今日も一日、鉄道乗り倒します。
一晩明けて早朝の高崎駅。
今日の最初の列車は東京行きの「Maxたにがわ」。昨日も乗った2階建てE4系ですが、8両編成が連結された計16両編成という堂々たる姿です。
今度は1階席に座ってみます。1階席部分は全車両とも普通車で、横5列のリクライニングシートが並ぶ構成です。
視線の低さはなかなかのモノで、窓はホームの床ギリギリまでしかありません。
走行中も窓からの景色はほとんど防音壁。
途中で2階席に移動してみました。ちょっと昨日と様子が違いますが、E4系は自由席設定を前提とした3両分は、2階席は横6列のシートになっているんです。
隣の座席とを仕切る肘掛けもなく、リクライニングもしないシート。このE4系がいかに「収容力」に振った造りになっているのかが良くわかります。
ただ2階席からのアイポイントの高い眺めは同じです。
なお、デッキには補助椅子まで設置されていたりします。
今日は日曜なので空いているだけで、平日は通勤客が結構乗っているのかも知れません。その時にはこのシートも活用されてるのかな。
高崎から各駅に停まって約30分で大宮に到着、ここで下車です。
盛岡駅で下車し、今度は在来線へ。
これから乗るのは今日のメインの一つ、快速「ジパング平泉」、一ノ関行きです。折角ココまで来たのにまた南下なの?って感じかも知れませんが。
わざわざこの列車のために盛岡までやってきたのは、実はこれが「密かな国鉄時代の生き残り」だったりするから。この「ジパング」編成、国鉄時代の特急車両の主役だった485系からの改造車。4両編成のうち先頭車の2両は、以前は高崎ベースで稼働していたお座敷電車「やまなみ」として使われていたものです。「やまなみ」は2010年に運転を終了し、中間の2両は「リゾートやまどり」の中間車として転用されました。2011年に平泉が世界遺産に登録されたことから新しい観光列車を設定することにしたのですが、先頭車はこの余ってた「やまなみ」から、中間車は青森あたりで余ってた485系を持ってくるという荒技をかましてしまったのか、この「ジパング」なのです。以前は日本中を走り回っていた485系も引退が進み、今ではお座敷電車や観光列車に改造されたものばかり。その中で、この中間車2両だけは485系オリジナルのカタチを残したまま営業運転している、実は貴重な存在だったりするんですよ。
中間車2両は自由席扱い。車内は座席も更新され内装も整備されているので485系のオリジナルな状態からは大きく変わってしまっています。
ただデッキの無骨な感じなど、「国鉄」っぽい匂いはそこかしこに感じられます。滋味に生き残ったね…。
なお先頭の1号車と4号車は展望車として指定席になっています。コチラは大きく屋根が膨らんでいるようなカタチになっているので、編成としてはデコボコです。
この日は早朝に花巻駅で枕木のボヤ騒ぎがあったらしく、東北本線のダイヤが大幅に乱れていました。「ジパング平泉」も遅れるのか…と思ったら何の問題もなく定刻運行だったのでちょっと吃驚。終点の一ノ関にも定刻での到着でした。
「やまびこ」で南下して2駅、古川駅まで乗車します。
この車内でお昼ご飯に。一ノ関駅で買った駅弁「三陸海の子」です。
ホタテにイクラに雲丹、なかなか豪華な組み合わせです。
鳴子温泉駅では新庄行きへ乗り換えます。
新庄駅に到着、ここで次の列車まで1時間ほどの待ち時間がありました。
新庄駅は地域交流拠点が併設されているのですが、「ゆめりあ鉄道ギャラリー」なんてのがあるようです。ちょっと覗いてみましょうか。
新庄エリアにゆかりのある鉄道関連の展示や鉄道模型レイアウトなどが置かれており、思ったより充実しています。
ただ、このフロアで一番目立っていたのはこの新幹線。以前この地域にあった遊園地の遊具だったそうなのですが、かなり綺麗で状態はよさそう。「展示未完成」との掲示がありますが、もしかしたら走らせるようにするのかな。
で、次の列車は今日のもう一つのメインです。
これから乗車するのは「とれいゆ つばさ」福島行き。2014年に登場した新幹線初の観光列車、です。
車内は大幅に改造されており、4人用と2人用のボックスシートが並びます。
ボックスには大きなテーブルが備わり、座面は畳にクッション。自宅か。
この「とれいゆ つばさ」は山形新幹線「つばさ」に使われているE3系を改造した6両編
成。
