へんな旅ばかりしています。

へんな旅をしているようなので、自分のための防備録的にやってみます。

さよならE4系グリーン車&こんにちは観光急行。

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東京から名古屋へ帰るわけですが、まぁ真っ直ぐ向かうことはないわけで。

 

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ホテルを出て上野駅へ、ここから新幹線に乗ります。

 

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越後湯沢行きの「Maxたにがわ」です。E4系のお別れ乗車は6月末に済ませたつもりではあったんですが、心残りだったのは「グリーン車乗ってない」でした。E4系グリーン車JR東日本の車両の中でも屈指の快適性と言われることが多く、確かに水分前に1回だけ乗ったときも、なかなか快適だったのが印象に残っています。これにもお別れ乗車しておきたかったんですよね。

 

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ホームには乗車位置を示す看板が。10月からはもう「Max二階建」の案内は不要になってしまうわけね。

 

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8両編成のMaxを2編成繋げ堂々16両編成でホームに入線してきました。上野から越後湯沢までだと距離がギリギリで200kmを切るので、グリーン料金がお安く済みます。加えて各駅停車の「たにがわ」なので乗っていられる時間も長くてお得。

 

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E4系グリーン車は新潟寄りの7号車と8号車の2階に設置されています。1階は普通車自由席の設定です。

 

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今回は8号車をチョイス。先頭車なので客室部分が短めな分、個室感がかなり強いです。

 

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低めの天井のところに大ぶりなシートが並びます。

 

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グリーン車のシートはこんな感じ。可動式のマクラ、横幅のゆったりした作りです。

 

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リクライニングもかなり深く倒れます。またこのシートの特徴はフットレストがない代わりに大きなレッグレストが設置されていることかもしれません。これが足もとにフィットして快適なんですよ。

 

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1時間半ほどで終点の越後湯沢に到着です。

 

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見た目新しそうですが、これが今年の10月初旬には引退してしまうんですな。まぁ本来はもっと早く撤退予定だったのが伸びちゃってただけなんだけど。

 

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グリーン車の設置された車両を横から見ると、窓配置で1階の普通席とのシートピッチの違いが良くわかります。

 

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となりのホームに後続の新潟行き「とき」が入ってきました。名残惜しいですが改札口へ。

 

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越後湯沢からは「ほくほく線」経由で直江津まで。もともと北越急行の「ほくほく線」は北陸新幹線の開業前までは首都圏と北陸を結ぶ主要ルートで、上越新幹線で越後湯沢まで来て金沢行きの「はくたか」に乗り換えるのが定番でした。「ほくほく線」自体もその目的で建設されたことから、「はくたか」は在来線では最高クラスの160km/hでぶっ飛ばしていたようなところ。北陸新幹線の開業でメインルートの座は譲りましたが、直江津あたりまで行くのならコチラ経由でもまぁ勝負できます。そこで1日数本、むっちゃ飛ばす「超快速スノーラビット」が設定されているんです。

 

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この列車、越後湯沢を出ると途中停車は十日町だけで直江津まで行ってしまいます。流石に最高速度は110km/h止まりですが、表定速度は90km/h近くに達し、在来線では最速クラスかと思われます。それにしても超快速って英語表記は「"Cho" Rapid」なの?

 

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車内はセミクロスシートと割と平凡な感じ。転換クロスシートの車両もあったと思うけど、特に超快速だからそれ使う、ということはないのかな。しかも1両だし。

 

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直江津に到着。

 

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ここからは「えちごトキめき鉄道」に入ります。窓口で富山までの乗車券を購入しました。

 

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時間があったので駅前へ。

 

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目の前の「ホテルハイマート」の1階で駅弁が売られていたので、ここで昼食を調達します。

 

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また改札を抜けてホームへ行くと、この夏に運行開始となったばかりの「観光急行」が待っていました。JR線から引退した交直流用電車の455系と413系えちごトキめき鉄道が譲渡を受け、集客施策として「観光急行」に仕立てたものです。413系は近郊用で、このカラーリングを現役時代に纏ったことはなかったはずなんですが、恐らくメインターゲットは「史実と違う」とか言い出す面倒くさい鉄オタよりも「そうそう昔こういう急行あったよね確か」というストーリーを買ってくれる人。かなり話題になっているようですし、昼間の急行運用のほかに夜の納涼列車や夜行列車もこなし盛況だそうなので、狙いは当たったんだと言えますね。

