へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

令和元年11発目、Manga見たさに愉快なロンドン。その11:大英博物館「Manga」展を見る、前編。

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さて、ロンドン最終日。今日はついに今回の旅の最大の目的、大英博物館で開催中の特別展「The Citi exhibition - Manga」、マンガ展へ突入です! そもそも今回のロンドン行きはこのために来たようなものですし。

 

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宿から歩いて10分ちょっと、大英博物館に到着。裏口にあたるモンタギュープレイス側の入口から入館しました。

 

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入館にあたっては、簡単な手荷物検査がありました。

 

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では早速、マンガ展の会場へ。大英博物館自体は入場無料ですが(一応「寄付よろしく」ってことになってますが)、こちらは特別展なので19.5ポンドの入場料が必要です。空いていれば当日入場も可能らしいですが、ウェブサイトから入場時間を予約したチケットもオンラインで購入できるので、開館すぐの朝10時のスロットで予め購入しておきました。

 

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中に入ると、「不思議の国のアリス」が最初に出てきます。

 

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すぐ隣にはCLAMPの「不思議の国の美幸ちゃん」がどーんと並べられています。イギリスで親しまれている「不思議の国のアリス」が日本のマンガ界にも大きな影響を与えていることを示し、「マンガ」がイギリスとも「繋がってる」ものなんですよ、という流れです。

 

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大友克洋の「不思議の国のアリス」に導かれて展示室へ。そもそも大友克洋がそんなマンガを描いてたなんて日本人でも知らない人多いんじゃないか。

 

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最初のセクション「思いつくままに描く」。

 

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ここでは「マンガ」が過去の日本の芸術からの流れの中で生まれたものであるとの紹介。スクリーンでは手塚治虫がテレビ番組「日曜美術館」に出演し、「鳥獣戯画」に影響を受けた話をしているところが流れています。

 

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マンガが一般的ではないイギリスの事情に配慮しているのか、「マンガの読み方」の解説も。

 

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マンガのコマを読む順番や、マンガでよく使われる表現の「お約束ごと」などが説明されています。

 

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マンガがどのように描かれるのかも説明。

 

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「コマ」の使われ方も。

 

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マンガと「編集」との関係も紹介されています。大きなスクリーンでは「ジャンプ」や「マガジン」の編集部の様子が。手前のディスプレイでは小学館集英社などのマンガ編集者のインタビュー映像が流されていますが、ライバル社がこうして一カ所に揃って紹介されているのも、なかなか日本では難しいような気がします。

 

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ここではさいとう・たかお「運慶」や…

 

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東村アキコ海月姫」の原画を展示していました。

 

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次のセクションは「過去からまなぶ」。マンガが内外の様々なものに影響を受けて成り立っていることを紹介しています。

 

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手塚治虫の「新寶島」の原画は、影響を与えたディズニーと並べて。

 

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同じく手塚治虫の「メトロポリス」も、影響を与えたドイツ映画「メトロポリス」とともに紹介されています。

 

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大友克洋の「さよならにっぽん」は歌川国芳の浮世絵と並べて。

 

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杉浦日向子百日紅」は、その作中で描いたその人、葛飾北斎の浮世絵と並べて展示されています。

 

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この展覧会では日本の近代漫画の始祖的な存在として北澤楽天を挙げており、その作品もいくつか紹介しています。

 

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あと、岡本一平も。どこかで聞いたことがある名前…と思ったら、あの岡本太郎の実父の方ですね。

 

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赤塚不二夫ウナギイヌの最期」の原画も。ウナギイヌはこの展覧会のキービジュアルのひとつとして街中のポスターなどでも使われているほか、展覧会記念グッズも製作されていました。ちょっと売れ残った状況らしく割引価格で売られていましたけど…。

 

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海外でも人気の高いコンテンツも、このコーナーで出てきます。鳥山明の「ドラゴンボール」の原画。

 

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武内直子美少女戦士セーラームーン」の原画も、すぐそばに展示されています。

 

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こちらは萩尾望都ポーの一族」原画。

 

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こなみかなたチーズスイートホーム」の原画もこちらで展示されていました。確か英語版も発売されていたので、イギリスでも比較的名前が知られているのかもしれません。

 

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マンガが日本で受け入れられる過程における「貸本屋」や「書店」の役割が大きかったことも説明されています。

 

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日本の「書店」の雰囲気を伝える映像など。

 

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本棚にはマンガが配架され、実際に読むことができます。実際、多くの方が手に取っていました。

 

さて、長くなったので続きは後編で。貴重な原画がどんどん出てくるよ。