へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

今年で(いったん)引退、「伊予灘ものがたり 道後編」乗車。

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予約したら「運転終了」のアナウンスが。

 

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八幡浜では2時間以上の待ち時間が発生。レンタサイクルがあるらしいとのことで、八幡浜駅前にあった「谷本蒲鉾店」に行ってみました。

 

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「お客様ラウンジ メセナドライブ」と表示された建物の中に入ると、自由に使える休憩スペースがあるのですが…。

 

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その奥には大量の飛行機の模型が展示されていて吃驚。

 

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今は無きJAS黒澤明デザインによるレインボーカラーのMD-90なんか7種全部揃ってます。これは社長さんの趣味とかなんだろうか…。

 

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で、中央に何かデカいものが置いてあるなぁ…と思ったのですが、よく見たら二宮忠八の設計した「玉虫型飛行器」の実証実験機の実物じゃないですか。二宮忠八は今では「日本の飛行機の父」と評価されるようになりましたが、出身がここ八幡浜なんですね。飛行機の「理論」としては比較的正しいところまで研究できていたものの、軍部や周囲からの理解が得られず、実験機造る前にライト兄弟に先を越されてしまった…といった感じのようです。ここに置かれているのはその「玉虫型飛行器」の設計をベースに制作されたもので、ちゃんと飛行に成功したもの。ただ、その飛行実験のさいに事故を起こして負傷者が出てしまったりしたのですが…。何故それがここに?ってのも謎ですけどね。

 

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街中には「二宮忠八生誕の地」もあるようです。

 

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ただ、シャッター街となったアーケードの一角に碑が建てられているだけ、ではありますが。

 

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結局歩いて八幡浜港まで来てしまいました。

 

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ここには道の駅があり、好天に恵まれたこともあってか多くの人で賑わっていました。

 

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八幡浜駅にまた徒歩で帰還。

 

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ここからは松山行きの「伊予灘ものがたり」に乗車します。2014年に運行開始した、JR四国「ものがたり」シリーズ観光列車の第1弾となった列車です。既に運行開始から13万人が利用したそうですから、その人気が伺えます。全車グリーン車指定席の快速列車なので、運賃にプラス1000円とお値打ちに乗れてしまいますが、「グリーン車指定席」として「青春18きっぷ」での利用は排除してるあたり、なかなか考えてるな、という印象。しかしながらこの列車、3月末にJR四国から「今年いっぱいでの引退」のアナウンスがありました。「伊予灘ものがたり」という列車自体は無くならないのですが、車両が新しいものに交換されるとのこと。現行のものは普通列車用のディーゼルカーであるキハ47系の改造車ですが、種車は既に製造から40年近く経過したものであるため、老朽化が大きな理由になっています。次は他の「ものがたり」列車と同じく、特急用ディーゼルカーキハ185系を改造した3両編成になるそうですが、そうなると列車種別も他と同じく「特急」扱いになってしまうのかも。

 

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この列車、とにかくサービスへの気合いが凄い。2両編成に3名のアテンダントがサービス専任で乗務しており、乗車の際はドアサイドでお出迎えしてくれます。ちゃんとカーペットまで敷かれてますよ。

 

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予讃線の車窓から瀬戸内海の眺望がウリですので、座席の配置も海側への眺めに配慮したデザインになっています。これ、JR四国の社員がデザインしたんだそうです。

 

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今日は海に面したカウンター席を指定。

 

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テーブルの上には紙おしぼりと、ラストランの記念乗車証が用意されています。マスクケースや連絡先記入シートは「新型コロナ下」ならでは、ですね。

 

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八幡浜駅を発車すると、すぐに沿線住民の皆様からのお見送りに遭遇します。奥のガソリンスタンドは大漁旗を振ってくれたり。この列車もそうですが、JR四国の観光列車って沿線からの「お見送り」が他よりちょっと「濃い」気がするんだよな…。

 

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程なく車内販売のメニューが配られました。

 

