へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

ご近所?トラベル。深川さんぽ。

門前仲町で用事があったので東京まで来たのですが、予定が午後からなので午前中に微妙な空き時間が発生。お天気もイマイチなので、どこか博物館みたいなところで…と思ったら、あるじゃないですか。

 

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深川江戸資料館です。

 

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東京メトロ清澄白河駅からは歩いて5分ほど。清澄通りから資料館までの路地の入口にはこんな看板が出ているので、すぐわかります。

 

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入口。右側に立っている「猫」はこの資料館のマスコット「実助」。あ、これ「まめすけ」と読みます。江戸時代に「死んだときに戒名を貰ったという実在の猫」がモデルだそうで。

 

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入ってすぐのところに、横綱大鵬コーナーがあります。そうだよね、大鵬って巨人・卵焼きと並んでお子様に大人気だもんね(いつの時代だ)。

 

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入館料400円。まずは深川にゆかりのある人物を中心に、このエリアを紹介する展示室に入ります。

 

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江戸時代と現代の江東区エリアの地図。もの凄い広さが埋め立てられたんですねぇ。

 

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さて、メインの展示室は地下1階、江戸時代の深川の町並みが再現されています。いやぁ、凄いクオリティじゃないですか。

 

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階段を降りると、まずは商店などが並ぶ通りに出ます。

 

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なお、こちらの展示は建物などの中に入るのもOK、置いてあるモノに触るのもOK。

 

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一番手前は八百屋。

 

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八百屋の向かいは肥料問屋。鰯などから魚油をとったり、そのかすを肥料にしたりして販売していました。実際に深川にはこの屋号の店があったそうです。

 

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八百屋の隣は米屋。ここは裏手に広がる長屋の大家という設定にもなっています。

 

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ここも中に入ることができます。

 

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当時の精米器も設置されており、実際に動かしてみることも可能。

 

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その先には、運河を再現したエリアも。「猪牙船」と呼ばれる船が繋がれています。要は水上タクシーのようなもの。

 

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運河沿いには船宿が2軒建っています。「船宿」といっても泊まったりしたわけではなく、猪牙船を頼んだ客がここで飲食などしながら船を待つための、待合所的な役割の場所だったそうです。

 

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先ほどの八百屋と米屋の間の小さな路地の両側には長屋が並びます。

 

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長屋の中も細かく作り込まれており、さっきまで人がいたみたいな臨場感。どの部屋もちゃんと住人設定がされているので、その職業などにあわせた小道具などが見つけられます。

 

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一部はカットモデルのようになっているものも。ここは木場の木挽職人の住居、という設定です。

 

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ここは長屋の共同スペースとなっており、お手洗いやゴミ捨て場、井戸などがある場所。

 

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蔵の中にも入れます。

 

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路地には食べ物の屋台も。これは稲荷寿司屋台。今と比べると、かなり稲荷寿司のサイズが大きめですね。

 

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運河の近くには天麩羅、蕎麦の屋台も出ていました。

 

ちなみにここの建物、全て「再現」です。凄いリアリティなので「移築?」と思ったのですが、このあたりの古い建物は関東大震災第二次世界大戦の空襲などで焼けてしまったものが多く、殆ど残っていないんだそう。そこで、史料などをもとにできるだけ江戸時代後期の姿に近づけた形で再現することになったようです。建物のなかの小物なども全部触れてよく、引き出しも開けられるところは開けていいですよ、ということだったのですが、そうした小物類も当時使われていたのに近いものを探して置いている由。実際に当時のモノが?とか一瞬思ったのですが、もしそうだったら凄く貴重で「お触りオッケー」にはできないよなぁ。

 

なお、この展示エリアには説明的な看板類は殆どありません。その代わり、法被を着たボランティアガイドさんが数名おり、声をかけるといろいろ教えて貰えます。説明書きを読むよりも実際に感じてほしい、というコンセプトによるもので、そうした解説看板の代わりに手厚く説明用のボランティアさんを配置する、という考え方なんだそうです。確かにボランティアさんの話、なかなか面白かったです。