福島寄りの先頭車となる11号車は普通な感じのリクライニングシート。ただ、「つばさ」ではグリーン車となっている車両で、これもグリーン車用の座席のまま「普通車」扱いになっているので、乗り得といえなくもありません。でも12号車以降のお座敷風シートの方が「変わった列車に乗った」感は強いよねぇ。なお。「えきねっと」とかで普通に取るとこの車両が出てくるのが基本みたいです。
そしてこの「とれいゆ つばさ」の最大の特徴といえば「足湯」が車内にあること。山形寄りの先頭車16号車に設置されています。足湯の利用は別途料金がかかり、ツアーで乗っているお客は事前購入が可能ですが、普通の「きっぷ」で乗っている場合は当日空きがあれば450円で利用できる、というような仕組み。まぁこの日はガラガラだったので問題なしでしたが。
足湯が使える時間は15分ですが、450円の料金には「とれいゆ」のロゴ入りタオルとタオル入れのバッグも付いてくるので、なかなか悪くないかと。
「新幹線」とはいっても山形新幹線の区間は法的には「在来線」ですし最高速度も130km/hに抑えられています。それでも高速列車で足湯に浸かるってのは、やっぱりユニークな体験です。
なお「足湯」ってことであれば、近鉄でも走ってまして昨年乗ってきています。「とれいゆ つばさ」はタダのお湯みたいですが、この「つどい」は湯の山温泉の温泉水。ま、どっちにしろ面白いからいいや。
足湯のある車両の隣の15号車は「湯上がりラウンジ」というフリースペース。畳敷きの掘りごたつってスーパー銭湯の休憩スペースじゃないですかコレ。
地酒など含め豊富に取りそろえた販売カウンターもありました。なお足湯のチケットもここで買うことになります。
「山形ジェラート 秘伝豆」をカウンターで買って頂きました。
新庄から2時間半強、通常の「つばさ」よりもゆっくりなペースで福島駅へ辿り着きました。なんせ途中の天童駅でレギュラーの「つばさ」に追い抜かれましたからね…。なお一応「山形新幹線」なのに、到着は在来線ホームでした。
お次は仙台行きの「やまびこ」へ。
仙台駅ではまた乗り換えです。
乗り換え時間で「ずんだシェイク」なんか買ってみたりして。
新函館行きの「はやぶさ」が秋田行き「こまち」を先頭にホームに入ってきました。
「はやぶさ」側に乗るのですが…なんか違和感。普通はピンクになってる帯部分が紫色だ!
おお、これはレアもののH5系じゃないですか。JR東日本のE5系と同型の車両を、JR北海道が北海道新幹線開業と同時に増備したものなんですが、E5系が45編成あるのに対しH5系は4編成しかなく、出会うチャンスが少ないんです。
まぁ基本的にはどっちも同じようなモノなんですが、H5系は北海道らしさを出すため床面に雪の結晶モチーフのデザインを取り入れたりしています。
ブラインドもアイヌの文様などを取り入れたデザインになっています。細かすぎて気がつく人は少なそうですが…。
八戸線はいつの間にか車両が更新されており、キハE130系が待っていました。
八戸から2駅の本八戸駅で下車、今夜は八戸で一泊です。八戸駅は八戸市街のかなり外れにあり、ここ本八戸駅が中心地への最寄りになります。それでもここから徒歩10分ほど離れており、本八戸駅の周囲はかなり寂しい感じ。
こちらが本日のお宿、「スマイルホテル八戸」です。
シングルルームを取りましたが、若干狭めな印象。いかにも昔ながらのビジネスホテルといった感じですね。特に不自由はありませんが。
このホテルの周囲はかなりの繁華街の様子。デパートやら飲食店やら、結構いろいろ揃っています。
やっと晩ご飯の時間。八戸は市内に数カ所の屋台街があるのですが、ホテルから一番近い「みろく横丁」を覗いてみました。
青森県では特に営業自粛要請などは出ていないようですが、客足が少ないせいか閉まっているお店も何軒か。そのなかで「よろず屋伊知郎」へ入店します。
まずはビールから。
食事はカレイエンガワ刺しと…。
しめ鯖を注文。しめ鯖の浸け具合が絶妙で美味でした。
2杯目は地酒で。八戸の「如空」です。
追加でイカ軟骨バター炒めを頂きました。ごちそうさま。
部屋に戻り、八戸駅のNewDaysで買ったマリトッツォで〆。実は折角青森に来たんだし、と工藤パンの「イギリストースト」を探してみたのですが、大手コンビニには自社ブランドのパンしか置いていない様子。八戸で工藤パン謹製のマリトッツォがあったので、これで我慢…。