へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

令和元年7発目、今行っちゃうの?韓国・ソウル。その5:改めてちゃんと見る、景福宮。

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ソウル3日目の朝。東横インの無料朝食で一日をスタートします。ちゃんと毎日メニューが変わってる! 今日のメイン?は豚肉の炒め物、見た目が真っ赤で辛そうですが、全然そんなことなく、どちらかといえば甘めの味付けでした。

 

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ビュッフェ?台の様子はこんな感じ。どう考えても「ごはん」のおかずですが、パンもちゃんと用意されてるのが割と凄いかも。なお、コーヒーもサーバーで1杯ずつ出てくるマシンで頂けます。

 

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さて、今日は「景福宮」へ行ってみることにしました。10年近く前に訪問して以来ということもありますが、昨日の水原華城が想定外によかったので、こちらも改めてじっくり見てみよう、と思った次第。日本語の無料ガイドツアーが1日3回行われており、初回の朝10時を目指して到着しました。

 

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ちょうどこれから「王宮守門将交代儀式」が始まるタイミングでした。

 

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ガイドツアーの出発点は、有料エリアの入口でもある「興礼門」を入って右手すぐ。ガイドツアー集合場所を示す看板が出ています。10時からちょっと遅れてガイドさんが登場、参加者は20名ちょっとと日本の連休中のせいか多めでした。景福宮は日本の植民地支配なども経て9割近い建物が撤去されたとのことですが、このガイドツアーではその前から残っている建物を中心に1時間ほどかけて廻ります。

 

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まず案内されたのは「永済橋」、こちらは復元したもの。今は水は流れていませんが、本来は川になっており「清めの水」的な意味合いがあったそう。また、このあたりは以前「朝鮮総督府」が建っていたエリア。朝鮮総督府は「建築」としてはかなり豪華で素晴らしいものだったようで、当時の写真から偲ばれるその荘厳さは「なんで壊しちゃったかなぁ…」と思わせられますが、以前の宮殿の一番良いところに造られちゃ、そりゃ「造られた側」から見れば決して愉快なものじゃなかったんだろうな、というのは理解できます。日本だって皇居の良い場所に占領軍がデカい建物造ってたら、それが素晴らしくても「残す?」となるだろうし。

 

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次は景福宮のメインともいえる「勤政殿」。韓国の宮殿の建物は「偉い人が使う建物ほど土台が高い」という構造になっているんだそうで、正殿でもあるこちらも、かなり高い土台の上に建っています。

 

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内部の王座の背景には5つの山が描かれていますが、これは「東西南北+中央」を示しているもの。方角に「中央」が加わるって概念がなかなか面白いですね。

 

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その次は王の執務室だった「思政殿」。

 

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こちらの王座などの内部は以前のまま残されたものだそうです。

 

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ここで興味深かったのが、この建物に設置されている「網」。何か保護のために後からつけられたものかと思ったら、鳥避けとして「もともと」あったものとの説明がありました。

 

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軒下にも、こんな鳥避けを目的とした金具がつけられているんですね。

 

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また、建物の屋根の上になにやら飾りみたいなのが付いているんですが、これは「雑像」と呼ばれる魔除けとのこと。孫悟空の登場人物だという話なんですが、マジ?

 

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次に案内されたのは「慶会楼」、要は宴会場です(そんな雑な理解で良いのか)。ここ、内部の見学もできるのですが、前日までの予約が必須。申し込んでおけばよかった…。

 

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慶会楼は周囲を壕で囲まれており、3本の橋がかかっています。そのうち王は手前の橋を使っていたそうです。ここがこの後に案内される王の寝殿「康寧殿」に一番近いから。よく見ると門もほかの2つに比べると大きくて立派に造られています。

 

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壕の周囲はこのような壁で覆われていたそうですが、今では復元されているのは一部とのこと。

 

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慶会楼から「康寧殿」へ移動。王の日常生活の場でした。

 

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内部も覗くことができます。

 

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韓国の宮殿の建物でよく見かける、天井にぶら下げられた板のようなもの。コレ「扉」だったんです。風通しがいいように、扉を完全に壁から外して、天井から下げられた金具にぶら下げる形で収納できるようになっているのでした。なお、この構造の扉というのは、それなりに位の高い人の使う建物にあるのが普通なので、これを見たら「あ、偉い人のいるところなのね」っててことみたい。

 

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最後は王妃の寝殿である「交泰殿」。

 

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康寧殿に比べ、こちらは奥の壁面に絵が描かれていたりと、少し華やかな印象です。

 

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宮殿の建物の多くはオンドル、要は床暖房完備、だったそうで、建物の土台には火元を入れる投入口があります。で、当然ながら煙突とかも必要なわけで、分からないように壁に隠すデザインの建物もあるのですが、ここ交泰殿は裏庭の花壇の中に装飾された煙突が4本建っています。国宝指定されているとか。

ガイドツアーはここで終了。あとは構内を自由に見て回りましたが、こんなに広かったかな…というくらい広大なんですね、ここ。

 

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隣接する「国立古宮博物館」も見学してきました。意外なことに入場料は無料。景福宮も入場料3000ウォンとかなので、なんか全般的にこの手の入場料が安すぎじゃないですか韓国。オーディオガイドも韓国語だけでなく英語・日本語・中国語が用意されていますが、レンタル料が1000ウォンしかしません。

 

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先ほどの日本語ガイドツアーで説明のあった石像がここに展示されています。コレ何かというと、慶会楼の壕から見つかったもの。火災予防のためにこの像が2体、壕に沈められたという伝説があったそうなのですが、清掃のため「池の水全部抜いてみた」をやったら伝説通り出てきた!という話なんだそうです。

うーん、やっぱり「景福宮」はソウル随一の観光スポットだけあって、ちゃんと見ると興味深いし楽しいですねぇ。理解が深まるので日本語ガイドツアーは参加がお勧め。あと、女性を中心に韓服を来て観光している方が多くいましたが、どうも韓服で来ると入場無料になるとかの特典もあるらしく、景福宮周辺に韓服レンタルのお店も割とあるようです。

 

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景福宮をじっくり見ていたら遅くなっちゃいましたが、この辺でお昼ご飯。こちらも「韓国ならでは」とも言えるカンジャンケジャンを食べに、新沙洞の「カンジャンケジャン通り」とも言われるエリアにある「プロカンジャンケジャン」までやって来ました。店の前には高級車…。

 

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お値段はちょっと高めですが、やっぱりコレですよね。

 

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卵がたっぷり詰まっていて、見るからに旨そう。ビニール手袋を貰えますので、手づかみでガッツリ戴きました。で、喰っても勿論旨いです。「ご飯泥棒」の別名なのは納得。蟹の身はトロトロなので吸い出すようにするとスルスル食べられますが、食べてる姿は恐らくかなり汚い感じだっただろうなぁ…。最後は殻の内側に残った蟹味噌をご飯に絡めて食べますが、これも激旨。

 

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お昼も戴いたので、あとはカロスキル界隈をお散歩。

 

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自分とはあまり縁のなさそうなお洒落ショップが並ぶお洒落タウンですが、ぶらぶら眺めて歩くだけでもなかなか楽しめますね。