へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

キャセイで行くGW、その3:謎の激安ツアー潜入。

今日は現地ツアーに参加します。

 

香港3日目、スターフェリーで香港島へ渡ります。

 

午前中は香港半日ツアーに参加するのですが、その集合場所がここ「聚點坊點心專門店」なんです。このツアーはKKdayで手配したんですが、ここでの点心ランチ+オープントップバス香港島観光+ビクトリアピークがついて日本円で約2700円と謎に激安。そもそもビクトリアピークに登って展望台に入るだけでそのくらいするぞ。

 

10時半に集合してまずは飲茶ランチ。お一人様ごとに蒸籠に用意されており、少しづつ色々な種類が楽しめます。もしかしたら一人旅ならこういう手もあるのかな? この「聚點坊點心專門店」、評判もかなりよいお店みたいですし。ちなみに有名店「添好運」に行くようなコースもありましたよ。

 

デザートにはマンゴープリンまで出てきました。本格飲茶の旨さです。

 

1時間ほどの食事時間の後、2階建てのオープントップバスに乗り込みます。このツアーを主催するのは「BIG BUS HONGKONG」、香港内を周遊する乗り降り自由のルート観光バスを運行しているところです。

 

いったん中環のスターフェリー乗り場に立ち寄って他の乗客を乗せて、香港島周遊に出発です。

 

道路に突きだした大きな看板の下を2階建てバスで潜るのは結構な迫力。

 

近代的なビルの建ち並ぶ金融街を抜けて…。

 

銅鑼湾の繁華街を通っていきます。

 

海沿いの道路を快走して、ピークトラム乗り場の終点へと向かっていきました。

 

ツアーはピークトラムには乗らずに隣接する香港公園へ入っていきます。

 

しかしまぁ高層ビル街のど真ん中にこんな公園あったのか。

 

以前はイギリス軍の施設だったという建物を使った茶器博物館、ここでツアーは解散となりました。で、解散の際にピークトラムと展望台の入場券を渡され「いつ使ってもいいよ」とのこと。え?じゃ夜景とか観に行ったりしてもいいわけ? ビクトリアピークに登って解散とかかな、と思ってたので意外。自分以外の参加者は地元の方らしくツアーガイドさんも基本的には中国語で案内してましたが、自分にもあとで英語できちんと案内してくれるなど、丁寧に対応して貰えました。それにしてもなんでこんなに安いのこのツアー…。

 

そういうわけで、先に「M+」に行くことに。

 

オープニングの特別展は草間彌生の回顧展が開催されていました。香港で草間彌生観なくてもなぁ、と常設展だけ観ることに。

 

こちらは現代美術を中心とした構成で、常設展の柱としては中国人・中華系のモダンアートのコレクションから成り立っています。

 

中国の現代美術には体制に批判的なメッセージが読み取れるものも少なくありません。実際、こちらでもそうした作品がオープン前に撤去されたりしていたようで…。

 

ちょっと難解なモダンアートは好みが分かれるところかもしれませんが、こちらのでサインや建築に関する常設展、こちらは自分的には大当たりでした。

 

「アジア」という視点からデザインや建築を俯瞰するような構成となっており、こちらは日中戦争時の日本が作成したプロパガンダポスターと中国共産党プロパガンダポスターを並べて展示。

 

1964年の東京オリンピックのポスターと、そこから24年後のソウルオリンピックのポスターを対比させてみたり。

 

全体を通じ、「日本」の存在感はかなり感じます。こちらはソニーが初期にリリースした家電と、銀座にあったソニービルの外壁装飾の展示。いやコレ日本でどっか展示するべきだろ。

 

日本から波及した建築運動「メタボリズム」も大きく扱われ、大阪万博で建てられた菊竹清訓のエキスポタワーの部品まで展示されているほど。こんなところで?

 

日本を代表するグラフィックデザイナーだった田中一光のポスターには、ほぼ同時期に台湾人デザイナーが手がけたポスター。他にも1970~80年代のパルコのCMなども取り上げられていました。

 

そしてこのエリアの目玉は恐らくこれでしょう。日本は東京、新橋にあった寿司店「きよ友」が移築され再現されています。インテリアデザイナー倉俣史朗が内装を手がけ1988年にオープン。2004年に経営難で閉店しますが、暫く保存されていたこの建物を「M+」がコレクションとして収蔵しました。

 

内装に価値があるのでもちろん店内も見学できます。1980年代のバブリーな時代のスシバーって雰囲気とも言えますが、確かにお見事。

 

展示自体は順を追う毎に新しくなってくるのですが、現代に近づくにつれ「日本」の存在感がだんだん薄れていくのが感じられ、デザインなどでの分野での日本の影響力が下がっているのかも、とか感じさせます。AIBOとかもありましたが、これももう20年前だしね…。他には携帯の絵文字がかなり大きく取り上げられていました。アレ、日本の発明なんだよな。

 

夕刻、ピークトラムへ向かいます。途中ちょっとお腹が付いたので、これまた地場ファーストフード「美心MX」に立ち寄りました。

 

スペアリブの焼きそばとミルクティーで一休みです。

 

ピークトラム乗り場に戻ると、行列が乗り場前をはみ出して道路の反対側まで延びるほどの大混雑じゃないですか! ただ、どうもチケット購入の待ち列っぽいです。先ほどツアーでもらったチケットを見せたら先に入らせてもらえましたけど…よかったのか?

 

なんか皆さん殺気立って列車を待ってる感じ。ドアが開いても皆が一斉に押しかけるのでなかなか乗れない、なんて状況になってました。

 

満員で出発。座れるような席はなく立ち乗りでしたが、最後尾に貼り付けたのでコレはコレでアリでした。

 

まずはピークタワーには登らず、その向かいのピークギャレリアへ行ってみました。ここにも小さいですが展望台があります。

 

視界は限られますが、ここからでも一応は景色を楽しめます。

 

そろそろ日没、っってことでピークタワーのスカイテラスに登ってみます。

 

ただまぁこちらがもの凄い混雑でした。2月に来たときに比べると確実に観光客は増えており、夜景を眺めるいいポジションを確保するのは一苦労です。

 

コレが観れちゃうんだから仕方ないけどね。この日はちょっとお天気は微妙でしたが、弱い雨上がりの夜景ってのも映えます。

 

さて下山、といきたいところですが、ピークトラム乗り場は正面の広場を埋め尽くすほどの長蛇の列。こりゃいつ帰れるんだろうな…と思ったのですが、意外や意外30分程度の待ち時間で乗れてしまいました。コロナ禍の中ピークトラムは大幅なアップグレードが行われ定員も1.7倍くらいになったそうなので、その威力でしょうか。

 

スターフェリーで九龍へ帰還。

 

もうかなり遅くなってしまいましたが、尖沙咀あたりで夕食の場所を探しました。そこそこ賑わってた、こちらのお粥屋さんに決定。

 

魚のお粥、なかなかのボリュームでした。

 

食後のデザートはこちらもかなりの賑わいだったお店で。

 

人気店だけあって旨かったですが、これで900円くらい…。