へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

4年ぶりに台湾、その5:乗ったぞ「藍皮解憂号」、台東行き編。

お高くなっちゃったけど。

 

台湾5日目は昨日に引き続き台湾高速鉄道でお出かけです。朝6時半台北発の便で終点、左營まで。寝坊して朝起きたら6時過ぎ、あわてて仕度して飛び乗ったのは内緒だぞ。

 

天気予報では台湾南部は雨模様という感じだったのですが、無茶苦茶いいお天気じゃん。

 

左營までは1時間45分。ちょうど東京~名古屋くらい、ってとこですかね。なおチケットは台湾髙鉄の3日間乗り放題パスを使ってます。台北~左營の往復運賃よりも3日間パスの価格の方が少し安かったのですよ。昨日、彰化まで弾丸日帰りなんて贅沢なコトができたのも、この3日間パスの有効活用だったのでした。

 

駅構内にカフェかファーストフードみたいなのがあれば朝食を、と思ったのですがスタバしかないみたい。結局ファミマでパン買ってベンチで食べました。

 

今日はここから終日ツアーに参加です。台湾を一周する鉄道路線のうち南端をぐるっと回る枋寮から台東までの南廻線は非電化で、ディーゼル機関車が古い客車を引っ張る普通列車が運転されていました。2020年末に南廻線が電化されたため客車の普通列車は廃止となったのですが、そのレトロな雰囲気が大人気だったことから2021年秋に「藍皮解憂号」として復活したのでした。ただし、観光列車としてツアー扱いとなり、お値段も以前は片道500円くらいだったのが3千円ほどに大幅にアップすることに。今回は台鉄新左營駅から始発の枋寮駅までのシャトルバス+藍皮解憂号の往復乗車で約6千円、というパッケージをkkday経由で申し込んだ次第。実は朝に台北を出ると左營で枋寮まで藍皮解憂号の出発に間に合うように着ける列車が土曜日にしか運転されておらず、それ以外の曜日だとこのバスに頼らざるを得ないのよね…。台湾のライオントラベルがこの列車のツアーを催行しており、ライオントラベルのサイトだとバス+列車の片道プランも買えそうでしたが、言語は中国語か英語のみ。kkdayだとシャトルバス付きは列車の往復利用のパッケージしか扱っていないのですが、万が一のサポートなどで若干不安があったのでkkday経由としました。

 

バスは1時間ほどで枋寮駅前に到着。昔の建物を改装した「藍皮意象館」で受付します。

 

中に入ると、まぁお洒落。すげぇハイセーンス!

 

自分以外の参加者は台湾の方々の様子。受付では英語でしたが、こんな日本語の簡単な案内も用意はされています。

 

受付で貰ったパッケージ。

 

中に入っていたのは往復の乗車券、それに台紙もついた記念の硬券乗車券。これにオーディオガイドのレシーバーに使うストラップとイヤホンが入ってました。「藍皮解憂号」オリジナルのマスクもついてきます。

 

一角にはカフェが。

 

受付で貰ったドリンクチケットはここで。このドリンクが1杯頂けます。

 

オリジナルグッズも多数販売されていますが、これがどれもセンスがよくて欲しくなります。なんか洗練されてるなぁ…。

 

グッズを物色してたら発車時間ギリギリ。急いで駅へ向かいます。

 

指定された号車に乗り込むと、ほどなく発車。乗車券では乗車する号車のみ指定され、座席自体は自由席になってます。遅く行ったため、空いていたのはドア脇のロングシート部分のみ…。

 

発車して10分ほどの加祿で20分ほど停車。この列車、ディーゼル機関車2両の重連だわ。

 

ここでは外に出ることができました。

 

窓口に皆さん並び始めたので何?と思ったら、なんと硬券きっぷをお買い求めじゃありませんか! えっ鉄ヲタ?と吃驚したのですが、どうもこの加祿~東海のきっぷが縁起物だとされているため、みたい。

 

ここで車両をチェック。自分の乗る1号車は通勤タイプでドア脇にロングシート、中央部にクロスシートという構成です。

 

ドアは両開きのタイプが中央寄りに2箇所。

 

お隣は中央部分の座席を撤去し売店となっていました。乗車記念スタンプもあります。

 

先ほど「藍皮意象館」で見かけたグッズはこちらでも販売されている様子。そのほかスナックやビール、ドリンクなどが売られているようです。

 

2号車は全部ロングシート

 

3号車は車端にデッキを持ち、全部クロスシートが並んでいます。確かこれが日本製の車両だった筈。

 

外観も昔の優等列車っぽくて、これが一番いいような気がするのですが、予約時も受付時も乗る車両は選択不可。ただ他のお客さんは車両には殆ど拘りがない感じでした。なお、車内は整備されていますが昔の姿そのままといった感じで残され、もちろん冷房などナシ。暑いなら窓を開けなさいよ、ってことで。一応天井に扇風機も付いてますが、長時間停車の駅ではスイッチをオフにするよう言われます。おそらく車軸発電機から蓄電池経由で動かしているので、つけっぱなしだとバッテリーが上がっちゃうんでしょうね。

 

南廻線は全線で海沿いのルートというわけでなく、途中から山間部をショートカットして太平洋側へと向かっていきます。

 

当然トンネル区間も多いのですが、中には車内の照明を暗くして夜行列車っぽい雰囲気にしてくれる区間もありました。

 

このあたりでお食事のサービスがありました。このツアー、お高いですがガイドや食事が付いてます。まずはカットフルーツの盛り合わせ。

 

そしてお弁当。

 

台湾の駅弁、といった内容ですが、ちょっとお上品な味付けという気がしました。

 

大武で20分ほど停車。太平洋側に出て最初の駅で、高台にあるので海が見えたりします。

 

ここからは暫く海沿いに進んでいきます。

 

電化のためトンネルから海側に高架橋で線路を敷き直した区間もあるそうで、こんなに海が間近に見えるようなところも。

 

もう窓の外が一面海、みたいな写真も撮れちゃうほど。

 

最後尾のデッキから覗いたらこんな風景が楽しめますよ。

 

この列車は通過してしまいますが、多良駅の近くには海沿いを走る列車が綺麗に見れるビュースポットがあり、沢山のお客さんが来ていました。観光地化されててカフェや屋台まであるみたいですよ、ここ。

 

太麻里では30分ほどの停車時間が取られます。

 

ガイドさんの案内で駅の外へ出ます。

 

ここでの見どころは、駅前から海に向かって伸びる真っ直ぐな道。

 

そして駅の脇から遊歩道を暫く進んだところの…。

 

こちらの踏切。アニメ「スラムダンク」に登場する江ノ電の踏切にそっくり、ということで大人気なんだとか。まぁ似てるといえば似てる、のかなぁ。

 

皆さん記念撮影しまくってました。江ノ電の方はオーバーツーリズムで大変らしいので、いっそのことコッチがホンモノってことにしちゃえばいいのに、って無理か。とはいえ、いま台湾で最もホットかもしれない観光列車の道中の目玉が日本のポップカルチャーコンテンツ由来っての、冷静に考えると凄くないか?

 

太麻里から30分ほどで終点の台東に到着しました。ここで1時間ほど滞在し、折り返し列車に乗車です。