へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

久々の長旅、チェコ&ハンガリー、その7:恐怖の館とクリスマス。

日本を出て7日目、ブダペスト2日目にして最後の夜だったりして。

 

「Grand Jules - Boat Hotel」は朝食付き。レストランも船内にあり、窓からは対岸の国会議事堂を眺めながら優雅な朝ご飯が楽しめます。基本的にはコンチネンタルブレックファストですが、品数は結構豊富かも。

 

温かいものもスクランブルエッグやソーセージなどがあります。

 

パンもいろいろとあって、なかなか旨かったです。

 

今日は午前中は王宮の丘を中心に巡ってみます。昨日はケーブルカーで登りましたが、往復で4000フォリントと日本円で1800円弱ほどと結構なお値段です。でも実はタダで丘に登る方法があるんです。この建物に入ってエレベーターに乗ると…。

 

なんと上りのエスカレーターがあるんですよ。

 

ここから上がったところのテラスから見下ろすブダペストの街の眺めはかなり良好。あ、ここは夜景とかで来てもいいとこだ! 昨日はこっちまで来なかったんだよね。

 

王宮の丘に建つブダ城は美術館や博物館として使われています。ブダペストは第2次大戦でかなり大規模に破壊された街の一つで、このブダ城も相当な損害を受けたそうですが、1960年代から70年代にかけて再建されたそうです。この宮殿が共産主義時代に再建された、ってのは意外。

 

このブダ城近くの建物、なんとハンガリーの大統領官邸。なんかちょっと警備が厳重だなぁという感じはあったけど、こんなにカジュアルに存在するもんか?

 

そのまま暫く歩いて行くと三位一体広場。中央の銅像は聖イシュトバーン,ハンガリー初代国王だけあっていろいろなとこに出てきます。

 

この三位一体広場までは丘の麓から漁夫の砦として整備されています。

 

三位一体広場に面して建つ、一際高い尖塔が印象的なマーチャーシュー教会。

 

内部も見学。チケット買うときに「カードの決済端末が不具合で使えない」と現金払いになったのにはちょっと焦りました。ここまで殆どカード決済で済ませて来れたので、現金ほとんど持ってなかったんです。すぐ近くにATMがあってそちらでキャッシングできたから問題なかったけど。

 

お次はブダ城のブダペスト歴史博物館へ行ってみます。

 

昨日、国会議事堂で見た聖イシュトヴァーンの王冠と三種の神器のレプリカがこちらに展示されていました。

 

ブダ城は再建されたとはいえ、内装までは手をつけられていなかったようです。この聖ステファンホールは内装の復元の一環として最近完成し、公開されています。実質的にオーストリア帝国の最後の国王となったフランツ・ヨーゼフ1世の時代に造られた部屋ですが、あまりの華麗さに国王が1900年のパリ万博に出展するよう命じたほど。

 

そほのかブダペストの歴史に関する展示を見学。結構有名かもしれませんが、ブダペストという街の名前はドナウ川を挟んで西側のブダ、東側のペストという2つの街から成り立っていて、それを合わせて「ブダペスト」なんですよね。カバとトットカバトットみたいなもんか。

 

近代の歴史も取り上げられており、共産主義時代の集合住宅の暮らしを再現したエリアも。

 

ブダ城内は入り組んだ地下道みたいな通路も多いのですが、そんなところも一部公開されています。今自分がどこにいるか解らなくなるぞ。

 

王宮の丘の模型もあって、このあたりの構造などが解るようになっています。

 

このブダ城付近、至る所で工事中です。どうも、この一帯を破壊前の姿にまるごと復元するというプロジェクトが進行している模様。

 

王宮の丘からの帰りはバス利用。デアーク・フェレンツ広場の地下鉄駅まで直通で来ることができます。

 

ブダペストプラハのようにカフェ文化で知られるところ。有名店の一つである「カフェ・ジェルボー」に入ってみました。

 

ハンガリー風のケーキの盛り合わせにカプチーノを頼んで一休み。優雅なひとときが過ごせましたが、お値段も流石。これで9千フォリント超、日本円で4千円弱でした。昨日の晩ご飯より高いぞ…。

 

