2年越しでした。
ホテルを出て青森駅方面…を越えて青函連絡船「八甲田丸」のあたりを目指して行きます。
「八甲田丸」の少し先にあるのが青森港旅客船ターミナル。
ここに発着しているのが下北半島への高速船「シィライン」です。青森市から下北半島までは陸奥湾を大きく回り込んで行く必要があるのですが、この航路は海上をショートカットして半島の西側へアクセスすることができます。なかなか便利な路線だと思うのですが、ここ最近は利用者が激減。就航先となるむつ市と佐井村が2022年度で赤字補填を終了する決定をしたため、補助金なしでは採算が取れないとして2023年3月にて航路廃止が決まってしまいました。なんせこの航路、佐井村などがあまりに「僻地」なため離島じゃないのに「離島航路」に認定されて国庫補助が出ていたようなレベルなのに…なくなって大丈夫?
ターミナル内の窓口でチケットを購入します。仏ヶ浦への遊覧船の手配も一緒に可能。
「シイライン」の高速船「ポーラスター」は青森港を出港、下北半島へ向かいます。
今日は波も穏やか、陸奥湾の真ん中を快調に飛ばしてゆきます。
50分ほどで最初の寄港地、脇野沢港に到着です。
脇野沢港ではすぐ隣に仏ヶ浦行きの遊覧船「夢の平成号」が待機していました。すぐの乗り換えで出港。
先行して佐井港に向けて出港したポーラスターを追いかけるように夢の平成号も航行してゆきます。
シィラインを利用して仏ヶ浦へ行くには、脇野沢港乗り換えルートのほか次の寄港地となる牛滝港まで行って「夢の海中号」を利用する方法もあります。仏ヶ浦での上陸時間は牛滝港ルートの方が長くコストも少し安いのですが、脇野沢ルートの場合は仏ヶ浦までの道中の風景も楽しめる、という点がメリットかもしれません。このあたりの海岸線?もなかなか見どころが多いんですが、夢の平成号の方がポーラスターよりも陸地に近いところを航海するんですよ。
ちょうど牛滝港にポーラスターが入港中でした。
脇野沢港から約45分。
いよいよ仏ヶ浦に上陸です。
かなり立派な桟橋が整備されていました。なお、ここには脇野沢港、牛滝港に加え佐井港からも遊覧船が運航されています。観光バスなどでは佐井港のほうが陸上からのアクセスが若干いいので、ツアーあたりでは佐井港ルートが使われているようです。
途中までは遊歩道も整備されていて、なかなか「観光地」ですな。
周囲を暫く散策します。
確かに奇石が並び壮観です。
このあたりまで来ると岩場を歩く必要あり。足下には要注意な感じですが、その荒涼としか雰囲気がまたいいですね。
滞在時間30分ほどで脇野沢港へ戻ります。
確かにこれはなかなかの絶景、わざわざ来た甲斐はあったような気がします。
戻りもまた45分の航海。
帰路では脇野沢の沖合にある鯛島を一周してくれました。鯛というよりクジラに見えるような気がするけどね…。
脇野沢港へ戻ってきました。
ここでは青森まで戻る高速船の出発まで1時間ほど待ち時間があります。お昼ご飯にしたいところですが、この周辺で開いている食事処は港のそばの待合所にある「シーグルメドーム」くらいしかないようです。
こちらの名物は「焼干ラーメン」。脇野沢名物?のイワシの焼干を粉にして麺に練り込み、スープにも焼干を使った一品だそうですが、確かにシンプルな醤油ラーメンながら魚介の風味が強めでした。
隣は船のきっぷ売り場と待合室。脇野沢からは青森行きのほかに津軽半島の蟹田までを結ぶ「むつ湾フェリー」も発着しています。
「シィライン」のタオルとか売ってたんで記念に買ってしまいました。
青森行きのポーラスターに乗船。
再度陸奥湾を突っ切って青森を目指します。
青森に戻って最初に向かったのは「ウィーン菓子 シュトラウス」。なんとここ青森で本場のザッハトルテを出しているお店なんです。2階にはサロンがあって、こちらでザッハトルテなどを頂けるのですが、この日は残念ながらケーキ類は全て品切れとのこと…。
ウィーン仕込みのケーキを諦め、今夜のお宿へ。「セレクトイン青森」が今日の宿泊先です。1階にはコンビニ「ヤマザキデイリーストア」が入居し、2階と3階は「ビアレストラン910」となっているんですが、どうもこの建物が青森の製パン会社「工藤パン」の所有らしいんです。工藤パンは山崎製パンと業務提携を結んでおり、ヤマザキのパンの一部の受託生産も行っているほか「ヤマザキデイリーストア」のフランチャイズ展開も行っていたりします。そのためか、この「ヤマザキデイリーストア」は工藤パンの名物「イギリストースト」も豊富に揃っていました。青森市内にも多数のコンビニがありますが、全国チェーンのコンビニだとパンなんかもローカルのメーカー品が殆ど並んでいないことが多く「ご当地モノ」が入手しにくかったりします。青森市中心部で「イギリストースト」が欲しいならココかもね。
コンビニの脇にホテルへの入口。
フロントは4階に位置しています。チェックインの際に工藤パンの製品を一つサービスで頂けるのは面白いサービス。
コーヒーの無料サービスもあります。
お部屋は一昔前のビジネスホテルといった雰囲気で、正直かなり狭い印象。とはいえ、泊まるなら充分ですかね。清掃なども行き届いており快適でしたし。
また青森駅近辺までお散歩。
このあたり、ちょっとした「ビーチ」になってました。
先ほどケーキにありつけなかった替わりに、ジェラートなんぞを頂くことに。
とうもろこし「嶽きみ」にりんご「紅玉」「ふじ」の3個盛りにしました。
夕食は数年前に青森に越した友人が付き合ってくれたので、友人セレクトのお店で。
何を喰っても旨かったですが、貝焼きがホタテ貝なのが青森って感じ。
翌日も晴天。今回の旅行はお天気には恵まれてるな。
こちらのホテル、夕食もカレーの無料サービスがあったんですが、既に外に出て食べる予定だったのでこちらは利用せず、でした。
朝食は4階フロント脇のダイニングスペースにて、ビュッフェスタイルで提供です。
朝食もこちらではカレーがイチオシっぽい。品数はそれほど多くないですが、まぁ必要充分でしょう。
朝8時前にはホテルを出て、青森駅へ向かいました。