地下鉄でカムデンタウン駅からタワーヒル駅へ移動。ここからはロンドンの定番観光地でもある「ロンドン塔」へ向かいます。さすが訪問者も多い場所らしく、駅からの案内表示はバッチリ出てました。最後はコレですもん、迷いようがないよ。
では入場。
追加料金が必要ですが、オーディオガイドを借りて廻ることにしました。なんせココ、イギリスの歴史の煮凝りみたいな場所なんで、解説なしで理解できる自信はないです…。
オーディオツアーなどでも最初に紹介されるのが「トレイターズゲート」。ロンドン塔が牢獄として使われていた時代、ここがテムズ川からの入口でした。
すぐそばの階段からセントトーマスタワーへ入ります。
内部は順路が思いの外きちんと示されていて見学しやすい感じでした。
ここにはエドワード1世が1294年に滞在した時の部屋の内部を再現してありました。
外へ一旦出ると見えてきたのが「ホワイトタワー」、ロンドン塔の中心的存在です。これで「塔」なの?とか一瞬思っちゃいますが、これが建設されたのは11世紀のこと。当時としては相当な巨大建造物に見えたに違いありません。
このあたりは、ローマ時代の城壁があったあたりなんだそうです。
当時の遺構も残っています。
では、ホワイトタワーの内部へ。この木造の階段は適当に後付けしたものではなく、当時からこの形。敵が来たときに手っ取り早くぶっ壊してタワー内への侵入を防ぐために、こんな仮設みたいなものになっているとのことです。
内部は王室の武器類などが展示されています。メインとなるのはこの「ライン・オブ・キングス」展示。歴代の国王の甲冑などを一同に並べ、王の威厳を国民に示すため17世紀に始まったもの。
そんな中、唐突に日本の鎧が展示されています。説明を見ると、なんと徳川2代将軍の秀忠が、日英国交樹立の記念品として1613年にジェームス1世へ献上したものだそうです。おそらく長篠の戦いで敗れた武田勝頼の鎧ではないか、と解説されていました。
また、ココで見逃せないのが「クラウンジュエル」。なんせ現役バリバリで使われている王冠が展示されちゃってますからね。そのため、エリザベス女王が公式行事で王冠を使用するときには「現在使用中」の札が出されて見ることができなくなるんだとか。そのほか巨大なダイヤ「アフリカの星」などの宝物が多数展示されています。歴代王の王冠のコーナーなどは動く歩道が設置されていて流れ作業のように見せられます(^^;)。なお、そんな貴重品揃いのためか内部は撮影禁止です。
ここロンドン塔では多くの王族や貴族が処刑されました。その処刑場の一つだったのが「タワーグリーン」。今ではモニュメントが建てられています。
そのすぐそばに建っているのが「ビーチャムタワー」で、牢獄として使われていました。2階の壁面には、ここに幽閉されていた囚人達が書き残したものが多く残されています。
これはジェーン・グレイと夫のダドリー一族が残したといわれているレリーフ。2017年に日本で「怖い絵展」という絵画展がありましたが、そのメインとして扱われていた絵画が「レディ・ジェーン・グレイの処刑」でした。白いドレスの若い女性が目隠しをされ今にも斬首されようとしている構図が印象的でしたが、あの皆さんがここで…というわけなのね…。
ロンドン塔の次はすぐそばの「タワーブリッジ」へ行ってみました。これを「ロンドン橋」だと思ってる方、意外と多いんじゃないかな? 自分もちょっと誤解してた(^^;)。ロンドンと言えば真っ先に思い浮かべるイメージの上位に入る場所じゃないかと思うのですが、歴史は意外と新しく、竣工は1894年のこと。
ここはタワーの上に登ったりと内部見学が可能。ここから階段で登っていきます。
タワーの上部にかかる連絡橋の内部を渡ることも可能。ここは船を通すために橋が開けられている時にも歩行者が通れるように付けられた「歩道」だったそうです。
こういう場所にありがちな、「ガラス張りの床」もちゃんとあります。観光客の皆さんがキャーキャー言いながら写真撮るやつね。
タワーブリッジを対岸に渡ったふもとの動力室も見学できました。
タワーブリッジは船が通るときに橋が開くので、その仕組みを紹介しています。なお、開閉橋に決定するまでは、橋を高いところに渡して地平から橋の上までエレベーターで車を上げるなど様々な案が検討されていたようです。
橋の開通当時の蒸気機関だそうです。