そのまま地下鉄で移動。この地下鉄1号線、なんと世界遺産に登録されています。ブダペストの地下鉄が開通したのは1896年ですが、これがヨーロッパ大陸初の地下鉄開業だったんだとか。ちなみにここで初めて車内検札に遭遇しました。プラハでもブダペストでも公共交通は信用乗車制で、乗降時の乗車券チェックがないかわりに抜き打ち的に車内や駅構内で検札が行われ、その際に有効な乗車券類が提示できないと高額な罰金が科されます。今回のブダペスト内の移動には72時間有効のパスを買っていたので問題ありませんでしたけどね。

 

午後の最初の訪問先は「恐怖の館」。なんかホラー系の施設みたいな名前ですが、共産主義時代のハンガリーに関する博物館です。

 

この建物は共産主義時代にハンガリーの秘密警察の本部だったところ。この地下で拷問されて殺害された人も多数いたという、なかなか凄いところにあります。館内は撮影一切禁止ですが、なかなか「重い」内容。まぁ「恐怖の館」って名前をつけちゃうくらいだから、ねぇ。ハンガリーは第2次大戦は枢軸国側につきますが、途中で独自に和平交渉をしようとしたところナチス・ドイツを支持する勢力にクーデターを起こされ、結局最後まで枢軸国側で戦うことになります。そのファシズムによる支配はソ連によって打破されますが、今度はそのソ連が介入して共産主義国家になり、かなり抑圧的な政治を行ってきました。ここではその時代のことがこれでもかと言わんばかりに「黒歴史」として紹介されていました。例えば壁一面に顔写真が貼られた部屋がありましたが、それは当時の裁判官だった人たち。反政府的とされる人々が不公正な裁判で裁かれましたが、その責任者として「晒して」たんですね。ハンガリーは1950年代後半からは「グーラッシュ共産主義」と呼ばれる比較的誓約の緩い政策を取ってきたと言われていますが、それでも当事者だった国民にとっては厳しい時代だったんだろうな。

 

続いてハンガリー国立歌劇場。1884年に竣工した歴史ある劇場で、ブダペストの主要観光名所の一つになっています。

 

昨日購入したチケットで見学ツアーに参加です。

 

エントランスの両脇から伸びる階段で中央の大階段を昇っていきます。

 

こちらがメインホール。ゴージャスだわ。

 

周囲にはバルコニー席が並び、その格式の高さを感じさせます。

 

先ほどの大階段をもうワンフロア上がると…。

 

バルコニー席へ繋がるフロアになります。

 

こちらは国王などVIP専用の玄関口で、この階段からそのままバルコニー席へと繋がっています。

 

壁面の古いポスター、なんと劇場オープン直後のオペラ公演を知らせるものでした。

 

こちらは主に演者などが使う控え室だそう。

 

こちらはカフェ。見学コースはここで終了となります。

 

ツアーの最後にはミニコンサートも行われます。短いですが意外と本格的なオペラだったりして。

 

このあとは再度夜景を見に行くことに。この「くさり橋」、1842年にブダ地区とペスト地区を結ぶ初めての橋として完成したもの。それまではドナウ川を船で渡ってたそうな。

 

今朝使ったエスカレーターで上がってくると、まるで展望台みたいなところがあったんです。

 

予想したとおり、ここから見る夜景は催行でした。

 

ブダペストは夜景が美しい街とされているそうですが、ここの場合「一面の光」というよりは「要所要所でライトアップ」でメリハリつけてる、って感じかも。

 

ブダペスト中央広場まで帰還。プラハではまだ始まっていなかったクリスマスマーケット、ここでは始まってました。多くの人で大賑わいです。

 

すぐ近くで高級ブランドショップの並ぶデアーク・フェレンツ通りもクリスマス装飾で華やかになってました。

 

雰囲気につられてホットワインなど飲みながらお散歩です。

 

広場には数多くの屋台が並び、様々な料理が売られています。

大鍋で湯気を立てて煮込まれているのが旨そうで、思わずグーラッシュを所望。ただ屋台で売られている食事は正直なところかなりお高めで、これも4900フォリント、日本円で2千円以上もしちゃいます。

 

結局、本格的な夕食は近くのレストラン「RED PEPPER」で。

 

これも有名なハンガリー料理の一つ、パプリカチキンを食べてみたかったのよ。

 

プラハでよく見かけた「煙突ケーキ」、ハンガリーにもあるの?

 

ハンガリーでは「クルトシュ」という名前だそうです。夕食後のデザートとして頂きました。