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この列車ではアテンダントがオーダーをとり、座席までデリバリーしてくれる形。精算は下車前に纏めて行います。ドリンク類はアルコールからノンアルコールまで、なかなか充実しています。

 

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食べ物はスナック程度とスイーツ系が中心。

 

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さっそく、この車内限定という焼酎「伊予栗 五年古酒」を水割りで戴くことに。おつまみはじゃこ天!と思ったのですが残念ながら品切れ。小魚の二名煮にしましたが、これもサクサク食感でお酒のお供にはピッタリでした。

 

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伊予大洲駅到着の直前、列車は肱川の鉄橋を渡る際に大洲城が車窓に。ここからが大洲城が一番綺麗に眺められるスポットとも言われているんだとか。よく見るとお城からもこちらに手や旗を振ってる人がいる!

 

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五郎駅を通過しますが、ここでは「たぬき駅長」が出没するのが見もの。この日は親子で登場してくれました…って沿線の方が「たぬき」の扮装でお見送りしてくれるんですよ…。実際、このあたりには以前は野生のたぬきが多く、駅長がいた頃は餌付けをしていたんだとか。

 

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伊予長浜駅を過ぎると、列車は瀬戸内海沿いに出ます。特急列車は伊予大洲から内陸のショートカット路線を通るので、この景色は拝めません。

 

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串駅の手前となる木村橋梁は「真下に海が見えるポイント」として減速運転します。確かに道路橋の下に透き通った海が。

 

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この列車のメインイベントの一つ、下灘駅に到着。ここで8分ほど停車します。ここは「海に近い駅」として有名で、数々のメディアにも登場したところ。「青春18きっぷ」のポスターにも使われていた筈。

 

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無人駅ですが、ちょっとした駅舎もあったり。

 

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やはり「駅」が観光地としても認識されているようで、ホームには「お出迎えの地元の方」だけでなく「駅を見に来た観光客」らしき方も多く、かなりの賑わいでした。駅前には小さいですが観光客用の駐車スペースなんかもあったりして。

 

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今日はお天気もいいので、時間帯があえば綺麗な夕陽が見えたんだろうなぁ。

 

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伊予上灘駅でも交換待ちで少し停車し、ドア開放がありました。

 

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こちらでは猫駅長さんがお出迎えしてくれました。前に乗ったときには下灘駅にいなかったかい君。

 

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今日は犬駅長もいるじゃないですか。

 

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ここでは大漁旗でお見送りしてくれました。

 

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ここでもうちょっとオーダー。松山のベーカリー「PetitParis」とのコラボでの期間限定スイーツ「ショコらぶかん」とアイスコーヒーでまったり。

 

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到着前にはグッズの販売も。定刻に松山駅に到着しました。

 

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そそくさを駅を出てバス乗り場へ。

 

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すぐの接続で、松山空港行きのリムジンバスに乗車しました。

 

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JR松山駅から空港までは20分程度、市街地から近いのね。

 

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飛行機に乗る前に夕食を、と「かどや」に入店。宇和島に本店をもつ「鯛めし」の有名店の支店です。実は空港内の他の飲食店は軒並み時短営業中で、こちらがラストオーダー夜7時とギリギリ間に合う唯一のチョイスだった、なんてのもありますが。

 

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ここは名物「鯛めし」、ではなく隠れた地元メシ「さつま飯」を戴くことに。魚のほぐし身を麦味噌やだし汁とすったものをご飯にかけて食べる料理で、素朴な味が意外とイケます。なんで「さつま」という名前なのかは諸説あって良くわからないらしい。

 

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登場時間までまだちょっとあるな…と思ったら、松山空港ってANAのラウンジあるじゃん! まぁ本来であれば羽田便がそこそこ高頻度で飛んでたりするんだから当然といえば当然ですね。ちょっとビール戴いて過ごしました。

 

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では、名古屋へ帰るぞ。

 

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機材はQ400。嫌いではありませんが、セントレアの国内線も小さな飛行機の便が増えたなぁ…。