なんだか最近「毎月29日は、ANAにキュン!」なんだそうですよ皆様。
まぁ言うほど凄いか?って感じの内容だったりはするんですが…。コレに限らずANA、JALともタイムセールなんかを連発しててスーパーの特売みたいになったりしてるわけですが、ANAが6月中旬に実施したタイムセール、名古屋から宮古島までが片道1万円以下で出てきました。しかも週末日程でも買えるじゃないですか!
そういうわけで土日に一泊二日で宮古島まで行ってきたわけです。
宮古行きの直行便、ANA329便は11:55発とお昼頃の出発なので、朝はゆっくり空港まで。
出発はほぼ定刻でしたが、この日は台湾まで来ていた台風の影響で宮古空港への到着は20分ほどの遅延でした。
宮古空港、滑走路一本で誘導路のない小さな空港なんですね。
到着ロビーには時節柄「マスクをしよう」の横断幕が。
空港でレンタカーを借りて、伊良部大橋を目指します。航空券を予約した時点でレンタカーを探し、楽天トラベルで1日5000円くらいのプランで確保していたのですが、一週間くらい前に「他にもっと安いの出てないかな…」と探してみたら全然空車が出てこなかったので吃驚しました。やっぱりみんな結構動いてるよな。
伊良部大橋を通って到着したのは今日の宿泊先である「下地島コーラルホテル」。実は宮古島に来た最大の目的はコレだったりします。実はこの施設、以前はANAの宿泊施設だったんですよ。
フロント、というよりは管理人室みたいな感じのところでチェックインします。宮古島というリゾート地としては簡素な感じでしょ。
フロント近くには広めのロビーが。
ひげそりなどのアメニティ類はここにストックされ、必要な分だけ持って行くスタイル。冷たいお茶がサーバーに用意されているほか、電子レンジなどもあるので持ち込み品の温めも問題なし。
廊下には所々、ANAのポスターなどが残されています。
シンプルな廊下に客室が並びます。
こちらが本日のお部屋、シングルルームです。ちょっとアパートの一室、といった印象。
室内にはテーブルに椅子、電気スタンドにテレビ、冷蔵庫などが揃います。
ベッドはシンプルですがセミダブルサイズですね。ここにも椅子とテーブルが置かれていました。尚、タオルは備え付けられていますが、浴衣などのルームウェアの用意はありません。
バスルームはごく一般的なユニットバス。トイレは温水洗浄便座になってます。
ホテルに落ち着いたのち、再度お出かけします。ホテルのすぐそばの「みやこ下地島空港」にやってきました。
このターミナルビルは2019年3月に開業しました。が、下地島空港が開港したのは1979年とかなり昔です。実はこの空港、定期便のために建設されたわけではありません。
遡ること1960年代、日本の空もジェット化が進行していました。そこで問題となってきたのは「ジェット機のパイロットが訓練する場所がない!」ということでした。ジェット機が飛べるような空港は当時そんなにあったわけでもなく、しかも大都市圏なのでバンバン訓練するような余裕があるわけでもありません。加えて当時のジェット旅客機なんて騒音が凄くて市街地の近くで訓練するというのも難しい状況。そこで当時はアメリカで訓練を行っていたそうなんですが、1ドル=360円という固定レートの時代ですからコストが凄いことに…。そこで、ジェット旅客機の訓練ができる空港を日本国内に造ろう!という話になりました。
ただ、長い滑走路が用意できて騒音問題も気にしなくていい、という場所がなかなか見つからず、当時はまだ日本返還前だった沖縄にまで候補地探しを広げます。結果、この下地島が選定されたのですが、軍事転用への危惧などで反対運動も起きるなど紆余曲折。結果、開港して訓練が始まったのは1970年代末、となったわけです。
その後、JALもANAもこの下地島空港でパイロットの訓練を行ってきました。「下地島コーラルホテル」も、もともとはANAが下地島空港で訓練する自社パイロットの宿舎として造られたものだったんです。南国の青い海の上を青い空をバックに飛ぶ大型旅客機は絵になり、航空ファンには有名な撮影スポットに。2009年にはJALがB747の引退を記念したチャーター便を飛ばしたこともありました。
しかしながら翌年に会社更生法の適用を受けたJALが下地島空港での訓練実施の中止を発表、2012年を最後に撤退。続いてANAも2014年に撤退してしまいます。これはフライトシミュレーターでも一定の訓練が可能になったことに加え、毎年JALとANAでそれぞれ1億円程度の運営費負担があり、これが重荷になっていたから、と言われています。実際、ANAは最近セントレアでよく訓練してますが、こちらは着陸料の支払いくらいでよさそうですしね。
ただ、ここで困ったのが沖縄県。ここは県管理空港なので、沖縄県としては宮古空港より立派な3000mの滑走路を持った空港がお荷物的に残されてしまった形になっちゃったわけです。活用方法を検討した結果、三菱地所が提案した「旅客ターミナル設置による旅客空港化」が行われた、というワケです。
