へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

昼の瀬戸内海カジュアルクルーズの旅、その1:いざ大分へ、熊本経由。

「三井商船さんふらわあ」が毎年実施している「昼の瀬戸内海カジュアルクルーズ」。関西~九州のフェリー航路は通常は夜発→朝着の夜行便ですが、これを特別に昼間に運行するというものです。もともとは2011年に「阪神~別府航路就航100周年記念」と銘打って行われた「よみがえる昼の瀬戸内航路」から始まりました。実施日は年間数日しかありませんが、2012年の10月に神戸~大分航路で実施された際に乗ったことがあります。以前は阪神~別府航路は新婚旅行の定番コースでもあり、昼間の瀬戸内海の景色を眺めながら航海するルートが人気だったそうな。つまり、その当時を再現しました、というワケです。今年は大阪~別府航路で大阪発4便、別府発5便の運航が決定。今回は別府発に乗ってみました。

 

九州までは陸路。早朝に一本だけ設定されている名古屋始発で博多行きの「ひかり」に乗車しました。東海道山陽新幹線の予約サイト「EX予約」では乗車ごとに貯まるポイントでグリーン車にアップグレードができる「グリーンポイント」という制度があったのですが、昨年秋のリニューアルに伴い終了。ただ貯めたポイントは今年6月まで利用可能でした。中途半端に800ポイントちょっとが残ってしまったのですが、このポイント数だと距離に関係なく「ひかり」でグリーン車にアップグレードができるので、コレで使い切ったワケです。

 

この「ひかり」、新大阪までは各駅停車ですが、山陽新幹線区間新神戸・姫路・岡山・福山・広島新下関・小倉しか停車しないというなかなかの俊足。博多までの約3時間半、もうしばらく縁のなさそうなグリーン車を堪能しました。

 

続いて九州新幹線区間。「みずほ」自由席に乗ります。

 

熊本までは30分ほど。最悪座れなくてもいいや、と思っていたのですが、程よく席が埋まる程度の混雑でした。

 

熊本では豊肥線へ乗り換え。肥後大津までは電車です。

 

肥後大津ディーゼルカーに接続、立野までやってきました。

 

立野駅、なんか無茶苦茶綺麗な駅舎じゃないですか。

 

待合室もちゃんとあります。

 

熊本駅で買ってきたお弁当。ここでお昼にしました。熊本名物?「ヒライ」です。

 

ここまでやって来たのは昨年7月に全線運行再開となった南阿蘇鉄道に乗るためです。2016年の熊本地震で大きな被害を受けて永らく運休していたんですよね…。熊本はマンガ「ONE PIECE」作者の尾田栄一郎先生の出身地ということで、熊本復興を目的に様々なところで「ONE PIECE」とのコラボを目にします。南阿蘇鉄道でも今年3月から「サニー号トレイン」が運行を開始しました。

 

今日これから乗る高森行きも…。

 

「サニー号トレイン」でした。かなり凝った外装。

 

車内も「ONE PIECE」のキャラなどがたくさん。登場人物に因んだ小物なんかも設置されていて、気合い入ってる感じです。

 

車内の注意書きもこんな感じ。乗客はお子様連れだけでなく、台湾人と思われるインバウンド勢もおりました。

 

列車は立野を出るとすぐに立野橋梁を渡ります。竣工はちょうど100年前の1924年で、土木遺産にも指定されているほど。

 

続いて渡るのは第一白川橋梁で、川面から60mもの高さのところにかかっています。こちらは熊本地震で被災し、新しく掛け替えられたもの。

 

終点の高森まではおよそ30分ほどでした。

 

こちらもなかなかお洒落な駅舎。

 

ここからはトロッコ列車で折り返し。これも地震で運休する前から人気だった列車でした。

 

客車の車内。ちょっと暑い中ですが、風通しはいいな。

 

で、なかなかユニークなのが先ほど乗ってきた「サニー号トレイン」が繋がっていること。さっき乗ってきたときは普通の?定期普通列車使いだったんですが、こちらは全車指定で、乗車券の他に別途指定席料金が必要になります。ちなみにトロッコ列車も指定席料金が必要ですが。

 

長閑な風景の中をゆっくり走っていきます。

 

阿蘇白川は駅舎に喫茶店が入居しており、お店の方がお見送りしてくれました。

 

明神池名水公園を通過。

 

南阿蘇水の生まれる里白水高原は日本最長駅名だった時期もあったところ。

 

長陽は駅舎というよりも古民家カフェといった趣き。

 

車窓風景のハイライトは第一白川橋梁を通過するところで、速度を落として運転してくれました。

 

通常30分のところ、トロッコ列車はおよそ50分かけて立野まで戻ってきました。

 

次の列車まで待ち時間があったので立野橋梁を見にいってきました。駅から5分ほど歩くと、橋がよく見える展望台みたいなスペースがあります。

 

駅の廻りにはほぼ何もないのですが、唯一この「ニコニコ饅頭」の立派なお店が。

 

次に北普通列車で先へと向かいます。

 

ホームの隣の引き込み線には、先ほど乗ってきたトロッコ列車+サニー号トレインが停まってました。この後、高森まで戻るはず。

 

立野からは高度を稼ぐためにスイッチバックの線形になっており、立野を逆方向に発車後に、途中でもう1回進行方向を変え進みます。

 

先ほど買った「ニコニコ饅頭」をおやつに車内で頂きます。

 

この列車は阿蘇で下車します。

 

駅前にはどーんと阿蘇山が聳えるこの景色、いいねぇ。

 

駅の隣の道の駅で時間を潰します。

 

ソフトクリームが旨そうだったので所望。

 

クレヨンしんちゃん」の野原みさえ、阿蘇出身設定なのか…。熊本、ネタ多いぞ。

 

お次は特急「あそ」。これで大分まで移動です。

 

この185系気動車国鉄時代末期に四国の特急用に製造された車両です。ほどほどの居住性とコストダウンを両立させ、鉄道利用者の減少を見越した設計となっているあたり、あの頃の「ご時世」らしくて個人的には好きな車両です。JR九州移籍後は水戸岡デザインでかなり印象が変わってますが、それでも隠せない国鉄臭…。

 

大分到着。

 

夕食は大分駅でいただくことにします。JR九州株主優待にはグループ施設の利用券が2500円分ついてくるので、それを使ってしまおうという算段。

 

かなり迷ったのですが、以前も入ったこともある「豊後酒場」に落ち着きました。

 

大分名物の「りゅうきゅう」が110円という謎の価格設定なのよ。

 

今日は関サバあるって!

 

ちょっといい気持ちになって、今日の宿泊地である別府へ向かいました。