 

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ドア横にはサボもちゃんと入ってます。ヘッドマークが「とがくし」でこっちは「アルペン」なのはご愛敬。これもサービス精神でしょうね。「急行」なので急行料金が別途必要で500円也。ただ硬券の「それっぽい」切符で売ってくれます。

 

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こちらは直江津側の先頭車。近郊型なので両開きの広めのドアが2箇所ついてるタイプです。なおホームでも即売などが行われていて、ホテルハイマートで売ってる駅弁もココで買えました。

 

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糸魚川側の先頭車は元急行用。基本的にはボックスシートが並ぶのですが、途中で改造されているのでロングシート部分も設置されています。ホームに来たのが少し遅かったため、既にボックスは一通り埋まっていたため、ロングシート部分に陣取りました。

 

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トイレや洗面台も国鉄時代の香りがプンプンです。

 

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車内の中吊り広告は全て国鉄時代のポスターになっていました。

 

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この観光急行は市振行きで途中停車駅は時刻表上では糸魚川だけなのですが、スケジュール上にはない能生にも停車します。これは鉄道ファンには有名な、とある事件をモチーフにしたもの。その昔、国鉄の「特急」はその名の通り「特別急行」で、そもそも特急が走っている路線自体が少なかったんです。そんな時代の1961年、大阪から日本海沿いに青森まで向かう特急「白鳥」が設定され、その停車駅として能生が時刻表に出ていたのです。地元に特急が通るだけでも大事件なのに、おらが村の駅に停車までしちゃうというのだからもう町じゅう大騒ぎさ!という感じになってしまいました。そして特急の運転開始初日、駅では「ミス能生」や運転士に渡す花束まで用意し、特急をお出迎えしました。ところが「白鳥」は停車したのにドアを開けることはなく出発してしまったのです。これは実は上り列車と下り列車が行き違う目的の単なる運転停車だったことが正しく伝わっていなかったために起きたことでした。「時刻表には描いてないけど能生に停まる」ってのは、このエピソードを知ってるとニヤリとしちゃう件なわけですね。ただ、こちらはドアは開きますけど…。あ、ヘッドマークが「オリンピア」になってる! ちょうどオリパラ期間中だしタイムリーなチョイスです。

 

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停車時間は反対側のホームに行く時間的な余裕もあり、ちょうどいい記念撮影タイムになっていました。

 

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能生を出たあたりで昼食。さっき購入した駅弁「にしんめし」です。

 

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にしんに数の子などがご飯の上にのる構成。

 

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糸魚川駅に到着。ここで降りるお客さんも結構いました。キハ52の保存車やトワイライトエクスプレスのレプリカとか、鉄道ファンが見たくなるものがありますから当然かも。

 

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糸魚川を出て、終点の市振へ向かいます。

 

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直江津から約1時間半、終着の市振に到着しました。

 

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列車は20分ほどで折り返し、直江津行きの急行となります。乗ってきた乗客の殆どは、そのまま折り返し列車に乗っていくようでした。

 

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自分はここから引き続き西を目指すので、戻っていく観光急行をお見送りです。

 

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次の列車までは30分ほど待ち時間があるので、駅で時間を潰します。周辺には特に何もないので、ひたすら待つしかないんですが。

 

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駅舎内には昔の観光案内の看板が掲示されていました。ここが観光の拠点だった時代もあったのかなぁ。

 

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泊行きの各停がやっと来ました。1両編成のディーゼルカーです。このあたりは電化されているのですが、直流区間と交流区間があるために両方を走れる電車を導入すると製造コストが高いため、わざとディーゼルカーが使われています。

 

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終点の泊では「あいの風とやま鉄道」の富山行き各停に接続していますが、まさか同じホームで前後に並んで停まるのは想定外。

 

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富山駅までやってきました。

 

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富山からは高速バスで名古屋へ戻りました。今や中京圏と富山との間はバス利用が一般的になってきちゃったような気がするなぁ。予約時は空いていた筈なんですが乗ってみたらほぼ満席。ちょうど台風が夕方から西日本へ接近する予報だったせいで関西・中京方面の在来線特急が午後から運休し始めたため、そちらからお客さんが流れてきていたようです。

 

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名古屋駅前で下車。途中では激しく雨が降っていたところもありましたが、名古屋はまだ天気は保ってました。