「リクライニングシート」といっても決まった角度にしか倒せないヤツで上等だった中で、自由に傾きが選べる上にシート背面に大型のテーブルを備えた座席は超ハイグレードに見えたもんです。

 

1時間ほど乗車した北見で下車します。

 

ここでもう1名、羽田から女満別まで空路でやって来た友人と合流です。

 

そんなわけで総計4名で押しかけたのは北見焼肉の人気店「味覚園」です。同じく北見の焼肉といえば「四条ホルモン」には行ったことがあるものの、ここはお初。地元では人気を二分する存在らしいので期待できます。

 

5000円の食べ放題・飲み放題のコースにしたのですが、これが大正解。いや5000円のレベルじゃないよね?という感じでした。

 

食べ放題メニューの肉質も最高なんですが、希少部位のオマケまでついてきます。

 

食べ放題ということで頼みすぎてしまい、時間いっぱい肉を焼きまくる羽目に。こんないい肉を惜しげもなく焼くような経験はなかなかできないぞ。

 

夜10時過ぎに北見駅に戻り、最終の網走行き特急「オホーツク」で帰還です。