へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

古の観光ルートを辿る旅、その2:「九州横断バス」でゴールデンルートの名残を。

昔は九州観光のゴールデンルートだったそうですよ。

 

大阪~別府航路は1月に就役した「さんふらわあくれない」に続き4月には「さんふらわあむらさき」が投入され、全て新造船に取り替えとなります。そうなると先ほど到着したターミナルへと、こちらのビルから移転となります。屋上に海側へ掲げられた大きな「ようこそ別府へ」のネオンサインが印象的でしたが、見納めになるのかな。

 

国道10号沿いに出るといくつか飲食店などもあります。公園の一角にラーメン屋の駐車場に出られる通路が。勝手に使っていいのかな、とおもいつつお世話になります。

 

別府観光港から歩いてすぐの「ナチュラルベーカリー クラム」で朝ご飯にしました。朝8時ですが次々とお客さんが入ってきて、かなりの人気店の様子。

 

イートインコーナーがあるので店内でも頂けます。

 

またターミナル前に戻りバス停へ。別府駅から鉄輪や別府大学方面へ行くバスが割と頻繁にあるようなのですが、何故か国道を通らずこのターミナル前のバス停まで入ってくるルートが大半でした。

 

バスで鉄輪まで向かい、昨年12月にオープンしたばかりの新施設「地獄温泉ミュージアム」に来てみます。別府の鉄輪エリアの観光の目玉の一つが「地獄めぐり」ですが、その「地獄」のうち2009年に閉鎖となった「金竜地獄」が再開発されたのがココです。

 

「地獄」としては長い間クローズしていたとはいえ、ここは温泉の泉源としては地獄中最も湧出量が多く、広範囲にわたって温泉を供給しているところらしいです。

 

ミュージアムの入場は10分ごとに区切られています。まず最初に「雨が50年かけて温泉水となる」という内容の短い映像を見せられて次のエリアへ。

 

ここは迷路のようになっており、彷徨っているうちに様々な温泉の成分に関する解説に辿り着く、というような構造。解説コーナーにはスタンプがあり、入場時に渡されるハガキの好きなところに捺していきます。

 

迷路のコーナーを出ると、「スタンプを捺したハガキを入れて下さい」というホルダーが壁にかけられていました。そのホルダーから見えるスタンプの色が「あなたがなった温泉水」だそうな。つまり、今までの迷路ってのは「雨水がいろいろな所を通って温泉成分を蓄える」過程を再現したモノだったのね。

最後に大浴場みたいなシアターでエンディングムービーを見て終了。なかなかユニークな施設ではあるのですが、入場料が1500円ってのがね…。

 

最後のエリアは企画展示になります。このときは「地獄祭」展でした。「ふーん別府ってこんなお祭りがあったんだねー」とか一瞬納得しそうになりますが、実は2021年にファッションデザイナーの廣川玉枝を迎えて新しく創造したもの。

 

その祭りのためにデザインされた衣装とともに、「祭」のプロデュースにあたってリサーチした別府の資料なども展示されていました。

 

個人的にはこの昔の別府の観光パンフレットなどが非常に興味深く、ココで入場料の半分くらいの元を取ったような気がしました。

 

せっかく別府まで来たんだから温泉だよね。鉄輪の日帰り温泉「ひょうたん温泉」、結構有名なところの筈なんだけど実は初訪問です。

 

砂湯もありますが今回はパスして温泉のみ。なかなか気持ちのいいお湯でした。

 

昨晩乗ったフェリーは「全国旅行支援」の対象で、大分県で使える1000円分のクーポンがついてきました。ちょっと速いですが、ここでクーポン使って昼食とします。館内のレストラン「お食事処ゆらり」へ。

 

2300円とちょっとお高めでしたが「地獄づくし御膳」を注文しました。大分名物の団子汁や地獄蒸し豆腐、単品で330円する地獄蒸しプリンなどが付いてくることに加え「地獄蒸し」が食べられるのが魅力の一つかもしれません。この鉄輪地区には食材を温泉の蒸気で蒸して食べる「地獄蒸し」のお店がいくつかあるのですが、基本的には数人でシェアして食べる前提の分量でしかサーブしていないんですよ。こんな感じで「おひとりさま」サイズで出してくれるお店、結構貴重です。

 

いでゆ坂を登ってバス停へ。

 

