へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

「ひこぼしライン」とヘンな旅、その1:BRTなんだよね、「ひこぼしライン」。

ちょっと不思議な感じですが。

 

10月の三連休、またちょっとヘンなルートの旅に出てました。金曜夜のセントレアからスタートです。最近「プライオリティパス」で食事ができるようになった「ぼてぢゅう」を覗いてみましたが、流石に人気の様子で待ち列ができてました。まぁもともと席数がそれほど多いお店ではなかったし。それにしてもセントレア、一般エリアに3箇所も「プライオリティパスでタダ飯が食える店」があるなんて凄くないか。

 

ANAの福岡行きに搭乗。ANAセントレア~福岡路線は1日9往復あることになっているのですが、うち6便はスターフライヤーが、1便はアイベックスエアラインが運航しているので、ANAが自分で飛ばしているのは2往復のみ。これはその貴重な2往復のほうです。しかも10月末の冬スケジュールからはその2往復のうち1往復がオリエンタルエアブリッジに移管が決定。セントレアでも「幹線」の筈の福岡線でANA運航が1日1往復ってねぇ…。

 

順調に福岡に到着。

 

博多駅付近で晩飯でも…とハンバーグで有名な「極味や」に行ってみたのですが大行列、夜10時閉店なのに既に受付終了となっていました。並んでいるのは殆ど韓国人のようです。でも考えてみたらこの「極味や」、最近名古屋パルコにも支店ができたので「わざわざ福岡で」って必要もないじゃん!

 

まぁ博多だし、このへんはもつ鍋とか水炊きとかがいいかなぁ、と。ひとりもつ鍋は意外とできる店があるのですが、水炊きはそうでもなさそう。

 

探してみたらここ「喜水丸」で提供中のご様子。駅前のKITTE博多のレストランフロアにあるお店です。

 

基本的には居酒屋のようですが、ランチメニューの定食類を夜まで提供しているのがありがたいところ。結構ボリュームもあって美味でした。ご飯付きなので鍋のシメで雑炊、とかまでできちゃったぞ。

 

お泊まりは「ホテルキャビナス福岡」。最近なんだか福岡の定宿みたいになってきたな…。

 

個室カプセルがそこそこリーズナブルなお値段で確保できてお風呂も快適、しかも駅近なのは魅力なのですよ。寝るだけならこの程度で全然オッケーだし。

 

朝7時過ぎに博多駅へ。

 

特急「ゆふ」で日田を目指します。福岡から日田まではバスもあって、運賃は1980円。鉄道だと特急自由席利用でも2880円もかかるんですが、ウェブから「九州ネットきっぷ」を買うと1680円と逆転、鉄道の方が安い!となっちゃうんです。所要時間も特急利用の方が早いんだから、そりゃこっち選ぶよな。

 

特急「ゆふ」には元グリーン車区画を普通車にして使う「キハ186」という車両があり、2号車の指定席車に充当されることが多いらしいのですが…この日はなんと自由席となる4号車に入ってました。そういえば以前来た時も振られたっけなぁ。

 

そういうわけで、普通の?普通車で日田まで到着。指定席は満席でした。

 

ここからいよいよ「ひこぼしライン」に乗車します。「ひこぼしライン」というのは2017年の豪雨で被災して不通となっていた日田彦山線添田~夜明間をバス転換して復旧させたもの。もともと沿線自治体は鉄道での復旧を求めていましたが、最終的には「一部の区間を鉄道からバス専用道に転換」でバス路線で代替することになり、この夏に開業しました。

 

日田駅前には解りやすくバス乗り場が設置されていました。JRの社員さんが整理に出ていましたが、開業からまだ間もないせいか鉄道ファンらしき人も多く、結構混んでるのかも。

 

電気バスも使われているようですが、この便は通常の中型路線バスでした。

 

座席が程よく埋まる程度の混み具合で発車。意外と地元の方にも使われてる?

