昨晩は岩手でしたが、今夜は青森の温泉です。
新青森に到着。
青森行きの普通列車に乗り換えます。
一駅乗って青森までやってきました。
時間は午後1時過ぎ、お昼ご飯にしましょうか。ちょっと悩みましたが、結局は有名店、青森駅前の「おさない」で決定。
780円のお刺身定食、今日のお刺身は帆立と鮪だそうなのでソチラを頂きます。この値段で青森っぽい組み合わせ、いいぞいいぞ。
午後2時、今夜のお宿である「酸ヶ湯温泉」の無料送迎バスに乗車します。お客さんは結構多く、およそ8割以上が埋まっている感じ。これだけ「密」なバス、久々かも…。酸ヶ湯温泉には十和田湖行きのJRバスも立ち寄るのに無料送迎を行っているなんて親切じゃん!とか思っちゃいますが、JRバスは終点が3時間以上かかる十和田湖が終点なので、スケジュールがそっち基準で組まれるため、今の時期でも最終バスは青森駅発13:25とかなり早いんですよね。青森駅までの戻りも同様に十和田湖始発なので、酸ヶ湯温泉の出発時間はお昼近くまでありません。そこで、宿側で用意している…ということのようです。
途中でJRバスも休憩所にしている萱野茶屋に立ち寄ります。
昨年7月に来たときは茶屋が休業していたために頂けなかった三杯茶を、今度は呑むことが出来ました。
午後3時過ぎ、酸ヶ湯温泉に到着しました。
バスから一挙におりたお客にマイカーなどでチェックイン時間に合わせてきたお客などでかなりごった返していましたが、多くのスタッフが流れ作業のようにテキパキ捌くのがお見事です。あまり待たされることなく案内されました。
この酸ヶ湯温泉、なかなか複雑な構造をしています。大きく「旅館棟」と「湯治棟」に分かれていますが、自分が泊まるのは「湯治棟」のほう。
廊下の先の階段を上がったところが今日のお部屋です。
湯治棟はその名の通り、本来は湯治を目的としたお客が長期滞在するためのもの。東北の昔からの温泉地には今でも湯治用の施設があるところが少なくなかったりします。そのため、お部屋は比較的シンプル。なんか温泉宿というよりは大学生の下宿みたいでしょ。
布団は自分で敷きます。
ちゃぶ台の上には茶器など。このあたりは旅館とサービスは変わらないですね。
テレビもちゃんとあります。
窓側にはタンス。タオル類はこちらにあります。消臭スプレーも備え付けてありました。
冷蔵庫も設置。電源は入っておらず、利用するのであれば自分でコンセントに繋ぎます。
部屋の壁には謎の白いボックスがついています。何かと思ったら、洗濯物を干すためのローブでした。これも湯治棟ならでは、かも。
部屋には洗面台やトイレはなく、フロアの端の方に共同のものが設置されています。こちらに自炊場と洗濯機があるんですよ。これも湯治客が滞在費を節約するために自分で食事を作ったりする想定のため。
では温泉。この酸ヶ湯温泉といえば、混浴の千人風呂が有名なところです。
ここは露天風呂はなく全て内湯。ですが、メインとなる千人風呂が広いので開放感は抜群です。浴槽は「熱の湯」と「四分六部の湯」の2つと打たせ湯の「湯瀧」があり、順番に入るのがいいんだとか。混浴とはいえ、2つの浴槽は2つに区切りがされ、男性用スペースと女性用スペースに分けられているほか、「四分六部の湯」の一部まで女湯側には大きな仕切りが用意されているので、「男女が交じって入浴する」感じはあまりありません。夜の遅い時間になるとカップルで一緒に入ったりはしていたので、そういう利点はあるのかしら。なお、泉質は確かに凄いですね。入浴するだけでお肌ツルツルな感じです。
なお、浴場はもう一つ「玉の湯」があります。こちらは浴槽は小さいですが、洗い場があるのはここだけです。
夕食はロビーの階段を上った2階ですが、旅館棟に泊まっている人は広間で会席、湯治棟のお客は食堂で、と場所が分かれています。
