それなりに旅行はしてきたんで、まぁトラブルもありましたよ。
でもね、出発当日に予定してた旅行が完全に取りやめになったのって、実は初めてかも。
今回は、当初8/9に名古屋から台北に飛び、阿里山鉄道に乗ってから8/13に関空着便で帰国というスケジュールで予定していました。妙に中途半端にデルタ航空のマイレージが貯まっており、お盆付近だというのにチャイナエアラインの特典航空券が取れてしまったんです。チャイナエアラインは名古屋~台北を1日2便運航していますが、人気の高そうな午前出発便はさすがに確保できず、2便目のお昼頃出発の便で予約。まさかコレが後で運命を変えるとは…。
で、いよいよ今週末から出発!となったあたりから、台風9号の動きがヤバい感じになってきました。週前半頃の予報では台湾直撃コース。速度はノロノロ、予報円が発表毎に微妙に変わる感じで、ちょっとドキドキで追っかけていました。そのうち、進路は台湾より北側に動いてゆき、沖縄付近を通過するようなコースへ遷移していきますが、台風の勢力が比較的大きいようで、台北付近は影響が避けられなさそうだな…。
そして前日夜、チャイナエアラインのウェブサイトに翌日の運航状況が発表されました。それによると、搭乗予定の便は「欠航」の表示が! ああついにきたか。
この時点でチャイナエアラインの日本側の連絡先は既に営業終了の時間。デルタ航空はまだ日本語対応のコールセンターが開いている時間だったので、とりあえず連絡してみました。それによると、
・こちらには、チャイナエアラインの運航状況の情報は入っていない。
・ウェブサイトで確認しようとしたが、アクセスできないみたいですね(確かにこの時間、チャイナエアラインのウェブは落ちてたっぽくて繋がらなかった)
・特典航空券であっても、欠航や遅延などのイレギュラー時には基本的に運航する航空会社がお客の面倒を見る。欠航であっても、その振替についてはこちらでは判断ができない。
・予約の取り直しなら対応できるが、特典航空券で予約できる枠は数日先まで空きがない。
・欠航に伴い旅行取りやめにするのであれば、無手数料で払い戻す。マイルは全て口座に戻り、支払った諸税等も全額払い戻します。
…というお話を戴きました。やだー親切じゃんデルタ。
また、ホテルも既に予約済みだったのですが、どの宿泊先も既に「無料キャンセル」の期間を過ぎている状況。今回は3カ所・4泊分のホテルは全て「agoda」で手配。普段、海外は「Booking.com」を使うことが多いのですが、たまたま今回はどのホテルも「agoda」が最安値だったんです。「agoda」はオンラインチャットでのサポートが利用できたので、そちらで「フライトがキャンセルになったようなんですが、ホテルのキャンセル料はどうなりますか?」と質問したところ「欠航証明書などを送ってくれればホテルと交渉します」との回答が即座に来ました。ちなみに日本語での対応です。
チャイナエアラインの運航状況の全体を見てみると、主に台北を午前中に発着する便が欠航になっているようです。名古屋便も、朝出発の便は前日夜に台北から来た機材が翌朝に折り返す形なので、出発時間をお昼頃まで遅らせて運航。昼出発便は朝に台北を出た機材の折り返しなので、台北発が欠航になれば折り返し便も飛ばせない、ということようです。他の日本便も、午前中に台北を出で折り返す路線はほぼ欠航、一部は出発を大幅に遅らせるような対応にしている模様です。
いずれにせよ、この状況ではできることは恐らく一つ。「とりあえず朝に空港に行って聞いてみる」くらいかなぁ…。
当日は早起きして、朝7時過ぎにセントレアにやって来ました。
カウンターの前には朝出発便が2時間ほど遅延する旨の掲示が出ていました。この時点でカウンターの職員さんに聞いたところ、
・次の台北行き(つまり自分の利用予定便)は欠航が決定。
・どのようなご案内になるかは検討中でまだ決まっていない。決まり次第、皆様にお知らせします。
とのこと。なお、同じような境遇と思われる方がカウンター付近には他にも見受けられました。日本旅行を楽しんできた台湾人らしき方も多く、こちらはコトバの問題もあるので余計に不安でしょうね。
7時半にチェックインカウンターがオープンしました。待ち列に加わり、自分の順番が来ましたが、そこで言われたのは…。
・欠航便のお客様のご案内は空港では一切行わないという方針。
・午前の台北行きは満席。
・何を言われてもこちらでは対応ができません。
・航空券を購入されたところにご相談ください。
・直接購入された方はコールセンターに電話してください。
・欠航証明書はオンラインで取得できます。
=>QRコードの印刷された紙をもらいました。でもこれだとPCからはどこにアクセスすればいいか解らないよ…。結局ググった。
まぁ台風で不可抗力だし仕方ないよね、という話ではあるけど、ここまで放置プレイだとちょっと快感です。ねぇ皆さん、レガシーキャリアだって「どうしようもない」状況だとこんな扱いなんですよ。「LCCよりレガシーキャリアの方が安心」ってわけでもないでしょ?
