さすがオーストラリア、スケールが違うぜ。
この土日、何故かシドニー近郊の鉄道がタダになるみたいです。どうも労使交渉でストの可能性があったため、みたいな感じでしたが。
今日はシドニーから電車に乗って南下します。
シドニー近郊の電車、2階建てなんですよ。ちょっと旅行気分。
車内は転換クロスシートで横5列。もちろん2階席をゲットしました。
シドニーを離れるとかなり風光明媚な景色が車窓に広がったりします。
シドニーから約2時間、今日のお目当ての最寄り駅であるアルビオンパークに到着しました。
駅の目の前にはシェルハーバー空港が広がります。
駅から徒歩10分ほど、なんかヤバそうなモノが見えてきます。
ここが今日の目的地、「HARS航空博物館」です。「HARS」とは「Historical Aircraft Restoration society」、歴史的航空機修復協会のこと。古い航空機を保存・修復するボランティア団体で、ここシェルハーバー空港にハンガーを構えているのですが、ソコが博物館として見学できるんです。
エントランスを入ると受付カウンター、入館料30ドルを支払いました。実際に運用中の空港にある施設なので自由見学はできず、ガイドさんが案内するツアーに参加する形となっています。何名か入館者が集まると随時スタート、みたいな感じのようで「お客さんが集まるまでちょっと待ってて」とのこと。
ただ待ってる間も退屈はしません。カウンターの裏手あたりにも様々な展示品があって、見ていて飽きないから。
5名ほど揃ったところでツアー開始。ハンガーに入った瞬間、所狭しと並んだ飛行機には「凄い」のヒトコトです。
いきなり出てきたのは旧ソ連製の戦闘機、ミグ15。こんなのもってるの?
第2次大戦で活躍した戦闘機、ブリストル・ボーファイターは現在レストア中。
このダグラスC-47ダコタは1954年にエリザベス女王ご一行様がオーストラリアを訪問した際に利用したVIP機だそう。なお、DC-3/C-47だけで3機くらいあったぞ。
ジェネラル・ダイナミクスF111は世界初の可変翼を備えた戦闘機。独特な主翼の構造を間近で見ることができました。
コンソリデーテッドPBYカタリナ飛行艇は飛行可能な状態で整備されています。ここの航空機の約6割は稼働可能な状態だそうな。
アメリカからオーストラリアまで初の太平洋横断が行われたのは1928年、飛行士はキングフォード・スミスでした。なんかどっかで聞いたぞ?と思ったアナタ、鋭いですね。シドニー空港の名前に付いてるでしょ? で、その際に使用されたのがフォッカー F7B-3M「サザンクロス号」です。ただし、1988年に制作されたレプリカですけどね。2002年に事故で破損しましたが、その後HARSの所有となって飛行できる状態に修復されました。
こちらはデハビランド・オーストラリアDHA-3ドローバー。メーカー名が示すとおり、オーストラリア製です。
フライングドクターとして使われていた機体だそうで、機内もそれが再現されていました。
フォッカーF-27フレンドシップはちょうどレストア作業が行われているところの様子。
昔の旅客機としてはコンベアCV-440もありました。日本でも全日空が1959年に2機導入したことがある機体です。
この機体は機内もオリジナルの状態が残っているようで、座席の金具に「コンベア」の刻印があったりしました。
このグラマンS-2トラッカーは、ベトナム難民のボートピープルを救ったことがある機体とのこと。ベトナム戦争終結後の1970年代後半、社会主義国家となったベトナムから海路で逃れる難民がボートピープルと呼ばれていましたが、日本にも多数やってきていたんですよね。日本に受け入れられた後にアイドル歌手としてデビューしたルー・フィン・チャウとか、いたなーそういえば。
イングリッシュ・エレクトリック「キャンベラ」は1950年代の爆撃機ですが、オーストラリア空軍で運用されたものの大半はオーストラリアでライセンス生産されています。小さなドアは操縦席への入口、中を見ることも可能。
ロッキードP-3C「男ライオン」。対潜哨戒機ですが、内部見学もさせて貰えました。
そしてHARSのコレクションのハイライトの一つともいえるのがロッキードC-121C「スーパーコンステレーション」でしょう。「コニー」の愛称で知られる優美な姿の旅客機ですが、世界で飛行可能なのはこれを含め2機しかないそうです。カンタスでも欧州路線などに活躍した機体ですが、残念ながらこれは元カンタスとかではなく、米空軍で運用していたものを入手、レストアしたものです。
そういうわけで客席などはオリジナルではなく最近の旅客機で使われていたものが流用されてはいるのですが、内装などは当時をできるだけ再現している様子。
操縦席も見学可能。いかにもクラッシックな雰囲気です。
そしてもう一つはボーイング747-400。1989年にカンタスに納入されたのですが、シアトルからシドニーまで空輸される際にロンドン~シドニー間をノンストップで飛んで商業飛行としての世界最長記録を樹立した機体です。2015年に退役してここに展示されていますが、ジャンボをまるごと、そのまま展示しちゃうスケールが凄いぞ。
機内も見学させて貰えます。機首部分のこの3角形のスペース、独特なんだよね。
2階席も雰囲気あっていいんだよね。1階席がいかにも大型機!って感じで広々してるのに、こっちは妙にプライベートジェットみたいで。
結局、2時間近く案内してもらいました。お帰り前にはショップでお買い物。オリジナルデザインのTシャツとかもあります。
ではシドニーに戻りましょうか。
午後2時過ぎ、遅いお昼ご飯を食べにチャイナタウンへ来てみます。何かイベントやっってるっぽい。
フードコートがあったので、適当に注文。
中華圏以外の中華料理でよく見る「レモンチキン」を注文。なんか思ってたのと違う気もしますが、そこそこ旨いのでまぁ許す。
チャイナタウンにあるパディマーケットを散策。
オーストラリアのバラマキ土産を探すには種類も豊富で激安と最適なところ。それにしてもオーストラリア土産、こんなに種類あるんだ…って思うぞ多分。
そのままダーリングハーバー方面を目指して歩きます。
綺麗に整備された公園内にはアイスクリームショップが。
このアイスクリームサンデーで11ドルと割とお値打ちなので一休みして頂きます。
ダーリングハーバー周辺。
夕刻になると更に映えるね。この付近、ハーバークルーズの発着場になっています。週末のせいか大盛況で、地元のお嬢さん達がドレスアップしてたくさん集まってました。
ダウンタウンを適当に歩いて、クイーンビクトリアビルディングへ。
ここは内装の豪華さも見ものなんだよね。
夕食は色々悩みましたが、結局パブ飯。
ビールとハンバーガーで。
昨日から気になっていたチャイナタウンのこのお店。かなり行列ができているので人気店と思われるのですが「Rice x Yogurt」って何? コメとヨーグルト?
あまりに気になって注文してしまいましたが、ガチでヨーグルトスムージーにもち米がはいってますよ、というものでした。蒸したもち米の甘みを楽しんでくださいね、という趣向らしい。まぁ意外と旨かった野は確かなんですが、やっぱり「ごはん」をこういう形で摂取するのは日本人的には慣れないよね。