みやこ下地島空港は「リゾート地にふさわしい空港」をコンセプトに設計されたようで、ちょっとしたリゾートホテルのロビーを彷彿させるような雰囲気になっています。この先にはショップやカフェがあるんですが、そちらもお洒落な道の駅みたいな感じでした。制限エリアのゲート前あたりもイイ感じらしいので、今度はこちらから出発してみたいもんです。実はセントレアからだとスカイマークの沖縄経由で来れるんですよね。
下地島空港の周囲もちょっとした観光スポットになってます。滑走路からの海側には「通り池」が。
ここは外から見ると2つの池が並んでいるように見えるのですが、地下では2つの池が繋がっており、それが海にも繋がっています。ダイビングスポットとして有名だそうです。
下地島空港の滑走路北側は「17エンド」と呼ばれ、ここも観光スポットです。滑走路脇には白い砂浜が広がり、ここで海水浴してる人も多数。
海の上には誘導灯が並んでいるのが見えます。
今ここに定期便を飛ばしているのはスカイマークとジェットスタージャパンの2社。機材はB737やA320といった小型機ばかりですが、それでも着陸機をかなり近く感じるところで見ることができます。
こうしてみると、滑走路の長さが2000mしかない宮古空港に比べると格段に立派な空港であることが解ります。これなら宮古空港をこっちに移転させちゃえばいいじゃん!と思ってしまうのですが、宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋が開通したのは2015年、それまではフェリーで行き来していたわけで、そんなトコの空港を表玄関にするのは確かに難しかったんだろうなぁ、と。
面白かったのが、空港のフェンスの一部に高さが低くなっていたこと。普通に立ってもフェンスの高さが胸の位置くらいにまで下げられており、写真撮影などに最適なエリアになってます。これも「観光スポット」ならではの配慮ですかね。高さが低くなっている分、フェンスの幅は思いっきり広げられていて空港敷地内への侵入は難しいような構造に、ちゃんとなってました。
夕食は宮古島の方へ買い出しに出かけ、テイクアウトで済ませます。宮古島では有名店の「ダグズ・バーガー」のハンバーガーを購入しました。実はコチラ、名古屋の今池にも支店があったりするんですけど、まぁ本店のほうがいいだろうし、と。
ホテルに帰還。
早速ハンバーガーを頂きます。お供は沖縄ですからオリオンビール。この6月に発売されたばかりの「プレミアムシークヮーサー」があったので、そちらをチョイスしました。
「ダグズ・プレミアム多良間牛チーズバーガー」、お値段なんと一つ2000円です。今まで食べたハンバーガーの中で一番高額なんじゃないかなぁコレ。なかなかボリューミーで確かに旨かったですけどね。
「下地島コーラルホテル」の宿泊は朝食付きで、施設内の「レストランさしば」で提供されます。
ここもANAの宿泊施設だった頃の食堂だった場所ですが、天井も高くて意外と悪くない雰囲気です。
食事はセルフサービスでこちらから受け取ります。
内容はシンプルで一般的ですが、必要充分といったところ。味も悪くないです。
ホテルをチェックアウトし、帰りの便の時間までドライブです。まずは伊良部島を横断して佐良浜港へ。伊良部大橋が開通する前は、ここから宮古島までの連絡船が発着していたそうです。
続いて牧山展望台を訪問。「さしば」という鳥が飛ぶ姿を模した姿をしています。
伊良部島で一番高い場所にあるだけあって、なかなかの景色です。伊良部大橋も一望できます。
ここから宮古島へ戻ります。
その後は島の東海岸を南下し、東平安名崎までやってきました。
最後に宮古島と周囲の離島を結ぶ3本の橋の最後、来間大橋を渡りました。竜宮城展望台からの眺めを堪能。
展望台の近くに明らかに他とは違う賑わいのお店がありました。地元産の素材を使った料理やデザートが人気の「農家れすとらん 楽園の果実」というお店のようです。
ウェイティングも出ていて食事までする時間はなさそうなので、テイクアウトのマンゴーのジェラートを頂いてみました。宮古島はちょうど今がマンゴーの旬、濃厚で美味しゅうございました。
本当は宮古そばで昼食にしたかったのですが、お目当ての店が大混雑で待ち客も多く、帰りの便に間に合わなそうな雰囲気だったので断念。レンタカーを返却して宮古空港へ戻りました。
沖縄といえばA&Wも「名物」ですので、やっぱり来れば入りたくなっちゃいます。空港にも店舗があるので、ここでハンバーガーとルートビアでも。
…と思ったら、ここで宮古そばを売ってるじゃないですか! まさか「宮古そばを食べる」「A&Wに入る」を同時に満たすオプションがあったとは。
で、普通に旨いんだなこれが。
では名古屋に帰ります。ANA330便、15時発に搭乗。
機材はお馴染みB737-800。
ほぼ満席で出発しました。