へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

三連休の謎の旅、その3:特別展とか再開路線とか新型バスとか。

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サンライズ出雲」で東京駅に到着したあとは上野へやってきました。なんせまだ朝7時台、動き出すにはちょっと早すぎます。時間潰しと入浴を兼ねて「Smart Stay SHIZUKU 上野駅前」を利用。こちら、基本的にはカプセルホテルではあるんですが、大浴場と休憩所を1時間700円で利用可能となっています。

 

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で、一休みの後に訪問したのは東京国立博物館

 

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この「表慶館」で開催中だった「日本のたてもの」展の鑑賞が目的です。

 

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この企画展、3会場に分かれて行われているのですが、こちらは「古代から近世、日本建築の成り立ち」をテーマに、主に明治以前の日本の建築を、国立博物館所蔵の建築模型を中心に紹介しています。

 

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展示内容は幅広く、神社仏閣から住宅まで。なんせ登呂遺跡の竪穴式住居まで時代を遡っちゃうほどですから。

 

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城郭建築なども勿論取り上げられていますが、内部構造なども精巧に作られていて見応えあります。また、これに加えて「明治天皇大嘗祭宮院」の模型の展示もありました。令和になった際にも「大嘗祭」がありましたが、これの明治版で1871年に行われた際のもので、大正時代くらいまでは東京国立博物館で展示されていたんだそう。皇室関連のためか、ここだけ撮影NGでした。

 

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特別展会場外の「平成館」には、沖縄から本土へ移送して展示されるのは本邦初という首里城の模型も展示されています。

 

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続いて、「国立科学博物館」へ移動。

 

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ここは「日本のたてもの」展の2つめの会場。テーマは「近代の日本、様式と技術の多様化」で、明治以降の近代建築を、こちらも建築模型で紹介しています。この会場の会期がこの三連休までとなっていたため、このような事情でもノコノコやって来た次第。

 

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ここでは、特徴的な12軒の建築物を取り上げています。その中にこのカハクも入ってるのがちょっと面白い。

 

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当然?のように「帝国ホテル ライト館」も建築模型で展示されていましたが、まぁ確かに造形美が凄いですわね…。とはいえ、こんな贅沢な敷地の使い方が日比谷の一等地で許されるかどうか、ってのは別問題なんですけど。ライト館については構造の特殊さや素材の問題などで老朽化が激しく、利用の継続が難しかったというのはあったようです。

 

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丹下健三のバブルの塔、じゃなかった東京都庁舎。丹下事務所からの貸出だそうで、都庁周辺に「空き地」になっているところは、この模型が都庁のプレゼンに使われた後、そこの模型だけを他のプレゼンに流用したりしたため、なんだと。なお京都迎賓館も取り上げられているのですが、これに関する展示は撮影禁止扱いでした。

 

なお、「日本のたてもの」の3つめの会場は「国立近現代建築資料館」で、「工匠と近代化―大工技術の継承と展開」をテーマとした展示ですが、今回は時間がなく見送りに…。

 

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博物館を梯子して上野駅へ戻ってきました。公園口は以前とかなり様子が違っており、なんだか別の場所に来たような印象。

 

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今日はこれから仙台へ向かいます。

 

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常磐線東日本大震災の影響で長いこと不通区間が発生していましたが、2020年春に浪江-富岡での運転再開が決まったことで、やっと全通を果たしました。特急「ひたち」も仙台まで直通する便が設定。全線運転再開後の初乗車を果たそうというわけです。上野駅13時発の特急「ひたち13号」に乗車。

 

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仙台までおよそ4時間半。本州の在来線特急でこれだけ長時間走る列車も珍しくなりました。

 

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仙台に到着。

 

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駅前のアーケードはなかなかの賑わいです。

 

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晩ご飯は仙台駅構内の「仔虎」という焼肉店が高評価でお一人様メニューもあって良さげだったのですが、予約で一杯とのことで断念。その近くの「奥州ろばた センダイエキ天海」へ入りました。

 

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新幹線の改札近くということもあってか、ちょっと魅力的な内容のちょい呑みセットがいくつか用意されていたのが決め手でした。

 

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セットの飲み物も選択肢多め。このときは日本酒、独眼竜正宗を戴きました。

 

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内容としては茶碗蒸し、ホヤ、魚の南蛮漬け。

 

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お造りに鮟鱇ソテー、です。もっと仙台名物に振った構成のセットもありましたが、時期的に鮟鱇が魅力的に見えまして…。

 

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軽くいい気持ちになったら東京へとんぼ返り。

 

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はやぶさ42号」で上野まで。なお、ここまで来た「ひたち」も、この「はやぶさ」もJR東日本の割引運賃「お先にトクだ値スペシャル」を利用しました。これは購入時期などの条件付きですが通常価格の半額で乗れてしまう、というもの。「ひたち」は通常だと片道9000円以上かかるところが4640円。この金額、上野から仙台までの乗車券分より安いんですよ…。「はやぶさ」も同様で、片道5490円は仙台から上野までの片道運賃6050円よりも安い水準。仙台と首都圏を結ぶ高速バスの運賃もこのくらいのレンジなんで、このきっぷの破壊的な安さがご理解頂けるかと。

 

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東京では友人宅に泊めて貰い、名古屋までは高速バスで帰ります。

 

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この新しい2階建てバスに乗るのも、今回の目的の一つだったりします。ここ数年、日本での導入が始まったバンホール/スカニアの「IntercityDD」です。日本では2階建てバスはキャパが求められる夜行高速バスを中心に使用されることが多く、長らく「三菱ふそう」の「エアロキング」が主役の座にありました。しかしながら「エアロキング」は2010年に製造が終了。日本のメーカーは採算性から2階建てバス製造には手を出さず、海外からの導入も車体のサイズの違いなどで容易ではない状況でした。そんな中、はとバスが積極的に働きかけたことでベルギーのバス製造会社「バンホール」が日本向け仕様の製造を承諾、パワートレーンをスウェーデンの「スカニア」が担当することになって、3社協同プロジェクトの形で5年かけて開発したのがコレになります。通常仕様は「アストロメガ」の名前で導入されていますが、JR系の高速夜行バスに特化したバージョンは「IntercityDD」の名前が別に付けられました。

 

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こちらはJR東海バスが夜行仕様の「エアロキング」代替として導入しているので、2階席は夜行仕様の3列シートが並びます。

 

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リクライニングの時に座面も動く「クレイドルシート」が装備され、座り心地は良好。

 

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1階席は横4列仕様です。

 

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途中、足柄SAで1回目の休憩。

 

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御殿場からは新東名へ入ります。やっぱり新しい分、「エアロキング」に比べると静かになってるような気が。

 

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2回目の休憩は遠州森町PA

 

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伊勢湾岸道の東海ICで名古屋高速へ入り、順調に環状線へ入りました。

 

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名古屋駅には定刻より5分ほど遅れての到着。ヘンなルートで進んだ3日間でした…。