鉄輪には亀の井バスの立派な待合所があります。観光案内所も兼ねており、ココでもらった割引券で先ほどの「ひょうたん温泉」も880円のところ750円に割引にしてもらえました。

 

ここからは観光快速「ゆふりん号」に乗り、湯布院まで移動です。

 

バスが辿るのは別府から熊本を経由して長崎まで至る「九州横断道路」を構成するルート。別府の街並みと湯けむり、そして別府湾を見下ろしながら高度を上げていきます。

湯布院の中心地に近づいたところで軽く渋滞にはまり、10分ほど遅れて由布院駅前のバスターミナルに到着しました。

 

駅前を含め湯布院の街には多くの観光客が。以前来た時と賑わいが全く違いますね。

 

湯布院では熊本行きの「九州横断バス」に乗り換えます。このバス、その昔は関西汽船の大阪~別府航路に接続し、九州観光のゴールデンルートとも言える存在でした。由布院から阿蘇までの「やまなみハイウェイ」を経由し、別府~阿蘇~熊本~三角~島原~雲仙~長崎を九州を横断するように結んで運行し、三角と島原の間はフェリーで横断。阿蘇山熊本市内の観光地を寄り道して巡るようなコースもあったそうです。今ではルートは大幅に縮小され、別府から熊本までとなった上、全区間を走破するバスも1日1往復だけになってしまいました。一往復は湯布院~熊本間の運行ですが、これもどちらかといえば黒川温泉へのアクセス、といった感じ。

 

湯布院を発車して暫くすると「やまなみハイウェイ区間へと入っていきます。高原らしい景色が続く、風光明媚なドライブルートとして人気の路線です。

 

長者原で視界が開けます。

 

湯ノ本に向けてヘアピンルートを下ります。

 

湯ノ本レストハウスでは20分の休憩時間が取られます。このバス、トイレ無しなのでトイレ休憩も兼ねてるみたい。

 

このあたりから熊本県に入ったわけですが、熊本といえば必ずいるヤツ、ここにも。マジで「くまモン」、どこにでもいるよね。

 

ソフトクリームなんぞ頂きながら小休止。

 

湯ノ本からは「やまなみハイウェイ」を外れ、国道442号に入り黒川温泉を経由するルートになります。その昔は「やまなみハイウェイ」をそのまま阿蘇まで抜けていたようなのですが…。

 

国道212号を通って阿蘇へと降りていくのですが、この道もカルデラの様子がよくわかるダイナミックな車窓が楽しめます。

 

今日は阿蘇駅前で下車します。

 

駅前からも阿蘇の山並みがそれなりに眺められました。

 

駅前にある道の駅などで少し時間を潰しながら…。

 

肥後大津行きの普通列車に乗車しました。

 

車窓から見える新阿蘇大橋。

 

立野駅スイッチバック

 

ここから分岐する第3セクター南阿蘇鉄道」は熊本地震で長期にわたり不通となっていましたが、いよいよ今年の7月から全線で運転再開されるみたいです。

 

肥後大津に到着。ここからは阿蘇くまもと空港まで無料のシャトルバスが利用可能。

 

…なんですが、このときはタイミング良く?なのか普通のタクシーに乗せられました。しかも乗客4名で。

 

阿蘇くまもと空港はまもなく国内線の新ターミナルがオープン予定。外観はすっかり出来上がってます。

 

ちょっと晩ご飯…と思ったのですが、現在の仮施設で食事が出来る唯一のエリアとなるフードコートが大混雑。どの店も注文は長蛇の列です。航空旅客も急速に回復しているようですから、完全にキャパ不足ですな。

 

そんな中でも熊本ラーメンとか喰ったけどね。

 

食事の後はそのままゲートへと。

 

よほどお客が多いのか、こんな看板が立ってました。確かにチェックインカウンターの前のスペースはそれほど広くはないので、気持ちはわかる。

 

仮設ターミナルながら、保安検査通過後にラウンジが設置されています。クレジットカードのゴールドカード所持者だけでなく、航空会社の上級会員向けラウンジも兼ねている感じ。

 

ソフトドリンクは自由に頂けますが、ビールは受付で配るトークンが必要です。航空会社の上級会員だと、枚数制限無くトークンが貰えるみたいです。

 

では、セントレア行きに搭乗です。

 

出発も到着もバスゲート。小型機だから仕方ないか。