へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

令和元年17発目、アブダビ経由のフランス。その16:モンサンミッシェル日帰り旅行。

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今日はモンサンミッシェルへパリから日帰りでお出かけします。早朝のパリ・モンパルナス駅からの出発。SNCFの予約サイトではモンサンミッシェルまでの鉄道+バスの乗車券を纏めて購入することができます。レンヌまでTGVで行ってバスに乗り換えるのが一般的なルートのようですが、検索すると在来線の特急でヴィルデュ・レ・ポル(Villedieu-les-Poêles)まで行ってバスに乗り換えるルートも出てきます。レンヌ経由だと3時間ほどのところ、このルートだと4時間以上かかってしまいますが、運賃は鉄道+バスあわせて27ユーロとかなり格安。しかもTGVは購入のタイミングによって価格が大きく変動するのに、こちらのルートはいつもこの値段で出している様子。今回、往路はこちらの経路を使ってみることにしました。

 

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これから乗車する列車は「モンパルナス3」と呼ばれるエリアから発車しますが、駅のメインエリアのホームの先のような離れたところにありました。結構歩かされます。

 

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「モンパルナス3」の待合室にはキオスクが1軒あるだけ。品揃えは悪くないのですが、「モンパルナス1/2」のほうが店舗は充実しているので、やっぱり見劣りします。買い物は済ませてから、こちらに移動した方がよさそう。

 

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朝7:38発のインターシティに乗車します。

 

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あら、客車列車かと思ってたら電車じゃないですか。

 

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車内は最近の欧州でよく見かける、低いプラットホームに対応したバリアフリー仕様。台車の間の車内の床面がホームの高さまで下げられ、乗車時に段差が少なくなるようになっています。その分、台車の上に位置する座席が高いところに設置されているので、日本人には見慣れない感じ。

 

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パリは小雨がぱらつく生憎のお天気でしたが、列車が西に進むと晴れてきました。これはラッキー。

 

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パリから乗車すること約3時間、ヴィルデュ・レ・ポルに到着しました。

 

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小さな駅で、周囲にも特に何もないところ。普段使いのお客もいるようですが、モンサンミッシェルへのアクセス駅、という役割も大きそうで、駅にもそのような看板が出ています。

 

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モンサンミッシェル行きのバスは駅前から発車します。なんせ駅のまわりにそれらしいバスがコレしかいないので、無茶苦茶解りやすい!まず迷わないレベルです。

 

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バスは西側からアプローチしていくので、モンサンミッシェルに近づくと車窓から遠くに「現物」が見えてきます。

 

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45分バスに揺られてモンサンミッシェルのバス停に到着です。

 

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このあたりは駐車場やビジターセンターが集まるエリア。現地までは無料のシャトルバスで移動することになります

 

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バスは途中のホテル前などにも停車して、約15分ほどでついにモンサンミッシェルに到着です。

 

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では、いよいよ島内へ。

 

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この門をくぐってすぐのところに、モンサンミッシェルの名物、巨大オムレツの有名店があります。でもコレ、30ユーロ以上とか結構お高いんですよね…。しかも「そんなに旨いもんじゃない」という評価もちらほら。まぁ元々が「苦労してここまでやって来た巡礼者を労いたいけど何もないし…よしデカいオムレツ出したろ」みたいな経緯らしいので、「あんまり旨くないのも込みで味わうモノだ」って説もあるらしい。

 

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2つめの門の先が「メインストリート」的なエリアになるのですが…。

 

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一部で修復工事が行われており、営業していない店舗なども結構あります。そもそも観光客も思ったより少なく、もうちょっと「オーバーツーリズム」みたいな状況かと思ってたんですが…。

 

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ノルマンディー地方はガレットが名物とのことで、結構評判がいいらしいこちらのお店をランチで狙っていたのですが、営業してませんでした。観光のオフシーズンということで閉めているんでしょうか。

 

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仕方ないので、適当に空いてるお店でガレットを出しているところに入りました。

 

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コレもノルマンディー地方の名物というりんご酒「シードル」。カップで出てくるのね。

 

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ハムとチーズとたまごのガレットを戴きました。味の方は可も無く不可も無く、というレベル。観光地なんで仕方ないなぁ、といった印象です。

 

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レストランやお土産店が並ぶグランド・リュ、なかなか風情があっていい感じです。

 

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ランチの後は、修道院の中を見学。

 

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入場料は10ユーロ。オーディオガイドが3ユーロで借りられますが、充実した日本語解説が聞けるのでお勧めです。特にココ、修道院の「跡地」みたいなモンなので、解説がないと「この部屋は何?」って感じなんですよ正直なところ。

 

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大階段を上ると視界が開け、陸地側と先ほど渡ってきた橋が見えます。昔は堤防だったらしいのですが、潮の流れが阻害されて生態系などに影響が出たことから橋に変えられたそうな。

 

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修道院付属教会。岩山に土台を作って建てられたもの…ってそんなに苦労してよく作ったな。途中、崩壊したこととかもあったらしいし。

 

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教会の前にはテラスが。ここからの湾の眺めも結構いいです。

 

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教会の内部。華やかさはありませんが、この重厚な感じも悪くないです。

 

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教会を出ると「回廊」、モンサンミッシェルを紹介する風景としてもよく出てくるところかも。柱はよく見ると微妙にずれて設置されていて、見た目に変化が出るようになっています。ここも岩山に土台を作って建てており、床面に木材を利用するなどして軽量化が図られているそうです。

 

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ここは食堂として使われていた部屋。両側の壁は柱が並んでいるように見えますが、柱の間に縦長のガラス窓が設置されて明かり取りになっているので、室内がこんなに明るくなっているんです。

 

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この修道院が作られた「由来」をもとにした壁面装飾がありました。とある司教が夢の中で大天使ミカエルから「ここに聖堂を建てよ」というお告げをうけるのですが「悪い夢を見た」って感じで2回スルーしちゃいます。で、3回目に夢に出てきたときにはミカエルは「お前が信じるように頭に穴開ける」と言い、朝起きたらホントに頭に穴が空いていたのでお告げを信じることに…みたいなハナシなんだそうです。でも「信じないとアタマに穴開けちゃう」ってミカエルさん怖いよ。

 

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食堂からワンフロア降りると「迎賓の間」。王や貴族が来たときに使われたとのことで、確かに天井などの造りが整っています。

 

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これ、荷物搬入用のエレベーターなんです。中に人が入って車輪を回すと、ロープが巻き取られる仕組み。

 

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外側からみるとこんな感じで、このレールの上に台車が設置され、台車に繋がったロープを先ほどの車輪で巻き取ることで下から荷物を引き上げていました。

 

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南北階段を上がった先の部屋はその目的が未だに解っていないらしいですが、修道僧の遊歩道だったのでは、ということで、そういう名前で呼ばれています。

 

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見学ルートはこの「騎士の間」で終了です。騎士団を迎える目的で作られた部屋ながら騎士団が来ることはなく、修道僧の作業場として使われていたそう。

 

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最後にギフトショップの中を通って建物の外へ。

 

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海側から修道院を眺めることができます。

 

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戻りのバスまでまだ時間があるので、島の中を散歩してみます。島の周囲の通路も、なんかわくわくする感じ。

 

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海沿いの通路に面したショップやレストランもあります。

 

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このあたりから見上げる修道院の姿も映えますね。