 

夜明までは久大本線に沿って進み、国道211号へ入って日田彦山線の路線跡を辿っていきます。

 

今山は駅跡にバス停があり、ホームには保存工事らしき動きが。

 

割と「普通のバス路線」みたいな雰囲気で宝珠山に到着。

 

で、ここからが鉄道路線をバス専用道に転換した区間となります。

 

単線の鉄道路線を道路にしても一車線分しかとれないため、基本的にはすれ違いは待避設備がないと不可能。ちょうど添田方面から来るバスの通過を待って出発となりました。

 

基本的には鉄道駅だったところにバス停が設置されていますが、列車のホームも残されていたりします。

この区間が「元線路を通るバス」として残ったのは通過する東峰村が最後までバス転換に反対だったせいもあるのでしょうが、確かに併走する国道がこの区間だけ線路から大きく離れています。集落から一段高いところに線路が敷かれ、橋やトンネルも多め。

 

車窓からは棚田なども眺められ、沿線風景は楽しいです。でもこの高さのバス停まで上がってくる必要があるわけで、不便じゃね?という気も。実際、BRT化に伴ってバス停の追加の検討もされたようですが、「バス停まで長い階段を登る必要がある」というような理由で断念されたらしいです。

 

筑前岩屋では下り方面のバスと行き違い。

 

バスは彦山に到着、バス専用道区間はココで終了し一般道へと戻ります。

 

歓遊舎ひこさんでは高齢者を中心に多くのお客さんが下車してゆき、「足」としてしっかり使われてるのを実感です。ここは鉄道があったときは道の駅の建物裏に列車のホームがあった筈ですが、線路などはまだ残っている様子。

 

病院の敷地内にバス停が設置されているところも。病院の玄関先までバスが乗り入れていました。

 

いよいよBRT区間の終点、添田に到着です。

 

「BRT」というコトバに明確な定義はないようですが、一応は一部区間とはいえ「専用区間を走行」だからBRTでいいのかな、ということかと。JR東日本でも気仙沼線などBRT転換となった路線はありますが、そちらと大きく違うのが、こちらが「鉄道路線扱いされてない」ことかもしれません。「ひこぼしライン」開業に伴って、日田彦山線添田~夜明間は運賃計算上は鉄道路線としては扱われず、運賃の通し計算はできなくなりました。一応、他の鉄道との連絡運輸の扱いはあるのですが九州内の限られたエリアのみ適用で、ソレも「鉄道区間の運賃+BRT区間の運賃」みたいな感じ。まぁ結局は「廃線」して「バス転換」ですよね、実質的に…。

 

ただ添田ではBRTと鉄道の接続は考慮されたダイヤが組まれ、バス停の向かいに鉄道のホーム、という乗り換えに配慮された構造になっています。

 

ホームにも解りやすいサインが。

 

BRT区間と鉄道区間は乗り継いでも各運賃の合算ですが、一応割引はあります。バスで下車時に運賃を支払うのですが、鉄道へ乗り継ぐ旨を申し出るとこの割引券が貰え、大人なら100円引きとなります。

 

添田からは日田彦山線で小倉を…のつもりだったのですが、ふと思い立って志井公園で下車しました。

 

ここは北九州モノレールの終点、企救丘から徒歩数分のところにあります。

 

そういうわけでモノレールで小倉市街地を目指すことに。

 

お昼ご飯は「資さんうどん」へ。実は福岡ではソウルフード的存在らしいのですが、意外と行ったことなかったりして。福岡って名物が多いので、どうしても「福岡でうどん」って気にならないような…。

 

ごぼう天が乗ったのが定番だとか。うどんは讃岐とは確かに違う食感で、やわらかいけどコシはある、みたいな感じですかね。確かに旨いわコレ。サイドにつけたミニカツ丼もいい感じです。

 

午後は小倉近辺をぶらぶら。

 

「ゼンリンミュージアム」に再訪してみたりして。今年6月に来たばかりですが、その時は見学時間が充分に取れず不完全燃焼みたいに終わってしまったのでね。

 

今回は1時間以上かけてじっくり展示品を見ることができました。小倉の街や関門海峡を一望できるカフェもあり、ここで一休み。

 

その後は小倉城などを眺めつつ。

 

北九州市平和のまちミュージアム」へと行ってみました。

 

なぜここにこんな施設が?と思ったのですが、実は小倉って原子爆弾の投下候補地の一つだったんです。1945年8月6日に世界初の原爆が広島に投下されましたが、その際の第2目標として設定されいたのが小倉。広島の天候が悪ければ、もしかしたら小倉が「世界初の原爆投下地」になっていたのかもしれなかった、と。しかもその次、8月9日は第一目標が小倉。しかし小倉の天候が悪かったことから第2目標の長崎に投下されたのだとか。小倉が狙われたのはこのミュージアムのあるあたりに以前は大きな兵器工場があったことから。そういった経緯から、だそうです。

 

風船爆弾の最終組立を行っていた工場の一つも、ここ小倉だったとか。