 

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こちらの常設展示は季節によって飾り付けが変わり、今は七夕飾りとなっています。広重の絵を参考に再現したとのこと。

 

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常設展示の隣すぐ隣の企画展示室では杉浦日向子さんの回顧展が行われていました。この中は著作物などもあるため撮影NG。この方、商船大学に入りたかったけど当時は女子を受け付けていなかったので断念、日大の芸術学部に入ったけれど1年で中退、何かないか…と通い始めたカルチャーセンターの講座をきっかけに江戸風俗研究家に至るという、なかなかユニークな経歴をお持ちだったんですね。「天職」ってのがどこに転がってるか解らない、という好例な気がしました。

 

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結局、1時間ほど「江戸」を堪能させていただきました。うーん、ここは結構凄いぞ。400円でこの世界を堪能できるってのは超お得、もっとみんな行くべきだよ! 外国人観光客も増えているとのことですが、実際にこの日も何組が来訪者がおり、ボランティアさんが英語で説明していました。

 

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都バスにて門前仲町へ移動。このあたりの清澄通り沿いの建物もイイ味出してるなぁ。

 

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門前仲町では「東京深川モダン館」を見学。1932年に「東京市深川食堂」として建てられたものですが、今から90年近く前でこのデザインって、当時からみたら凄く「モダン」に感じられたんでしょうね。

 

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1階は深川エリアを中心とした江東区の観光案内所的に使われていました。

 

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2階に上がる階段。いやぁ雰囲気ある「洋館」って感じですね。

 

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2階から吹き抜けになった階段室を望む。天井の円い照明など、まさに「モダン」といった感じです。なおこの日は2階のイベントスペースでは落語会が行われるらしく、その準備が行われていました。小さな会議室もあって、誰でも借りられるようです。

 

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このあたりでちょうどお昼時になりました。ランチはこちら、ハンバーグが激ウマらしい「3匹の子ぶた」です。門前仲町駅から歩いて5分ほど、住宅が並ぶエリアの裏路地の行き止まりという、なかなか隠れ家的なロケーション。

 

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店内も落ち着いた雰囲気。やっぱり「隠れ家」的です。

 

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ランチメニューはこんな感じ。ステーキとかシチューとかも割とお手軽な価格で美味しそうですが、やっぱり「炭火焼バンバーグセット」を注文。ちなみに、この日の他のお客さんも殆どバンバーグ頼んでました。なお、ハンバーグはオーダー時に焼き加減の希望を聞かれます。お勧めは「普段お客様がステーキを食べるときの焼き加減」とのこと。

 

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まずはサラダが登場。

 

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続いて、熱々の鉄板に乗せられたハンバーグが運ばれてきました。まずはそのままお召し上がりください、とのことでしたが、確かにソースなどをつけなくても充分美味しいじゃないですかコレ。下味がきちんとつけられているだけでなく、ちゃんとお肉が美味しいんですね。

 

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「素ハンバーグ」を暫く味わってからソースをかけてみます。ソースは醤油ベースとデミグラスの2種類が用意されるという親切っぷり。で、どちらをかけても旨いんですわ…。デミグラスは少し酸味が感じられる、本格的な「洋食屋さん」の味わい。こりゃビーフシチューも旨いの確定ですね。醤油ベースもまろやか風味。ハンバーグ自体の味がしっかりしてるのに、ソースをかけてもちゃんと味わいが合わさってイイ塩梅になるのが凄い。これはレベル高いです。しかも1050円ってお得。

 

お昼を食べ終わると、そろそろ用事の時間。ちょうど良い感じで時間潰しできました。門前仲町のあたりは良さげな飲食店も多い感じで、またゆっくり巡ってみたいね。