実際のところ、この日はホントに「どうしようもない」状況であったと推測されます。名古屋発台北行きはこの日、JALもスターフライヤーもエアアジアジャパンも欠航してました(スターフライヤーは翌日に臨時便を運航した模様)。お盆休みで翌日以降に予約を振り替えてあげたくても空席があるとは思えず、いっそのこと「投げ出しちゃう」方が「じゃ台湾行きあきらめます」って人が出てきてくれてラッキー、くらいの感じだったのかもしれません。ただ、「台湾に旅行に行く予定だった日本人」は「旅行を諦める」ってオプションはありますが、「日本旅行から帰国する台湾人」は「帰国を諦める」ってオプションは無いわけで、そちらの方が修羅場だったんじゃないでしょうか。
とりあえず空港に居続けても何も進展がないのは確定したので一旦帰宅。チャイナエアラインのコールセンターが朝9時からオープンということで電話してみましたが、当然のごとく繋がりません。そもそも「話し中」でやんの。そりゃ皆さん電話かけまくってるんだろうしなぁ。
帰宅して、まずは敗戦処理。
ホテルについては昨日のうちに「agoda」のカスタマーサービスから案内のメールが来ていたので、欠航証明書を添付して返信。すると程なくリプライがあり、予約した3件のホテルのうち2件は宿泊施設と確認が取れ、全額払い戻しします、と。ただしこちらは「返金」ではなく、支払金額相当の「アゴダコイン」、要は「agoda」で使えるポイントとしてのお戻しになりますがよろしいですか?というコトで、戻ってこないよりは全然オッケーなので承諾しました。「アゴダコイン」の有効期限は発行後3ヶ月と短めですが、「予約する期限」であって、有効期限内に予約すればそれ以降の期間の宿泊分にも使える、との説明がありました。なお、残りの1件は4日後にメールで連絡があり、こちらは「返金」されることに。いやぁ、なかなかサポート手厚いじゃないですか!オンラインエージェントなんて自己責任で使うくらいのイメージだったんで、正直ここまで手配して貰えるとは、ちょっと意外でした。
続いて、阿里山鉄道の乗車券。オンラインで予約済みでしたが、キャンセルもオンラインで簡単にできました。手数料が10%かかりましたが、まぁ仕方ないか。
加えて、台北~嘉義の台湾新幹線の乗車券を、こちらも台湾のオンラインエージェント「KKday」で購入済みでした。これについてもオンラインで払戻手続きができ、手数料は10%。ただ、「お問い合わせフォーム」に「飛行機が欠航になってキャンセルしましたが、手数料って免除になりませんよね?」とメッセージを送っておいたら後日「手数料も払い戻すよ!ちょっと時間かかるけど待ってて!」的なお返事が来ました。おお、KKdayもイイ感じだぞ!
最後に航空券。デルタ航空のコールセンターは夕方以降の方が繋がりやすいようで、連絡が取れたのはこの日の夜でしたが、「申し訳ございませんでした」と凄い低姿勢で手続きしてくれました。デルタ航空が悪いわけじゃないのに…。前日の案内通り、マイルは全部が口座に戻されました。諸税分は最長2ヶ月くらいかかる可能性はあるが支払いのカード口座へ返金します、とのこと。
そんなわけで、後片付けは一通り終わったのですが、最後に大きな課題が残りました。
休み取ってるけど、どうするの?