今夜の晩ご飯の場所はこちら、食堂です。
今日は宿泊客も多いようで、食堂も賑わっていました。
黒板に本日のメニューが。湯治棟は若干質素な定食が提供される、ということになっています。
ですが、これはこれでアリな感じの内容かと。ちゃんとお造りもあったりするしね。お替わり自由のきのこ汁が旨くてナイス。なお、別注での追加料理もオーダーでき、青森の名物っぽいものも揃っていますので、敢えてこちらを選んで足りないなら好きなものを追加する、ってのも悪くないかも。
アルコール類も一通り揃います。飲み比べセットもお手頃なお値段です。
「亀吉」「八甲田おろし」「田酒」のセットを頂いて楽しませて頂きました。
晩ご飯の後は売店を冷やかしてみます。
地のモノのブルーベリーを使ったアイスが売られていたので、コレをデザートに。あとはまた風呂に入ったり休んだり風呂に入ったり…とまったりと夜を過ごしました。
朝食は旅館棟、湯治棟とも同じく食堂で、ビュッフェ形式での提供です。宿泊客数によってはセットメニューになることもあるようですが…。
朝食ビュッフェのラインアップも思ったより豊富。何故かビーフシチューが唐突に存在してたりして謎なんですが、これが肉ゴロゴロで結構旨いのも謎です。
ヨーグルトやフルーツなども。スイカ甘かったな。
新型コロナ対策として青森県は9月中、主要な公共の観光施設の閉鎖を決定しました。奥入瀬渓流の施設もこれに合わせて休業してしまった所が多く、レンタサイクルも実質的には借りられないような感じです。お昼前のバスで十和田湖方面に向かうことにしたのですが、チェックアウトからバスの時間までヒマしちゃいます。それがちょうど「八甲田周辺ミニエコツアー」というのが朝9時スタートであり、時間も2時間ほどというじゃありませんか。参加費も通常3500円のところを特別価格の1500円にしているとのことで、こりゃコレ行くしかないでしょ!と参加してみました。参加者は自分を含め2名だけでしたけど…。内容は八甲田エリアの観光ポイントにワゴン車で連れて行ってくれ、そこで少し歩きます、といったもの。ツアーが始まるとクルマは橅林を抜けて進んでいきますが、このあたりの橅は樹齢100年ちょっと前くらいのものだそう。橅というのは「木へんに無し」という漢字が充てられているように「役に立たない木」とされていたようなんです。重くて腐りやすくて曲がりやすい…と建材には向かないのですが、明治時代に青森に多くの人が暮らすようになった頃、薪として伐採。一面の平原となったあと、また生えてきて今の林になったんだそうです。
最初にやってきたポイントは「雪中行軍遭難記念像」。1902年の八甲田雪中行軍遭難事件で、遭難した隊が発見されるきっかけとなった五島伍長の銅像が建っています。参加した210名のうち199名が亡くなるという大規模な遭難事件だったわけですが、要は「雪をなめてた」ということだった様子。
斥候のため伍長が立っていた場所でもあるせいか、ここから青森湾まで見渡せます。
続いてやってきたのはクタリ沼。実は沼と言いながら「沼」ではなく「川」なのですが、流れが穏やかで確かに沼のような静かな雰囲気です。隠れた絶景スポットとして、紅葉の時期はもっと見事な景色が拝めるようです。
お次は睡蓮沼。
ここも穏やかな風景が広がるところです。
最後にちょっと地獄沼に立ち寄りました。このツアー、日によって行く場所や訪問箇所数が違い、その日のガイドがとっておきの場所に連れて行く、という内容。今日はかなり色々と連れていってもらえました。
予定の2時間をちょっとオーバーして酸ヶ湯温泉に帰還。
青森からやって来たJRバスに乗り、十和田湖方面へ向かいました。